月刊短波2013年3月号(第5版)
編集 赤林隆仁  時間 JST


◎Voice of Russia短波放送は聞き納めか? 5 版新規
 Voice of Russiaは4月1日で短波放送を廃止する。3月30日・31日(日本時間4月1日の09:00まで)だけ有効のA14スケジュールで はAM放送はIrkutsk送信所より250kWで以下のように行われる。他にDRM放送もインド・欧州向けに行われる。
 15:00-18:00 21800 152度 豪州向英語
 19:00-21:00 13805 180度 東南アジア向英語
 19:00-23:00 13860 152度 東アジア向中国語
 21:00-22:00 13805 180度 東南アジア向ベトナム語
 21:00-23:00 7235/5965 110度 東アジア向日本語
 22:00-23:00 13805 180度 東南アジア向英語
 00:00-02:00 6035 180度 東南アジア向英語
(DX REMIX NEWS #845)
 「世界3大放送 局」だったモスクワ放送も気がつけばこれだけのAM放送しか残っていなかったのですね。その後はインターネット放送となり英語放送は http://voiceofrussia.com/play/で聴取できるとのことです。ただし情報が錯綜しており、4月30日までは放送するという情報もあります。

◎HFCCのA14スケジュール事前公開 4版新規

 ウクライナのAleksandr Diadischev氏によればHFCCのA14スケジュールが事前公開されている。http://www.hfcc.org/data/a14 /a14allx2.zipよりダウンロードできる。(DXLDyg 3/16)

◎PCJ Radio Internationalアジア向放送は周波数変更 
4版新規
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、PCJ Radio Internationalは3/16(日)より毎週日曜日に放送を行うが、東アジア向英語放送の周波数はVoice of TibetのQRMから逃げるため9335kHzから11835kHzに変更された。時間は22:30-23:30、Trincomalee送信所から出 力125kW。(DXLDyg 3/13)


◎4月以降も国際郵便の料金は据え置き 2版新規 
 4月1日からの消費税改定に伴い国内郵便料金は値上げされるが、国際郵便料金は免税であるため、日本国内で役務が提供される国際郵便料 金受取人払の手数料など、一部の料金を除き現行と同じである。(日本郵政)

◎PCJ Radio Internationalが特別記念送信
 2版 新規 3版修正
 PCJ Radio Internationalは来る3月12日 (水)にHappy Station Show再開5周年を記念して特別送信を行う。スケジュールは以下の通りである。
 10:30-11:20 7730 (Okeechobee)  北米向
 22:30-23:30 9335 (Trincomalee)  東アジア向 5995(Nauen)  欧州西部向 15455(Nauen)  欧州西部向  15720(Madagascar) アフリカ向
 この放送に対する受信報告には特別QSLカードが発行される。なおMadagascar送信所は2013年11月にRNWの旧設備を引 き継いで旧スタッフにより設立された
MGLOB(Malagasy Global Business S.A)による運用である。更にPCJでは現在英語で放送されているHappy Station Showの一部を日 本語、スペイン語で放送するよう準備中でA14中に実現を目指しているという。 (NDXC 長谷川清一氏) 神奈川県の加藤信哉氏からもご指摘をいただきましたが、既報の3月14日は間違いで、3月12日が正 しい日付です。

◎Hamburger Localradio周波数変更 2版新規
 Hamburger Lokalradioは3月2日より従来9480kHzで行われていた18:00-23:00の周波数を9485kHzに変更した。
 スケジュールは以下の通り。
 18:00-19:00  第二日曜日 
Atlantic 2000 International フランス語 第三日曜日 European Music Radio 英語 第四日曜日 Sun Radio Gloria International  英語/ドイツ語
 
19:00-20:00 第一日曜日
 MV Baltic Radio 英語・ドイツ語
 19:00-21:00 第三日曜日 Radio Geronimo  英語
 21:00-23:00  毎日曜日 Hamburger Localradio  ドイツ語
(WWDXC TP 1152)

◎Sweden DX Federationによる特別放送実施 2版 新規
 スウェーデンの
Christer Brunstroem氏 によると、Swedish DX Federationによる特別短波放送が次のように実施される。内容はスウェーデン語によるDXニュースや音楽。
 3月10日(月) 03:00-04:00 1485kHz (Radio Merkus中継)
 3月15日(土) 21:00-22:00 7265kHz (Hamburger Lokalradio中継)
(WWDXC TP 1152)

