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(6)「霊界通信」を通してもたらされる神観の意義

――スピリチュアリズムの神観の特殊性と卓越性の根拠

霊界において共通化している神観が、高級霊の霊界通信を通して地上に伝えられました。それがスピリチュアリズムの「神に関する霊的真理」です。スピリチュアリズムの神観は、地上の人間によって考え出されたものではなく、すべて霊界からもたらされた真理であるというところに最大の特徴があります。その特殊性のために人類史上、最高の神についての認識(理解)が可能となったのです。

ここではそうした「霊界通信によってもたらされた神観」の意義を学んでいきます。そして、スピリチュアリズムの神観の特殊性と卓越性の根拠を見ていきます。

1)霊界人と地上人の「神認識レベル」の違い

比較にならない霊界人と地上人の神認識能力

肉体をまとい霊的感性が鈍くなっている地上人は、霊的世界のごく一部を知ることしかできません。それは閉じ込められた暗闇の部屋の中から、小さな鍵穴を通して外の世界を覗き見るようなものです。実は神に対する認識は、霊界の様子を知ることよりも、さらに次元の高いことなのです。霊媒を通じて少しずつ霊界の様子が明らかにされるようになってきましたが、そうした霊媒も神についてはほとんど分かっていません。

現在までに地球人類が手にした神についての知識は、ほんのわずかなものにすぎません。しかもそのわずかな知識も、すでに見てきたように人間のエゴと無知によって歪曲されてきました。霊界人からすれば、地上人の神認識能力は、まさに赤ちゃんのレベルと言えます。地上の大霊能者・大霊覚者と言えども、せいぜい幼児のレベルでしかありません。

高級霊インペレーターが、地上の霊媒モーゼスに向けて次のように述べています。

「それ(神の認識)はあなたには不可能なことですが、我々は無数の方法によって神の存在を認識することができます。地上という低い界層には届かない無数の形で認識しております。」

『霊訓(完訳・下)』(スピリチュアリズム普及会)第19節  p.31

霊的直感力によって神を実感的に認識することのできる霊界人と私たち地上人では、知識の広さ・深さ・正確さ、どの点をとっても比較になりません。霊界人と地上人では、霊的な認識能力において天と地ほどの差があるのです。霊的直感力の乏しい地上人の神認識能力は、霊界人と比べるなら、ほとんど赤ちゃんのようなものです。それが物質世界に住んでいるためのハンディであり、地上人の宿命なのです。

2)統一されている霊界での神観

共通の神観を持っている霊界人

地上人がつくり上げてきた神観は、宗教によって、また地域や時代によって、さらには民族・部族によってさまざまです。地上世界の神観はバラバラで、共通のものはありません。それに対し霊界では、すべての住人が“霊的直感”において神を認識しているため、「神観(神の理解)」は常に統一されています。

霊界人は霊的直感によって神を実感的に認識していますが、その際「理性的な神認識(神についての理解)」も同時になされるようになっています。霊界人は絶えず神の実感的認識体験をしていますが、それには理性的神認識もともなっているため、すべての霊たちの間で一つの神観が共有されるようになっているのです。

地上人はめったに神の実感的認識ができないうえに、理性的理解も各自の霊性に見合ったものでしかありません。そのため信仰者それぞれで神観が異なる、というような状況になっています。地上では万人が受け入れられる共通の神観が確立されていないのです。霊界では霊性レベルが違っていても「基本的な神観(神認識)」が食い違うというようなことはありません。もちろん霊の進化のレベルによって神認識の深さや神の実感度の違いはありますが、地上のような各人ごとの神観、宗教ごとの神観、民族ごとの神観といったようなものはありません。霊界人は皆、共通の神観を持ち、等しく神を理解するようになっています。

スピリチュアリズムの神観とは、霊界人に共有され、すべての霊たちにとって常識となっている神の共通見解・共通理解に他なりません。

霊界で必ず修正されるようになる地上時代の間違った神の概念

霊界の新参者は、死後しばらくの間は、地上時代に信じてきた宗教の神観をそのまま信じています。しかし霊界での生活に慣れるとともに、徐々に正しい神の姿を理解していくようになります。他界して間もない新参霊は、霊的意識が覚醒し霊的視野が開かれると、指導霊や先輩の霊たちから、地上で信じてきた宗教の教義の間違いについて教えられるようになります。霊界ではいったん霊的意識が目覚めると、間違いを指摘されても地上人のように反論したり反発することはありません。

