λ/4 Coaxial Stab によるUHFフィルター(Jun 15, 2012)
ノイズすれすれの信号を受信する450MHz帯受信機がある。当然目的周波数ではフルゲインの運用になる。しかしこの帯域は、下方の不特定のアマチュア無線をはじめ、近傍の業務無線や移動無線など、多数の強力な電波が飛び交っている。
それで何とか簡単に周辺の信号を抑え込めないかと考えた結果、λ/4長の同軸スタブを受信機の入力にぶら下げ、少しでも目的信号と目的外信号との比を稼ぐことにした。
アンテナアナライザで長さを決める
○目的周波数でλ/4先端ショートならZ=∞、オープンならZ=0になる。
○ショートする工作は大変なので、予めオープンで目的周波数の長さを求め、最後に先端ショートの細工をする。
○同軸ラインをアンテナアナライザへつなぎ先端は50Ω(SWR=1)で終端。
○この状態で周波数を加減するとアンテナアナライザの示すZ値がのヌル点(0Ω)方向に落ち込む周波数が目的周波数。
○大雑把に切断した同軸の長さとヌル点の周波数を測定し、目的周波数との比率で目的長を算出する。
○目的周波数に合うように同軸長を切断する。
○最後に同軸先端にショート板(丸く切った銅シール)を半田付けして完了。
○同軸ラインにT分岐J-Jを挿入、T分岐にλ/4先端ショート同軸スタブをぶら下げるとBPFとして使用出来る。
○もしλ/2先端ショートならBEF(ノッチ)として使用出来る。 なおλ/4は電気長なので、同軸ケーブルならλ/4に速度係数(ポリエチレン系なら0.67)を乗じた長さになる。
写真上はKuranishiのBR-510Dで同軸スタブの長さを求めている様子。
下は同軸先端のショート板をはめ込んだ様子。未だ半田は流していない。
関連情報・・・
λ/4長同軸ケーブルによる共振トラップ