Hand Made Audio のページです・・・空欄は工事中です、お楽しみに!

1975年当時、職場や友人のバンドのPA(PublicAddress)を担当するようになり、それに併せて多くのオーディオグッズを製作した。その後プロ・アマチュアを問わずコンサートや催しもののPAサービスをボランティアで行った。特に清水市の「港祭り」では通称「さつき通り」で10年以上もサービスを続けた。
今は無いが静岡駿府会館で、ダン池田とニューブリード及び地元NTTバンドSwingAceによる「ダンスパティー」、これも今は無き静岡県民会館で「ピーターパンフォークコンサート」のフォーク横丁、ウィスキーヘッドボーイズ、ジーンマシンズそれにJUNK(Bacchusさんのサイトです)、静岡市民会館で「ウインドロックコンサート」のTRUSH、島田市民会館での「いつかきっとコンサート」、静岡青葉公園の「こなみちゃんコンサート」での葛城ユキさん、小川ロンさん(元JUNK)、ニュー・キャデラック等々懐かしい。当時のポスターを見ると懐かしさが込み上げてくる。
機器の「製作」とコンサートの「制作」の繰り返しで、多くのオーディオ技術を学び、また多くのヒューマンリレーションを得た。しかし・・・それにしても、今(2001年12月)思うと色んなモノを作って来たものだ。写真左は1980年7月自宅車庫で、写真右は1979年8月5日清水港祭り出発前(スタッフは左:久保田氏、右:水田氏)のスナップ。


思い出の一枚「コップ一杯の酒」

1976年、香川県伊吹島出身で清水市有東坂に住んでいた友人のS氏が出版するレコード「コップ一杯の酒」のミキシングを担当した。当時は録音設備に恵まれず、自作のミキシングアンプやリバーブ等を併用し6mmテープに2Track/38cmで直接収録した。カッティングは既に閉業している静岡レコーディングセンター(PhoenixLabel)のT氏が担当し、プレス作業は別の専門業者だったと記憶している。33rpmのステレオ盤で「コップ一杯の酒」を含む4曲が収録されていた。またLabelには"ORIGINAL FOLK SONG SIRIES"と記されている。当時はマルチ収録は夢のまた夢で、全員が集中して一発勝負の生演奏で収録を行っていた。写真左のジャケットは先輩のM氏の撮影によるもので、モノトーンでまとめている。またバックでドラムを叩いたN氏には、バスドラやベースなどの低音域楽器の音楽上の取り扱いについてご指導頂き、その言葉が今でも忘れられない。写真右は収録に使用したAKAIの4000D-PROだが、購入から30年を経た現在でも完動する。実に懐かしい。


思い出の一冊「Why?JBL」・・・と更に

1982年10月24日大阪城の平和集会へ行った帰りに、梅田の旭屋書店で買った「Why?JBL」(著者:佐京純子氏、発行所:実業之日本社)。James Bullough LANSINGの生い立ちからALTEC LANSINGそれにJBLとの関係が克明に記されている。またウェスタンエレクトリックやRCAなど、世界の通信業界をリードしてきた企業との関係にも触れている。読み物としても面白いが資料としても貴重な存在。幾度かの転勤があったが座右の銘として持ち歩いている。
2003年5月31日、偶然にも著者の佐京氏からe-mailを頂戴した。Why?JBLでインターネットを検索したらヒットしたらしい。そんな事がきっかけで筆者-読者間のコミュニケーションにまで発展、当時では考えられなかった「連絡手段」に感謝である。
そして「Why?JBL」から26年、2008年5月「ジェイムズ・B・ランシング物語」が出版された。


12チャンネルAudioMixer

1975年頃の製作。どうしても音楽ミキシングがやりたくて、持ち前のノウハウを集大成し製作した。入力12チャンネル、本線出力2回路、ソロ系出力1回路を持つ。回路は単純なミキサーでEQ回路も組み込まれていない。ケースやパネルはアルミ板を加工した。ヘッドアンプは不平衡だが、アンプの入り口で平衡→不平衡変換を行っている。出力は平衡出力である。このミキサーで多くのコンサートPAをこなしたが、その後YAMAHAのPM-700の購入で第一線を退いた。自宅にあったはずが発見できず、現在捜索中。