やがて地上時代に自分が信じてきた神についての理解が、真実とは全く違っていたことを実感し、“なぜあのような愚かな概念をまともに信じ込んできたのか”と後悔の念を抱くようになります。地上時代に自分の宗教の教えだけを絶対的な真理と思い込み、それ以外の考えを一切受け付けなかったような人間は、霊界に行ってからたいへん恥ずかしい思いをすることになります。生前は熱心なキリスト教徒やイスラム教徒・仏教徒であった者も、霊界入りして初めて地上時代の教義や信仰の間違いに気がつくようになります。そして先輩の霊から教育を受ける中で、真実の神の概念を受け入れるようになっていきます。霊界の住人として「真実の神観」を周りの霊たちと共有するようになっていくのです。

3)高級霊の霊界通信によってもたらされたスピリチュアリズムの神観

霊界人から教えてもらうのが、一番賢明な方法

地上人が神についての理解を深めようと思うなら、自分の力で探求するより、霊界の高級霊に素直に教えを請うのが賢明なあり方です。地上人が神についての霊的知識を知りたいと考えるなら、霊界人から直接教えてもらうのが確実な方法と言えます。

物質次元に限定された地上人の知性と能力をどれほど振り絞っても、真実の神の姿を知ることはできません。一番よい方法は、高級霊を教師として、彼らから答えを示してもらうことです。霊界からもたらされた霊的知識を土台として、正しい神観の確立をはかるべきなのです。霊界の高級霊は、地上のいかなる宗教者や霊能者よりも高度な霊的情報を与えてくれます。地上人が何百年、何千年もかけてやっとたどり着けるレベルの霊的知識も、高級霊の導きに従うことによって短期間のうちに手にすることができるようになります。「高級霊に教えを請い、霊的真理を得る」――これこそが神と霊界の事実を知る最も確実で無駄のない道です。それがスピリチュアリズムによって初めて可能になったのです。高級霊の霊界通信を真剣に学ぶということは、「霊界の高級霊に素直に教えを請う」ということなのです。

スピリチュアリズムによって引き起こされる「神観の革命」

スピリチュアリズムは、霊界から送られてきた霊的知識から出発しています。地球人類はスピリチュアリズムによって人類史上、初めて「真実の神」について知ることができるようになりました。霊界の高級霊から送られてくる霊的知識は、地上の宗教では到底知ることができなかったものばかりです。物質レベルに限定されていた従来の地上人の神観は、霊界人の神観を導入することによって、一気にそのレベルを飛躍させることになりました。

スピリチュアリズムは、これまで地上に存在しなかった「真実の神観」をもたらしました。その結果、地球人類に初めて「本当の神信仰」の道が開かれることになったのです。それは同時に、これまでの宗教の神観の間違いを明白にし、地球人類が延々と行ってきた神信仰を根底から否定することになりました。

このようにスピリチュアリズムによる新たな神観の到来には、「地上の宗教を根本改革する」という意味があります。霊界から示された神観は、地上の宗教に“革命的変革”を引き起こすことになるのです。

霊界通信によって示される神観の限界――地上の言語による表現の限界と地上人の霊性による制約

スピリチュアリズムの神観は、霊界のすべての霊が等しく認めている「神に対する霊的真理」に他なりません。しかし霊界人の神認識(理解)の内容が、すべて地上人に届けられるというわけではありません。霊界で共有されている神観の一部分、ごく基本的なものだけが地上人に示されるのです。それには、いろいろな理由があります。

第1の理由は、最高次元の霊的存在である神を“地上の言語”という物質的道具で表現することには初めから限界がある、ということです。霊界という非物質世界の様子を、物質世界の言語で表現したり説明することがいかに困難であるかを、シルバーバーチはしばしば述べています。「地上世界にはない色彩の素晴らしさを表現したくても、地上の言語ではどうしてもできない」と言っています。地上的譬えでしか理解できない人間に、地上に存在しないものを理解させることには、もともと限界があるということなのです。