◎WRMIが北米向にスケジュール拡張 2版新規
 WRMIは3月4日より北米西部。メキシコ向に以下のスケジュール拡張を行った。放送内容はFamily Radio(英語)他である。送信所はOkeechobee。
 08:00-20:00 5850 100kW 355度 北米東北部向 7455 100kW 285度 メキシコ向
(ブルガリア Ivo Ivanov氏) どちらもビームの先は日本を向いています。


◎KTWRがDRMで日本語放送復活! ~A14シーズンより

   KTWRのチーフエンジニアのMike Sabin氏からのE-mailによると、同局はDRMモードで日本語放送を復活する。放送はまず6ヵ月間の試験放送として開始される。追加の番組が承認 さ れると土曜日にも拡張される可能性がある。リスナーからの反応が芳しければB14シーズンからはもっと放送日が増える可能性もある。番組制作は BJapanにて行う。これを機会に本格的にDRMの受信設備を準備することがお勧めである。手軽な受信方法としてはDRM対応の DE1103とPCの組み合わせ、SDRではELADのFDM-S1が低価格でDRMを手軽に受信できる(ダイナミックレンジがやや狭い ので ΔLoopXか7等の同調型アンテナとの組み合わせが良い)。
 放送開始日時:2014年3月30日 20:00~21:00
 周波数:12120kHz
 放送日:毎週日曜日のみ
 送信情報:32kW DRM放送
(大阪府 影山敦久氏)

◎Radio Shorouq放送中止
 ソマリア向秘密局Radio Shorouq(Radio Sunrise)は1月15日より放送を中止した。火-木曜の01:00-02:00にSofia送信所より50kWでアラビア語放送を行っていた。 (DX RE MIX NEWS 1/27)

◎キューバRadio Progresoが本送信に移行
 キューバRHCのArnie Coro Antich 氏によると、同国の新局Radio Progresoは2013年10-12月に4765kHz(50kW、高打上角無指向性アンテナ)にて試験送信を行っていたが、2014年1月1日より 本送信に移行した。放送時間は拡張されて08:00-04:00になる予定である。局ではQSLカードを準備中で、それまではQSLレ ターを 発行する。受信報告の宛先はRadio Progreso, Atte: Transmision Banda Tropical, P.O.Box 3042, Codigo Postal 10300, La Habana, Cubaである。当面同氏宛にメール(inforhc @ enet.cu)で送ってもQSL係のChief EngineerであるJose Antonio Fuentes Beltran氏に転送する。(WWDXC TP 1148)




◎新秘密局Radio Medrek出現 ~さらに名称変更! 4版 追加
 米国Alyx & Yeyi社(旧TDP)の仲介で新局Radio Medrekが1月26日よりエチオピア向けに放送を開始した。この局は以前に「Voice of the Forum of Eritreans」と称していた秘密局局の改名(medrekはforumの意味)と見られる。 毎週日曜日03:00-04:00 11720kHz(Issoudun送信所 250kW 130度)。放送はアラビア語。(DX RE MIX NEWS 1/27)
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、3月初めよりRadio Medorekは「Eritorean Forum」と再改称し、放送時間も更に変更された。新しい放送時間は以下の通り。周波数は 11720kHz(Issoudun送信所、250kW)。
 02:00-03:00 水・土・月曜 Tigrina語
 02:00-03:00 木曜 アラビア語
 03:00-04:00 日曜 アラビア語
 エチオピアよりDRM送信機を用いたジャミングが発射されている。(WWDXC TP 1153)

◎DW更なるリストラで縮小
 ドイツのKai Ludwig氏によると、Deutsche Welleは今年(2014年)リストラによりフランス語、ポルトガル語、ウルドー語放送を廃止する。アルバニア、コソボ、クロアチアでの現地中継放送用 衛星リンクが廃止されていることから、アルバニア語、クロアチア語放送も廃止されることが確実である。アフリカ向英語放送は、2011年 にドイツ語放送が廃止された事でその分若干増加するものの、短波ラジオ放送に関しては英語、ハウサ語、スワヒリ語、アムハリ語、パシュト ン語、ダリ語ともに大幅に削減される。Deutsche WelleにとってAMのラジオ放送はもはや重要でないと見られている。(DXLDyg 1/26)

