月刊短波5月号(第3版)
編集 赤林隆仁  時間 JST


◎Puntland Radioついに放送開始 ~日本のDXerが発見! 3版追加

 日本のDXerが4月27日の23:00過ぎに13800kHzでついにソマリアのPuntland Radioを発見した。これは試験送信であり、イタリア語(男声)、英語(男声)、ソマリ語(女声)により局名アナウンス、E-mailアドレス (puntlandradio1 @ gmail.com)、電話番号の紹介が繰り返し流された。
 日本からの連絡により、WRTHのWeb EditorであるMauno Ritola氏が同局と直接接触したところ、10kWの出力で送信していることが確認された。また局の設立に係わっているGoldrock Kenya社のエンジニアEnrico Li Perni氏から局舎・送信機・アンテナの写真が送られてきた。4月27日の放送は翌日03:00に終了、28日は22:00頃から24:00頃まで受信出来た。なお試験送信はこの2日間のみらしく、以後は受信されていない。
 アンテナは50kW用の「broadband vertical dual conical」(マスト高26m、直径27m、打ち上げ角+/- 18度、無指向性)、送信機は建設当初コスタリカElcor社製25kWが使用されると伝えられたが、写真を見ると韓国Hanjinnetc社製HSS- 20KS(20kW)のように見受けられる。同送信機はSSB用でAMはA3H(搬送波添加側波帯方式)で出すことができる。スペック通り、USB(上側波帯)のみでLSB(下側波帯)には出ていなかった。
 Maouno氏が受け取った情報では、放送は以下のスケジュールで実施されることになっている。
 12:00-15:00 6160
  15:00-01:00 13800
(NDXC 長谷川清一氏)
  5月4日の22:00-01:00に再び13800kHzで受信出来た。すべてイスラム教礼拝番組であった。送信所はGarowe、出力は20kWである。(Ivo Observer 5/5)
  日本での受信状況は以下の通り(複数のDXerによるモニター結果)。
 4/29、4/30、5/1  入感の確認なし
 5/2  22:09 s/offと早仕舞
  5/3 入感の確認なし
 5/4 21:20頃 f/in、22:00までHOA音楽とID、22:00-00:48 コーラン詠唱、00:48-03:48s/off HOA音楽とID
  5/5 21:09頃 f/in、21:58までHOA音楽とID、21:58-02:14s/off コーラン詠唱
 大体21:00過ぎにf/inして22:00頃から信号が強くなる。コンディションによっては21:50-23:20 13795kHz VIRI、01:00-02:00 13810kHz RFAに対するジャミングのサイドスプラッターによる影響がある。
(NDXC 長谷川清一氏)
  イタリアの
Francesco Luigi Clemente氏によると、同局の技術部門はAhmed Aden氏とイタリアの技術者Enrico Li Perni氏が担当している。両名ともケニアのGoldrock社より派遣されている。英国のAlan Pennington氏によると、同局の最も初期の試験放送は同じ13800kHzで2013年4月に行われた。但しこの時の出力は50Wであった。局はPuntlandの大統領が所有している。(WWDXC TP 1207)

(左)broadband vertical dual conicalアンテナ、(中)韓国製HSS- 20KS送信機、(右)局舎(右側にアンテナ、左端にはソマリア独特の形をした山が見える)
  


◎CVC Voice Asia5月中旬に短波放送停止に 3版新規
 
CVC Voice Asiaは5月中旬に短波放送を停止する。短波放送のスケジュールも削減されており、現在2回のみの放送となった。何れもTashkent送信所、出力100kW、方向153度、インド向ヒンズー語。
 20:00-23:00 9670
  23:00-02:00 6260
(Ivo Observer 5/6)

◎「TV-FM 受信ガイド 2015 PDF版 受信編」発行・公開 3版新規
 
Japan V-UHF DXers Circle (JVUDXC)では毎年、前年の受信結果をまとめた「TV-FM 受信ガイド」シリーズを発行している。今年も前年同様「TV-FM 受信ガイド 2015 受信編」をpdf版で会員以外にも無料で公開する。同クラブのHP(http://fmdx.blog81.fc2.com/blog- entry-38.html)にアクセスし、該当記事に記載のURLより指定のパスワードを入力することで入手可能である。なお去る4/9には鹿児島県屋 久島在住のDXerがTEP伝搬でインドネシアのFM放送「RR-FM.Pro.Satu」(Manokuwari局か?)を受信するというビッグニュー スがあった。https://www.youtube.com/watch?v=q7pigEIph2k&feature=youtu.beに紹介されている。(JVUDXC 福永光洋氏)

