All India Radio - Jeypore (インド)

  広大な国土を持つインドは独立の初期より、国営All India Radio(AIR)は短波放送を使用して効率良く全土をカバーしてたきた。FM放送が普及してきた昨今でもこの方針は守られており、国内向短波局は若干 減少を見たもののほぼ健在で、DRM化等の近代化も行われている。特に2005年には90mbを使用していた国内局をすべて60mbにシフトさせたため、 日本ではより受信し易くなっている。
 インド国内に広がるAIRの地方局は魅力あるDXingの対象であるが、個別の局に受信報告を送っても全く返信がないか、Delhiの本局に転送されて Delhiから返信がくるケースが大半である。しかし中には個別に返信をおこなってくれる局も少数ながら存在する。インド東部Kolkata(旧カルカッ タ)の西の海岸沿いに位置するオリッサ州(オディシャ、オリヤ州ともいう)の都市Jeypore(人口約8万人)にあるAIR-Jeyporeも数少ない 独自返信局の一つである。
 同局の開局はインド地方局では比較的早い方で1964年、当初は1460kHz(現在は1467kHz)の中波放送のみであったが、1990年代になり 5040kHz及び6040kHzで短波放送も開始し、日本でも5040kHzは良く受信された。 Jeyporeは王宮や砦なdpが残る古い都市であるが、現在はこの地域(コラプト地方)の教育・文化・経済の中心となっている。AIR-Jeypore は独自の優れた番組制作で有名であり、局制作の番組で数々の賞を受賞している。21世紀になるとサイクロンにやられて送信機が故障しQRTしていたが、 2001年夏には 現在と同じ5040kHz(更に6040kHzも使用されていた)で放送を再開、その時に当時としては珍しくE-mailによるQSLを発行した。局では 郵便事情が悪く郵便では届かないことが多いのでE-mailによる受信報告を求めていた。その後も電力事情で放送時間が短縮されたり、故障したりという事 があったが5040kHzの放送は継続されて現在に至っている。
 インドの発展に伴って郵便事情も良くなったと勝手に判断してIRCとPFCも入れて受信報告を出したのが2008年11月。運良く届いたらしく早速E -mailでStation EngineerのR.Harsha Latha女史から受信報告を受け取ったという返信があり、年末にレターとPFCが届いた。
 独自番組で頑張っていること(もしかすると独自QSLを発行していることも)で中央政府からは良く思われていないらしく、昨年(2010年)7月には資 金の不正流用の疑いでインドのFBIに当たる中央捜査局 (Central Bureau of Investigation)の捜査を受け、証拠書類を押収されたこともある。
  同局の最新スケジュールでは5040kHz(出力50kW)は09:25-13:45(日曜13:45) 20:30(日曜20:15)-02:41、6040kHz(出力50kW)は16:00-18:45となっているが、6040kHzの方は送信停止中で ある。

 受信報告の宛先: Jeypore -764 005, Orissa, India
 
  E-mail :  jeypore @ air.org.in



(左)PFC利用のQSLカード   (右)QSLレター  R.Harsha Latha女史のサインや印がある レターに書いてあるメールアドレスは現在無効
     

(左)インドの名DXer Jose Jacob氏が1981年1467kHz受信で獲得したQSL(www.qsl.netより)
(右)市内の旧王宮 周囲はインド的風景である(indiamike.comより) 

   


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