月刊短波2014年7月号(第2版)
編集 赤林隆仁    時間 JST


◎VOAアジア向短波放送を抜き打ち大幅削減 〜英語+4言語の短波放送を廃止 2版追 加

 VOAは6月30日よりアジア向短波放送を大幅に削減する。この措置で07:00-11:00と21:00-01:00にはアジア向 VOA短波放送は皆無の状態となる。短波放送が廃止されるのは英語、スペシャルイングリッシュ(Learning English)、アゼルバイジャン語、ベンガル語、ラオス語、ウズベク語の各放送である。同時にRadio Free Asia、Radio Free Europe/Radio Libertyの短波放送も削減される。(DX RE MIX NEWS #858)
  VOAのDan Robinson氏によると、これは議会で予算が承認されたとたんに発表された「抜き打ち」的措置で、関係者やリスナーには事前に通告されていなかった。 短波放送を聞きたいリスナーはVOAアフリカ向を受信して欲しい。インターネット上では引き続き受信できる。(WWDXC TP 1167) 
  英国のMike Terry氏が「Radio World」の報道として伝えたところによると、BBGが今後短波放送を実施する対象は、充分な数のリスナーが確保され、短波放送より安価な情報提供手段 (地元AM/FM中継、TV、オンライン)がない地域(具体的には北朝鮮、ナイジェリア、ソマリア地域など)に限られる。BBGは短波放送の廃止により米 国の納税者に年間160万ドルもの利益がもたらされるとしている。2015会計年度のBBG全体の予算は7億2126万 ドルである。今回の措置は短波放送廃止に限られ、番組制作費用、スタッフ費用は当面維持される。各言語の廃止内容とその理由は以下の通り である。
 アゼルバイジャン語; 1日30分の短波放送廃止。Hotbord及びTurkbird衛星放送、及びスマホ携帯放送に移行。短波放送 は対象地域の0.4%の人口にしか聞かれていない。他方衛星TVは56%、インターネットは18%の人が使用している。
 ベンガル語; 1日1時間の短波放送廃止。現地のAM/FM・/TV中継、スマホ携帯放送に移行。短波放送は人口の2%しか聞いていない。
 英語; 1日6.5時間(内2時間は再放送)の短波放送廃止。アフリカ地域以外では英語を理解する教養人や上流階級は短波放送を聞かないため聴取者がい ない。
 ラオス語; 1日30分の短波放送を廃止。タイ国内より中波放送でカバーする他携帯電話・インターネットでも放送。短波放送は人口の 1%以下にしか聞かれていない。66%の人がタイからの中波/FM放送を受信している。
 スペシャルイングリッシュ; 1日5.5時間の短波放送を廃止。英語学習者はスペシャルイングリッシュを聞いておらず、他の学習メディア(Skype、 YouTube等でも提供)で勉強することができる。
 ウズベク語; 1日30分の短波放送廃止。Hotbird衛星放送、隣国からのFM/TV中継、ブッロク解除ツールとともにインター ネットでも提供。短波放送は0.3%以下の人しか聞いていない。衛星放送は13%の人が聴取可能、インターネットも12%の人が接続可能 である。(WWDXC TP 1168) リスナーには何も通告がなくプツンと短波放送が廃止されました。随分と勝手で乱暴な廃止理由ですが、結局は「金目」ですね!
 「誰 でも聞こえるVOA・モスクワ・北京」も過去の言葉となりました(北京だけは残っていますが)。なお当初廃止予定に入っていたクメール 語、クルド語の短波放送は最終時点で激しい反対があったらしく廃止を免れました。

◎RFAも2言語の短波放送を廃止 2版 新規
 英国のMike Terry氏が「Radio World」の報道として伝えたところによると、Radio Free Asiaは7月1日以降ラオス語とベトナム語の短波放送を廃止した。
 ラオス語は1日2時間の短波放送が廃止された。継続措置として隣国タイより5つのFM放送局が中継する他、携帯電話、インターネットで も提供する。短波放送の利用者が1%以下である。一方隣国タイのFM放送を聞いている人は人口の94%にのぼる。ラオスは国家が細長いた めタイからのFM放送でカバーできる。
 ベトナム語放送は1日2時間の短波放送が廃止された。タイ中継局からの中波放送は継続される。また携帯放送、インターネットでも受信で きる。ベトナムでRFAを短波で聞いている人は0.2%以下である。中波放送の方が多数に聞かれている。インターネットの普及 率は26%、携帯電話は4人中3人が持っている。インターネット利用者に対しては有効なブロック 解除ツールを提供する。
(WWDXC TP 1168) 上記VOAと同じ動きの一環です。

