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(8)高級霊を手本とする正しい神信仰の確立

――スピリチュアリズムによる真実の神信仰の出発

これまで地球上には数多くの宗教が存在してきましたが、本当の神信仰はありませんでした。いずれの宗教も自分たちの考え出した神を崇拝し、その神に必死に祈りを捧げてきました。しかし霊的に見ると、それは全く的外れな努力にすぎませんでした。自分たちが勝手につくり出した空想の神を信仰の対象としても、霊的進化は何も得られません。地球人類がこうした意味のない信仰を続けてきたのは、神に関する霊的真理を知らなかったためです。人類は、人間にとって一番大切な「神」についての正しい知識を持てないまま現在に至ってしまいました。

地球人類が救済されるためには、何よりもまず神に対する正しい理解が必要となります。そのために“スピリチュアリズム”という霊界主導の「地球人類救済計画」が興され、高級霊の霊界通信を通して、神についての霊的真理がもたらされるようになりました。それが「スピリチュアリズムの神観」として示され、地球人類は初めて「真実の神の姿」を知ることができるようになったのです。このスピリチュアリズムの神観を地上にもたらすために霊界側は、たいへんな苦労と犠牲を払ってきました。「地球人類を救いたい!」との霊界人の愛の一念によって「正しい神観」が地上に伝えられることになったのです。

霊界側は、多くの犠牲の上で神についての霊的真理を与えてくれました。あとは地上人自身が、それを具体的な実践に移していかなければなりません。すなわち日常生活における「真実の神信仰の実践」が、次の目標・課題となるのです。地球は今、人類史上初めて「正しい神観」を土台とした信仰生活へと歩みを進める時代を迎えようとしています。正しい神観に基づく神信仰の確立は、高級霊を手本として進められていきます。

「スピリチュアリズムの神観」の最後に、高級霊を手本とする「正しい神信仰の確立」について見ていきます。

1)安易な折衷的信仰の間違い

スピリチュアリズムの神信仰は、高級霊によって示された「真実の神観」を忠実に実践することで確立されていくようになります。これは言葉で言うのは簡単ですが、実際にはたいへんな困難がともなうことです。なぜなら、それは従来の間違った神信仰の流れの中で実行していかなければならないからです。まさに“言うは易く、行うは難し”で、真実の神信仰は、なかなかすんなりとは受け入れられません。

しかし本当の神信仰に至るためには、これまでの間違った無意味な信仰を、きっぱりと捨て去らなければならないのです。

スピリチュアリズムの神信仰の本質――霊界人と共通の神信仰

スピリチュアリズムの神観は、地上世界における唯一の「神に関する霊的真理」です。その霊的真理を他の人々に先駆けて手にしたスピリチュアリストには、真理を実行に移し「正しい神信仰の伝統を確立する」という使命が与えられています。スピリチュアリストは、人々に本当の神信仰の見本を示していかなければなりません。これは長い地球人類の歴史の中で、初めての出来事です。地球上の宗教の霊的レベルを一気に飛躍させることになる、革命的な出来事なのです。

スピリチュアリズムの神信仰は、霊界におけるすべての霊たちに共通する生き方です。霊界での生活は、そのまま純粋な神信仰となっています。もちろんそこには地上のような宗教組織はなく、教祖もいません。生活がそのまま真実の神信仰となる“超宗教”の世界があるだけなのです。スピリチュアリズムの目指す神信仰は、霊界においてすべての霊たちが日常的に実践している神信仰に他なりません。“スピリチュアリズム”とは――地球人類に霊界人の神信仰を伝え、その正しい神信仰を地上に確立しようとする「宗教革命」なのです。

キリスト教主義的スピリチュアリズムの間違い

欧米におけるスピリチュアリズムでは、勃興当初からスピリチュアリズムを信仰として受け入れる傾向が見られました。人々は定期的にスピリチュアリスト・チャーチに集まり、礼拝をしたり交霊会を行ってきました。交霊会では、まず神に祈りが捧げられました。スピリチュアリズムがこうした神信仰の形態をとってきたことは、決して間違ってはいません。スピリチュアリズムを心霊現象の研究、単なる思想の類とのみ考えることに比べれば、はるかに信仰的と言えます。しかし、そこに重大で深刻な問題が発生しました。

その問題とは、既成宗教欧米においてはキリスト教)の方法を真似て信仰形式を整える過程でキリスト教の間違った教義まで取り入れてしまった、ということです。信仰の外部形式を部分的に借用するだけなら問題はないのですが、“贖罪論”などの間違ったキリスト教の思想内容まで取り入れてしまったのです。こうしてキリスト教色の強いキリスト教主義的スピリチュアリズムが、英国内で大きな影響力を持つことになってしまいました。

