月刊短波2014年9月号(第4版)
編集 赤林隆仁   時間 JST


◎KTWRの日本語DRM放送9月で終了 ~A15からはAMで放送  4版修正
  
KTWRのチーフエンジニアのMike Sabin氏からの連絡によると、同局が現在行っているDRMによる日本語放送は、10月19日をもって終了とされいたが放送プロジューサーとの契約の関 係で早まって9月28日で終了となる。代わりとして10月26日より毎日曜 21:15-21:45に9975KHzでAM放送を行う。放送内容は"Unshackled stories"(解き放たれた人生)を中心とする。このAM放送もトライアルの位置付けとなる、AM放送はDRM放送の約3倍のコストがかかるからであ るコストと受信者からの反応の両方を考慮して、それ以降どうするかを決める方針だが、少なくともA15シーズン中はAM放送を継続する。(大阪府 影山敦久氏)
  局側はサイトでDRMの有効性について盛んに説明している中での突然の中止で、リスナー側から見ると頭を傾げたくなる。純粋に福音番組を聴いている人は多 分ラジオ愛好家でも何でもないわけでインターネットで十分ということになるではないかと危惧している。番組も現在のフレンドシップラジオ製作の番組ではな く、他局でも放送された番組のようであるし。(JSWC  木戸 潮氏)

◎スペインREEが短波放送廃止に 3版新規

 スペインのPedro Sedano氏が同国の「prradio」の報道として伝えたところによると、Radio Exterior de Espana(REE)の局長に新しく就任したAntonio Szigriszt氏は、財政上の理由でスペイン本土Noblejasにある短波送信所を閉鎖することを発表した。これに対して労働組合は猛反発し ている。(DXLDyg 9/3)
  ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、HFCCのB14スケジュールにREEはNoblejas、北京送信ともに登録されていない。A14シーズンで短波放送を廃止する公算が強 い。
 米国のSteve Luce氏によると、8月29日のREEの番組「Listeners Corner」の中で9月の第1週は少なくとも変更はないとアナウンスされた。短波放送廃止が上層部から発表されたのは7月で、9月に放送を削減し、10 月に廃止するとのことである。正式な廃止スケジュールは9月中旬に明らかになる。(WWDXC TP 1175)

◎RTEがアフリカ向特別短波放送実施 2 版新規
 英国のMike Terry氏によれば、アイルランドのRTEがアフリカ向にハーリング(アイルランドのホッケー)最終戦の中継を短波で行う。放送は9月5/6日に以下のスケジュールで行 われる。
 南アフリカ向 9/5 23:00- 9/6 04:00 5925kHz
  東アフリカ向 9/6 00:00-05:00 9590kHz
  西アフリカ向 9/5 23:00- 9/6 04:00 17685kHz
 http://www.rte.ie/sport/gaa/2014/0905/641633-all-ireland-final/でイ ンターネット放送も行われる。短波放送には例年QSLカードが発行されている。
(DXLDyg 9/5)


Democratic Voice of Burmaが10月末に放送終了
 ビルマ秘密局Democratic Voice of Burmaが10月末で21年間続いた放送を終了することになった。現在のスケジュールは以下の通りである。送信所はDushanbe、出力100kW、125度、放送は ビルマ語。
 23:30-00:30 11560
  08:30-09:30 11595
(Bulgarian DXblog 8/28)
 英国のMike Terry氏が「Burma News Internet」の報道として伝えたところによると、放送終了の理由について、ビルマ国内で自由な雑誌や新聞が出回るようになったこと、短波放送聴取者 が減少したことだと同局のU Khin Maung Soe氏は語っている。同局では現地時間の6時と21時にニュースを放送しているが、ラジオの前でニュースを待ち構えている人はいなくなった。米国団体の 調査ではビルマ国内の同局の聴取率は現在では2%に過ぎなく、外国からビルマに放送しているこの種の局の中も最低となっている。同局では支援 団体からの要 請でTV放送局化も検討したが、短期にこれを実現することは困難との結論に達した。(WWDXC TP 1174)

◎HFCCリスト にVORが復活!?
 多くのDXerの指摘によると、HFCCの最新リストで10月1日からの予定でVoice of Russiaが復活しているのが確認された。ほぼ全放送が復活することになっているが、ロシアがA14用に用意していたスケジュールをそのまま掲載している様子で信憑性に は乏しい。
 インドのAlokesh Gupta氏がVoice of Russiaに確認したところ「幹部からそんな話は聞いていない」、「将来放送再開するという話は存在するが、技術部門も10月1日再開という話は知らない」とのことで あった。(DXLD 1434)