◎オーストラリアABC予算大幅カットに苦慮 〜Radio Australiaは9月いっぱいで廃止か
 オーストラリアARDXCのCraig Seager氏によると、オーストラリアのABCは7月から始まる新年度の予算を60%カットされ、本来年間3500万A$必要なところ2100万A$し か認められなかっ た。この影響は海外向Radio Australiaでけでなく、ABCの行っている国内向TV放送、インターネット、携帯サービスにも影響が必須である。また米国のJohn Figliozzi氏によると、Radio AustraliaのManaging DirectorであるMark Scott氏は放送の中でRadio Australia及びAustralia Networkは9月迄しか持たないと発言した。(DXLD 1422)

◎ロシア国家安全保障会議Radio RossiiとVOR支援基金を計画 〜AM放送を復活
 ロシアの国家安全保障会議は5月19日、軍事上の理由からRadio RopssiiとVoiceof Russiaを長期に渡って安定的に維持して行くための特別国家基金を設立することを決定した。この特別国家基金は国防省によって運営される予定で、主目 的は 2013-2014年に予算上の理由から破棄されたロシアTVラジオ放送網(RTRS)の長波・中波・短波送信施設を復活維持するためで、 2016年を目処に復活を図る。(DXLD 1422)

◎Radio TiranaのQSL取得方法
 NORDXのUllmar Qvick氏によると、アルバニアのRadio TiranaからQSLを得る場合、WRTHに記載の宛先に送っても返信は来ない。QSLを獲得するにはTechinical MonitorのDrita女史(dcico @ icc.al.eu.org)に直接送るか、ドイツ語放送を受信してドイツ語部のAstrit Ibro氏(aibro @ albaniaonline.net)に送るかの2方法しかない。つまりQSLはこの2人以外からは発行されないということだ。(DXLD 1422) すべての放送局で同じような傾向になって行くようです。個人主義の欧州では、同じ組織内でも他の部門や人物に手紙を転送する ことは原則行われません。

◎オーストラリアのVintage FM欧米で受信される
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によればオーストラリアのVintage FMが3210kHzにて19:20頃受信された。また米国のRon Howard氏によると、21:18頃から22:40過ぎまで3210kHzで受信できた。古いロックンロール音楽ばかりであった。局長のCraig Allen氏によれば現在の出力は250Wとのこと。(DXLD 1422)

◎予算カットでCBC国内向放送もピンチ
   予算カットが続くカナダCBCは、6月中に国内向第2放送の送信を停止し、インターネット放送に切り替えざるを得なくなる見込みである。CBCは4月に 657人の人員整理を行ったばかりであった。第2放送はカナダ国内に14の放送拠点を持ち、津々浦々に中継されていた。(DXLD 1422) 国際放送の廃止の次は国内放送も廃止され、ラジオが世の中から無くなって行くという感があります。

◎ウルグアイLa Voz de Artigas復活
 2011年以来QRTしていたウルグアイのLa Voz de Artigasが復活して6077kHzで受信されている。アルゼンチンのArnaldo Slaen氏、チリのHugo L?pez C.氏、スウェーデンのThomas Nilsson氏らによって05時頃から10時に受信された。(DXLD 1422)

◎MV Baltic Radioは9月初めまで「夏休み」
 MV Baltic RadioのTom Mayer氏によると、Hamburker Local Radioより毎週日曜日の20:00-24:00に9485kHzで放送していた同局は6月〜8月は夏休みで放送を休止する。放送再開は9月7日からと なる。 G?hrenから中継されている分はこの期間中も放送される。またHamburker Local Radioの放送も継続される。(DXLD 1423)

◎インドに29番目の州誕生
 インドのJose Jacob氏によると、インド東南部のAndhra Pradeh州が6月2日に分州し、海岸部のAndhra Pradeh州と内陸部のTelengana州に分かれた。当面旧Andhra Pradeh州の州都であったHyderabad(Telengana州になる)を共同州都とする。新Andhra Pradeh州の州都は今後数年間かけて決めるが、AIRの地方拠点局が新州都に設置される可能性がある。(DXLD 1423)
 インドのJose Jacob氏によると、分州後のAIR各局の配置は以下の通りとなる。
 Andra Pradesh州;
   837kHz Vijayawada 100kW
     900kHz Kadapa 100kW
   1503kHz Vijayawada 1kW
  Telengana州:
  738kHz Hyderabad 2×100kW
   1485kHz Adilabad 1kW
   4800kHz Hyderabad 50kW
   7420kHz Hyderabad 50kW
(DXLD 1424)

