アルティメット同人誌即売会開催 |
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ラグオルも夏季に入り、うだるような暑さとなった。先日、パイオニア2の一部(大半との説もあり)ハンターズより、総督府にある要求が出された。「即売会をやらせろ」と。「夏の祭り」とも称され、これがないと彼らの夏は終わらないらしい。その異常なほどの勢いに押されてか、あっけなく許可が下りた。ただし想像を絶する混雑が予想されるためにパイオニア2内部では開催不可能と判断、参加者が全てハンターズということもあり、アルティメット遺跡最深部が会場に指定された。一般市民からはそんな危険なところで、との声も聞かれたがハンターズの士気はこれまでにない盛り上がりを見せ、全エリアを一気に制圧してしまった。かくして、ラグオル史上初(パイオニア1に同類がいなかったらの話だが)の即売会が実行に移された。 |
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![]() 前日搬入の風景 | 規模が規模なだけに、搬入は前日のうちに行われた。遺跡最深部には次々と緑のコンテナが宅配業者により搬入され、販売側の参加者がスペースと呼ばれる各自の配置場所に運んでいく。またたくまに周囲はコンテナに覆われてしまった。まさに人海戦術だ。上空には青空が広がっており、明日も好天をと期待された。 |
![]() 開場直後の混乱 | 開場間際になると天候が一変、先ほどまでの青空が嘘のような曇天となった。なにか霊魂のようなものの出現も確認された。場所が場所だけに、多くの人間の欲望が最高潮に達したため、封じられていた何かが出現してしまったのでは、と囁かれた。が、参加者達の関心は既に場内にあり、壮絶な押し合いが始まっていた。特にターバントと呼ばれる非常識なグループは押したところで早く入れるはずもないのに強引に前進、多数の負傷者を出したため警備隊に排除されるという騒ぎとなった。 |
![]() 通路上の参加者と注意する係員 | 場内は既に戦闘の様相を呈していた。ヒューキャストとレイキャストの突進による「ロボ津波」現象も観測された。通路上で立ち止まり流れを阻害する参加者も出始め、係員による警告が飛ぶ。無視してその場にとどまり続けた参加者の足元からは突然警備側ターバントが出現、実力行使での排除を行っていた。 |
![]() 倒れるDF第二形態さん(年齢不詳) | 突然、会場奥からズシンという轟音とともに振動が伝わってきた。押されたのか熱中症か、参加者が倒れたようだ。倒れたのはダークファルス第二形態さん。千年に1度訪れる、齢は数万年を数えるなどと噂される、伝説的な参加者だそうだ。そんな強者をもうち倒す過酷な状況に、各参加者はあらためて気を引き締め直した。 |
![]() 驚異的な困難にもひるまない参加者 | 天候はますます悪化、とうとう雨天となってしまった。しかも光の雨、誘導弾、グランツと、ありとあらゆるものが降り注ぎ、参加者に襲いかかる。しかし彼らとてアルティメットクラスの猛者、どんなにダメージを受けようとも黙々と何時間でも並び続ける。この強靭な意志を普段の生活に活かせないのかと嘆く親御さんもおられるそうだ。 |
![]() 完売を喜ぶDF最終形態さん | やがて「壁」とよばれる大手サークルに完売の紙が張られ始める。四方を壁に囲まれた特殊なこのサークルも、いままさに完売を達成したところだ。主催者のダークファルス最終形態さんを始め、売り子さん達が万歳三唱でお互いを祝いあう。ちなみに配布物はリコ本であったとの事。 |
夕刻。先ほどまでの喧騒が嘘のように静まり返った場内。これが「夏が終わった」という事なのだろうか?どうやら即売会は年二回行われるらしく、次回は冬で年末との事。夏と冬の間は準備期間が短すぎる、とこぼす参加者の姿も見られた。なお、パイオニア2への転送装置は帰り待ちで本日最長の行列が発生したとのことだ。 |