霊界の様子を説明することさえ難しいのに、霊界よりもさらに次元の高い「神」について地上の言語で表現したり説明することには、いっそうの困難がつきまといます。

「その辺りが言葉の難しさです。無限で、言語を超越しているものを、限りある言語で表現しようとするのですから……。そもそも霊とは物質を超越したものですから、物質界の言語では表現できないのです。」

『シルバーバーチの霊訓 霊的新時代の到来』(スピリチュアリズム普及会)  p.22

(質問)「神とは永遠にして無限、不変、唯一絶対、全知全能、至上の善と公正であると述べても、属性のすべてを表現したことにはならないでしょうか。」

(答え)「人間の観点からすればそれで結構です。そうした用語の中に人間として考え得るかぎりのものが総括されているからです。ですが、忘れてならないのは、神の属性は地上のいかなる知性をも超越したものであり、人間的概念と感覚を表現するだけの地上の言語をもってしては、絶対に表現できないということです。」

『霊の書/スピリチュアリズムの真髄 「思想編」』(スピリチュアリズム普及会)  p.25

こうした困難な状況の中で、霊界人は自分たちが理解している神の様子・神の姿を何とか地上人に知らせようと努力してくれました。霊界人は地球人類への愛の思いから、自分たちが持っている知識をできるだけ多く地上人に伝えたいと願い、現在の人類が理解できる範囲で可能なかぎりの霊的真理・霊的知識をもたらしてくれたのです。

第2の理由は、神に関する霊的真理を霊界から地上に伝えても、地上人がそのすべてを理解することはできない、ということです。霊界から地上に霊的知識をもたらすときには、常にこうした地上人側の理解力が考慮されます。霊的な事柄に関する理解力は、それを受け取る人間の霊性レベルによって決定されます。霊性が高ければより高次の霊的真理を理解し、それを受け入れられるようになります。反対に霊性の低い人間はどれほど高い霊的真理を示されても、全く理解することができないのです。

霊界の高級霊から、霊界通信やテレパシー(インスピレーション)によって霊的知識・霊的真理が伝えられることが、従来「神の啓示」と言われてきたものの実態です。その「神の啓示」は、すべて霊的法則、すなわち「神の摂理」に基づいてなされます。地上人の霊性レベルに相応したもの、あるいはそれよりも少しだけ進んだ霊的知識が与えられるということです。地上人の霊性と懸け離れたとてつもなく高次元の霊的知識・霊的真理が伝えられることはありません。

以上のような2つの理由から、地上人の霊性レベルに照らし合わせて選別された知識・情報だけが霊界から送られてくることになります。霊界で高級霊が認識している神観(神に関する霊的真理)のすべてが地上にもたらされるということではないのです。しかし遠い将来、地球人類の霊性が今よりずっと進化したときには、人類はさらに多くの神についての霊的知識を得ることになります。現在よりもはるかに進んだ神観を共有することになるのです。

「忘れてならないのは、人類は常に進化しているということ、そしてその進化にともなって神の概念も深くなっているということです。知的地平線の境界がかつてほど狭くなくなり、神ないし大霊、つまり宇宙の第一原理の概念もそれにともなって進化しております。しかし神自体は少しも変わっておりません。これから千年後には地上の人類は、今日の人類よりはるかに進化した神の概念を持つことになるでしょう。」

『シルバーバーチの霊訓(7)』(潮文社)  p.201

4)スピリチュアリズムによる本当の神信仰の出発

現在、地球人類がスピリチュアリズムを通して手にしている神に関する霊的知識(神観)は、霊界人が共有している神観の一部分にすぎません。しかしその一部分の神観は、現時点の地球人類にとって最も必要とされる神についての霊的真理なのです。今の地球人類にとって最も相応しい基本的な神観なのです。

霊界人の教える神観は、これまで地球人類が延々と行ってきた神信仰が根本から間違っていたことを明らかにしました。このシンプルな神観は、従来の地球人類の神信仰を根底から変革させることになります。まさに地球人類は“スピリチュアリズム”を通してもたらされた「真実の神観」によって、初めて「本物の神信仰の道」を歩み出せるようになりました。人類史上、初めて真実の神信仰を始められるようになったのです。地球人類はスピリチュアリズムによって霊界人と共通の神認識(神観)を持ち、共通の神信仰へと踏み出すことになったのです。

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