Zambia National Broadcasting Corporation (ザンビア)

   ザンビアは旧英国領で独立までは北ローデシアと言われていた地域である。この地域で短波放送Radio Lusakaが開始されたのは1941年で、300Wの送信機で第二次大戦の戦時情報を植民地に伝えるのが目的であったが、放送には英語の他に、現地語も 使用された。1945年に大戦が終結すると植民地の現地人向放送となり、放送局のなかった南ローデシアやニアサランド地域もカバーするようになった。現地 政府は電気のない地域でも短波放送を聴取できるように、当時としては画期的な4球(まだトランジスタはなかった)電池式短波受信機の開発を英国のメーカー に依頼、開発された「Saucepan Special」受信機を1949年に1台5ポンドで発売した。電池は300時間位持ったので現地では好評を博し、トランジスタラジオに取って代わられる までに同地域で5万台が普及した。1953年に3地域は植民地連邦を形成、それに伴い1958年に連邦全体を統括する放送局Federal Broadcasting Corporation of Rhodesia and Nyasalandが当時の連邦の首都であったSalisbury(現在のジンバブエの首都Harare)に設立されるとその支局として北ローデシアの現 地向現地語放送に力を入れるようになった。1964年には南ローデシア、ニヤサランドが連邦を離脱したため、東京五輪の最終日であった10月24日に同国 は独立して現在のザンビアとなった。Radio Lusakaはこの時からZambia Broadcasting Coporationとなり、1966年にはZambia Broadcasting Services、1988年にはZambia National Broadcasting Corporationに改名し現在に至っている。現在管理は情報省放送観光局が行っている。

  
短波送信機は1952年にMarconi社製の7.5kW送信機がLusaka送信所に導入され、その後 Phillips社製の120kW送信機に増強され、銅などの自然資源が豊富なため独立後は中国の影響が強くなり、1971年には中国製50kW送信機、 1994年には同じく中国製の150kW送信機がLusakaとKitweの各送信所に設置された。また2005年には中国の援助で FM放送局の設置を開始した。しかし2006年に中国人による労働者大量虐殺事件が発生し、中国との関係が急激に悪化した結果、メンテナンスが滞り Kitwe送信所は使用不能状態となった。一時短波送信をFM送信に全て置き換える方針を発表したが、無理であることから、2008年10月に Lusaka送信所の短波送信機を2基「新調」(新規購入か既存機器の再利用か不明)して100kW送信とし、また南アフリカの会社に依頼して短波送信用 アンテナ2基を新設した。現在は2基の短波送信機からそれぞれ5915、6165kHzでRadio1、Radio2が全国向に送信されており、日本での 受信状態も改善された。

  自然資源に恵まれているものの、アフリカの中でも最貧国に位置づけられている。また国民の5人に1人がHIVに感染している状況で、平均寿命はわずか 38歳である。しかし戦争や内乱がないのが救いで、苦しい国内状況の中でもアンゴラ、コンゴ等隣国の内戦を停止させたり、難民を受け入れたりしている。最 近は圧政の続く隣国ジンバブ エからの難民も流入している。

  現在の放送は3つの放送系統(Radio1、Radio2、Radio4)を持っており、Radio1は短波5915kHz(11:45-07: 05)、Radio2は短波6165kHz(11:45-07:05)で行われている。他にRadio1とRadio2は国内8カ所、 Radio4は5カ所のFM送信所から、英語及び7つの現地語で行われている。FM送信機は出力が100W程 度と低く送信所の周辺10km程度しかカバーできないので、政府は昨年2つの短波送信所のアンテナを新型に交換し、更に2015年までに72の地域全部に 5kW送信機を配置する計画を発表した。それでもFMで全土をカバーすることは到底不可能なので当面は全国カバーの短波放送がラジオ放送の主流となるとい う極めて適切な選択をしている。またインターネット上での放送も開始している。なお今年初頭に日本政府は「プロジェクトX」の全番組をTV放映用に提供し 現地から感謝されている。

  日本では5915kHz、6165kHzともに早朝比較的良好に受信できることがある。 昨年6月末に5915kHzを受信し、書留便で受信報告を送っ たところ1年1ヵ月後にQSLカードが送られてきた。実はZambia Broadcasting Services時代の1973年に一度QSLカードを獲得したことがある。36年後の現在でも局名は変わっているものの全く同じ文面、デザインであり、 「ぶれない」同局の姿勢が伺える。


  受信報告の宛先: Zambia National Broadcasting Coropration, Mass Media Complex, Alick Nkhata Road, P.O.Box 50015, Lusaka,  Zambia

  URL:  http://www.znbc.co.zm
  E-mail:   znbc @ microlink.zm 
  電話: +260-1-253301 / 252005
  FAX: +260-1-254013

Radio Lusaka受信用にアフリカで発売された電池式短波受信機「Saucepan Special」
 
"Wolverhampton History & Heritage Website"(http://www.localhistory.scit.wlv.ac.uk/)より



2009年受領のQSLカード  大きさ 142×89mm
(左)文面は下の1973年受領のものと同じ、局名と確認者(director of enginnering)が異なる 確認者名はなく替わりにE-mailアドレスが記入されている
(右)表面には局名と1990年代のロゴが 印刷期日は1990年1月 切手は1400ザンビアクアチャに×がついて1500ザンビアクアチャに替えてあ る

 


1973年受領のQSLカード  大きさ 140×88mm
(左)文面は2009年受領のものと同じ、局名は当時のZambia Broadcasting Services、確認者はchief enginnerとなっている
(右)表面には「ON GOVERMENT SERVICE」と書いてある 印刷期日は1967年7月 切手は5ングェーで、郵送料は36年間で3万倍になった!(日本では1.4倍)

  


現在のロゴ 右の滝は世界遺産になっているビクトリア瀑布



(左)Radio1を放送中のスタジオ(ザンビアの新聞The Postより) 
(右)局のあるLusakaのMass Media Complex(Interim Report 「Lusaka Project」より)ビル群は日本の建設会社の設計施工

 

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