結局行方不明のため、HandMadeAudioではないが2代目のミキサーであるYAMAHAのPM-700の写真をアップした。このPM-700は1977年頃、静岡呉服町の「すみや」で購入したもの。当時取り次いで頂いたM氏は現在どうされているだろうか。月給の10倍もしたミキサーだったが、当時としては程ほどの機能を備えており大変使いやすかった(入力12ch、EQ:Low/Mid/High、Solo出力x2、Main出力x2、インサーションJack、完全平衡入出力etc)。またフェーダーは、10dB毎に抵抗体を幾何学的カットしカスケードにした物を基板上に展開すると言う非常に斬新なものだった。今(Aug2005現在)では重く入力数も少ないばかりか、S/NやTHDも比較にならない位改善されているだろう・・・。

Multi Cable Junction Box

ステージからミキシングブース間は幾多のケーブルが行き来する。1本1本張っていたのでは手間が大変なので、マルチケーブルが使えるように、ジャンクションボックスを製作し両端に取り付けた。写真はフォーンジャックを使い、完全平衡伝送が出来るようにしてある。当時は、キャノンコネクタを買うような¥は持ち合わせていなかったのだ。写真は14対用と4対用。マルチコネクタはヒロセの角型50Pinと20Pinを使いローコスト化を図っている。


Tone Eqalizing Amplifire

PA(PublicAddress)をやりだすと、特に小屋物では低域の残響時間が長く、ボーカルの歌詞が聞き取れない事に気がつく。程よくミキシングされたレコードでも、PA音源として会場に流すと、必ずと言って良い程ボーカルが沈んでしまう。この問題を少しでも解決するために、ステレオアンプのトーンコントロール回路を参考にして作ったイコライザーアンプ。低域と広域の調整しか出来ないが、それでもなだらかな下降・上昇特性は作れるので重宝した。東芝のICとCRでまとめてある。


Return SP & Power Amp

パワーアンプの後方に見えるスピーカー。演奏者が欲しい音を別系統(ソロ系)でミキシングしてここに送り返す。
他のスピーカーケースを作った時の合板(30mm厚)で作った2Wayだが、小型で運び易くミュージシャンには好評だった。


Power Amplifires

1976年頃製作した100W超級ステレオ(2ch)アンプ。製作時間の短縮のために東京三洋のハイブリッドICを多用していた。左は上が自称200W、下が75Wアンプ。こうしたアンプを周波数帯域に合わせて複数台使いPAスピーカーシステムを構成した。中央はその背面。右は東京三洋のハイブリッドICであるSTK-050(50W)。ICはこの他にサンケンのSI-1050G(50W)も良く使った。回路は1ch辺り2個のハイブリッドICをBTL接続し、入力はトランスでドライブし、出力は各ICから平衡で取り出している。


Power Amplifires

1975年頃製作した50W超級ステレオ(2ch)アンプ。これも作時間の短縮のために、Sanken製のハイブリッドIC(SI-1050G)を使っている。1970年初頭は50Wもあればハイパワーの部類に入った。このICは±電源を供給し、出力はSEPPの出力をダイレクトで取り出しているが、電源投入時に出力DCオフセットをキャンセルする回路が無いため(スピーカーにDCが加わる)、オンデレー回路をリレーで組み込んである。現在は実家の居間でブックシェルフスピーカー(クライスラーCL-1)を鳴らしている。


パイオニアPAX-A30

1975年頃、最初に作ったスピーカーケースに組み込んだユニット。ウーファーとツィーターが同軸上にあり、音像の定位が良かった。丁度Altec社の604シリーズを真似た感じがする。Max60W入力であるが96dB/1m/1Wの音圧レベルが得られた。