◎台湾の復興廣播電台が「星星」の周波数で! 3版新規
 
台湾の復興廣播電台が何と乱数放送「星星
播電台」が使用していた7688kHzに出ているのを5月6日に発見した。毎正時に出るIDは聞き取りにくいが確認できた。以前IDは単に「復興廣播電台」 とアナウンスしていたが今回からその前に台湾がつき「台湾復興廣播電台」と称していた。5月6日のスケジュールは19:00-23:00、周波数は7688kHzのみであったが、翌7日には7688kHzは受信出来ず、以下のスケジュールで受信できた。
 13時頃-16:00* 9410
  22時頃-23:00* 9410
  12時頃-18:00* 13750
  18:00*-23:00* 8300
  これらの周波数はすべて星星廣播電台が使用していたものである。なお4月30日以降星星廣播電台の乱数放送は受信されていない。復興廣播電台と星星廣播電 台は同一の送信所(觀音送信所)から放送されていると推測される。番組は「短波網」を中継しており、ストリーミング放送は http://hichannel.hinet.net/radio/index.do?id=28(画面右上の「線上廣播」をクリックし、放送局を選 択)で聞くこともできる。(NDXC 長谷川清一氏)

◎「開かれた北韓放送」中波のみで継続 
3版新規
 
韓国拠点の北朝鮮向放送「開かれた(
열린)韓 放送」(Open Radio for North Korea)は短波中継をキャンセルしたたため、WRTH2015には記載がないが、現在は放送時間を延長して中波で放送を継続しているのことが確認され た。現在のスケジュールは03:00-05:00で周波数は774kHz(MBC春川送信所、コールHLAN、出力10kW)。以前は1時間の放送であっ た。(NDXC  長谷川清一氏)

◎「ふるさとの風」が拉致問題シンポジウムを特別放送 3版新規
 5/6の22:30より北朝鮮向放送「ふるさとの風」はニューヨークの国連関連施設で開催された「拉致問題シンポジウム」の生中継放送を行った。 22:30-23:38はフィードラインのトラブルでBabcock Musicのみが流れ、23:38よりシンポジームの生中継が01:08迄行われた。結局22:30-24:00 9910 (Palau)、00:00-01:08 9910(台北)で放送が行われた。(NDXC  長谷川清一氏)

◎ネパール大地震対応緊急短波放送 2版追加
 
KTWRはネパール大地震対応の緊急短波放送(ネパール語及び英語)を4月28日より開始した。当初22:46-23:45であったが、5月1 日より 23:00-24:00に変更された。周波数は15280kHz(Guam送信所、200kW、290度)。(Ivo Observer 4/28 5/1)
 4月28日よりBBCはネパール大地震対応緊急短波放送を以下の様に追加した。
 10:30-10:45 11995 N 250kW 305度 15510 N 250kW 325度 ネパール語
 00:00-01:00  5985 N 250kW 305度 9650 S 100kW 340度 ネパール語
 08:00-09:00 5985 N 250kW 290度 9540 S 100kW 320度   英語World Service
 (Bulgarian DX Blog)
  KTWRの緊急放送はそれまで夕方に行っていたバヌアツ向BBC英語放送を振り替えたもの。当初インド向け15225kHzが22:45に終了後1分間 15280kHzに周波数を切り替えていたが無理があった模様で、5月1日から放送時間を15分繰り下げて23:00-24:00したものである。放送開 始、終了アナウンスは必ずネパール語で出ているが番組はほとんど英語番組である。(NDXC  長谷川清一氏)