◎Radio Australia英語番組の制作中止
 米国のJohn Figliozzi氏がRadio Australiaの職員より受け取ったメールによると、同局は8月中旬以降独自の英語番組の制作を取りやめた。Asia Pacific News Center以外の英語番組制作部員は余剰人員として一定の猶予期間を経て解雇または早期退職勧告の対象となる。英語番組はABC Networksの国内向番組で代替される。(WWWDXC TP 1173) 廃止よりは増しですが、英語放送は国内向放送の短波中継のような形になってしまいますね。webサイトではpodcast、衛星放送の案内に 続いて「短波でも聴けます」となっています。

◎Radio Nederland短波放送全面廃止濃厚
 米国のGlen Hauser氏によると、Radio Nederlandは平日にわずか30分だけ残っていたスペイン語短波放送を今後2年間継続すると発表していたが、8月2日にこの放送 (09:00-09:30 WHRI 9895kHz)が出なくなった。また米国のSteve Luce氏によると、同局のスペイン語HPにも短波放送の記述が消滅した。結局同局の短波放送は全面廃止された模様である。(DXLD 1432)

◎Abkhaz Radioもインターネット放送
 英国のDavid Kernick氏によると、Abkhaz Radio(短波9495/9535kHz)は最近webサイト(http://www.apsua.tv/abh/radio/)上でラジオ放送のスト リーミングを開始した。ストリーミングのボタンは以前からあったが動作しない状態であった。但し言語はアブハジア語かトルコ語を選択する必要があり、 ロシ ア語、英語では動作しない。平日のストリーミング放送のスケジュールは次の通り。週末は別スケジュールで放送されている。また短波の 9495/9535kHzは受信されておらず、同時放送かどうか不明である。
 12:45-16:00 Abkhaz Radio
 16:00-20:00   ロシアの商業ネットAvtoradioの中継
 20:00-21:00   Abkhaz Radio
  21:00-23:00  ロシアの商業ネットAvtoradioの中継
  23:00-24:05   Abkhaz Radio
(DXLD 1431)




◎Radio Symban本格復活
 オーストラリアのギリシア系コミュニティ局Radio Symbanが本格的に復活している。オーストラリアのRob Wagner氏は06:30頃、Craig Seager氏は12:00頃、米国のRon Howard氏は22:00頃に2368.5kHzで受信した。オーストラリアのIan Baxster氏によると、出力は50W、従来6m長、頂上に10cm経のローディングコイルと4本のラジアルを持ったアンテナから出ていたが、出力が改善されたかどうか は不明で、異なったアンテナから出てきた可能性がある。(DXLD 1431)

◎AM Radio Log第35版発行に ~予約受付中
  米国National Radio Club(NRC)のWayne Heinen氏によると、同クラブより「AM Radio Log 第35版」が発行されることになった。従来通り米国及びカナダのほぼすべてのAM局を網羅しており、8.5×11インチの3穴ルーズリーフの形で提供さ れ、厚さ1インチの3つ穴バインダーにマッチする。FMと当時放送を行っているAM局、AM局の系列・グループ等の情報も加えられている。9月1日発 行。価格は航空送料込みで$40.00。P. O. Box 473251, Aurora, CO 80047-3251, USAの同クラブに送金するか、http://www.nrcdxas.orgよりPayPalで払い込む。(DXLD 1431)

◎Radio Serach Engine提供
 今聞いている放送局の番組名、かかっている曲の名前がリアルタイムで分かる「Radio Serach Engine」が無料で提供されている。http://radiosearchengine.com。(DXLD 1431)日本を含めて世界中の局を網羅していますが、インターネットラジオのポータルサイト的な感じです。

◎Julian Anderson氏死去
 アルゼンチンのHoracio Negro氏によると、同国の有名DXerであったJulian Anderson氏が8月6日死去した。氏は「Pampas DXing」に多数のラテンアメリカ局情報を提供していた。(DXLD 1432)