◎コンゴのRadio Candip再出現
 オーストラリアのRob Wagner氏によると、コンゴBuniaの国連局Radio Candipが5066kHzで久しぶりに聞こえている。スリランカのVicto Goonetilleke氏が1月中旬に発見し、オーストラリアでも1月22日の03:00頃受信できた。フランス語のアナウンスやアフリカ音楽で、 03:01にIDが出た。終了は04:00頃とされているが、この日は04:45を過ぎても聞こえていた。04:45過ぎまで聞こえるこ とは ドイツのWolfgang Bueschel氏も確認している。(DXLD 1405)

Radio Candipのスタジオ風景(You Tubeより)



◎ギリシアが新国営放送局
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、ギリシア政府は廃止したERT(Elliniki Radiofonia Tileórasi)に代わる新しい国営放送局EDT(Ellinikí Dimósia Tileórasiniki)を設立し、Athensでは元ERTが使用していた729kHzで放送を開始している。英国のDavid Kernick氏によると、同局のURLはhttp://hprt.grであり、URL上で2チャンネルのラジオ放送がストリーミングで 受信できる。 (DXLD 1405)
  英国のMike Terry氏によると、ギリシアの新しい公営TV放送NERITと12の公営地域ラジオ放送局が3月または4月に放送を開始する。これはPantelis Kapsis会長が明らかにしたもので、同時に新しい従業員の採用も開始する。新しい従業員は過去の経験を重視するが、内20%は未経験 の (旧ERTと関係のない)人物を採用する予定である。(WWDXC TP 1151)




◎AIRがDRM国際放送
 All India Radioの最新のDRM国際放送のスケジュールは以下の通りである。すべてBengaluru送信所からの500kW送信で、英語放送はAMで行われて いたものをDRM化した。
 19:00-20:00 17895 120度 豪州向 英語
 20:45-22:15 15795  35度  東アジア向 中国語
 05:45-07:30 11620 120度 豪州向 英語
 07:45-09:45 13605  58度 北東アジア向 英語
 01:15-02:15 11620 15140 335度 東欧向 ロシア語 (1/21開始、9595kHzAMとパラ)
(DX RE MIX NEWS 1/27)

◎チュニジアが短波から撤退か? ~国際放送を中波に移す
 ドイツのWolfgnag Bueschel氏によると、Radio TV Tunisiaの海外放送はこのところ短波で聞こえない代わりにHotbird 13B衛星放送(トランスポンダ72、12149MHz)では受信できた。また英国のDave Kenny氏によると、国内向中波放送963kHzでフランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の国際放送(Radio Tunis Chaine Internationale)の中継を開始した。この周波数は国内向文化番組のチャンネルであった。 (WWDXC TP 1149)




◎ローマで「RAI放送開始90周年展」開催
 イタリアのFrancesco Cecconi氏によると、RAIが1924年にラジオ放送を開始して90周年、1954年にTV放送を開始して60周年になるのを記念した歴史展覧会 「1924-2014 La Rai Lacconta l'Italia」が1月31日~3月30日の間ローマで開催されている。(DXLD 1149) 会場はローマのComplesso del Vittoriano、入場無料、入場時間 月-木曜 09:30-19:30、金・土・日曜 09:30-20:30。

芸術的な「RAI放送開始90周年展」のポスター



◎モスクワShukhovタワーの撤去を巡って文化省と通信省がバトル
 ロシアではモスクワのShabolovskaya通にある、歴史的なラジオ放送用アンテナ「Shukhovタワー」の撤去を巡って。ロ シア文化省 と通信省が真っ向から対立している。この塔は1922年に建築家Vladimir Shukhov氏によって建設され、最初期のラジオ放送用アンテナとして使用された。文化省は1億3500万ルーブルの予算で「歴史的建造物」として保存 措置をとろうとしたが、通信省は塔の老朽化が激しく撤去しないと倒壊の危険があるとして譲らず、結局現在まで修復されないまま放置されて いる。なお現在同塔からはラジオの電波は出ていない。(WWDXC TP 1149)

1979年発行のShukovタワーを描いたRadio Moscow(現VOR)開局50周年記念の32コペイカ切手
当時のRadio Moscowのリスナーに送られてきた




◎チェチェン国営放送が放送開始
 ロシアのチェチェン共和国に国営放送局GTRK "Vainakh"(ГТРК "Вайнах") が誕生し、AMの1287kHz及びFMの 103.6MHzでロシア語・チェチェン語で放送を開始した。ローカル放送は21:10-22:00と23:10-24:00にある。他の時間は Radio Rossiiを中継している。AM放送は昨年(2013年)11月29日より開始された。フィンランドのMauno Ritol氏によると、AM放送の出力は50kW。(DXing.info 12/29)