◎FEBA Radio IndiaがTrincomalee送信所から非公式放送
 英国のDave Kenny氏、ブルガリアのRumen Pankov氏らによると、FEBA Radio IndiaはHFCCに未登録の放送を9720kHzにてスリランカTrincomalee送信所より行っている。Trincomalee送信の放送は以 下の通りである。
 22:30-22:45 月 英語 火・木・金 テルグ語 水 タミール語 土 クイ語 日 カンナダ語 9720
 22:45-23:00 木ー土 マラヤラム語 日ー水 タミール語 9720
 23:00-23:15  日 英語 9720
 なおこの他に23:30-24:00にTashkent送信のヒンズー語放送が毎日ある。(DXLD 1423)

◎RTM Klasik Nasional復活
 NDXCの長谷川清一氏によると、マレーシアのRTM Klasik Nasionalが5965kHzにて復活した。5月29日の21:35から22:58びCRI韓国語放送にマスクされるまで受信できた。信号は弱く、音 質も悪かった。米 国のRon Howard氏も同日同時刻に確認した。壊れていた五極管が手当できたものと思われる。(DXLD 1423)

◎クリミア半島のロシア化で「上品な人々」の放送局が開局 〜イズベスチャが報道
 OnAir.ruがイズベスチャの報道として伝えるところによると、クリミア半島のロシア編入に伴い、FeodosiaとKerchに ロシア Moscowの公営放送局「Our Moscow」の支局が102.7MHzで開局した。クリミアでは侵入してきたロシア軍が「上品な人々」として歓迎されており、新放送局も「上品な放送」 としてクリミア半島全体をカバーする方針である。(DXLD 1423) ロシアの放送ってそんなに上品?

◎短波でRadio Free Iraq一時出現
  米国IBBはアフガニスタン向Radio Azadiが使用していた周波数・時間帯でRadio Free Iraq(アラビア語)の放送を開始した。15:30-16:30 17690kHz、送信所はLampisham、出力100kW、送信方向108度。(IVO Observer 6/20)
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、短波でRadio Free Iraqが出ていたのは6月18日〜23日の5日間のみで、以降はRadio Azadiに戻った。(DXLD 1426)

◎Stepanakert送信所がQSY
 アゼルバイジャンのStepanakert送信所より9677kHzで送信されていたVoice of Justice、Voice of Talyshistan、Ictimai Radio等の周波数が11757.5kHzに変更となった。Ictimai Radioは01:00-02:00に出ている。出力10kW、無指向性だが、ロシアのMikhail Timofeyev氏によると、極めて音質が悪い。(IVO Observer 6/20)
 この送信所から電波が出ている時刻は毎日22:00-04:00で、中央アジア向アゼリ語の放送が行われている。周波数は 11760kHz付近を変動し ている。(DEX RE MIX NEWS #858 ) Ictimai Radioは22:00台、15:00-16:00等にも出ているとのことです。

◎Ascension送信所の電源トラブルBBCアフリカ向放送に影響
  6月11日9時40分頃Ascension送信所の電源にトラブルが発生し、BBC WSの西アフリカ・中央アフリカ向英語・フランス語・ハウサ語の送信が出来なくなった。そのためBBCではいくつかの送信を急遽他の送信所からに切り替え たが、元の時間数 を確保するには至っていない。一部のサービスはAscension送信所からそのまま継続して実施出来そうだが、他のサービスは別の送信所に振り替えて対 処する予定である。(WWDXC TP 1166)

◎チリRadio Cooperative短波でワールドカップ中継
 オーストリアのPatrick Robic氏によると、チリのRadio Cooperativaが海岸局の周波数12365kHzUSBで06:10頃ワールードカップブラジル大会のチリ−オーストラリア戦を中継しているのが 受信できた。 (WWDXC TP 1166) 他の日にもチリとの試合を生中継していたとのことです。

◎Hamada Radio InternationalがQRT
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、ナイジェリア向秘密放送Hamada Radio Internationalは6月9日でNauen送信所から行われていた放送(月ー金14:30-15:00 9610kHz)を中止した。
(WWDXC TP 1166) 

