鬼之城碇豊長の漢詩　拙作紹介

huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye

鬼之城

吉備深秋千里黄，
鬼城屹屹白雲藏。
儼然樓閣温羅霸，
却是流芳桃太郞。


鬼ノ城平成二十九年十一月二十五日		吉備津神社平成二十九年十一月二十五日

　　　　　　鬼(き)ノ(の)城(じゃう)

吉備(きび)の深秋　　千里黄ばみ，
鬼ノ城( きのじゃう)　屹屹(きつきつ)として　　白雲　藏(ざう)す。
儼然たる樓閣は　　温羅(うら)の霸(は)，
却(かへ)って是(こ)れ　　芳(はう)を流す　桃太郞。

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　　十一月二十五日に岡山県の鬼ノ城（きのじょう）、矢喰宮（やぐいのみや）、吉備津神社（きびつじんじゃ）を廻ってきた。この詩は鬼ノ城を詠んだもの。

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・鬼之城：	鬼ノ城（きのじょう）のこと。七世紀に岡山県総社市に築かれた山城。日本は、白村江（はくすきのえ）の戦いで唐・新羅連合軍に敗れ、城を国土の防衛のために西日本各地に築いた、その城の一か。桃太郎伝説・温羅伝説の舞台ともなっている。
・温羅：	（うら/をんら）。崇神天皇の御代に鬼ノ城に住みつき、一帯を支配し、西国から都へ送る貢船や婦女子を略奪し、住民を恐怖に陥れた魁偉な風貌の人物。百済の王子で名を温羅（うら/をんら）という。これに対する征討軍の大将が吉備津彦（≒桃太郎）である。（詳しくはこちらを参照⇒）。
・屹屹：	〔きつきつ；yi4yi4●●〕高くそばだつさま。高く聳え立つさま。
・霸：	「覇府」の意で使う。覇者が政治を執る所。ここでは、鬼ノ城（きのじょう）を指す。
・却是：	かえって。ところが。
・流芳：	立派な名声を後世に伝える。
・桃太郞：	『桃太郎伝説』の「桃太郎」だが、ここの伝説では温羅（うら/をんら）征討軍の大将たる吉備津彦（≒桃太郎）のこと。