FEBC Cambodia (カンボジア)
FEBC・HCJB・TWRなどの大きな宗教放送局では、言語毎に放送団体があり現地で番組を制作していることが多い。現在はそれらの団体との契約によって送信を行っていると言っても良い。
FEBCのカンボジア語放送を制作しているのがFEBC
Cambodiaである。フィリピンに放送拠点を置いていたFEBCがカンボジア語短波放送を開始したのは1957年である。当初番組はフィリピンで制作されていたが、1976年より放送に関わっていたカンボジア人Samoeun Chan
Intalさんが1993年家族と一緒に母国に帰国し、現地で放送を制作する準備作業を行った。そして1995年にはカンボジア政府の許可を得て、首都Phnom PenhにFEBC
Camboia(「FEBCambodia」と称する)を設立し、スタジオを設けて番組制作を開始した。なおカンボジアでは人口(約1,600万人)の
97%が仏教徒でキリスト教徒は0.4%にすぎない(日本ではそれぞれ34%、2%)。
フィリピンからの短波放送に加えて、現地では2002年3月にFM放送局Family
FM(99.5MHz)が出力500Wで放送を開始した。出力は2004年には10kWに増力され、更に2014年にはNautel社製10kW送信機に
置き換えられた結果受信可能人口が増加した。更に2016年にはKampong
Thom地方に500W中継局(99.8MHz)を設置しカバー範囲を拡大した。同局ではその結果FM放送だけでカンボジアの人口の約半分に当たる700万人をカバーできるようになったとしている。現在Family
FMは一日16.5時間(現地時間05:30-22:00)放送しており、英語の放送も15分間行っている。
フィリピンBocaue送信所からの短波放送は1日2時間行われており、B19スケジュールでは20:00-22:00に7410kHz(100kW)となっている。なおFEBC
Cambodiaに手紙・メールを寄せたり、訪問して来る人は年間約6,000人であるという。
短波放送の受信報告に対しては小型のQSLカードが発行されている。
受信報告の宛先: FEBCambodia, P.O. Box 496, Phnom Penh, Cambodia
電話: +855 23 231 314
E-mail: info @ volcambodia.org
URL: http://febcambodia.org/ (Family FMのインターネット放送あり)
(左)2015年に送られてきたQSLカード アンコールワットを背景に局印が押されている
大きさ92×102mmと小さなカードである
(右)Phnom Penhのスタジオ風景(同局のwebページより)
(左)Family FMのロゴ Phnom PenhとKampong Thomの周波数が記載されている
(右)「FEBCambodia」のロゴ
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