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(2)より高い界層への移動と、霊的身体の段階的変化

1)より高い界層への移動

人間は永遠に進化し続ける存在として造られているため、死後も霊界で霊的進化の道をたどることになります。人間は地上であれ霊界であれ、常により高い霊的レベルを求めるように創造されているため、一定の界層に留まり続けることはできません。いずれ今所属している界層を卒業して、さらに高い界層へ移動するようになります。

霊界での生活を通じて霊的進化が促されるにともない、それまでいた界層が自分の霊性に合わなくなっていきます。するとその霊性に見合った次の界層世界が、霊的直感によって明確に見えるようになります。霊界ではどのような霊も、いつか必ずこうした移動の時期を迎えることになるのです。すると界層移動のための霊的準備が自動的に進行するようになります。大半の場合、心地よい眠気を催してきます。ちょうど肉体の死に際して死の眠りがあるように、それまでの界層を卒業するときには、一種の眠りのような状態の中に入っていくことになります。やがて完全な睡眠状態から目覚めると、すでに新しい界層に移動しています。

2)霊的身体の段階的変化

死後、霊たちは、霊性の向上とともにより高い界層に移動していくようになります。では界層を上昇する際、その霊たちの霊的身体はどのようになるのでしょうか。同じ霊的身体のままで、より高い界層に入っていくのでしょうか。それとも新しい霊的身体をまとうようになるのでしょうか。

多くの名称を持った1つの霊的身体

霊的身体は、一般には幽体とか霊体と呼ばれます。外国では、アストラル体とかメンタル体・エーテル体といった名称で呼ばれることもあります。また神智学では、多くの霊的身体が重ね着のような状態で存在し、死後それらを1つ1つ脱ぎ捨てて界層を上昇していくと説明しています。神智学の述べることには論理性があり、いかにも事実であるかのような印象を与えますが、それは正しくありません。

重要な結論を言えば――「霊的身体はたった1つしかない」ということです。普通、幽体と霊体は別々の身体のように考えられていますが、実はそうではなく、1つの霊的身体の状態が変化したものを指しているにすぎません。

幽体の精妙化と「幽体の死」

大半の人間は死後しばらく幽界に留まりますが、そこでは霊的身体はまだ粗雑で、いわゆる「幽体」の状態にあります。スピリチュアリズムでは、よく「幽体を脱いで霊体をまとう」といった表現をしますが、これは霊的身体の状態変化を比喩的に述べたものにすぎません。

霊的身体の変化のプロセスは、しばしば“昆虫の脱皮”にたとえられます。この幽体から霊体への移行プロセスは「幽体の死」と呼ばれますが、それは霊的身体の精妙化にともない幽体が霊体へと状態が変わることを言っているのです。1つの霊的身体の状態変化を意味しているのであり、幽体と霊体の重ね着状態から、幽体を脱ぎ捨てるということではありません。

界層に見合った霊的身体へとグラデーション的変化をする

霊的身体の精妙化という変化は、霊界の界層間の移動に際しても同じように起こります。霊的身体は1つですが、それが新しく移動する界層に合わせてグラデーション的に状態変化するのです。

霊的身体は、霊界において自分自身を表現するための道具です。霊的成長が無限であるように、霊的身体もそれに合わせて無限に変化します。地上に近い界層ほど霊的身体は粗い状態にありますが、高い界層に行くにつれて精妙な身体へと徐々に変化していきます。魂の成長とともに界層を上昇するに際して、霊的身体も自動的にその環境に見合った繊細なものへと変化していくのです。人間は霊界で何度も死の体験をし、そのたびに古い霊的身体を脱ぎ捨てて新しいものに着替えることになるのです。