CBC Vancouver (カナダ)

 Radio Canada Internationalが大規模短波送信所を廃止(現在もKall-Krekel送信所からの小電力送信は残っている)して以来、カナダからの受信し やすい短波放送として唯一残っていたのが、CBC Vancouverの短波放送CKZU 6160kHzであり、小出力のDX局ながら日本時間の夕方に良く受信された。

 カナダ西海岸の中心地であるVancouverでラジオ放送が開始されたのは1925年で、当時はカナダ国有鉄道によるラジオ局 CNRV(ニックネーム「太平洋の声」、1100kHz)であった。この局は1933年に国営放送局CBC(Canadian Broadcasting Corporation)に吸収されてCBC Vancouver(コールCRCV、周波数は1941年に1130kHzに変更)となり、その後1952年に現在のコールサインCBUに変更された。現 在はCBUのコールサインで中波690kHzで放送中である。

 Vancouverの属する広大なBritish Columbia州をカバーするため、1946年に短波による第一放送(CBC Radio One、現在のCBU)の中継(コールCBRX、周波数6160kHz)が開始された。短波送信機(RCA社製、出力150W)はVancouverの近 隣、 Richmondの海岸にあるSteveston送信所(北緯49度8分18秒、西経123度11分51秒)に中波送信機とと一緒に設置され た。短波送信機は1954年にMarconi社製の500W送信機に交換され、コールサインはCBUXとなった。更に1983年には Elcor Bauer社製701B型送信機(中波用であったものを短波に改造)が導入され、コールサインはCKZUに変更、出力は1kWに増力されて現在に至ってい る。

 2017年5月現在CKZUの6160kHzはQRT状態である。同局によれば電源が故障しているが、補修部品の製造が中止されている ため現状では新送信機を購入するしか方法がないとのこと。しかしCBC本局は短波受信者が少ないとして短波送信機の購入には極めて消極的 であるため、 廃止宣言はないものの事実上は短波が使用されていない状況である。篤志家が寄付や修理を行わない限り復活は絶望的であると言われている、
早 く篤志家が出現して欲しいものだ。

 これでカナダに残る短波放送はCBC St.John's(CKZN 6160kHz)、CFVP(6030kHz)、(6070kHz)のみとなった。CKZNはCKZUと同一周波数であるため、聞きやすくなったとは言え るが。
 現在CBC Vancouverはメイン周波数として中波690kHz(コールCBU、50kW)、FM88.1MHz(送信所はSeymore山、州内に中継局7 局)で放送中である。
British Columbia州をこれだけの局ではカバーし切れないと思われるのであるが。

 なおVancouverはアジア向短波送信拠点として注目された事もあり、1980年代にRadio Canada InternationalはCKZUとは別に日本向短波放送の試験送信をVancouverの送信所から行ったこともある。
 掲載したQSLカードは1kWに増力後の1984年に取得したものである。

  局の宛先: 
700 Hamilton St, Vancouver, BC V6B 2R5, Canada

 E-mail: cbcnewsvancouver@cbc.ca またはURL上のcontact formより

  URL:  http://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia


(左)1984年取得のQSLカード表面 CBC Vancouver放送センターの写真 大きさ140×94mm
(右)同裏面 1970年代から裏面の文章は 同じ 薄くなってしまったが右上に切手のゴム印が押してあった 発行者はDouglas Hornen氏
 


(左)Steveston送信所の短波送信用アンテナ(Coffeecrew.comより)
(右)Bauer 701B型1kW送信機(元々は中波用、ニューヨークの中波局に設置されているもの、Engineering RadioのHPより)


(左)ハミルトン通に面した現在のCBC放送センター 道路に日本語で「ハミルトン通」と書いてある! (Google Street Viewより)
(中)同センターの夜景(同局のHPより)
(右)現在のCBUのロゴ
  


TopPage