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(3)死のプロセスの諸相

――シルバーコード切断のさまざまなケース

死とは、霊体と肉体をつなぐシルバーコードが切れる瞬間のことですが、このシルバーコードの切れ方は、一人一人でとても違っています。すばやく切れる人、なかなか切れない人、スムーズに切れる人、ぎこちなく切れる人といったように千差万別です。すなわち死に方には、人それぞれ異なる様相があるということなのです。シルバーコードの切れ方、すなわち死に方を決定するのが、本人の霊的成長のレベルであったり、地上人生における意識の持ち方や生き方です。本人の魂の状態によって、死に方がさまざまになるということなのです。

一般的に言って、霊体と肉体の結びつきが強い人ほどシルバーコードを断ち切るための時間は長くなり、苦痛も大きくなります。反対に霊体と肉体の結びつきが弱い人、すなわち霊的成長をしている人は、シルバーコードの切断が自然に、何の苦痛もなく進行していきます。そして“死”はきわめて穏やかなプロセスとなり、“死の眠り”からもすばやく覚醒します。

ここではシルバーコードの切れ方を中心にして、さまざまな死の様相を見ていきます。

1)自然死の場合

老衰による自然死の場合は、生命力が徐々に衰え、それにともなってシルバーコードも少しずつ自然な形で切れていきます。完熟した果物が木から離れて落ちていくように、スムーズに死のプロセスが進むことになります。

2)霊性の優れた人の場合

霊性が優れ、日常生活での関心事が物欲から超越しているような人は、地上にいながらにして霊界での生活を送ってきています。そうした人の霊体と肉体の結びつきは弱くなっていて、心臓が止まればただちにシルバーコードが切れるようになります。死のプロセスに苦痛を感じることは、ほとんどありません。

死にともなう意識の混濁もあまり生じず、わずかにまどろむ状態を経て、すぐに目を覚ますようになります。幸福感・至福感に満たされる中で、死のプロセスが進行することもあります。人によっては死の眠りに陥ることもなく、自分の死の状況を明晰な意識で見つめていることもあります。

3)物質的・本能的な人の場合

人生を本能的・肉欲的に生きてきたような人、霊的なものに無関心で物欲に翻弄されてきたような人は、霊体と肉体の結びつきがきわめて強くなっています。そのため死に臨んでも、シルバーコードがなかなか切れません。死が近づくと、シルバーコードの切断が始まりますが、多くの場合、困難が生じます。霊体と肉体の分離に長い時間がかかり、シルバーコードの切断に苦痛がともないます。

4)急な事故死や非業の死を遂げた人の場合

事故などで急死するような場合、霊体と肉体の分離の準備が全くなされていないために、複雑な状況が展開することになります。この場合でも本人の霊的成長の度合いや日常生活での霊的意識の持ち方が、結果を大きく左右することになります。大半の場合、本人は突然の出来事に対応できず、茫然自失の状態に陥ります。しばらくの間、「自分は生きている」と思っています。霊体になった自分の姿を見ても依然、地上に生きていると思っているのです。

しかしその後は、霊的成長の進んだ人とそうでない人では、大きな違いが生じます。霊性の優れた人の場合は、周りの環境の変化から、自分が不慮の事故で死んだことを悟るようになります。特に生前から「霊的真理」を知っていた人は、短時間のうちに自分の死を悟るようになります。しかし肉欲的な生活をしてきた人間は、いつまでも自分の死を自覚することができません。

5)自殺者の場合

自殺者の場合は、霊体と肉体が特に強く結びついているので、シルバーコードがなかなか切れません。そのため肉体の苦しみがそのまま霊体に伝わり、激しい苦痛・死ぬような痛みを味わうことになります。この苦しみ・痛みは、神から与えられた生命と霊的成長のチャンスを、自ら捨て去った罪に対する罰となっています。言うまでもなく、それは「カルマの法則」のもとで引き起こされた結果です。