ベール

たしか、あのとき、夜桜を見に行きましたっけね。

地元の商店会?が、設えた提灯が、それほど嫌味ではなく。

自然に仲良くなれましたね。・・・そんな時期のことでした。

本当は白色に近い花びらが・・・光を取り込んで、

微かに、火照って見えましたね。

あの夜は・・・。もう、忘れてしまったでしょうね。

・・・そして。・・・いつか。


 

・・・あれは、桜が美しいのではなく。

人の心が、何かを思い出そうとしているからかも、しれません。

まっ、春なのです。はい。

遠い昔に無くした・・・ベール。