2004.7


イエローストーン国立公園

  イエローストーン国立公園はアメリカと言うより世界で最初の国立公園だそうです。もちろん
世界遺産にも登録され、四国の半分を超えるその規模や自然保護の徹底振りは世界の
お手本といわれております。 広大な平原を中心にしたエリア・湖を中心にしたエリア・温泉
や間欠泉を中心にしたエリア・大渓谷を中心にしたエリア、それらを包む緑の森で構成され
自然の舞台に8の字に作られた周遊道路を車に乗って駆け巡る仕組みになっています。
「道路という檻の中を右往左往する人間を、自然やそこに住む動物たちが見ている」見られ
ているそんな気持ちになってきます。あくまでも主人公は自然なのです。



あまりに大きな風景なので、いずれもパノラマでお見せしましょう。
温泉の池・筆舌に尽くせない光景です。



イエローストーン湖と大峡谷の間に横たわる平原の悠々たる流れ



イエローストーンの名の由来黄色に輝く大峡谷



これ、何に見えます? 温泉の池、神々しいですよね!「朝顔」と名前が付いています




そこに住む動物たちは多種多様ですが、今回出くわした大型動物は上記の三種類でした。
バッファロー・ブラックベアー・エルクですが、他にもたくさん居ます。
最初は「いた!いた!」と大騒ぎですが、2.3度出くわすと慣れてしまい横目で通り過ぎる
様になってしまいます。 贅沢なものです。

オールドフェイスフルがこの公園の
中心的宿泊とメイン施設と言われ
ております。 国立公園の中には
限られた場所(大所が5箇所)しか
このような施設が無く、他にはお茶
一つ・食事一つ・給油施設さえあり
ませんから、ある意味では専売施
設として競争原理が働きません。
 そうです、ご推察の通り決して褒
られるサービスを期待してはいけな
いのです。
左=オールドフェイスフル間欠泉
右=オールドフェイスフルIN



画面タッチで、一気に吹き上がります(オールド・フェイスフル

オールドフェイスフル・インのデイナーであまり感じの良くないサービス担当が、サービス評価表を
記入してくれと持ってきたので「アイキャンノット・スピーク・イングリッシュ」で逃げようとしたら、
サインだけしてくれ、もうこんなにもらったと評価表の束を見せられたのにはビックリ、こんなのあり?
仕方無しにExcellentに丸をつけてその代わり、チップは一銭も置かないで帰りました

事、自然を守るという姿勢には頭の下がる思いがします。  カナダやヨーロッパ
ニュージーランドなど観光を国策としている観光先進国では、いつも感心させられ
て来ましたが今回も同じ思いです。 観光を標榜する鎌倉に住みながら、こうした
点ではまるで後進国だと恥ずかしくなります。 左の写真はごみ箱ですが熊や鹿
など力持ちの動物が倒せないように鉄の柱と重たい鉄の蓋で守られ決してゴミが
餌にならぬように配慮しています。   小動物に餌をやる人も一人も見かけませ
んでした。  どんな山奥にも車を止めて見たくなる場所にはチャンとこのゴミ箱が
あり、汲み取り式のトイレが備わっています。
  水洗さえも環境破壊につながる
と避けているのですから本物です。勿論自動販売機など見ることさえ出来ません。
日本と決定的に違うのはこの部分でしょう。 風倒木や立ち枯れの木は自然に朽ち
るに任せてありますが、ごみは探しても見当たらないと言っても過言ではないで
しょう。 「ゴミは持ち帰りましょう」こんな標語を鎌倉で見ることがありますが、遠路
観光に来られたお客様がどうしてゴミを持ち帰ることが出来ますか?
仕掛けをせずに、マナーだけ要求しても無理というものです。ゴミがあふれている
どこかのゴミ箱など置かないほうがましというものです。
仕掛けをしたら、それが常に機能する(綺麗に使える)事が大切です。 この維持管理が観光先進国では決定的に
違います。 入園料一週間20$は安いものです。 記念会館で世界最初の国立公園に・世界遺産になる経過を映
画で解説しておりました、いろいろ問題も起こし、それを乗り越え今日に至る長い歴史があるのですが、われわれも
良いことは真似て時間をかけても、世界に誇れる観光都市鎌倉に成りたいものです。

丸7日間この風景の中に浸りきっていると「人が作った文化」が恋しくなってきます。
言葉に尽くせぬ風景は写真で見ていただくのが一番でしょう。   2004/07/10