◎ブルガリア中波放送全面廃止に
 ルーマニアのRumen Pankov氏がブルガリアの新聞「第三世代」紙の報道として伝えたところによると、ブルガリアのすべての中波局が近日中に廃止されることになった。ブル ガリアのGeorgi Bancov氏によればその一環として864kHz(75kW)のRadio Blagoevgradが8月1日で廃止され、FM放送のみとなった。現在ブルガリアに残存している中波局はVidin-GramadaのBNR1(国営 第一放送)の576kHz(200kW)とブルガリア国内のトルコ人社会向のRadio Bulgariaの放送(747 kHz Salmanovo 10kW、864 kHz Samuil 10 kW、963 kHz Kardzhali 50kW、1161kHz Targovishte 10kW、Dulovo/Vodno 10kW)のみとなった。長波局であるBNR1の「Horozont及び議会チャンネル」 261kHz(Sofia-Vakare 75kW)も放送中である。(DXLD 1432)

◎Swedish DX Clubより「欧州海賊局リスト」
 ロシアのVasily Lazarev氏によると、Swedish DX Clubより「欧州海賊局リスト」が発行されている。91ページのpdf形式で、ウクライナを含む欧州の中波・短波海賊局の周波数及び連絡先(smail またはE-mailアドレス)が記載されている。http://www.mkvk.se/ より無料でダウンロード可能である。(DXLD 1432) 同クラブのHP上で「Publikationer」を選択し、次に「Piratspecial」をクリックします。

◎Radio Europe24が試験放送開始
 英国のMike Terry氏によると、8月1日の04:30にドイツのDattelnにあるRadio Europe24が短波6150kHzで試験放送を行った。Kall送信所からではなくDattelnから直接の送信の模様。(DXLD 1432)

◎ペルー当局によるペルー局リスト
 米国のBruce Conti氏によると、ペルーの通信当局によるペルー局リスト(各地方別中波・短波・FM)が公開されている。随時更新されている模様である。 http://www.mtc.gob.pe/portal/comunicacion/concesion/radiodifusion/Autorizadas_Sonora.PDF
 178ページに渡りかなり細かく記述されている。Glenn Hauser氏によれば当局が届出で把握している局だけであり、リストされている局が実際に放送しているとは限らないし、届けた周波数で出ているとも限らない。(DXLD 1432)

◎Radio Xoriyo放送中止
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、IRRSよりルーマニアの送信所から放送していたソマリア向秘密放送Radio Xoriyo(土曜00:00-00:30 15515 ソマリ語)は8月より中止された。現在は土曜00:30-01:00に同じ周波数で「Sunset Online」(東アフリカ向アラビア語)が放送されている。(DXLD 1432)

◎Glenn Hauser氏がPCJ Mediaの周波数マネージャーに就任
 カナダのFred Waterer氏によると、8月16日より米国のGlenn Hauser氏がPCJ Media Internationalの周波数マネージャー(Propagation Editor)に就任することになった。(DXLD 1432)

◎短波放送の将来についての米国BBG特別委員会報告出る
 ドイツのHansjoerg Biener氏によると、米国BBG(Broadcasting Board of Governors)の「短波放送の将来についての特別委員会」は8月1日、「To Be Where the Audience Is」(聴取者がいる場所に放送を)と題した報告を発表した。その骨子は次の通りである。
 ・短波放送が今でも重要な地域は世界でナイジェリア、ビルマ、北朝鮮、アフガニスタン、サマリア、ジンバブエ、キューバに限られる。
 ・世界的に短波放送は聴かれなくなりTV、スマホ、インターネットにシフトしている。
 ・危機が高まっても短波放送聴取が増えるという証拠はない、そんな時にはDVDやSDが闇の手渡しで活躍するのだ。
 ・今後もBBGは聴取者がいない地域、聴取者がいても米国の外交政策上意味を持たない地域向の短波放送は継続して廃止・削減することが必要。
 ・その観点から2013・2014会計年度における短波放送削減は適切なものである。
(DXLD 1432) どの国でも役所の報告というのは最初から結論ありきのようですね!