背景にモスクが描かれロシア離れした同局のロゴ画面



◎HCJB-Germanyにイタリア語DX番組
 HCJB-GermanyのStephan Sachaa氏によると、同局にイタリア語のDX番組「Studio DX」が誕生した。放送は毎週月曜日の06:30-07:00に3995kHzである。受信報告はRadio HCJB, c/o QSL Manager Joachim Sinning,  Im Grund 18,D-27777 Ganderkesee 73, Germanyへ。(WWDXC TP 1149)

◎Myanmar Radio英語放送の詳細 3版追加
 米国のRon Howard氏はMyanmar Radioの英語技術部門よりメールによる返信を受け取った。メルアドはnptradio.eng @ gmail.comで、担当者はThainlar女史である。女史によると、同局は9730kHzでRadio Australiaの英語会話番組を月~水曜日の19:45より放送中であるとのこと。(DXLD 1406)
 日本でのモニターでは9730kHzで月曜日は19:30頃から、水曜日は2:100頃から月曜日の番組の再放送が確認されている。火 曜日は出ていないのか異なった時間に出ているのかは不明。時間は大雑把でかなり前後する。(NDXC 長谷川清一氏)

◎カナダCFRXの短波放送復活
 送信機の不調で短波送信を中断していたカナダCFRX局が6070kHzで送信を再開した。24時間放送だが、09:00-14:00 にはRadio Habana Cuba、18:00-21:50には北朝鮮局の混信を受けている。(WWDXC TP 1150)

◎Madgascar送信所より新秘密局Radio Impala放送開始
 英国のDave Kernick氏によると、Madagascar送信所より新たなルワンダ向秘密局Radio Impalaが放送を開始した。放送時間は毎日02:00-03:00で周波数は17540kHz。言語はKinyarwanda語とKirundi語。 URLはhttp://RadioImpla.comでストリーミング放送も同時提供している。この周波数及び時間は以前に同じルワンダ 向秘密局Radio Maraが使用していたものであり、これを「乗っ取った」形になっている。(WWDXC TP 1150)
 英国のDave Kernick氏によると、開始時にはKinyarwanda語の他、英語とフランス語によるIDも出る。(DXLD 1407)

◎Sukhumi送信所より新たに「Auto Radio」
 ロシアのMichael Bykhanov氏は2月2日、グルジアのSukhumi送信所よりの9535kHzにて 20:15-20:25に「Auto Radio」と称する局が出ているのを見つけた。ロシアのDmitry Kutuzov、Alexander Golovihin氏によると、毎回Abkhazia Radioの送信が終了した後に同局が出てくるが、日曜日には出てこない。(DXLD 1407)

◎アゼルバイジャンStepanakert送信所からの3局
 アゼルバイジャンのStepanakert送信所よりは以下の3局が出ているのが確認されている。周波数はすべて9677kHz、出力 は 10kW、無指向性送信である。
 Voice of Justice; 水・土曜日 15:00-15:35  火・金曜日 23:00-23:45   中央アジア向アゼリ語
 Voice of Talyshistan; 月-土曜日 18:00-18:57  21:00-21:57  24:00-24:57   中央アジア向タリッシュ語
 Ictimai Radio; 土曜 22:00-23:03  日曜 20:00-20:57  中央アジア向アゼリ語
(DX RE MIX NEWS #837) Ictimai RadioはアゼルバイジャンでTV・ラジオ放送を行っている公共放送です。

◎ブラジル通信省が短波でDRM試験送信 ~Radio Senadoの短波復活!
 ブラジルのRafael Diniz氏によると、同国の通信省(Empresa Brasil de Comunicação、略称EBC)はBrasíliaのRadio Senadoより短波によるDRMの試験放送を実施する。周波数は当面6000kHz、出力4kWで、244度(アマゾン中央部向)の方向で電波を出す。 スケジュールは毎週月-金曜日の20:30-02:30である。送信機はContinental社製のLEMSAである。4kWに続き、 1kW、250Wの送信出力、AMモードによる放送の試験も行われる。また周波数は近日中に(元々Radio Senadoが使用していた)5990kHzに変更される。(DXLD 1407) 政府内の内輪もめでRadio Nacional da Amazoniaに送信機を取られてしまい短波放送ができなくなったRadio Senadoの、DRMをきっかけとした短波復活ということですね。良いことです。アマゾン側流域地域は短波でカバーするしかないと政府も認めている訳で す。