本来スピリチュアリズムは、キリスト教と全面的に対決する形で登場しました。キリスト教の間違った教義と組織を打破し、人々を霊的牢獄から解放することを目的として、霊界を挙げて“スピリチュアリズム運動”が展開されてきたのです。真実とは異なるキリスト教の教義――中でも「神観」は、スピリチュアリズムにとって“敵”とも言うべき間違った思想なのです。それをこともあろうに、キリスト教とスピリチュアリズムを折衷させるといった信じられないようなことをしてしまったのです。もともとキリスト教の神信仰とスピリチュアリズムの神信仰は、決して両立するものではありません。

キリスト教とスピリチュアリズムの折衷という常識では考えられないようなことが、英国をはじめとする欧米諸国で行われてしまいました。それは霊界から示された「神についての霊的真理(神観)」の真意が正しく理解されていなかったためです。

神道主義的スピリチュアリズムの間違い

既成宗教とスピリチュアリズムを折衷させるという動きは日本でも見られました。キリスト教の伝統のない日本のスピリチュアリズムにおける最大の欠点は、「一神教的な神信仰」の希薄性にあります。そのため「スピリチュアリズムとは唯一神に対する信仰である」という一番の本質が、正しく理解されませんでした。

その結果、安易にスピリチュアリズムと神道を折衷し、スピリチュアリストが神道の神々に祈念するといった的外れな神信仰をつくり上げてしまいました。スピリチュアリズムが信仰の対象としているのは「唯一の神(大霊)」だけなのです。多神教における神々や守護神・天使・イエス・聖人などは、信仰の対象とすべきものではありません。

スピリチュアリズムは、日本人の伝統的な「神観」に根本的な修正を迫るものです。キリスト教やイスラム教に代表される「唯一神信仰」こそが正しい神信仰のあり方であることを教えているのですとは言っても、現在のキリスト教やイスラム教の神観・神信仰が正しいということではありません。「唯一神」を説いてはいても、スピリチュアリズムから見ればこれらの神観は、多くの点で本質を取り違えています)

本物の神観を出発点とした新しい神信仰の確立

間違った神観を持った既成宗教と折衷したり、あるいはそれらに接ぎ木をするなら、スピリチュアリズムは本質を大きく逸脱してしまうことになります。スピリチュアリズムは神(大霊)を唯一の信仰対象とし、神に絶対帰依する生き方です。その土台はどこまでも霊界から示された「神に関する霊的真理(正しい神観)」でなければなりません。既成宗教にスピリチュアリズムを接ぎ木することは明らかに間違っています。

既成宗教の信仰スタイル(外見・形式)の一部分を真似ることは間違いとは言えませんが、その思想まで取り入れるとするなら、スピリチュアリズムの本質そのものを歪めることになってしまいます。スピリチュアリズムは、霊界から示された「霊的真理(真実の神観)」を出発点として地上に築き上げられていく、これまでに全く存在しなかった新しい神信仰なのです。

2)高級霊による「真実の神信仰」の手本

高級霊は本当の神信仰の手本

地球人類は、スピリチュアリズムによって初めて「正しい神観」を知り、「正しい信仰」がどのようなものであるのかを理解することができるようになりました。私たちは従来の間違った宗教の影響を完全に排除して、霊的真理・霊的事実に立脚した全く新しい「本物の神信仰」を確立していかなければなりません。しかしそのための手本を、これまでの地上の宗教の中に見い出すことはできません。なぜなら正しい神観に基づく信仰は、これまで一度も地上世界には存在しなかったからです。では何を新しい神信仰の手本、新しい宗教(超宗教)のモデルにしたらよいのでしょうか。

ありがたいことに私たちには、実に素晴らしい信仰の手本があります。それもとびきり優れた手本です。そもそも“スピリチュアリズム”とは、霊界において誰もが当たり前に行っている信仰的生活を地上に展開させようとするものです。霊界では、これまでずっと「真実の神観」に基づく神信仰が行われてきました。そこでは地上世界のように多くの宗派が存在し、対立しているような状況はありません。何十億、何百億という霊たちが共通に受け入れている「唯一の宗教」があるだけです。霊界の住人は皆、熱心な神信仰者ばかりなのです。

この事実から、霊界の霊たちこそが、まさに正しい神信仰を実践する先輩であることが分かります。その中でも特に高級霊は、「真実の神信仰」を示してくれる良き手本と言えます。霊界の高級霊の生き方そのものが、私たち地上のスピリチュアリストにとって神信仰のモデルとなるのです。

高級霊の神信仰に倣った「本当の信仰生活」の確立

地上のどのような宗教も宗教者も、本物の神信仰の見本にはなりません。なぜなら「神観(神に対する考え方)」自体が間違っているからです。未熟な地上人が「真実の神信仰」を確立していくためには、霊的真理を教えてもらうだけでなく、信仰の手本がどうしても必要となります。良き手本があってこそ、初めて生きた神信仰ができるようになるのです。