◎Radio Spaceshuttle日本向特別放送  
2版追加
 Radio Spaceshuttle InternationalのDick氏から届いたメールによれば5月4日の05:00-06:00に日本向特別放送をブルガリアKostinbrod送 信所から13800kHzで放送する。出力は多分50kW。レポートはspaceshuttleradio @ yahoo.com でe-QSL。印刷したQSLは Radio Spaceshuttle International, P.O.Box 2702, NL: 6049 ZG Herten, The Netherlandsへ。郵送料の€2または2US$を同封のこと。4月の受信状況では03:00からの放送の状況が良く次第にコンディションが下がっ ていたし、0320からのイラン(13810kHz)のサイドの影響が有った。(NDXC 長谷川清一氏) GWで遊びほうけていたところ掲載が遅くなっ てしまい間に合いませんでした。比較的良好に受信され、日本語(Google器械翻訳)のアナウンスも出たとのことです。また放送が行われる可能性もある でしょう。13800kHzに合わせておけばRadio PuntlandもRadio Spaceshuttleも両方受信出来る(かも)!

◎International Radio Serbiaは廃止・解体に

  スペインのJose M. Romero氏によると、セルビアでは新しい法律が制定され政府がメディアを所有したり支援することができなくなった。その結果 International Radio Serbiaは解体、職員は解雇か配転、短波放送は廃止され、送信所は閉鎖される。既に96人が別部門に配転された。これに反対する従業員70人が政府庁舎前で抗議行動を行った。(WWDXC TP 1206)
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、International Radio Serbiaは6月30日に廃止されることになった。(DXLD 1516)

花王の「ニュービーズ」に似たロゴだが!



◎RFIいよいよ閉局も? ~中波・長波も一挙廃止に!

 英国のMike Barraclough氏によると、4月6日Radio FranceのMathieu Gallet会長は、4600人の従業員の内300人を解雇し、「短波・中波・長波で行われているAM放送を全廃してインターネット放送に移行する」と発 表した。同時に同局所属の2つのオーケストラも解散される。
 この発言について「国際放送Radio France Internationale(RFI)も一挙に廃止され、Issoudun送信所も閉鎖される」(米国Stephen Luce氏)という悲観的意見と、「会長はAM放送という意味で『短波』と言っただけ。RFIはRadio FranceではなくFrance Médias Mondeの配下にあるので関係ない」(ドイツKai Ludwig氏)という楽観的意見がある。(DXLD 1515) France Médias Mondeの配下にはRFI、France 24、MonteCarlo Doualiyaの3局が入っています。

◎KNLS送信停止状態続く
 ロシアのDmitry Kutuzov氏によれば、A15シーズンに入ってもアラスカKNLSは送信停止状態が続いている。同局のConstantine Chernushenko氏は、「アンテナの修復作業はまだ始まったばかりである」と語っている。(DXLD 1513) ブリザードで倒壊したアンテナの片付け、再建に手間取っているようです。

◎Radio Spaceshuttle周波数変更
 オランダのRadio Spaceshuttleによれば、同局はCRIのQRMから逃れるため、4月6日の放送から周波数を9600kHzから13800kHzに変更した。放 送は毎週月曜日の03:00-04:00である。受信報告はRadio Spaceshuttle International, P.O.Box 2702. NL: 6049 ZG Herten, The Netherlandsへ。印刷したQSLカード希望の場合€2を同封すること。E-QSL希望の場合はspaceshuttleradio @ yahoo.com へ。(DXLD 1513)

◎EuroRadioが試験放送実施
 フランスのClaude Guerrero氏によると、アルジェリアのアマチュアグループによる放送局EuroRadioが3月31日~4月日の21:30-22:00に 9805kHzで試験放送を行った。地中海に浮かべたトロール船上からの「海賊放送」である。カビール語による音楽番組が主で、「Radio Amazigh」(amazighはカビール語でベルベル人のことを示す)とも称している。出力は5kW、アンテナはダイポール。送信モードは最初の3日 間はNBFM、その後はAMであった。今後放送が行われた場合の受信報告はフランス語で、amazigh @ netcourrier.comまたはeuroradio @ dxnet.orgへ。QSLカードが発行される。(DXLD 1513)

