Rádio e Televisão de Portugal / RDP Internacional (ポルトガル)

 RDPはRádiodifusão Portuguesaの略であったが、最近正式名称が
Rádio e Televisão de Portugal (RTP)に変更され、それに伴いURLも変更された。但し国際放送の方は従来通りRDP Internacionalを名乗っている。
 ポルトガルはかってはスペインとともに世界を制覇した大国であったため、国際放送も「Radio Portugal」と称して世界各地向けに大々的に行っていた。ポルトガルは戦後に至るまでアジアにもGoa(インド)、東チモール、マカオという植民地 を持っていたため、かってはアジア向放送にも力を入れていた。インドネシアから東チモールが独立した際には独立派を支援し台湾中継も行っていたので比較的 聞きやすい局であった。しかしその後は予算が削減され最近は極東・太平洋向はカットされてしまい(東チモールではDiliで 103.1/105.3MHz、Lamegoaで94.1MHzでFM中継されている)、日本では夕方の欧州向の「おこぼれ」電波(São Gabriel送信所250- 300kW)位しか受信のチャンスがなくなってしまい、しかも1998年以降ポルトガル語のみの番組となったいうこともあり、縁 の薄い局となってし まった。
 最近のQSLカードは局の写真である。現在の放送局はLisboa市の北部、国際空港の南側からテージョ河畔に抜けるMarechal Gomes da Costa通にある。地下鉄ならばレッドライン(Lihna Vermelha)のOlivais駅が近い。庭にヤシの木が茂っているのが見えるが、Lisboaは欧州とはいえ亜熱帯に近い気候で真冬でも昼は15℃ 程度、日本では言えば南九州か沖縄と同じである。だから市内至る所で屋外に熱帯植物が育っている。
 現在のポルトガルはユーロ圏で、他の欧州諸国と遜色はないが、1974年の4月25日革命までは独裁政権が続いており欧州の「忘れられた5カ国」(当時 のポルトガル、アイスランド、アイルランド、アルバニア、ギリシア)に数えられる遅れた農業国であった。
 今から40年前、まだサラザール独裁政権が続いていた1967年のQSLカード(当時はEmisora Nacional de Radiodofusão、 国際放送の名前はRadio Portugal)を比較のために示す。この頃のポルトガルは現在よりかなり貧しかったが、カードは大型でしかも金色のインクで印刷してあり、当時最も派 手で立派なQSLカードであった。「世界の2/3を制覇した」ポルトガルを大いに自慢しており、局のサブネームも「The Voice of the West」(西洋の声)と実に大げさなものであった。何となく過去の栄光に固執して当時の経済の停滞を忘れたいという気持ちが感じられる。
 1974年の革命以降は植民地の独立を容認し、民主化に力を入れて「普通の欧州の国」になる努力をした。QSLカードにもそれが反映し、ポルトガルの歴 史や風物の絵葉書利用のQSLカードとなった。1980年代は予算が削減されたらしく、絵葉書の裏にスタンプで証明事項を記入したカードになった。例えば 1981年 のカードの表面はイスラム絵画であり、イスラム圏の局を彷彿とさせるデザインであった。事実ポルトガルはサラセン帝国の一部だったこともあり、 Lisboaは 現在でも建物等にイスラム色を強く残した都会である。1990年代には一時世界地図のデザインが復活したこともあった。
 現在QSLカードは国際放送のみに発行されており、国内向(Antenna1他3系統、マデイラ向、アゾレス向、アフリカ諸国でのFM中継がある)には 発行されていないようで、昨年LisboaでAntena1を受信した報告に対してはPFC利用の返信であった。
 日本からは直行便もなく遠い国だが、日本に最初に現れた西洋人であり、キリスト教や鉄砲の技術を伝えた等文化的な関係は深い。日本語の「有り難う」はポ ルトガル語の「obrigado」が語源という説もある。日本初の西洋語辞典は1603年に刊行された「日葡辞典」であった。国立古美術館(Museu Nacional de Arte Antiga)の2階には日本コーナーがあり南蛮屏風等が展示されている。日本に初めてポルトガル人が現れたのは1543年種子島でその時鉄砲を伝えたと 学校では習ったが、実際には1541年に豊後(大分県)の神宮裏に現れカボチャを伝えたという。ポルトガルではこの年号が採用されている。
  ポルトガル語放送のみだが外国からの受信報告は歓迎すると言っている。インターネット上から受信報告できるページ(http: //tv.rtp.pt/canais-radio/rdpi/rescuta.php?canal=5)も設けられている。

 受信報告の宛先: Av.Marechal Gomes da Costa, nº37, 1849-030 Lisboa, Portugal
  URL:   http://www.rtp.pt (ポルトガル語のみ)
  FAX: +351 213 820 165
  E-mail:    rdpinterncional@rdp.pt



(右)現在の局名とロゴ (左)現在の短波放送サービスエリア(Macau、Timor向はない、Nova Iorqueはポルトガル語でニューヨークのこと)
  

最近のQSLカードは近代的な局舎の写真 発行者はIntercâmbio e ContactoのIsabel Saraiva女史 大きさ 147×100mm
 

1967年の大型QSLカード(表) 茶色に見えるところは金色で印刷されている 世界の2/3を探検・発見したと自慢している 大きさ  196×147mmで最近のカードの倍


1967年の大型QSLカード(裏) 局のサブネームは「The Voice of the West」(西洋の声)と大げさだ! 証明事項は英語のゴム印である KcやGMTの表現が時代を感じさせる


国内向ANTENA1のQSLカードはPFC 発行者はRDP Internacionalと同じIsabel Saraiva女史


(左)ベレムにある「発見のモニュメント」(Padrão dos Descobrimentos)の下にある地図 日本は1541年に「発見」されたことになっている(ポルトガル船が1543年に種子島に漂着する前に、 豊後に漂着した年)
(右)4月25日橋(Ponte 25 de Abril) 対岸がリスボン市街 正面のMonsanto山の頂上にFM送信塔がある

   


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