良友電台/香港遠東廣播公司 (Voice of Friendship/FEBC-Hong Kong)
FEBC(Far East Broadcasting
Company)は現在多くの言語(2015年1月現在149カ国語と発表されている)で放送を行っているが、1945年にJohn
Broger、Bob
Bowman両氏が創立した時は中国向伝道放送を目的としたものであった。事実FEBCの最初の放送局は当時の上海に誕生した。しかし1948年に至り中
国でのキリスト教伝道放送は禁止され、放送局は移動せざるを得なくなった。そこで創立者達は、南シナ海を挟んで中国に放送を行いやすいフィリピンを新しい
放送拠点と決め、まず同年Manilaよりフィリピン国内向放送DZASを開始した(この局は現在も702kHzで放送を続けている)。そして翌1949
年7月29日に本格的な伝道放送を中国大陸向に開始して現在に至っている。従って中国語放送はFEBC設立の原点となった放送であるといえる。
現在FEBCの短波放送拠点はフィリピンのBocaue・Ibaの両送信所である。現在各国語の番組は世界各地に分散する番組拠点で制作され、フィリピ
ンの送信所から短波送信を行うとともに、その地域独自でローカル放送やインターネット放送も行うという形態を取っている。
中国向放送の制作一切を担っているのが香港の香港遠東廣播公司(FEBC-Hong
Kong、「遠東」は「Far East」すなわち「極東」のこと))、別名「良友(Liangyou)電台」(Voice of
Friendship)である。同局は1958年に設立され、以降中国大陸に対するFEBCの伝道拠点となっている。スタジオは九竜の新蒲崗大有街にあり、主な番組はここで制作される。また他に台北、ソウル、シンガポール、米国、カナダにもスタジオを有している。
同局の番組は福音節目(キリスト教を信じていない人向の基礎的な番組)、栽培節目(信者となった人を育てるための番組)、訓練節目(他に宣教できる能力を訓練する番組)の三観点からの番組に分けられていると言う。
現在中国向にはフィリピンの送信所からの短波送信の他、配下の「益友電台」を通じて韓国済州島(HLAZ)より中波(1566kHz)と
FM(101.1MHz)でも放送を行っている。また2010年より独自の中国向FM放送局設立の準備を行っている。またラジオ放送を受信困難な人々には
「盒子宣教士」と称してメモリー素子にmp3形式で録音した媒体を頒布する作業も行われている。
中国語(普通語)放送は第一台、益友、第三台、iーRadio愛の4系統を制作、更に少数民族廣播としてモンゴル語、回(フイ)語、壮(チュアン)語、白(パイ)族語、康巴(コホ)語、雲南語、ウイグル語放送も制作している。
B14スケジュールでは以下の様に放送することになっている。(送信所 I:Iba B:Bocaue J:済州)
中国語 第一台 08:00-10:00 12070I 19:00-23:00 9400I 23:00-01:00 9345I
益友 20:00-21:30 1566J 22:45-01:00 1566J
第三台 07:30-09:30 9405B
i-radio愛 18:00-01:00 9430B
モンゴル語 17:30-18:00 15450I
回語 18:00-18:30 9400I
壮語 18:30-19:00 9400I
白族語 19:00-19:30 15640B
康巴語 22:00-22:30 11825B
雲南語 22:30-23:00 9465B
ウイグル語 23:30-24:00 9940B
良友電台では上記の放送に対して独自のQSLカードを発行している。掲載のものは中国語放送を受信し、IRC1枚を同封し繁体字中国語で出し
た受信報告に対して、丁重な手紙とともに届いたものである。なお受信報告は繁体字中国の他、簡体字中国語や英語でも大丈夫なようである。
受信報告の宛先: 香港九竜大有街1号10楼 または 香港九竜尖沙咀郵政信箱96789号
E-mail: arc @ liangyou.net
FAX: +852 3717 1929
URL: http://www.liangyou.net
(左)良友電台QSLカードの表面 ハートと「友」を組み合わせた図案 短波送信所の写真にスタジオ調整卓の写真を組み合わせている 大きさ104×150mm
(右)同裏面 簡体字中国語と英語で証明事項が記入されている 発行者は副電台長のPeter Tong氏 フィリピンは「菲律賓」、Ibaは「衣巴」と書く、表題にある「核実」とは「事実を確かめる」という意味
(左)放送開始65周年記念(2010年、今年は放送開始70周年に当たる)の眼鏡拭き 中華ラジオ「紅灯篭238-1」の写真に「知音 牽手 同行」(親友と手をつないで信仰を)、「見証同行 廣播留痕」(信仰の証は放送が残してくれる)とある
(中)同局のスタジオ風景(見学もできる)
(右)同局のロゴ
TopPage