Altec 802-8Dドライバー

Altec社のフロントロードホーンA-7で使用している511Bホーンに着いていたドライバー。コンサートで使用中にオーバードライブで振動板(ダイアフラム)のエッジを壊してしまった。振動板はアルミ製でエッジ部は絞り込み細工をしてあるが、絞り目に合わせてヒビが入り割れてしまった。ボイスコイルは断線にまで至らなかったが、接着剤が溶けコイル位置がずれてしまった。またコイルから端子へのリードが振動で断線してしまった。これを何とか直そうと思ったが、考えて見れば大変な作業、途中で断念した(写真中央)。なお音の保障はないが、コーラルの振動版が同じサイズで取り付けることが出来る。オーバードライブして音が可笑しくなった振動版の多くは、このようになったものが多い。写真右は、511Bに取り付けた802-8D。


トーンゾイレスピーカー

1977年製作。コーラル(Coral)のFLAT-10を4個トーテムポール状に並べたもので、ユニットの接続は2個並列にしたものを更に2組直列にした。現在写真が撮れなので、ユニットのみを掲載した。単体でのインピーダンスは8Ωで、総合インピーダンスも同じく8Ωである。FLAT-10は最大入力が40Wあったが、ボイスコイルやそれを固定する接着剤の耐熱が低く、溶け出す事が良くありメンテナンスには苦労した。ロックコンサート等ヘビーな使い方には不向きで。軽い音楽かトークの公演が中心だった。形が縦長のため、友人達には「棺おけ」と呼ばれた。


4560フロントロードホーン

1980年5月、名古屋市の立松音工から購入した4560の複製版にR&P(Roland&Pioneer)のC-2038(38cmΦ)を取り付けた。このユニットは元々楽器用で200W(RMS)の入力が可能だった。ローランドとパイオニアの合作ユニットである。最大音圧は120dBSPL(1m/200W)を遥かに越えていた。実際にドライブするとスピーカーと言うよりはモーターを感じさせる。またマグネット周辺に刻み込まれたフィンもまた凄まじい。上部に次項で紹介するセクトラルホーンが2式積み上げてある。重量はフロントロードホーンだけで約70Kgあり、とても独りで運べるシロモノではなかった。グラフはC-2038のJIS箱での特性。大型アルニコVマグネットと低損失ヨーク材、それにエッジ・ワイズ巻きアルミリボン線の採用で、1KHz/1W/1mで104dBの音圧を誇った。後方に左に見えるのは前項のトーンゾイレスピーカーと低域専用スピーカー。


コーラル・セクトラルホーン

1980年7月、清水銀座の「あかほり電気」で購入したコーラルのセクトラルホーンAH-501に、同じコーラルのドライバーM-104を2個パラレルにつなげた。ドライバーは16Ωのものである。スロートはAD-5でドライバーを2個取り付けられるようにY字型アダプタになっている。効率は110dB/1m/1Wもあり、上記4560フロントロードホーンとペアで使用した。写真はホモゲン板によるケースを自作し収めたものであるが、2個のドライバーを取り付けてあるため重さは25Kg以上あった。ちょっとした移動でも骨が折れた。ドライバーは、運搬時にホーン部に不要なモーメントが加わらないように、上下方向を木片ブロックで支えていた。


LC型チャンネルデバイダー&アッテネータ

次項のデバイダーアンプを作る前は、こうしたLCによるデバイダーをパワーアンプの後に挿入していた。しかし大電力化でその限界を感じ、最後は余り使われなくなった。母体はコーラルのチャンネルデバイダーKitのND-1200とアッテネータAT-100。クロスオーバー周波数は1200Hzだった。ラワン材で自作したケースに収められていて、内部を確認できないのが残念。


チャンネルデバイダーアンプ

1979年製作。100Wを超える電力をLCのチャンネルデバイダーに入れスピーカーを駆動すると、エンベロープに制限がかかり音が変わってくる。そのため、低レベルでチャンネル分割してパワーアンプを駆動する方法が一般に用いられるようになった。これはHigh/Lowのクロスオーバーを800Hzに設定したデバイダー。オペアンプによるバターワース型フィルターを組み合わせて製作してある。オペアンプはLF-356や4558等のデュアル型を、±15V環境下で好んで使った。低電圧ではLM-358を使うのが得意だった。


