中原初逐鹿, 投筆事戎軒。 縱橫計不就, 慷慨志猶存。 杖策謁天子, 驅馬出關門。 請纓繋南越, 憑軾下東藩。 鬱紆陟高岫, 出沒望平原。 古木鳴寒鳥, 空山啼夜猿。 既傷千里目, 還驚九折魂。 豈不憚艱險, 深懷國士恩。 季布無二諾, 侯嬴重一言。 人生感意氣, 功名誰復論。 ![]() |
述懷******************
中原 初めて 鹿を逐(お)ひ,
筆を投じて 戎軒(じゅうけん)を事とす。
縱橫の 計 就(な)らざるも,
慷慨の 志 猶(な)ほ 存す。
策を杖つきて 天子に謁(ゑつ)し,
馬を驅(か)りて 關門を出(い)づ。
纓(えい)を請(こ)ひて 南越を繋ぎ,
軾(しょく)に憑(よ)りて 東藩を下(くだ)さん。
鬱紆(う)として 高岫(かうしう)に陟(のぼ)り,
出沒して 平原を望む。
古木 寒鳥 鳴 き,
空山 夜猿 啼く。
既に 千里の目を 傷ましめ,
還(ま)た 九折の魂を 驚かす。
豈(あ)に 艱險を 憚(はばか)らざらんや,
深く 國士の恩を 懷(おも)ふ。
季布に 二諾 無く,
侯(こうえい)は 一言を 重んず。
人生 意氣に 感ず,
功名 誰(たれ)か復(ま)た論ぜん。
2003. 2.11 2.12 2.15 2.22完 5.30補 2004. 9.11 2005. 1.15 2007.10.4 |