4kWのDRM送信時におけるカバーエリア予想図




◎Radio Bulgaria放送縮小
 英国のAlasn Roe氏によると、短波放送を廃止しwebのみになったRadio Bulgariaは1月13日以降、放送規模が更に縮小された。webサイトのデザインが変更されたものの、webcastは毎日1時間から30分に短縮 された。新webサイトでは過去のwebcastを聴取可能となっているがまだその機能は提供されていない。またInternet ExplorerとGoogle Chrome上では聴取できるが、Firefox上ではうまく聴取できない。(DXLD 1407)

◎チリのRadio Cooperativa等が短波で中継される
 ウルグアイのDario Monferini氏によると、チリのRadio Cooperativaが2月7日の09:00に12365kHzUSBで中継されているのが受信された。この日にはウルガグアイのMontevideo でチリのUniversidad do ChileとウルグアイのGuarani間のサッカー試合(Libertadores Cup)が行われており、その放送を軍の海岸局が海軍艦船向に中継した模様である。(DXLD 1407) 
  チリのClaudioi Galaz氏によると、2月17日にはRadio PortalesによるEventonとUniversidad de Chileの試合が中継されていた。Radio Agriculturaが中継されることもある。信号はValparaísoの北東海域のPascua島やJuan Fernández島方面の艦船に向けたものと思われる。(DXLD 1408) Radio Cooperativaは元々短波局でしたが、今は短波放送はなくなりました。今後もチリの試合がある時は中継が行われるかも知れません。こんなところに も短波の必要性が感じられます。

◎モンゴル海外放送の短波一時停波
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Voice of Mongoliaの12085kHz(18:00-20:00)、12015kHz(23:00-01:00)ともに2月中旬現在全く受信されていない状 況である。ブルガリアのRumen Pankov氏によれば最後に確認されたのは1月初旬であった。デンマークのAnker Petersen氏によれば7260、4895、4830kHzの国内向短波放送は1月には行われていた。(DXLD 1407) 
 同局の短波放送は2月25日以降復活している。(ブルガリア Ivo Ivanov氏)

◎サウジアラビア新型短波送信機を放置
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、サウジアラビアのJeddah送信所には2012年に250kWの最新鋭短波送信機が導入されたが、ここ2年間放置されてお り、全く運用されていない。Riyadh送信所には古い500kW短波送信機が10基あるが、こちらも入れ替えられる予定である。 (WWDXC TP 1149) 国際放送に興味がなくなったのでしょうか?

◎Radio Uruguay短波放送復活
 アルゼンチンのEduardo Peralta氏、ニュージーランドのBryan Clark氏によると、中波の1050kHzのみに出ていたRadio Uruguay(旧SODRE、コールCXA4)が1月下旬より6125kHzで短波放送を復活した。ニュージーランドでは16:00-18:00頃、ア ルゼンチンでは07:30頃確認されたが、24時間放送を行っていると推測される。但し信号の質は大変悪く聞きづらい。(DXLD 1407)

◎Radio Ndeke Lukaが17500kHz使用開始
 中央アフリカ向にスイスのNGOであるFondation Hirondelleが行っている放送Radio Ndeke Lukaが2月4日より17500kHz(Dhabayya送信所 250kW 218度)の使用を開始した。時間は02:00-02:30で放送は Sango語とフランス語。この局は従来中央アフリカのBoaliにあるRadio ICDIより6030kHzで02:00-04:00に放送されているとされていた。(DXLD 1407)
  英国のAlan Pennington氏によると、局のwebサイト(http://www.radiondekeluka.org/index.php)には 6030kHzの記述のみである。6030kHzでもまだ放送されているのか?なおFoundation HirondalleのHP(http://www.hirondelle.org/home-page/8608/?lang=en)にはRadio Ndeke Lukaが紛争に巻き込まれているとの記事が掲載されている。(WWDXC TP 1151) 中央アフリカではキリスト教徒とイスラム教徒の対立が激化し、Radio ICDI(キリスト教系)のあるBoaliの治安も悪化しているとのことです。