制限増幅器

1982年製作。スピーカーのオーバードライブをこの制限増幅器で押さえた。回路はオペアンプの帰還回路にモリリカのフォトカプラMCD-521を入れ、出力を検波・増幅した電圧で制御した。制限開始点から約35dBの入力変化を10dBに押さえ込んでいる(入出力特性データがTest&Dataコーナーにあります)。リニアリティを損なうと言うご意見の方もいらっしゃるかもしれないが、機器保護とは別に音圧の抑制でむしろ人の耳には自然に聞こえる効果もある。またフォトカプラ以外にも、非線形の帰還回路(Logアンプ等)を入れ意図的にエンベロープ制御も試みた。これをやらないでリニアにスピーカーをドライブすると、ピークで耳が対応できなくなり、人によっては歪み感や疲労感を感じるようになる。


U-NetWork Mixing Pad

マイクロフォンやライン信号のミックス或いは分配は、U-Pad・Y-Pad・Δ-Padを使えば簡単に行う事が出来る。写真の内部はU-Padが組み込まれている。U-Padは抵抗3本(ラインインピーダンス相当値)で構成されるブリッジ回路で、ライン側がブリッジの一端に接続される。入力ポート同士がアイソレーションされる特徴があるが、これはライン側のインピーダンスが完全に整合している場合。Y-Padは抵抗3本(ラインインピーダンス相当値)がY字に接続されている。アイソレーションはしないが、各ポートが全く等価で方向性を持たないのが特徴で、何処に入れても動作する。またΔ-Padは抵抗3本(ラインインピーダンスの3倍相当値)をデルタ型に接続し、各抵抗の両端をポートにするが、Y-Pad同様ポート間のアイソレーションは無く各ポートは等価である。Mixer入力数が足らないときや、ステレオをモノラルにMixする場合、或いは2系統に分配する時に便利。写真は4系統のU-Padを組み込んだもので、同じ物を前方と後方から見ている。
各Padの構造については以下の回路図を参考にされたい。なお回路は平衡回路として記述してあるが、シールド線については得に記載していないので注意のこと。回路図が示すとおり、これらのPadは不平衡回路には直接接続出来ないので、その場合はトランスにより「平衡-不平衡変換」する必要がある。ところで回路図では極性を○Hot●Coldとしているが、これはPort1へ入力される信号をPort2/3へ分配する事を想定した場合なので注意のこと。またいずれのPadでもPort1入力に対しPort2/3の出力レベルは6dB低下する。


簡易パッシブミキサー

3chの抵抗ミキサーです。パッシブ型でアクティブ素子は組み込まれていません。ミキシングアンプの入力が不足するとき、同レベルの音源のミキシングに使います。例えばドラムスの一部をプリミクスするとか・・・。入出力不平衡ですが、入力はフォーンプラグの平衡型でもOK。


Clear Com - 4W I/F

インターカムシステムを組むとき、クリアーカムラインと従来のインターカムラインである4Wラインにインターフェイスしたくなる事が多々ある。
この作業をクリアカム社のインターフェイスに任せると大枚をはたく事になるので簡単なインターフェイス(変換装置)を製作した。
これをバックやポケットに入れて何時も使えるようにしておくと殆どの要求に答えることが出来る。
内部の詳細や2Wとのインターフェイス についてはTest&Dataコーナーで紹介している。


Clear Com Head-set I/F

#110プラグ・ジャック等の3W(ThreeWire)方式のインターカムをクリアカムヘッドセットにインターフェイスする装置です。#110プラグはスリーブ(S)がコモン、リング(R)が受話、チップ(T)が送話である。このうちチップには送話器用の直流電源が重畳されている。この電源をAFC(低周波チョークコイル)を介して取り出しケミコンで平滑後、受話アンプと送話アンプに供給している。クリアカムヘッドセットは大音響のコンサートでは不可欠で、通常のインターカム装置の運用性改善を狙ったものである。内部の詳細 についてはTest&Dataコーナーで紹介している。