◎IRCAよりTIS/HAR LIST発行
 米国IRCAのPhil Bytheway氏によると、米国・カナダのTIS/HAR放送局の周波数、コールサイン、所在地、免許期間、受信実績等の情報を網羅した「TIS /HAR LIST」の2014年夏版がIRCA(International Radio Club of America)より発行された。海外向送料ともで$14.50。希望者はIRCA Goodie Factory, 9705 Mary NW, Seattle, WA 98117-2334, USAに送金する。Paypal(手数料$1)の場合はtekno @ yahoo.comに送金する。(DXLD 1432) TISはTravelers Information Stations(旅行情報放送局)、HARはHighway Advisary Radio Stations(道路情報放送局)の略で何れも低出力で特殊な用途を持ったAM局です。日本にもHARに属する局はあります。

◎米国Antique Wireless Museumのビデオ公開
 2013年8月に米国New York州のBloomfieldに開館したAntique Wireless Museum(正式にはAntique Wireless Association Museum of wireless and radio communication)の内容を紹介した30分のビデオがhttps://www.youtube.com /watch?v=n6p4VrHwYqc 上に公開されている。(DXLD 1432)

◎フィンランドのRadio Gramoxが短波放送
 フィンランドのJorma Mäntylä氏によると、同国のFM放送局Radio Gramox(Tampere 106.8MHz)が正式な短波放送免許を取得し、3960、7230、25760kHz(何れも出力50W)で短波放送 を開始した。番組は古いジャズや軽音楽である。同局は中波729kHzの免許(2014年10月期限)も取得しているがこちらでは出ていない。局の経 営者 Pasi Komsi氏によると、小出力AM放送の試験を行っており、大出力化することは考えていないとのことである。同局のURLは http://gramox.fi/ である。
 英国のAlan Pennington氏によると、送信は同国西部のHämeenkyröにあるPasi Komsi氏の自宅の7mホイップアンテナから実質20Wで行われている。番組はフィンランド語のみだが、今後英語放送の実施も考えたいとのことである。 (DXLD 1433) 同局のHPには25760kHzが掲載されています。




◎RRI-Nabire 41mbの放送時間延長
 7290kHzのRRI-Nabireは昼間放送の筈であるが、このところ夕方~夜間に聞こえることがある。米国のRon Howard氏は8月8日の21:00過ぎまで放送していたのを確認した。この時は4870kHzとパラであった。米国のBruce W.Churchill氏によれば8月11日は17:30終了であったのが、12日には18:15過ぎまで放送しているのを確認した。(WWDXC TP 1173)

◎北朝鮮の球場送信所8月も不調
 ドイツのWolfgang Bueschel氏が8月11日の17:00-18:00に北朝鮮の球場(クジャン)送信所からの電波を日本よりリモートモニターしたところ、ロシア語放 送(9875、11735、13760、15245kHz)、日本語放送(9650、11865kHz)、中国語放送(9445kHz)が何れも出て いな かった。 7220kHzの中国語放送は強力に聞こえたが、これは球場送信所ではなく、代わりに江界(カンゲ)送信所から出ていたと推測される。なお 11865kHzの日本語放送が出ている時は11949.78kHzにもスプリアス信号が観測される。(WWDXC TP 1173)

◎リトアニアSitkunai送信所からの中波中継
 ロシアのDmitry Mezin氏によると、リトアニアSitkunai送信所より中波の1386kHz(75kW)でRadio Japan、RFE/RL、Polish Radioが中継されている。最新スケジュールは次の通り。
 11:00-12:30  RFE/RL ロシア語
 12:30-13:00  Radio Japan  ロシア語
  13:00-14:00  RFE/RL 白ロシア語
  02:30-03:00  Radio Japan  ロシア語
 03:00-04:00  RFE/RL  ロシア語
  04:00-05:00 RFE/RL  白ロシア語
 05:00-06:00  Polish Radio  白ロシア語
 06:00-07:00  RFE/RL  ロシア語
  以前使用されていた612kHzは8月18日の06:00で送信機の運用を停止した。RFE/RLは白ロシア語放送の中継を短縮して新たにロシア語放送の中継を開始した。
 受信報告は次の場所で受け付ける。
 Rimantas Pleikys, Radio Baltic Waves International, Algirdo Str. 13-9, Vilnius, LT-03219 Lithuania
  E-mailはriplei @ takas.lt。
(WWDXC TP 1173)

◎中国局が混信する時はスマホで
 兵庫県篠山市内では夏期に89.9MHzの神戸Kiss FMが中国語放送に切り替わってしまう。情報通信研究機構はEスポの出現で日本より高い周波数を使用している中国の放送が聞こえるので防ぎようがない現象 であると説明している。近畿総合通信局は「スマホで聴けば雑音や混信がなくなる」と助言している。国内ラジオ局は経営が苦しく、同局も県内6カ所に中 継局 を設けているが、増設はできないとのことである。(神戸新聞 8/8)

