春江花月夜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　隋・煬帝

暮江平不動， 春花滿正開。 流波將月去， 潮水帶星來。

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　　　　　　　　　　　　　　 春江 花月の夜

暮江( ぼ かう)　　平(たひら)にして動かず，
春花(しゅんくゎ)　　滿ちて正(まさ)に開く。
流波(りう は )　　月を將(も)ちて去り，
潮水(てうすゐ)　　星を帶びて來(きた)る。

』「春江潮水連海平，海上明月共潮生。灩灩隨波千萬里，何處処春江無月明。江流宛轉遶芳甸，月照花林皆似霰。空裏流霜不覺飛，汀上白沙看不見。江天一色無纖塵，皎皎空中孤月輪。江畔何人初見月，江月何年初照人。人生代代無窮已，江月年年祗相似。不知江月待何人，但見長江送流水。白雲一片去悠悠，青楓浦上不勝愁。誰家今夜扁舟子，何處相思明月樓。可憐樓上月裴回，應照離人妝鏡臺。玉戸簾中卷不去，擣衣砧上拂還來。此時相望不相聞，願逐月華流照君。鴻雁長飛光不度，魚龍潛躍水成文。昨夜�鞨K夢落花，可憐春半不還家。江水流春去欲盡，江潭落月復西斜。斜月沈沈藏海霧，碣石瀟湘無限路。不知乘月幾人歸，落月搖情滿江樹。」がある。　・春江：春の川。春の雪解け水で豊かな水量の中国南方の大河。　・花月：花を照らす月。また、花と月。　*月を歌うものに盛唐・李白の『把酒問月』「��天有月來幾時，我今停杯一問之。人攀明月不可得，月行卻與人相隨。皎如飛鏡臨丹闕，�拷喧ﾅ盡�C輝發。但見宵從海上來，寧知曉向雲�陝刀B白兔搗藥秋復春，娥孤棲與誰鄰。今人不見古時月，今月曾經照古人。古人今人若流水，共看明月皆如此。唯願當歌對酒時，月光長照金樽裏。 」や、北宋・蘇軾の『水調歌頭』「明月幾時有？把酒問��天。不知天上宮闕，今夕是何年。我欲乘風歸去，又恐瓊樓玉宇，高處不勝寒。起舞弄�C影，何似在人間！　　　轉朱閣，低綺戸，照無眠。不應有恨，何事長向別時圓？人有悲歡離合，月有陰晴圓缺，此事古難全。但願人長久，千里共嬋娟。」がある。

※暮江平不動：夕暮れの川は、（風が無くて）平らかで動かない。　・暮江：夕暮れの川。後世、中唐・白居易に『

吟』「一道殘陽鋪水中，半江瑟瑟半江紅。可憐九月初三夜，露似眞珠月似弓。」がある。　・平不動：平らかで動かない。

※春花満正開：春の花は満ちていて、ちょうど開いている。　・正：ちょうど。まさしく。

※流波将月去：流れる水は、月を持って行って。（流れる水とともに月が西へ沈んで）。　・流波：流れる水。また、ながし目。恋い慕う情の深いさま。恩寵の絶えないことの譬え。ここは、前者の意。　・将：もって。以て。もちいて。…もて。…を。また、持つ。ここは、前者の意。　・将月去：月を持って去る。

※潮水帯星来：あげしおの水は、星を帯びて出て来た。（あげしおと共に、星が出て来た）。　・潮水：あげしおの水。うしお。しお。　・帯：おびる。たずさえる。　・帯星来：星を帯びて来る。

◎　構成について

韻式は「AA」。韻脚は「開來」で、平水韻上平十灰。次の平仄はこの作品のもの。

●○○●●，
○○●●○。（韻）
○○○●●，
○●●○○。（韻）

２０１３．７．２７

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