陶淵明　陶潜　九日閑居　序詩詞世界　碇豊長の詩詞：漢詩 taoqian　taoyuanming

陶淵明陶潜陶淵明


　　　　　　　　　　　　　　東晉　陶潛
      九日閒居　序　　

余閒居愛重九之名，秋菊盈園，而持醪靡由，空服九華，寄懷於言。

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九日閒居　序

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
余　閒居して　重九（ちょうきう）の名を愛す，秋菊　園に　盈（み）ち，而して　醪（らう）を持するに　由（よし）靡（な）く，空しく九華を　服して，懷（おも）ひを　言に寄す。

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◎　私感註釈

※陶潛：陶淵明。東晉の詩人。。。。

※九日閒居序：重陽の日のうたの序。『九日閒居』の序文に該る。
※余閒居愛重九之名：わたしは、重九という名を愛している。　・余：わたくし。　・閒居：隠棲。隠居する。　・愛：あいする。　・重九：〔ちょうきう；chong2jiu3○●〕九月九日の重陽の節句。「九九」と陽数の極である九が重なる「重陽」を吉祥とすること。菊花を餐し酒に浮かべて邪を去る。詳しくは、こちらを参照。

※秋菊盈園：秋の菊が庭に咲き満ちた（ものの）。　・秋菊：秋の菊。　・盈：〔えい；ying2○〕みちる。　・園：にわ。その。

※而持醪靡由：…とはいうものの、（廉い酒の）どぶろくさえも手に入れる方法がなかった。　*菊の花は咲いても酒がないという寂しい節会を送ったということ。　・而：そうして。そうだが。順接、逆接両方あり。ここは、後者の意で使われる。しかして。しかうして。　・持：保持する。ここでは､手に入れるの意になる｡　・醪：〔らう；lao2○〕にごりざけ。どぶろく。　・靡：〔ひ；mi3●〕無い。否定詞。　・由：よし。

※空服九華：むなしく重陽の菊花を餐した。　・空：むなしく。　・服：服する。（薬などを）のむ。　・九華：九月九日の菊の花。

※寄懷於言：その思いを詩に述べる。　・寄懷：思いを寄せる。　・言：〔げん；yan2○〕名詞。ここでは、『九日閒居』の詩。

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◎　構成について

散文。平仄をいう意味がないが、掲げておく。

○○○，
●○●○○，
○●○○，
○○○●○。
○●●○，
●○○○。