◎ブーゲンビル島は標準時を離脱
 ドイツのHansjörg Biener氏によると、パプアニューギニアのBougainville島は、今般パプアニューギニア標準時間(UTC+10時間)を離脱し、独自に UTC+11時間の標準時となった。これは同じUTC+11時間を採用しているSolomon諸島とは6kmと行き来できる距離なのに、ニューギニア本土 とは1000kmも離れているためで、住民の利便性を考慮したためとされている。Bougainville島には豊富な銅鉱山あった(1989年に閉山) ため、独立運動が起き、1988~2001年には内戦が勃発した。2005年には「高度な自治」が認められ、帰属については2015年までに国民投票を実 施して最終決定を行うことになっている。同島ではNBC-Bukaが100MHz、Radio New Dawnが95.3MHzで放送中である。NBC-Bukaには3325/5985kHz用の短波送信機もある。3325kHzは過去に何回も聞こえたり 聞こえなくなったりしたが、2013年以降出ていない。5985kHzの方はこのところ出たことがない。2014年には現地政府が短波放送の復活のために 数百万キナの予算をつかけたことが報じられた。(DXLD 1513)

◎REEのA15スケジュール
 スペインRadio Exterior de Espana:(REE)のA15スケジュールは次のようになった。送信所はすべてNoblejas、出力は200kW。放送はスペイン語。
 土・日 23:00-03:00 15490(110度) 中東向 17715(230度) 南米向 17855(290度) 北米向 21620(161度) アフリカ向
 毎日 03:00-07:00  15450(161度) アフリカ向 15490(110度) 中東向 17715(230度) 南米向 17855(290度) 北米向
(DX REMIX NEWS #903)

◎A15でのBBC WSの縮小
 英国のStephen Cooper氏によると、BBC WSはA15スケジュールで、各時間の同時送信周波数を1波づつ減少させた。また以下の放送の縮小を行った。
 ・現地時間の朝2回行われていたウルドー語放送を縮小し、00:00-01:00(9510, 11730, 12075, 11910, 17790)のみの放送とした。
 ・9月22日以来平日に行っていた西アフリカ向エボラ対応特別放送を終了させ、結果として終了時間が09:00から07:00になった(周波数は12095 9915)。
(DXLD 1513)

◎米国の長波ビーコンは来年廃止か?
 米国のRick Dau氏によると、同国のFAA(Federal Aviation Administration:連邦航空局)は長波ビーコンを2016年中に廃止する予定との未確認情報がある。(DXLD 1513) その代わりに米国で長波放送が認可されるということになるのでしょうか?

◎VOA RadiogramのA15スケジュール   2版追加
 VOAのRadiogram放送のA15最新スケジュールは以下の通りである。送信は北カロライナ州のEdward R. Murrow送信所。
 日 18:30-19:00 5745
  日 01:00-01:30 17860
  日 11:30-12:00 5745
  月 04:30-05:00 15670
(DXLD 1513)
 日曜日01:00-01:30の放送は5月2日より17870kHz(Greenville 250kW 45度)に変更された。(Ivo Observer 5/2)

◎HANS KNOT氏のINTERNATIONAL RADIO REPORT
 英国のMike Terry氏によると、オランダHas Knot氏の「International Radio Report」が無料で公開されている。4月号はhttp://www.mediapages.nl/imagespdf /reportapril2015b.pdfより入手できる。(DXLD 1513) 34ページで海賊局の歴史に関する記述が主です。資料としては面白い。

◎イタリア海賊局Radio Latino
 イタリアの海賊局Radio Latinoは4月中旬より短波放送を開始する予定である。時間は03:00-04:00、周波数は7510/7515/7540kHzの何れか一波であ る。番組は音楽、ハム情報、伝搬情報、海賊局ニュース、短波受信コンテスト、受信機、歌謡界の話題等である。毎月異なった種類のE-QSLを発行する。受 信報告はradiolatino @ live.comへ。局のURLはhttp://radiolatino.bigbig.comである。(DX REMIX NEWS #905)



◎Radio Mi AmigoのA15スケジュール
 Radio Mi AmigoはA15スケジュールでは毎週土・日の17:00-21:00に9560kHz(ドイツKall送信所、20kW、無指向)で中欧向にドイツ語で放送を行っている。(DX REMIX NEWS #904)

◎MV Baltic RadioのA15スケジュール
 MV Baltic RadioはA15スケジュールでは毎月第一日曜日の18:00-19:00に9485kHz(ドイツRohrbach Wall送信所、1kW、230度)で放送を行っている。中欧向ドイツ語。(DX REMIX NEWS #904)