◎ブラジルではAM放送のFM化推進
 米国のSaul Cherno氏によると、ブラジル政府は昨年(2013年)11月に、1800ある全国のAM放送局をFM化する政令を出した。都市域ではFMの周波数が 不足するため現在のアナログTVの5及び6チャンネルをFM放送に解放する。米国のEarl Higgins氏によれば、TVの5及び6チャンネルは76MHz付近の低い周波数を使用しているため、現在の88-108MHzのFMバンドの下にFM 放送帯を拡張することになる。米国のGlenn Hauser氏によれば、そうなった場合米国のDXerはTEPでのブラジルFM局受信に期待が持てるようになるとしている。(DXLD 1407) 日本FMバンド(76-90MHz)が下にくっついた形になりますね。日本向のFMラジオがブラジルでも売れるのでは? で も広いブラジルで FM化など効果があるのでしょうかね? 

◎中国局攻略法 無料出版
 フィンランドのDXerであるMika Mäkeräinen氏が長年蓄積した中国局攻略のノウハウを「How to Identify Chinsese Radio Stations」として無料公開した。中国局の確認方法、中国の放送制度、地方局、中継局、国際放送、少数民族語放送、QSL獲得法について、氏の獲得 したQSLの写真とともに英語で簡潔に解説している。http://www.dxing.info/articles /identifying_Chinese_radio_stations.dxより無料で閲覧・ダウンロード可能。(赤林)漢字の読める日 本のDXerは欧米のDXerに比べて地理的にも文化的にもかなり有利なので頑張りましょう。

◎HCJB Kununura局で送信機トラブル
 オーストラリアのRob Wagner氏によると、HCJB-AustraliaのKununura送信所では「Kununura便秘」と呼ばれる送信機トラブルが発生してい る。送信中不規則に2~20秒程度信号が途切れる現象が繰り返すもので、長時間受信していても改善されない。Kununura地方にはこ の季 節毎週100ミリ越えの降雨があり、更にサイクロンの来襲もあって送信所が水浸し状態であることが原因と見られる。(WWDXC TP 1151)

◎Media BroadcastからのBrother Stairは一波のみに
 Brother StairはMedia Broadcast社から行われていた23:00-01:00の欧州向放送の周波数の内9460kHz(平日はNauen、土日はMoosbrunn送信 所)を2月9日で中止した。残るのは同時刻中東向にIssoudun送信所から出る13810kHz(100kW)のみとなった。(DX RE MIX NEWS 2/14)

◎CRI届出外で放送拡大
 中国国際放送(CRI)は2月14日以降、以下のHFCC未登録周波数で放送を拡張した。すべて昆明送信所からのものであ る。
 16:00-16:57 17875 500kW 175度 東南アジア向広東語
 17:30-18:27 15115 100kW 175度 東南アジア向インドネシア語
 17:30-18:27 17705 500kW 177度 東南アジア向インドネシア語
 02:00-02:57 7375 500kW 283度 アフリカ向ヒンズー語
(DX RE MIX NEWS 2/14)

◎チェコの長波270kHz3月以降も3年間延命
 チェコのKarel Honzik氏によると、当初昨年12月末、その後2月末に廃止されることになっていた、Chezh Radio第一放送のUherske Hradiste長波送信所(270kHz、750kW)は2月28日以降も3年間送信を継続することが公式に発表された。但し現在の750kW送信機は 新型の50kW送信機に置き換えられる。(DXLDyg 2/28)

◎AIR-Kolkataの短波放送廃止を免れる ~インド地方局にも短波廃止の波?
  インドのJose Jacob氏によると、AIR本部は2月11日AIR-Kolkataの短波放送(4820/7210kHz)を2月22日で廃止する命令を出した。これ に対してAIRの技術者労組が反発したため、AIR本部は当面廃止命令を撤回した。今後他のインド地方局でも短波放送廃止の動きが顕在化 する ものと見られる。(WWDXC TP 1151)

◎Tbilisskaya Armavir送信所の6020kHzは健在
 ブルガリアのRumen Pankov氏によると、ロシアで1月9日以降唯一残った国内向短波送信所であるTbilisskaya Armavir送信所からは毎週月曜日の03:00-04:00、火・水曜日の02:00-03:00に6020kHz(100kW、188度)で Adygea Radio Maikop(Adyge語、アラビア語、トルコ語)が出ている。(WWDXC TP 1151)