11Wx2ch 6080ステレオアンプ

1974年製作。これはPA用ではありません、家庭用です。1972年発行の「魅惑の真空管アンプ」(誠文堂新光社)に6AS7を使ったステレオアンプの記事があった。6080は6AS7と同等管だが、ガラス部の形状がスマートになっている。両者は低μ(=2)の双3極管で、電源のレギュレーターとして使われる事が多かった。しかしRCAのマニュアルにはれっきとしたオーディオチューブとしてリストされている。12AX7で初段増幅と位相反転、12BH7Aプッシュプルのドライバー、そして終段が6080プッシュプルの、オール3極管・A級・ノンNFBアンプである。とにかく低μ、フルスイングするのにグリッド間で150V(P-P)も必要で、それを前段のプレート電圧を高めにし、高めのグリッド抵抗で受ける事で解決している。背面には入力RCAコネクタの他に、電源入力用USオクタルソケット、6080-DCバランスVR、出力ターミナル(4/8/16Ω)が配置されている。周波数・歪特性データと回路図がTest&Dataコーナーにあります。このアンプでAltecのA7を低ダンピングファクタで鳴らす・・・何ともいえないツヤがあった。


15Wx2ch 小型ステレオパワーアンプ

1974年2月16日製作。松下電器のハイブリッドIC、AP4153Pを2個使用したステレオアンプで、1chあたりの出力は15W。この種のデバイスで作った初めてのパワーアンプである。強引に小型ケースに組み込んだため、発熱が結構あり電源トランスの上に貼ったダイモテープの文字が消えている。現在は実験用オーディオアンプとして活躍、ちょっとスピーカーを鳴らしたいと言う時に重宝している。


小型ステレオプリアンプ

製作年月は不明だが、恐らく前項のパワーアンプと同じ1974年頃と思う。東芝のTH9014Pをはプリアンプ専用のデバイスだった。1個に2チャンネル分のデバイスが組み込まれており、DC30Vで動作させた。当時はICに併せ、プリント基板や説明書が同時に販売されていた。シャシの上はRIAAイコライザ、下にはバッファアンプがあり、両者共このICを使っている。イコライザはCR回路で構成している。電源トランスが普通のむき出し型のため漏洩磁束をアンプが拾いHumに苦労したが、トランスに銅ベルトを巻きショートリング処理をすることで問題を解決した思い出がある。真面目にステレオを楽しむようになった頃のアンプである。


Lux A-220ステレオプリアンプKit

LuxのプリアンプキットA-220。昭和49年頃、静岡市の岩崎ラジオで購入した。1枚のプリント基板に、シンメトリックに左右のチャンネルが組み込まれていた。その後私のメインのプリアンプとして君臨し、四半世紀過ぎた今(2002年)でも完動である。マニュアルや部品の区分けもしっかりとしており、これがKitって奴かぁと感心したものだった。それ以前は、とにかく板金・ロウ付け・溶接から電子配線まで全て自分の手でやっていたから、Kitと言う考え方は新しい「文化」だった。ただし、これはモノグサになるなぁとその時感じた。何故なら、手を煩わしながら物を作るのもまたひとつの「文化」だと考えていたから。


MT管テストベンチ

1973年頃製作したツール。ダイモテープには21 MARと打ってある。アンプ製作で、最適な定数を求める場合に、こうしたベンチツールがあると便利。例えばプレート負荷抵抗やカソード抵抗の設定や、規格の分からない球の概要を調べる時にも役立った。


