American Forces Radio & Television Service (U.S.A.)

   AFRTS(American Forces Radio & Television Service)は米国国防省(Department of Defense)の一部門で、放送の目的は「国防省の方針を海外の兵士に知らしめる」事にある。これは同局の創立時からずっと貫かれて来た方針で、 1940年代の初めに放送の構想が立てられた時も「前線の兵士に何故戦わなければならないかを教育」するのが目的で、あまり娯楽的な要素は考えられていな かったらしい。同局が本格的に放送を開始したのは真珠湾攻撃から半年後の1942年5月26日であり、この時は兵士に対する娯楽という要素も加味され、本 拠地はHollywoodに置かれた。当時はTVがなかったためAFRS(Armed Forces Radio Service)と称した。現在のAFRTSになったのはTV放送サービスが追加された1954年のことである。AFRSは当時独自の送信所を持たず米国 内の民間短波放送施設を借用し て放送していた。これは当時使用されていたコールサインに反映されており、西海岸からの放送はCalifornia州BelmontにあったKGEI(こ れ はGE社の送信施設だったから)から送信された。後には西海岸からの送信はVOAのDelano送信所(この送信所も元々はKCBRコールを持つCBSの 送信所)と Philippines中継局によって行われるよ うになった。一方第二次大戦中短波放送は欧州戦線に向けても当然行われていた。この経緯で、戦後1970年代まではAFRTSは太平洋方面を受け持つ 「AFRTS-Los Angles」と大西洋方面を受け持つ「AFRTS-New York」に分かれていた時期があった。番組はほぼ共有していたが、IDにも地名がついていた事があった。なお「AFRTS」は「エアパーティエス」のよ う に聞こえたのを覚えている。本部は1970年代の終わりには元のLos Angelesに統合され現在に至っている(RiversideはLos Anglesの西郊外)。但し米軍が駐留している現地で放送しているAFN(American Forces Network)は現在でも太平洋方面のAFNと大西洋方面のAFN-Europeに分かれていて連絡先も異なるのはその名残と思われる。
   1980年代までAFRTSの9700kHzなどは常連周波数であったが、1988年10月1日でAFRTSはすべての短波放送を中止し、 INMARSAT による衛星放送に切り替えた。しかし費用対効果で問題が出てきたため、1998年よりSSBによる短波放送を全面復活し、逆に衛星放送は2000年7月 31日に廃止してしまった。SSBによる短波放送にしたのは軍の設備がSSB専用になっていたためであろう。当初は世界の7地点から送信を行っていたが、 現在は4地点となっている。番組制作は本拠地であるRiversideのDefense Media Centerで行われているが、民間放送制作の番組も多数採り入れられている。
   最近のQSLカードはコンピュータ出力のもので、どの送信所からのものに関しても発行される。
   比較のために1964年(東京オリンピックの年)の「AFRTS-Los Angeles」、1966年(東急田園都市線が開通した年)の「AFRTS-New York」のカードも示しておく。なお当時のAFRTSは「Armed Forces Radio & Television Service」の略であった。

  受信報告の宛先: Department of Defense, Naval Media Center Detachment, AFRTS-DMC, 23755 Z Street, Bldg.2730, Riverside, CA 92518-2017, U.S.A.
    E-mail:    qsl @ dodmedia.osd.mil
    URL:   http://www.afrts.osd.mil/


現在のQSLカード 大きさ 140×108mm
  

1964年 AFRTS-Los AngelesのQSL  KCBRは現在はコロラド州にある中波局のコールサインだが、1964年の少し前まではDelanoに設置されたCBSの送信機につけられた
コールサインであった 大きさ 147×89mm
 

1966年 AFRTS-New YorkのQSL 裏面は白紙 大きさ 136×86mm



(左)Defense Media Center (中)AFRTSのロゴ  (右)現在の送信地と周波数
 
 


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