◎カンボジア秘密局CMNの新周波数
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、カンボジア秘密局Cambodia Media Network RadioはA15より周波数を変更した。新スケジュールは以下の通り。送信所はDushanbe、出力125kW。従来は9945kHzであった。4月 2日に確認されている。
 月・水・金 08:00-08:30(クメール語) 7510 125度
(DXLD 1514)

◎日本はFIBSの中波局新設にも協力
 英国のAlan Pennington氏が現地の新聞「Fiji Sun」の報道として伝えるところによると、日本の国際協力事業団(JICA)は、フィジーFIBSの中波局新設計画に1500万フィージードルを支出す ることになった。このほどFIBSで締結式が行われた。計画によれば同国内に558kHz及び990kHzの中波送信機、送信アンテナ、送信棟、関連機器 を設置して、AM放送で同国全体をカバーする事を目標としている。電波の届きにくい離島でラジオ放送に対するニーズが高まっていることに対応する。 (DXLD 1514)

◎ギリシア政府はERTの復活に苦慮
 ギリシア新政府は2013年6月11日に「無駄遣い天国」であったとして、旧国営局ERTを解散し、全従業員(正社員2,324名、臨時社員792名) を解雇した。当時の裁判所はこの決定を合法と認めた。これに反対する従業員はその後も自主的に放送を継続するとともに、解雇の無効を裁判所に訴えた。アテ ネの裁判所は元従業員の訴えを認め、解雇無効の判決を下し、特にその中の198名について即時雇用復活を命じた。選挙で政権を引き継いだ新政権はERTを 復活する方針であるが、そのための巨大な費用の調達が問題となっており、議会で議論されている。2012-2015年の間のデジタル放送の放送権料2500万ユーロも未払いのままとなっている。(DXLD 1514)

◎Radio Inyabutatuが13mb使用開始
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、ルワンダ向秘密放送Radio InyabutatuはA15スケジュールより13mbの21480kHz(Issoudun送信所、100kW、144度)を使用している。A14では17500kHzであった。放送は毎週日曜日の01:00-02:00である。(DXLD 1514)

◎スーダン向2局のA15スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、オランダ制作のスーダン向短波放送2局のA15スケジュールは以下の通りである。 送信所; MDC:Madagascar、SMG:Santa Maria di Galeria、ISS:Issoudun。
 Radio Tamazuj: アラビア語スーダン方言
  13:00-13:30  7315 MDC 250kW  320度 11650 SMG 250kW  146度  13800 ISS 250kW  138度
  00:00-00:30 15150 MDC 250kW  340度 15550 SMG 250kW  150度 17600 ISS 250kW/ 138度
 Radio Dabanga;  アラビア語他
   13:30-15:00   11650 SMG 250kW 146度 
  13:30-14:30   13800 MDC 250kW 335度
  14:30-15:00   13800 SMG 250kW 150度
  00:30-01:00   15150 MDC 250kW 340度  15550 SMG 250kW 150度
  01:00-01:30   15150 SMG 200kW 146度  15550 SMG 200kW 150度
(DXLD 1514)

◎Oddessa海岸局
 英国のDave Kenny氏によると、ロシアが占領したクリミア半島の海岸局Odessa Radioが3310kHzUSBで09:33頃受信出来る。英語による海上警報が放送されていた。(DXLD 1514)

◎VOA局長辞任
 英国のMike Cooper氏がNew York Timesの報道として伝えたところによると、VOAのDavid Ensor局長は4月7日辞任することを発表した。氏は2011年より局長を務めていたが5月末で職を辞することになる。予算削減の嵐の中で、ロシア語、 ウクライナ語、ペルシャ語、中国語、ビルマ語、クレオール語他のTV放送を開始、またアフリカ向放送制作用スタジオのデジタル設備化を行った実績を残し た。氏は現在64歳、NPR、ABC、CNN,のレポーター、駐アフガニスタン米国大使館広報官を経てVOA局長となった。BBG WatchによればVOA内で「言論の自由」を標榜する局員には批判的であったとされている。また辞任の背景として議会内の「VOAの弱体化でロシアや中 国の宣伝メディアの台頭を許した」という批判もあったとされている。(DXLD 1514) 上下の板挟みとなったのでしょう。

