Radio Australia カンガルー・ジョッキー

 2017年1月31日の短波放送廃止で「過去の物」になった感のあるRadio Australiaであるが、かっては最大1日2時間の日本語放送があり、BCLの間では1~2位を争う人気を誇っていた。当時の人気番組はいくつもあっ たが、1970年代前半では毎週土曜日の19:40から約20分間放送された「カンガルー・ジョッキー」があった。開始は「Popcorn」 のメロディー、日本のリスナーからのリクエストの応えて当時流行の日豪のポップスを放送、更に担当の西里扶甬子アナの軽妙な語り口と話題が人 気であった。西里扶甬子氏は北海道放送を経て1972年にRadio Australiaに入社し、約3年間に渡り同番組のDJを勤めた。1977年に帰国した後は海外放送のプロデューサー等として活躍し現在に至っている。 BCL関連の著書としては、「青春を電波にのせて」(この番組のエピソードが中心)、「Radio around the World」(山田耕嗣氏との共著)がある。

 この番組について西里扶甬子氏は2016年6月29日の朝日新聞「あのとき それから」に寄稿し、当時はやっていたDJの形式を海外放送で 一早く取り入れたことや、生活実感を取り入れたおしゃべりがリスナーに人気であったと述べている。また日本の歌(レコードは日本から送っても らった)とオーストラリアの歌を交互に放送、当時流行ったアグネスチャンの歌も短波を通すと日本のリスナーには別の趣で聞こえたのではないか としている。

 今回歴史資料として掲載したのは1973年12月29日の19:30より時間を30分間に延長して放送された特別版の録音ソースであり、 「BCLの神様」山田耕嗣氏が大切に保存していたものである。放送でも触れられているが1973年は「世界DX友好の年」(World DX Friendship Year)であり、短波DXを通じて世界の友好を深めようという機運が高まった年でもあった。

 1973年当時まだカーペンターズのカレンもエルビス・プレスリーも生きていた!番組の中で「今では立派なお父さんお母さんになった」と言 われている「ビートルズ世代」も、2017年の今日ではそろそろ曾孫がいる年になった!


「青春を電波にのせて」(1977年・ミリオン出版)の表紙 



  

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   資料提供: 日本短波クラブ



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