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“スピリチュアリズム・ニューズレター”について(国家破産・イラク問題)

素晴らしい季節を迎えました。とは言いましても“花粉症”に苦しむ方にとっては辛い季節ですが……。梅の花を満喫した次は、いよいよ桜の花です。毎年、満開の桜の美しさを見ると、宇宙にみなぎる生命力・霊的エネルギーの活力を実感し、限られた地上世界でスピリチュアリズムを知ったことへの感謝の思いが湧き上がってきます。神と霊界の存在を知ればこそ、地上世界の美しさを、さらに深く味わうことができます。

先回のニューズレターの「国家破産」の内容について、大勢の方々からご質問が寄せられております。そのほとんどが国家破産に備えて、どんな準備をすべきかというものです。国債暴落から国家破産が表面化し悪性インフレになるのか、あるいは株の暴落から銀行が破綻して金融不安が生じ、政府が防衛のために大量の新札発行に踏み切ることでインフレが起きるのか、どのように推移していくかは定かではありませんが、いずれ近い将来、破局がくることだけははっきりしています。その時になれば、現在のデフレ騒ぎなど、実に小さなものであったと実感することになるでしょう。

ドルが暴落しないならば、手元にドルの現金を持っておくことは最低限の自衛策になるでしょう。円での預金を止めて、海外の信頼できる銀行に預金したり、金(ゴールド)にしておくことは、資産を守るための常套手段です。また生活必需品や食料は、最悪の事態では唯一の頼りとなります。その入手ルートを今のうちからつくっておくことです。こうしたことについては多くの本が出ていますので、各自で勉強し対策を講じてください。今なら十分間に合います。

連日、イラク問題と北朝鮮問題がマスコミに大きく取り上げられています。米英軍によるイラク攻撃に反対して、世界中で反戦デモが繰り広げられています。わざわざイラクに“人間の盾”となるために出かけながら、危険な場所を指定されて、あわてて帰ってくるといった笑い話が報道されていました。

世論調査によれば、日本人の8割近くが国連による査察継続を支持し、米英による攻撃はすべきでないと考えていることが明らかにされています。多くのマスコミも、反戦平和を支持し、米英の攻撃に反対し批判しています。しかし、こうした多数の人々やマスコミは、今回の問題の本質を間違ってとらえているように思われます。

米国や英国を含めて、初めから武力行使が最良の方法だと考える国も指導者もいません。誰もが「戦争反対、平和賛成」なのです。ところが今回のイラク問題は、そうした理想論を掲げて論じる問題ではありません。査察をさらに続けるべき、国連決議を経るべきとの意見は筋が通っているように聞こえますが、そこでは多分に“独裁者の邪悪性”という一番の核心部分が見落されています。今回のイラク問題は、何よりもまず「独裁者の存在についての是非」と、そうした「独裁者が大量殺戮兵器を持つことへの是非」から論じられるべきものなのです。

霊的真理から見れば、独裁者は最もエゴイストであり、自分の身の安全や利益・プライドを守るために、平気で国民を際限なく犠牲にします。自分に反対する者は容赦なく拷問にかけ殺害します。独裁者こそは、まさしく人類の最大の敵なのです。そうした人間が大量殺戮兵器を持ち、それによってすでに多くの人々を殺した前科があるのです。さらには長期にわたって国連決議を無視して、国連査察に協力してこなかったのです。長い目で見たとき、最もひどい犠牲をもたらすのは“独裁者の暴挙”であって、それを抑止するための武力行使ではありません。

率直に言えば、フセイン大統領一人が決意さえすれば、すべての問題は解決するのです。米英の武力攻撃に反対するより、フセイン退陣要求こそが筋の通った平和活動なのです。フセイン大統領一人がいなくなれば、世界も国民もずっと幸せになるのです。

霊的真理が共通の規範となっていない現在の地球では、理想は今すぐには実現しません。そうしたところで理想だけを唱えることは、単なる偽善的正義感に過ぎませんし、独裁者に利益をもたらすだけの結果に終わってしまいます。霊的真理が地上人類の規範となっていない段階では、常にどちらが大悪であり、どちらが小悪であるのかを判断することが重要です。2つの悪のうち、よりましな方を選択するしか許されないのが現実なのです。武力を背景としてしか平和を維持できないのが、霊的に未熟な地球の実情なのです。

アメリカとイラクとが大量殺戮兵器を持ったとするなら、どちらの方が将来、世界を危険に陥れる可能性が高いでしょうか。悲惨な戦争を引き起こす危険性は、アメリカとイラクとでは、どちらが大きいでしょうか。もし戦争になったとき、一般市民の犠牲を最少限にとどめようとする努力は、どちらがするでしょうか。

選挙で100%の国民が独裁者を支持するような国に、果たして最低限の人権が保証されていると言えるでしょうか。独裁者が国民のために自分を犠牲にするのか、反対に自分のために国民を最後まで犠牲にするのかは明白です。もし皆さんが、アメリカかイラクのどちらかで一生過ごせと言われたら、どちらを選択するでしょうか。

『Two Worlds(ツーワールズ)』の3月号で、トニー・オーツセンは――「スピリチュアリストの中には反対する人もいるであろうが、自分はアメリカとイギリスが、国連の同意なしであってもイラクを攻撃することを支持する」といった内容を述べています。そしてその理由として、殺人鬼的な独裁者の有害性を挙げています。我々は物質世界に住んでおり、そこでは時に、より明るく平和な未来を勝ち取るための戦いにおいて、物質的手段が唯一の方法となることもあると述べています。

こうしたことについては今回は問題提起するにとどめ、いずれニューズレターで取り上げることにします。

(3月20日記)