◎Radio Dialogue FMのA15スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によればジンバブエ向民主派秘密局Radio Dialogue FMのA15スケジュールでは01:00-02:00に12115kHz(Madagascar送信所、250kW、265度)で行われている。言語はショナ語、ンデベル語である。(DXLD 1514)

◎TEKTRONIX GUIDE TO RF SIGNALS
 ロシアのAndrew Strigunenko氏によると、Textronics社より無料の「TEKTRONIX GUIDE TO RF SIGNALS」が提供されている。空中波として使用される高周波各種についての基礎的な情報が英語で解説されている。 http://info.tek.com/rs/tektronix/images/eGuide-to-RF-Signals.pdfよりダウンロード可能。(DXLD 1514)



◎キューバの送信所情報
 ドイツのKai Ludwig氏、Wolfgang Bueschel氏によると、キューバの短波送信所の状況は以下の通りと推測される。
 4765kHzのRadio PregressoはBejucal送信所のSeng社製50kW送信機(現在#1と#2の2基ある内のいずれか)から出ている。Sneg社製50kW送 信機は予備用に更に2セット設置されている。そのため3365kHzでも電波を出すことは可能で、近々にこの周波数でも送信すると言われている。 Bejucal送信所は1965年の旧ソ連により当時のRadio Moscow用の中継送信所として建設された。Radio Martiに対するジャミングもこの送信所から発射されていると推測される。
 Radio Rebeldeの5025kHz、5040kHzを含むRHCの放送はBauta送信所から出ている。設備は中国製(北京北廣公司製の100kW送信機6基らしい)に入れ替えられた模様である。5040kHzはこの送信所にある#14アンテナから出ていると思われる。
 中国CRIの中継放送はTitan Quivican San Felipe送信所から出ている。250kW送信機5基が設置されている。送信には旧ソ連より提供された「dipole walls」(結局はダイポールアンテナ)が使用されている。(WWDXC TP 1205 1206)

◎Radio Rwanda予告なく短波放送廃止
 スリランカのVictor Goonetileke氏によると、DWのKigali中継局から短波放送を行っていた6055kHzのRadio Rwandaは予想通り同中継局の廃止とともに停波しており、4月になってからは電波が出ていない。フィンランドのMauno Ritla氏によると、短波の停波に関してRadio Rwandaからは何も発表はなく、問い合わせに対しての回答もない。(WWDXC TP 1205)

◎NZRDXLが無料サンプル会誌提供
 ニュージーランドNew Zealand Radio DX LeagueのPaul Ormandy氏によると、同クラブは会誌「DX Times」の4月号をサンプル会誌として無料提供している。http://www.radiodx.com/wp-content/uploads /2015/04/DX-Times-Standard-2015-4.pdfよりダウンロードできる。会誌を読んで興味を持った向きは是非66年の歴史を持ったクラブに入会して欲しいとしている。(WWDXC TP 1205)



◎モンゴルの国内向短波放送2波が停波
 WRTHのupdateによると、モンゴルMongolian Radioの国内向第2放送の4830、4895kHzは何れも停波している。2015年に更新された同局の最新版HP(http://rtbn.gov.mn)には短波放送用アンテナの写真とともに4830、4895kHzの周波数が紹介されているのだが。 (WWDXC TP 1205)

◎ナイジェリアに反ボコハラム局Dandal Kura誕生
 スペインのJose M. Romero氏によると、ナイジェリアにDandal Kuraが誕生した。ナイジェリアのKanuriを本拠地に、ボコハラムに怯える人々を元気づけることが目的の放送で、農業情報、サッカーの試合結果、 「ボコハラムは怖くない」ことなどを放送する。広域をカバーする必要上から短波を使用、 14:00-15:00 7415kHz、03:00-04:00 12050kHzでAscension送信所から出ている。現地では中国製の安い短波ラジオが流通しているので聞くことができる。なお短波の他にFM放送 も現地で行っているがカバー範囲が限定される上、(放送局自体の)電力事情が悪いため十分機能していない。米国国際開発庁(USAID)の援助で今後1日3時間の放送を目指している。(WWDXC TP 1206) 連絡先はdandalkuraradio @ gmail.com、周波数は9440、12065kHzという情報もあります。 