霊界の高級霊のあり方こそが地上人の手本であり、超宗教のモデルです。スピリチュアリズムは地球人類に正しい神観をもたらしたばかりでなく、「正しい信仰実践・真実の神信仰人生」を歩むための見本まで示してくれているのです。これほどありがたいことはありません。

スピリチュアリズムは、霊界の高級霊の生き方を手本としてこれに倣い、あるいはこれを真似て本当の信仰生活を確立しようとする宗教革命です。これまでのようなキリスト教や神道といった既成宗教に接ぎ木したスピリチュアリズムであってはなりません。高級霊の生き方を手本とした全く新しいスピリチュアリズムを確立することが求められているのです。それが可能となってこそ、スピリチュアリズムは「暗黒世界から地球人類を救い出す」という使命を果たすことができるようになるのです。

3)“シルバーバーチの祈り”に見る正しい神信仰の手本

高級霊の祈りには、「人間はどのように神に語りかけていくべきなのか?」という問いに対する答えが示されています。“祈り”には神信仰のすべての要素が含まれており、“祈りの言葉”には神信仰の真髄が示されています。もし高級霊の実際の祈りに触れることができるなら、私たちはそこに「真実の神信仰」を見ることになります。幸いなことに私たちは、シルバーバーチという高級霊の祈りに直接触れることができます。シルバーバーチの祈りは、私たち地上人にとって最高の神信仰の手本と言えます。

ここではシルバーバーチの代表的な祈りを2つ選んで紹介します。シルバーバーチは祈りの中で、絶えず「神の創造の業」と「神の摂理」を讃美し、「神の愛」と「摂理の支配」に対する感謝の思いを述べています。また、スピリチュアリズムという地球人類救済活動に携わる使命感と決意を繰り返し述べています。常に「愛なる神」と「摂理の神」に向けて、神の子供の立場から語りかけています。

こうしたシルバーバーチの祈りを通して私たちは、どのような心がまえと姿勢を持って神に臨んだらよいのかを学ぶことができます。

祈り〈1〉――The Seed of Truth』より

大霊よ、あなたは無限の知性によって、この全宇宙を創造されました。あなたの摂理は、絶え間ない出来事のすべてを規制し統制しております。あなたの霊力は、宇宙の森羅万象を支えております。あなたの無限なる霊は、物質に生命を与え、私たち人間を動物的段階から引き上げ、霊的意識を持つ神聖な存在の仲間入りをさせてくださいました。

私たちは、あなたを最高の摂理、永遠に変わることのない不変の法則・全能の法則として啓示しております。なぜなら、あなたの法則の外側で生じるものは何一つないからでございます。全宇宙のすべての存在が、その法則の普遍性に無言の讃辞を捧げております。霊的世界において、より長い生活体験を積み重ねてきた我々霊たちは、生命活動のすべてを支配しているあなたの霊力の働きの完璧さに、感嘆の讃辞を贈ります。

私たちが地上に広めたいと願っているのは、地上生活のあらゆる側面を支配している摂理についての知識でございます。あなたの子供である地球上の人間は、それを理解することによって、あなたがふんだんに用意されている恩恵を存分に我がものとすることができるのです。そうして物質世界を、平和の中で生きることができる社会としてつくり上げることができるようになるのでございます。

私たちは、霊的無知という暗闇から生じる恐怖心を追放し、人間に死の真の意味を悟らせ、一人一人のうちに存在する可能性に目覚めさせようとしております。それによって、内在する無限の霊的資質を自覚することができるようになるからでございます。私たちは、あなたと我々霊たちを、またすべての地上人類を結びつけている霊的な絆を教えようとしております。

あなたの霊は、地球全体を取り巻いております。あなたの神性な糸は、全存在を貫いております。地上の人間は、誰であろうと、何ものであろうと、どこにいようと、絶対に断ち切ることのできない霊的な絆によって、あなたと永遠に結びついております。あなたの子供とあなたとの間を取り持つ仲介者は、必要ありません。なぜなら、すべての人間は、あなたの分霊を宿しているがゆえに、あなたが用意されている叡智と愛と知識と真理の無限の宝庫に、自由に出入りすることが許されているからでございます。

私たちの仕事は、人間の内に存在する霊を活気づけることです。それによって地上の人間は霊的資質を存分に発揮し、あなたの意図された通りの人生を送ることができるようになるのでございます。そうして人間は、初めて物質世界における責務を果たし、この病める世界を癒し、愛と善意を世界中の同胞に行きわたらせることができるようになるのでございます。あなたの真実の姿を見えなくさせている暗闇に永遠の別れを告げ、悟りの光の中で生きることができるようになるのでございます。