◎TWR-Beninが独自webサイト
 英国のDavid Kernick氏によると、Trans World RadioのBenin局(1566kHz)は独自のwebサイトを有している。http://www.twrbenin.com である。それによると、同局は月ー土曜12:15-14:15、火-日曜02:25-07:45である。(DXLD 1434)

1566kHzの送信機を調整するTWR-Beninの技術者(上記HPより)


◎Radiodifusora Trópico復活
 ボリビアのRogildo Fontenelle氏によると、2007年9月以来QRTしていたと思われる同国のRadiodifusora Trópico(在Trinidad,Beni)が復活しているのが8月26日20:25に4958kHzで確認された。スペイン語によるキリスト教音楽 番組であった。(DXLD 1434)

◎スウェーデンからRadio Nord Revival出る
 スウェーデンのRonny Forslund氏によると、同国で計画されている新局Radio Nord Revivalは免許申請が認められた。認可周波数は以下の通りである。
 中波 1512kHz Vallentuna送信所 認可出力 2.5kW 実出力 1kW アンテナ高 37m
  短波 3915kHz  Sala送信所 認可出力 5kW アンテナ高 12m
     5810/6065/9265kHz Sala送信所 認可出力 10kW アンテナ高 12m (送信機は1台)
     5770/6220kHz Vaxholm送信所 認可出力 0.5kW アンテナ高 12m (送信機未定)
 Vaxholm送信所は1919年9月1日にスウェーデン最初のラジオ放送が行われた地「The Castle」にある。試験放送はVaxholm送信所から行われる予定になっている。詳細は今後 http://www.radionordrevival.blogspot.comに発表される。受信報告の宛先はRonny Forslund, Radio Nord Revival, Vita Huset, 17995 Svartsjö, Swedenである。返信料としてIRCまたは1ドル札を同封して欲しい。試験送信が行われるVoxholmにはStockholmの9番埠頭から船が出 ている。この局は同国の海賊局の関係者の協力で作られた「合法局」である。(DXLD 1434)
 8月21日の04:00-15:00にはラトビアのRadio Merkurs(1485kHz、2.7kW)が同局を中継した。8月21日には中波1512kHzでも試験放送を行った。8月22日の17:00からは Sala送信所より3915kHzと6065kHzで試験放送を行った。8月22日には5770KHzでも試験放送を行った。同日から3915kHz は 3950kHzの変更することが決定された。8月24日の04:00からはSala送信所より9265kHzで試験放送を行った。一連の試験放送に対 して 欧州だけ でなく、米国、日本、ニュージーランド、マレーシア、エジプト、オーストラリアから受信報告が来ている。(同局のblog)これからは「趣味の短波放送」 花盛りになるのでしょうか?

Radio Nord RevivalのBernt Nyberg氏とSala送信所の10kW短波送信機(上記HPより)


◎Ictimai Radio旧周波数で復活
 アゼルバイジャンのIctimai Radioが旧周波数9677kHz(v)で復活した。24時間、NBFMモードで放送している。アゼリ語。以前は9677kHzから変わった 11760kHzで放送していたが、元の周波数に戻った。(DX RE MIX NEWS #867)

◎中国昆明送信所が新疆ウイグル自治区の送信所と混信
 中国の昆明送信所から出ているCRIの放送が、新疆ウイグル自治区から出ているCRIの放送と混信している。混信しているのは以下の通り。
 18:00-18:57 17650kHz 喀什(カシュガル)送信所 500kW 308度 欧州向英語 昆明送信所 500kW 135度  豪州向英語
 23:00-23:57  11610kHz  烏魯木斉(ウルムチ)送信所 500kW 270度 中東向中国語 昆明送信所 150kW 270度 南アジア向ベンガル語
(DX RE MIX NEWS #867)

◎Al JazeeraTVが短波で試験放送実施
 カタールの衛星TV放送「Al Jazeera」が去る8月14・15日の20:00よりにブルガリアのSofia(Kostinbrod)送信所より50kW(306度)で短波の試験放送を行った。実 測ではスケジュールは以下の通りであった(00:00以降は翌日)。
 20:00-00:55 15760、01:00-02:55 7305、03:00-04:55 7310、05:00-06:55 7305、07:00-12:55 7300
(DX RE MIX NEWS #867) TVのアラビア語音声がそのまま流れていたとのことですが、本放送への布石でしょうか?