◎オランダ系スーダン向放送周波数変更
 オランダのNGOによるスーダン向短波放送の周波数が変更された。新周波数は以下の通り。
 Radio Tamazuj; 13:00-13:30 Dhabayya 15530(250kW 240度) 旧13800//Madagascar 11940  Santa Maria di Galeria 7315
                           00:00-00:30 Santa Maria di Galeria 15530(250kW 150度) 旧 15535//Madagascr 13800
  Radio Dabanga; 13:30-15:00 Dhabayya 15330(250kW 240度) 旧13800 //Madagascar 11940  Santa Maria di Galeria 7315
                           00:30-01:30 Santa Maria di Galeria 15530(250kW 150度) 旧 15535 //Madagascar 13800
(DX RE MIX NEWS 2/22)

◎DSWCI年次総会開催
 デンマークのDSWCI(Danish Shortwve Club International)の2014年年次総会はCopenhagenの西にあるAnker Petersen氏の自宅(Udbyvej 11, DK 2740 Skovlunde)に於いて来る6月14日の14:00-17:00(現地時間)に開催されることになった。宿泊希望者には3km離れたところにホテル がある(http://www.zleephotels.com/hotel/zleep-hotel-ballerup)。総会の後は 各自の負担で地元レストランで夕食会が催される。DSWCIのメンバーであれば参加できる。希望者は5月中までに anker.petersen @ mail.dkに連絡すること。(DSWCI DXW 2/19)
 
◎オーストラリアOzy Radio復活
 オーストラリアのWayne Bastow、Craig Seager氏らがOzy RadioのCraig Allen氏よる受け取ったメールによると、同局は3210kHz(100W)で放送を復活した。送信所はニューサウスウェールズ州の Razorback。放送内では1950年代のロックンロールを流しており、「Vintage FM The music you've grew up with」のアナウンスがある。(DXLD 1408) アナウンスからすると60~70歳代のリスナー向で正に「おじいラジオ」ですね。

◎カナダIqaluit海岸局よりQSL
 イタリアのFransesco氏によると、同氏は8416.5kHzでのNAVTEXの受信報告に対して、カナダの MCTS(Marine Communications & Traffic Services) Iqualt局よりQSLカード、手紙、磁気カード、50周年記念ペナント、パンフレットを受け取った。QSL発行者はOfficer in chargeのJean Pierre Lehnert氏であった。QTHはMCTS Iqaluit,P.O.Box 189,Iquluit, NU X0A 0H0 Canadaである。(DXLD 1408)

◎カナリア諸島から短波放送? ~欧州海賊局中継  4版追加
 イタリアのDario Monferini氏、英国のMike Barraclough氏らによると、スペイン領カナリア諸島TenerifeにあるFM局Horizon FMが5780kHzで出ている。同局のURLはhttp://www.horizon.fm 、QTHはHorizon FM,Apartado De Correos 150, 38626 Valle San Lorenzo, Tenerife, Canary Islands, Spainである。現在低出力だが、近日中に1kWに増力する見込みである。英国のDave Kenny氏、フィンランドのMauno Ritola氏は同じカナリア諸島のAtlatis FMのIDを5780kHzで確認した。欧州の海賊局がカナリア諸島のFM局の番組を中継しているとも思われた。そこでドイツのAndreas Schmid氏がHorizon FMに受信報告を送ったところ「確かに5780kHzで放送中である、送信所はTenerife北部にある。現在の出力は75Wだが、近日中に1.1kW に増力する」との返答があった。ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、Horizon FMもAtlantis FMも英国に本拠地を置く「922 Media Group」の配下にあり、「カナリア諸島を本局にアイルランドに支局を設置して放送」するとしている。またドイツで行った電波の到来方向測定では英国・ アイルランド方面から来ていると判断された。従ってアイルランドに設置された無許可の短波送信機よりカナリア諸島のFM局が局の了解の元 で中継さ れて いる可能性が大きい。(DXLD 1408)
 英国の
John Hoadd氏によると、 上記の局の周波数は6245kHz(75W)に変更となっている。Horizon FMは17:40頃受信できた。
 英国のMike barraclough氏が局にメールで問い合わせたところ、「送信機の終段部が故障して一時QRTしていたが、周波数を6245kHzbに変更して復活 したが、出力は以前の75Wのまま」とのことであった。今後増力に努めるとのこと。(WWDXC TP 1153)