◎韓国「自由の声」で対北宣伝放送を強化 〜効果に手応え
   韓国政府による対北放送「自由の声」が5月より短波で放送を再開している。北朝鮮は既に北朝鮮より激しい妨害を受けている。同局は韓国国防省が運営する対 北 宣伝放送の一つで昔から存在したが、2004年に「太陽政策」で一時中止され、2010年の「天安号撃沈事件」を受けてFM放送にて再開されていた。FM 送信機では国境より数キロメートル迄しか良好に届かなかったが、短波なら一波で北朝鮮全土をカバーできる。短波放送再開後日本や米国のリ スナーに受信され てい ることがその証拠だ。北朝鮮は5月22日以降特に強力なジャミングを発射している。同局の送信機を設計したJamie LaBadia氏によると、北朝鮮は当初CWのダッシュ信号を送る単調なジャミングをかけてきていたが、その後はより電力を必要とする広帯域マルチパルス ジャミングをかけてきた。電力不足(実際に電力不足でジャミングが中断する現象も見られる)の同国が貴重な電力を使って盛んにジャミング をかけていること は同国内に信号が確実に届いている証拠であるとしている。送信所は明らかにされていないが、華城近郊にある国家情報院による対北放送「希望のこだま」と同 じ送信所が使用されている という説がある。(North Korea Tec) 6135kHzの放送(長谷川清一氏によって発見された)の出力は100kWとされています。「華城近郊の送信所」とは長安送信所のことでしょうか? 大阪府の山森健志氏によれば北朝鮮は初春以来厳しい干ばつに見舞われており、水力発電に頼る同国の電力事情は一層悪化しているとのことで す。その結果電力を最優先に回す筈 のジャミングも中断することがあるということでしょう。

◎Monaco RadioによるRadio Monacoの中継
   フランスのモChristian Ghibaudo氏によると、モナコのユーティリティー局Monaco Radioは、19:58-20:04に4368/8728/13146kHz(USB)においてRadio Monacoの仏語ニュースを中継している。米国のGlenn Hauser氏によると、この中継は毎週月−金曜日(02:30は翌日)の16:30、17:00、17:30、18:20、20:00、20:50、 21:30、 02:30に行われている模様である。(DXLD 1424)

◎カナダFM局日本語ラジオ番組再開
 カナダCalgaryのFairchild Radio CHKF-FM(94.7MHz)が現地時間木曜日の16:00-17:00(日本時間金曜日07:00-08:00)に日本語番組「JC Wave」を放送している。日本の曲を挟みながらCalgaryの話題を取り上げている。一時休止をしていたが、今年の5月に再開され た。(東京 平原哲也氏)  http://tunein.com/radio/Fairchild-Radio-947-s25341/で受信できるようです。中国語名を「加拿大中 文電台」といい、広東語の他16の言語で放送中です。


◎HAARP閉局に猶予

 アラスカ州GakonaにあるHAARP(High Frequency Active Auroral Research Program)プロジェクトの短波送信施設の解体が遅れることになった。米空軍は手を引いたが、他の出資機関との調整の関係で解体は10ヵ月程度先延ば しとなる。その間にアラスカ大学が送信所を科学研究用に譲り受ける(借用も含める)かどうかも検討される。290百万ドルの国費をかけた 30エーカー、 180基ものアンテナを擁する施設を解体する前に使い道がないか考えることになる。(DXLD 1425)

◎Bangladesh Betarの短波送信施設を学生が見学
 インドのAlokesh Gupta氏によると、バングラデッシュの電気通信省(Department of Electronics & Telecommunication Engineering)は、ULAB(University of Liberal Arts Bangladesh)の電気通信学科でアナログ通信を学ぶ学生32名と大学関係者3名を対象に、KobirpurにあるBangladesh Betarの短波送信所の見学ツアーを6月14日に実施した。学生達は250kW短波送信機や回転アンテナを見学し、送信所関係者から説 明を受けた。見学には同大学の Rezaul Karim Mazumder学長も同行し、最後に謝辞を述べた。(DXLD 1425)

(左)見学に参加した学生達 (右)Kobirpur送信所の中波・短波用ア ンテナ  (ULABのHPより)
  


◎RFAがIranawila送信所のQSLカード発行

 Radio Free Asia(RFA)は「送信所シリーズQSLカード」の一環としてスリランカのIranawila送信所を描いたQSLカードを発行する。同送信所には 500kW送信機 (RFA送信時には250kWで使用)4基、250kW送信機3基があり、RFAのビルマ語放送が短波で送信されている。このカードは7月1日〜8月31 日付 の受信報告に対して発行される。受信報告は手紙による他、http://techweb.rfa.org上より直接入力することもでき る。(RFA)