◎チェコの長波270kHzは50kW送信に
 ドイツのKai Ludwig氏によると、チェコTopolná長波送信所(270kHz)は送信機をソリッドステート型のものに入替え、出力50kWで出ている。 Ceské Radiokomunikaceの関係者の話では使用されている送信機はTRAM 50-L型で、この送信機は1997-2000年にドイツTransRadio BerlinのBurg送信所(261kHz)で使用されていたものである。(WWDXC TP 1206)

◎フランスで「Bretagne 5」が放送開始
 英国のAlan Pennington氏によれば、4月18日よりフランスの新局「Bretagne 5」が1593kHzで試験信号を出している。「Bretagne Cinq - La Radio Regionale」のIDが確認されている。フランスのRémy Friess史によれば、同局はこのほど正式免許を取得したもので、所在地はSaint-Goueno、アンテナは45m高、昼間出力10kW、夜間出力 5kWである。(WWDXC TP 1206)




◎RTIがA15でも一部Issoudun中継

 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、3月いっぱいでフランスRFIとの相互中継を中止した台湾国際放送RTIだが、A15スケジュールでも一波だけIssoudun送信所からの中継が残っている。
 02:00-03:00 11955kHz(500kW、55度)、東ヨーロッパ向ロシア語放送である。(WWDXC TP 1206)

◎自由北韓放送周波数変更
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、自由北韓放送は21:30-22:30の北朝鮮向朝鮮語放送の周波数を9330kHzから15590kHzに変更した。Dushanbe送信所、出力100kW、71度。(WWDXC TP 1206)

◎アマチュアバンド侵害電波の調査結果
 International Amateur Radio Union Monitoring Service Newsletterの3月15日号にはドイツWolfgang Hadel氏(DK2OM)らの調査によるアマチュアバンドを侵害している電波の調査結果が掲載されている。
 その中ではロシアの黒海沿岸にあるTuapseから出ている3756kHzの「Channel Marker」と呼ばれるA3E信号、7175kHzのRadio Eritrea、21295kHzのオーストラリア軍OTHレーダー、7120kHzのRadio Hargeisa、公称7200kHzだが下にずれてきてしまっているIRIB等が問題視されている。詳細はhttp://tinyurl.com /iarums-spring-05よりダウンロードできる。(WWDXC TP 1206)

◎BBGの活動報告書発表
 米国Broadcasting Board of Governors(BBG)・Operations and Stations Division(TEOS)の2011-2014年の活動報告書が公開された。http://www.governmentattic.org/13docs/BBG-TEOSreports_2011-2014.pdf。
   IBB各送信所の活動報告、機送信器の動き・取引、廃止報告、VOA用旧長波送信機の処理、アフガニスタン・シブチの中波送信所の状況等が詳しく掲載されている。(WWDXC TP 1206)


 
◎「Radio Listening Overseas」4周年
 ブログ「Radio Listening Overseas」(海外でのラジオ受信)が、5月10日に丸4年を迎える。 URLはhttp://listening-overseas.air-nifty.com/radio/。
 このブログは、日本人BCLによるこの種のブログとしては希有といえる全て英語による記載である。そのため国内より海外からの来訪者が圧倒的に多い点が特徴となっている。
 4月26日時点のアクセス状況は次の通り。
 1. 累計ヒット数 約35,000件
 2. 総記事数  416件
 3. ここ一年の一日平均ヒット数 28件
 4. 訪問者の国・地域数  119
 5. 国別比率  日本(29%) 米国(21%)   ドイツ(4.9%)  英国(3.9%)  オーストラリア (3.4%)以下、ブラジル、ポーランド、イタリア、スペイン、フランスの順
 現在、次のサイトからリンクが設定されている; DX International  (英国)、DX Brazil SW(ブラジル)、World Radio Map(米国)、Ultralight DX (オーストラリア)
 訪問者記録サイト「FEEDJIT」と「Revolver Maps」を2年前からセットしており、訪問者情報を見ることができる。なお当ブログ宛リンクの設定は、英語のサイトに限定している。昨年以降海外に出る 頻度が3~4か月に1回程度と激減したため、国内ネタが多くなっている。(星浩二氏) 氏は英国BDXCと豪州ARDXCのメンバーでもあり、BDXCの 月報「Communication」へは、年2~3回程度の投稿を継続しているいます。2015年7月に三才ブックスより刊行予定の「ラジオマニア 2015」への執筆も予定しているそうです。また「ラジオマニア2014」では、「かわいいラジオには旅をさせよ」、「小型高性能中華ラジオで、AM遠距 離受信を狙う」、「ラジオマニア2013」では「AM中継局の大研究」を執筆されています。