◎朝鮮の声アナウンサーの出演状況
 朝鮮の声日本語放送でしばらく出演がなかった文政姫 (ムン・ジョンヒ)アナが最近復活し激しい口調で「論評ダイジェスト」を担当している。また関西訛り の新人女性アナ「カン・ソンヒ」氏が登場した。(大阪府  山森健志氏)

◎RTLが歴史ビデオと歴史本を発行
 英国のMike Barraclough氏によると、ルクセンブルクのRTLが局の歴史についてのビデオ(Benny Brown氏が解説)及び118ページに及ぶ出版物「RTLの歴史」を制作し、HP上で無料提供している。 http://www.rtlgroup.com/alwaysclosetotheaudience/history.htmlを参照のこと。 (DXLD 1408)

RTLの歴史本「Always Close to the Audience」の中表紙




◎BBC World Serviceは4月よりコマーシャルベースに

 BBC World Service(BBC WS)に対する英国政府の支出が2013年度で打ち切られる。BBC WSをBBCの受信料収入だけで賄うことは聴取者の理解を得られないため、同局は新年度(4月1日)より商業広告(コマーシャル)を放送に導入し、広告料 収入を運営の足しにすることになる。広告導入に対して英国ジャーナリスト組合はBBC WSの築いてきたブランドに傷がつくと反対しているが、BBC幹部は「広告放送は時代の流れ、80年間培ってきたBBC WSのブランドはびくともしない」と反論している。(DXLD 1408) ちなみに2012年度にBBC World Serviceは(BBC World TVの聴取料等で)約800万ポンドの商業的利益を得ています、内webサイト内広告で得た利益は20万ポンドだったそうです。

◎BBC World Service新年度から更なる短波放送縮小
 2月19日付の英国Guardian紙によると、BBC World Serviceは2014年度に現在より1500万ポンドの予算削減を行う。今後3年間はその予算で運営が行われる。TV放送の新番組制作と新しいデジタ ルサービスに投入されるため、短波によるラジオ放送が削減の主対象となる。(DXLD 1408) BBC経営陣から見れば金銭的利益が期待できない海外放送(特にラジオ放送)は魅力に乏しいというのが本音でしょう。

◎米国の新郵便料金
 米国のKen Zichi氏によると、米国の郵便料金は1月26日に改定され、海外向普通郵便の最低料金(カナダ・メキシコ向は2オンス、他は1オンスまで) は$1.15となった。(DXLD 1408) 米国及びその信託統治領等にレポートする時は返信料1ドルでは不足ということになります。

◎TOKYO FM「見えるラジオ」記念QSLカードを限定発行
 TOKYO FMは文字多重放送が3月いっぱいで終了するのを記念して、「見えるラジオ」記念QSLカードを文字多重放送の受信報告に対して発行する。期日は3月31 日受信分までで、受信場所、日時、受信可否、受信内容(受信チャンネル、内容)、使用した受信機、返信先住所、氏名を記入した受信報告に 返信 用50円切手を同封の上〒102-8080 TOKYO FM 技術部 受信報告書(FCM)係まで送付する。但しカードは限定発行のためなくなり次第終了する。TOKYO FMの直接送信した放送(東京 80.0MHz 青梅 83.6MHz 八王子 80.5MHz 新島 76.7MHz 八丈島 84.3MHz)に限る。(JSWC 鮫島信氏) かっては専用受信機もありましたのでお持ちの方はどうぞ。

◎ギリシア旧ERT短波放送周波数変更
 ギリシア政府によってAvilis短波送信所の閉鎖が宣言された後も同送信所では組合員の抵抗が続いており、一時中断したものの2月初 旬現 在7475(100kW 北アフリカ向 182度)、9420kHz(170kW 西欧向 323度)、11645kHz(100kW 西欧 向 285度)で日本時間の夕方及び夜間にギリシア語による短波放送が継続されている。(ブルガリア Ivo Ivanov氏 2/6)
 ギリシアの旧ERTは2月28日より11645kHzを15630kHzに変更した。9420kHz、7475kHzとパラである。 9935kHzに出ている場合もある。(ブルガリア Ivo Ivanov氏 2/28)





出典の略称 

  DXLD: DX Listening Digest
 DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
 WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
  DSWCI DXW: Danish Shortwave Club International  DX Window
  HCDX: Hard-Core-DX
  JSWC: Japan Shortwave Club
  NDXC: Nagoya DXers' Circle
  ABU: Asia-Pacific Broadcasting Union
  BBG: Broadcasting Board of Governors
  WRTH: World Radio TV Handbook



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