◎グリーンランドの中波放送復活
 デンマークのStig Hartvig Nielsen氏によると、グリーンランドのKNRが一度は廃止した中波放送を復活することになった。都市から離れた農村や海上ではラジオが聞こえなく なったという苦情に応えたものである。以前に650kHz(5kW)で放送していたQeqertarsuaq局は2014年10月ないし11月、 570kHz(5kW)であったNuuk局は2015年1月~3月、720kHz(10kW)であったSimiutaq局は2105年1月1日前後に 送信 を再開する。この内650kHzの波は以前欧州で頻繁に受信可能であった。但し短波放送の復活は現在のところ計画されていない。(WWDXC TP 1174) 日本とは直接関係がありませんが、欧州に旅行される際には受信チャンスがあるかも知れません。

◎Nautel社インド新DRM対応中波送信機27基を完納
 英国のMike Terry氏、米国のBruce Conti氏によると、カナダのNautel社はインドのPrasar Bharatiから発注されていたAIR地方局用DRM対応大出力中波送信機27基を7月に納入完了した。納入されたのは11基の NX100(100kW)、10基のNX200(200kW)、6基のNX300(300kW)型中波送信機である。それぞれの納入月、納入先放送 局、周 波数は以下の通りである。納入作業にはCommcon社(納入作業)、Altronic社(高周波試験用具)、Digidia社(DRM関連機器)、 Kintronic社(整合器)が協力した。最初に納入されたDelhi局(819kHz)は2014年5月30日より実運用に入っている。8月現在 Jammu、Jalandhar、Lucknow、Rajkotに納入されたNX300、Panajiに納入されたNX100の設置作業が行われてい る。

 2013年8月  NX200 Delhi (819kHz)
            NX300 Jammu (990kHz) Jalandhar (873kHz) Lucknow (747kHz)
 2013年12月   NX100 Vijayawada (837kHz) Tiruchirapalli (936kHz) Patna (621kHz) Varanasi (1242kHz)
 2014年1月  NX200 Chennai (720kHz) Bengaluru(612kHz) Dharwad (765kHz) Ajmer (603kHz)
 2014年3月  NX100 Mumbai A (1044kHz) Mumbai B (558kHz) Panaji (1287kHz)  Pune (792kHz)
 2014年4月  NX300 Dibrugarh (567kHz) Rajkot (810kHz) Suratgarh (918kHz)
 2014年6月  NX200 Kolkata A (657kHz) Ahmedabad (864kHz) Jabalpur (801kHz) Siliguri (711kHz) Itanagar (675kHz)
 2014年7月  NX100 Kolkata B (1008kHz) Ranchi (549kHz) Pasighat (1062kHz)
(WWDXC TP 1174)

◎Radio PakistanがDera Ismail Khanに新高出力中波送信機
  インドのAlokesh Gupta氏によると、Radio Pakistanは北西辺境州のDera Ismail Khanにあった10kW中波送信機(1440kHz)をデジタル対応の100kW送信機に置き換え周波数も711kHzに変更した。新送信機の運用は8 月7日より開始された。送信機はUSAID(米国国際開発庁)の援助で設置されたもので、昼間は160km、夜間は400kmをカバーでき る。そのため電 波は辺境のBalochistan、Punjab、Gilgit-Baltistanには勿論アフガニスタンの一部地域にも届くことになる。 (WWDXC TP 1172)

設置された新中波送信機(Radio PakistanのHPより)




パ キスタンもDRM対応高出力中波送信機導入
 ドイツのHansjoerg Biener氏によると、Radio PakistanはHyderabad局のTando Hyder送信所に100kWDRM対応中波送信機を設置し、同局の放送開始59周年に当たる8月17日より1008kHzで運用を開始し、Radio PakistanのSamina Parvez会長が出席して祝典が行われた。この地区は1965-1971年には印パ戦争の戦場となりまた自然災害(洪水、ハリケーン)も多いため高出力 送信機の役割が期待されている。今回の送信機導入で昼間は半径150km、夜間は250km以内がサービスエリアとなる。なおRadio Pakistanはこれに先立ち5月29日にはPeshawar(729kHz)、8月7日にはDera Ismail Khan(711kHz)でも同様の高出力中波送信機が稼働開始している。(WWDXC TP 1174) インドに対抗した装置と思われます。短波放送でも同様にして欲しいですね。