◎オーディオフイルターCLRdsp日本でも発売
 米国West Mountain社の音声・CW用のオーディオフィルターCLRdsp(ClearSpeech DSP Noise Reduction Processor)が日本でも発売される。「ベストカカクコム」(http://bestkakaku.com/clrdsp.html)で予約販売が 開始された。日本 での販売価格は\31.800、別売12V用ACアダプター\2,000である。(大阪府 山森健志氏) 音声をデジタル化して、ノイズ成分を除いて聞き やすくする装置で、英国bhi社製のものが有名です。
CLRdspは米 国では2010年から発売されています。 特許の「ClearSpeech」という技術が応用されているとのことで、CW受信時のノイズは完全除去、音声受信時も不要な雑音成分を除いて了解度を高 めるようになって います。ノイズ除去レベルは可変で、11Wのアンプを内蔵しているためヘッドホンは勿論、オーディオスピーカを直接駆動できます。米国での販売価格は送料 別で本体が$219.95となっています。詳細はhttp://www.westmountainradio.com /product_info.php?products_id=clr_dspを参照のこと。

CLRdspの(左)全面 (右)背面

    

◎金華游埠831送信所が一ヶ月間休止 〜日本語放送の一部も停波
 中国浙江省蘭渓市にある「金華游埠831送信所」からの500kW送信(500kW送信機は3基ある)が6月18日より技術上の理由で 一時休止してい る。再開予定は7月16日である。これに伴い中国国際放送の中国語、ロシア語、広東語、英語、日本語、フィリピン語、シンハラ語、イタリア語、ブルガリア 語、ポルトガル語、ハンガリー語の一部周波数が停波する。日本語放送の停止周波数は、20:00-20:57 7325、22:00-22:57 7215、23:00-23:57 7430、24:00-24:57 7220、07:00-08:57 13640。(DX RE MIX NEWS #858)

衢江沿いにある金華游埠831送信所(py2ul.blogspot.comより)


◎IRIBラマダン特別送信
 2版修正
 イランのIRIBは6月29日〜7月30日のラマダン期間中に次のような特別送信を行う。S:Sirjan送信所、 K:Kamalabad送信所、送信 出力はすべて500kW。
 04:23-10:20  S 6060 西アジア向アゼリ語
 06:53-08:50  K 9610 北東アフリカ向アラビア語
  07:23-09:50  K 6090 中央アジア向タジク語
 07:53-08:50  S 5940 中東向クルド語 
 07:53-09:50  K 6000 中東向クルド語
 09:20-10:20  S 9845 中東向トルコ語
 10:23-12:20  K 6060 中東向アゼリ語 
(DX RE MIX NEWS #858/859)

◎AIRに高出力デジタル中波送信機27台納入
 カナダのNautel社の発表によると、同社はAll India Radioに高出力デジタル中波送信機27台の納入を完了した。内訳はNX100(100kW)が11台、NX200(200kW)が10台、 NX300(300kW)が 6台で、AすべてDRM30規格のデジタル送信が可能である。納入は昨年8月より開始され、最初の送信機NX200はDelhiに設置され、 2014年5月より使用されている。NX100はVijayawada、Tiruchirapalli、Patna、 Varanasi、Mumbai A、Mumbai B、Panaji、Pune、Kolkata B、Ranchi、Passighatに、NX200はDelhi、Chennai、Bangalore、Dharwad、Ajmer、Kolkata A、Ahmedabad、Jabalpur、Siliguri、Itanagar、NX300はJammu、Jalandhar、 Lucknow、 Dibrugarh、 Rajkot、Suratgarhの各送信所に設置された。(DXLD 1426) 

2013年 最初に完成したNX300送信機(Jammuに納入)の工場試験に立ち会ったNautel社と AIRの技術者 (Nautel社HPより)


◎ロシアに残る公営短波放送
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、ロシアのArmavir(Krasnodar)に残る短波送信施設から出ているAdygeyan Radioが02:28頃7325kHzで現在も受信されている。言語はAdyge語である。(DXLD 1426)

 

出典の略称 

   DXLD: DX Listening Digest
  DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
  WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
   DSWCI DXW: Danish Shortwave Club International DX Window
   HCDX: Hard-Core-DX
   JSWC: Japan Shortwave Club
   NDXC: Nagoya DXers' Circle
   ABU: Asia-Pacific Broadcasting Union
   WRTH: World Radio TV Handbook


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