第75回

定期検査で偶然未破裂動脈瘤が発見された61歳女性

00.9.27

定期検査で偶然未破裂動脈瘤が発見された61歳女性

61歳の女性Mさんは、10年程前に軽い脳血栓にかかり
入院したことがあります。
最近調子は良かったのですが、
そろそろ脳血栓の経過観察目的にMRI 検査を希望されました。
ところが、MRA(MRIを利用した血管撮影) にて
前交通動脈というところに
未破裂動脈瘤が発見されました。
下の写真の様にこの動脈瘤は外に飛びだした形ではなく
紡錘状に拡大しており
クリップをかける手術ができる形ではありませんでした。
そのためせっかく未破裂の状態で発見されても残念ながら手術ができませんでした。
今後MRI で経過観察をしていくことになりました。
破裂しないように
十分な血圧管理や生活指導をしていくことしか方法はありません。
このように未破裂で動脈瘤が発見されても
動脈瘤の発生部位や形態から手術ができないこともあるのです。

偶然発見された未破裂動脈瘤

前交通動脈に発症している


動脈瘤の形態は外に飛びだす形ではなく紡錘状

このためクリップをかける手術ができない

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