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これは井古綆先生の詩で、読みも井古綆先生のものです。
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感事 |
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呂尚磻溪釣巨魚、 官權暗所吊ゥ車。 毋尤違反非吾耳、 答以一言開悟余。 |
呂尚は磻渓に 巨魚を釣り、 官権は暗所に 諸車を吊る。 尤むる毋れ 違反は 吾のみに非ず、 答ふるに 一言を以てして 余を開悟せしむ。 ********* |
・呂尚: 太公望の本名。 ・磻渓: 呂尚が釣りをした川。 ・巨魚: 斉の国を指す。 ・暗所: 物蔭を指す。 ・答: 警官の言葉。『今はあなたの交通違反を取り調べている』 ・開悟: さとる。 ※ 太公望。周代の斉国の始祖。本姓は姜、字は子牙。氏は呂、名は尚。初め渭水の支流「磻渓」に釣り糸を垂れて世を避けていたが、文王に用いられ、武王を助けて殷を滅ぼした。 起句承句は直接には関連はないが、釣り人は良い場所を選び、警官は交通違反をする人の多い場所を選ぶ事に共通点がある。 ※蛇足: 今から40年近く前のことです。 信号機のない三叉路で一時停止の道路標示を無視して、徐行して左右に車が来ていないことを確認して走行しましたが、物蔭に隠れていた警官に交通違反切符を切られました。 その場所は見通しが良く、多くの人は左右を確認しただけで、徐行していて事故は全く発生しない所でした。そこへ運悪くと申しますか、私が引っかかりました。この場所は熟知しないとはいえ漁?の名所だったのです。 その場所を少し離れて交通違反の処理をしていましたが、後続の車にも続々と違反する車がありますので、あの車も取り締まってほしい旨を申しましたが、警官は『今はあなたの交通違反を取り調べている』と申されました。これは正に泥棒をして捕まった時、自己の非を悟らないで“あの人も泥棒だから捕まえてくれ”と言うようなことだと無知を恥じ納得しました。後刻この経緯を回想して良心に恥じる行為を肝に銘じました。当時私は30代前半の血気盛んな時で、今では既に退職されているであろう当該警官に感謝しております。 現在我国には朝野を問わずこのような風潮が横行しているように思い、この詩を作った次第です。 |
2009.4.24 |
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