◎Voice of MongoliaがドイツKall送信所から中継
 ドイツのChristian Milling氏によると、Voice of MongoliaはドイツのKall Krekel送信所より9月1日~10月6日まで以下のスケジュールで英語放送の中継を行う。
 9/1~10/5  23:30-24:00 7310kHz 1kW
  9/2~10/6 02:30-03:00 6005kHz 100kW
  9/2~10/6  04:00-04:30 3985kHz 1kW
(WWDXC TP 1174) 1kWの出力で中継とは面白いですね。

◎国立国会図書館にBCL書籍を寄贈 ~「短波」・「Hz]誌が全号閲覧可能に
 国立国会図書館へは旧日本BCL連盟事務局より「短波」誌を定期献本していたが、実際には別冊分を含めて欠号が かなりあった。そこで、「短波」誌の欠号分、別冊分、及び旧BCL連盟会員に発行されていた会員誌「Hz」の全号を寄贈した。その結果旧BCL連盟発 行の 刊行物の殆どが閲覧可能となった。また近代科学社刊(1974年4月1日)「電波技術別冊 SW.BC-Listener's DX受信テクニック」 も同 図書館に所蔵していないことが判明したため同時に寄贈を行った。(フィリピン 紺野敦氏)
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◎ブータンの送信機修理終わり短波復活
 インドのAlokesh Gupta氏によると、ブータンBBSにある2台の短波送信機(50kW及び100kW)は故障中であったが、インドAIRから技術者は出張して修理を行 い、放送が出るようになった。インド・アッサム州のGautam Sharma氏は8月30日の13:14に6035kHzで信号が出ているのを確認した。(DXLDyg 8/30)

◎Radyo Pilipinasは今
 このほどフィリピンのRadyo Pilipinasを訪問し、Rey Sampang国際放送局長とEdwin Santos渉外担当と会って話をした。同局の海外向放送のスケジュールは現在次の通り。
 11:00-12:30 英語 11880 15285 17770
  02:30-04:30 フィリピノ語 11730 11890 15190
  英語放送は日本、豪州、ニュージーランド、欧州、ロシア、中国、インド、アフリカ向である。またフィリピノ語放送は中東、アフリカ、インド、東アジア、欧 州に出稼ぎに行っているフィリピン人向である。局は大統領府報道局の所管で、国営局Philippines Brodcasting Service(PBS、現在DZRBとDZRMを運営している)の海外放送との位置づけである。海外放送の開始はマルコス政権が打倒された1987年 で、現在短波放送はルソン島北部TarlacにあるIBBの旧Tinang送信所から行われている。なお1990年代には新人民軍の攻撃対象となり、 施設 が破壊されたこともある。同局は日本BCL連盟発行の月刊情報誌「MY WAVE」2002年11月号で取り上げたが、その時の国際放送局長(先代)Tanny Rodorigeuz氏は引退して米国に移住した。また渉外担当(先代)のEvelyn Agato女史は大学でマスコミ論を講じているとのことであった。海外からの受信報告書は数通程度であった。リスナーの訪問が可能で、事前連絡(E- mail:dzrp_pbs @ yahoo.com)の上、平日の9~17時に受け付ける。但し入り口でパスポートないしは身分証明書(IDカード)の提示を求められる。QSLカード は、やや厚手の片面印刷だがデータを記入した完全ベリとして発行される。IRC数枚の同封が好ましい。(フィリピン 紺野敦氏)

PIAビル5階にある国際放送部で紺野氏(左)とRey Sampang国際放送局長(右)




◎ハワイ島で日本語番組復活

 先日ハワイ島を訪れたところHiloのAM局KPUA(670kHz)が現地時間の6時前に日本語放送を行っていた。異本語放送は平日・土曜の 現地時間 05:00-06:00、日曜の05:00-06:30に行われており、パーソナリティは「新見たか」さんである。放送開始の後にラジオ体操第一 が流れ る。この局は以前も日本語番組を放送していたようであるが、日本語番組を中止したところ、多くの日系人から再開希望がありついに再開となった模様 である。 同局のURLはhttp://www.kpua.net/。(埼玉県 シエスタ氏)


出典の略称 

   DXLD: DX Listening Digest
  DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
  WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
   DSWCI DXW: Danish Shortwave Club International DX Window
   HCDX: Hard-Core-DX
   JSWC: Japan Shortwave Club
   NDXC: Nagoya DXers' Circle
   ABU: Asia-Pacific Broadcasting Union
   WRTH: World Radio TV Handbook


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