PAスピーカーのレイアウト例

HandMadeAudioのソフト面として、PAスピーカーの運用例を紹介します。写真左は、1983年8月7日清水市の「港祭り」コンサートでスナップです。AltecのA7と自作の4560もどきを使っています。当然ながら、メーカーがまちまちでマルチウェイですから、出て来る音の位相関係を合わすのは必須ですが、ステージ上の生音(主にエレクトリック楽器)との位相関係が逆にならないように注意します。また高域を受け持つホーンは、なるべく観衆の頭を狙うように角度をつけます。
写真右は、1980年8月24日清水市庵原地区の「庵原総踊り」でのスナップです。4560もどきのシステムに、中音域の補強用にヤマハのエレクトーンスピーカーを改修したシステムを使っています。これらをトラックに乗せ、背後に2KWの発電機を積み、学区内の街宣にも使用しました。会場は清水市立庵原小学校の運動場で、遠方用にTOAのトランペットスピーカーSC-35Cを数個併用していました。会場規模は約80m四方で、観衆は5000人規模です。各スピーカーの音圧レベルは100dB/m/W以上あり、供給電力はトータルで500W規模でした。トランペットスピーカーが全盛の盆踊りに、HiFiを持ち込んだ記念すべきスナップです。


サンケンのSI-1050Gを引き取る

四半世紀も前に製造されていたサンケンのオーディオパワーIC(SI-1050G/出力50W)をひょんなことから入手する事になった。当HPのBBSに書かれた同ICを求める書き込みがきっかけで提供者が現れた。しかしそれまでに時間が経過したため、書き込まれた方は既に別の入手ルートを見つけられていた。当初オーナーは興味が無かったが、放熱器に2個ずつマウントされたものが4式あると聞きちょっと動揺した。本コーナーにあるように、その昔このICを使って幾つものアンプを作っていたから、どこからともなく製作のイメージや意欲がわいて来たのだ。それで遂に入手を決断し、2004年2月14日朝8時半、名古屋栄の大林ビル前で引き取りの儀を行った。提供者は名古屋市中川区在住のアマチュア無線家T氏。さてこのICが稼動するアンプに仕上がるのは何時になるだろうか。2個をペアにしてBTLアンプを4系統組む事になると思うが・・・入力はCT付きトランスで+位相側と-位相側へ分配、BTLならシングル電源でOKだから比較的簡単で場合によってはSW電源が使えるかも・・・と早くも具体的な構想を練っている。写真は包んであったシートに乗せて撮影した「SI-1050Gx2+放熱器」のフォーショット。



20年振り鳴らすPAスピーカー

2004年3月14〜15日、子供の進学と就職の報告のために正月以来の帰省をした。その際Audioにうるさい長男からの要請で、20年以上前のPAスピーカー群の音出しを行った。フルパワーでSLを走らせるなんてもう恥ずかしく、近所に家が建ち出来るはずもない。それでFMラジオを持ち出しスピーカー出力で動作を確かめたが不具合の続出だった。
判明したのが4560に組み込んだウーファー(Roland&Pioneer/C-2038)のボイスコイル断線と、コンプレッションドライバー(CORAL M-104/16Ω)の1個がダイアフラム・リード断線。前者はオーバードライブによるものと思われ、内部の事なので交換するしか手がない。コーンを手で押すと時々音が出るが直ぐ断になる。最後に使ったのは20年近く前の「清水港祭り」に貸し出した時だが詳細は不明・・・ユニットは200W(RMS)だがアンプは一体何を使ったのだろうか。後者はリードにヒビが入り断線していた。分解してもボイスコイルや振動板は正常なので製造上の欠陥も考えられる。並列駆動していた他のドライバーは問題ないのでオーバードライブではない。リード断線部分は、ハンダを流すにも”シロ”が殆ど無く対策を検討中。CORAL社は既に無く純正部品の入手は困難と思われるが、サイズが同じALTECのを流用できる。
と言う事で久しぶりに音を聴いたが不良箇所の発見が多く、たまには鳴らすべきだと反省している。それに音が随分と丸くなったのが気になったが、これは自分の耳のf特の問題かも知れない。
オヤジのAudio Lifeが子供達の目にどう映ったかは分からないが、CORALのホーン(AH-501)とドライバー(M-104)は長男に狙われている。写真は音出しテストの様子である。併せてM-104のダイアフラムとボイスコイル・振動板が破損したALTECのダイアフラム(802-8D/A-7用)を参考までにアップしている。