ここに常に奉仕を求めるあなたの僕から祈りをお捧げいたします。

祈り〈2〉――The Seed of Truth』より

大霊よ、私たちは、あなたの無限の叡智・無限の知識・無限の愛を、ほんのわずかであっても啓示できるように努めているところでございます。

過去、幾世紀にもわたって霊的洞察力を手にした者たちは、より大きく、より充実した、より深い生命の実相を垣間見て、それをその時代の言語と慣習と特色の中で表現してまいりました。いつの時代にも、あなたの永遠の真理の証言者、霊力の存在に気がついた者がおりました。その霊力は、人間を鼓舞し、繊細で微妙で霊妙な霊的波動の存在を地上人に悟らせてきました。

しかし地上世界の必然的結果として、そのいずれのインスピレーションも汚され、地上世界の不純物の下に埋もれてしまいました。そこで再び、あなたの僕である私たちは、あなたのメッセンジャーとして永遠の真理を、今度こそ汚れのない本来の美と単純な形で啓示しようとしているのでございます。一時的な特別の計らいとしてではなく、歴史の中の特殊な出来事としてではなく、また奇跡的な現象としてではなく、あなたの自然の摂理の一環として啓示しようと努めているのでございます。

私たちは地上の人間に、物質世界の彼方に、広大な霊的世界が存在する事実を知らせたいと願っております。その世界では、向上進化の道を経てよりいっそう神聖な叡智の始原に近づいた霊たちが、それまでに獲得したものを受け入れる用意のある者全員に分け与えたいと望んでおります。

地上世界は今後、霊界からの働きかけに反応する者たちがますます多くなっていくことでしょう。霊的な光明と知識と慰安と力と導きを広めるための道具として働く用意のある者たちが、ますます増え続けていくことでしょう。私たちはぜひとも、この任務をできるかぎり広く遂行したいと思っております。それによって、恵まれない人々へ手を差し伸べるための手段となってくれる者を、より多く霊力の影響下に引き寄せたいと願っております。

私たちの目には、苦悩を背負って孤独を味わい、暗くうっとうしい地上世界には希望も慰めもないと思い込んでいる多くの人々の姿が見えます。私たちがメッセージを届けたいと願っているのは、私たちが感動を与えたいと望んでいるのは、そうした人々に対してです。そうしてこそ彼らは、あなたの無限の摂理と愛と力への確信を持つことができるようになるのでございます。そして、あなたから忘れ去られているような者は誰一人いないこと、あなたの王国では、すべての子供たちに豊かな配慮がなされている事実を知ることができるようになるのでございます。

私たちは今、そのための仕事に献身しております。地上の同胞の不安を和らげ苦しみから救い、死別の悲しみの中にある者を慰めるために働いております。地上世界を暗闇から光明へと導こうとしている同志とともに、苦労を分かち合っているところでございます。

4)神の呼称について

祈りを通して、私たちは霊的な親である神に直接語りかけることになります。その際、神に対してどのような呼び方をしたらよいのでしょうか。唯一神信仰の代表であるキリスト教では、父なる神、天にまします父、天の父と呼びかけてきました。しかし神の正しい概念を知ると“父”という男性名詞を用いた呼称は、神にはあまりふさわしくないことが分かるようになります。それよりは男女両性を備えた「霊的親」「霊の親」といった用語の方が、神をより正確に表現しているように思われます。

シルバーバーチは、神を「大霊」と呼んでいます。大霊という呼称は、まさにシルバーバーチならではの独特な言い方です。シルバーバーチ以外の高級霊たちが「神(ゴッド)」や「父なる神」と言っている中で、シルバーバーチだけが一貫して神を「大霊」と呼んでいるのです。

ある日の交霊会で、「なぜあなたは神と呼ばずに大霊(great white spirit)などと呼ぶのですか?」と質問をした人がいます。それに対してシルバーバーチは――「私にとっては、宇宙の背後に控える無限の力は“ゴッド”のように世界中の億単位の人間がそれぞれに全く異なる概念で使用している用語を用いるよりは、「大霊」の方が、より正確にその本性を伝えていると考えられるのです。単純ということは、それで済まされる場合には大切な要素となりますが、この問題に関するかぎり、私は“ゴッド”という単純な用語を避けても非難されるいわれはないと信じます」と答えています。「大霊」という呼称には、私たち地上人の理解を超えた深い内容が込められており、シルバーバーチの叡智と霊性が反映しているのです。

シルバーバーチの用いる「大霊」という呼称が、地上人の用いる言葉として最もふさわしいように思われます。もっとも用語より大切なことは「正しい神の概念(神観)」そのものであり、“呼称”はその概念を総合的に表現するシンボルのようなものなのです。現時点での私たち地上人にとっては、「大霊」あるいは「霊の親(様)」が神の内容を最も的確に表した呼び方のように思われます。

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