◎RFAからアジア楽器シリーズの新QSL
 Radio Free Asiaは「アジア楽器シリーズ」QSLの第4弾(通算では58回目)として、5月1日~7月31日の受信報告に対してラオスの笙(管楽器の一種)「ケー ン(Khene)」をデザインしたQSLカードを発行する。(RFA Harry Scott氏)

日本の笙のような形だ!


◎バーミューダの短波局
 米国のRobert Wilkner氏はBermuda Harbour Radioの気象通報を2582kHzUSBで09:35-09:40に受信した。(DXLD 1515)

◎TWRがBonaireの中波送信施設を増強
 米国のRandy Stewart氏がTrans World Radioのwebページで確認したところによると、同局は380万ドルを投じてBonaireにある中波送信所(コールPJB、800kHz)の出力を 現在の100kWから450kWに増強する予定であるという。同局は1964年に開設された時には500kWで送信していた。何故500kWでなく 450kWなのかは不明。現在でもカリブ海周辺諸国で受信出来るがカバーエリアを更に拡大するのが目的。(DXLD 1515)

◎フィンランドRadio Gramoxが41mbへQSYに
 フィンランドのQRP局Radio Gramoxは3960kHzで放送していたがこのほど停波した。計画では7230kHzに変更して放送を再開する予定である。(WRTH Update 4/10)

◎Radio Andernachが長波でDRM放送
 英国のMike Terry,氏によれば、ドイツの軍局Radio Andernachが長波177kHzでDRM放送を行っている。暗号化されており受信出来るのは軍関係者のみである。放送内容を聞きたければアフガニスタンかコソボに行って現地で流されているドイツ軍向FM放送を聞くしかない。
 ドイツのKai Ludwig氏によると、送信所はZehlendorfで、3月より定期的にDRMの試験放送を行っている。内容はNauen送信所から短波で行われているものと同じである。長波の信号はポーランド、バルト海沿岸まで届く。(DXLD 1515)

◎緑邨廣播電台中波放送中止
 マカオの緑邨廣播電台(Radio Vila Verde)は中波の738kHzを中止した。今後はFMの99.5MHzで放送する。(WRTH Update 4/10)

現在も同局の管理会社名は「
緑邨738台有限公司」、ロゴにも「738」が入ったままである!


◎マーシャル群島放送局情報
 マーシャル群島に新局Eagle Christian Radioが誕生した。放送時間は03:00-21:00、FMの99.9MHzがメインである。中波の1170kHz(5kW)でも不定期で出ている。 AFN-Kwajalein(1224kHz)は閉局した。(WRTH Update 4/10) 戦前は日本領土であり、「酋長の娘」の歌で有名なところです。かって短波局もありました。Eagle Christian Radioはhttp://eagleradio.radio12345.com/でインターネット放送も聞くことができます。

◎光華之聲廣播電台現在短波QRT中
 台湾の光華之聲廣播電台の短波放送(9745kHz)は現在休止中である。アンテナのメンテナンスを行っているためで、終了次第放送を再開する。(WRTH Update 4/10)

◎National Radio ClubのDXオーディオサービス中止
 英国のMike Terry氏によると、音声で中波DX情報を提供する米国National Radio Club(NRC)の「DX Audio Service」が4月の第363号を以て中止されることになった。これはNRCのFred Vobbe氏らのチームが30年前から行っていたサービスで、毎月のDX情報を音声CD(発足当初はカセットテープ)にして年間15ドル(米国国内の場 合)で届けるというものであった。Fred氏が高齢でサービスの継続が困難になったが、クラブ内に引き継げる人がいないのが理由である。(DXLD 1515)

◎Ozyradioの再開はなし
 オーストラリアのIan  Baxter氏によると、Ozyradioの免許所有者Craig Allen氏は、免許と局設備をクイーンズランド州のPeter Tate氏に売却していたことが判明した。従ってOzyradioやそので中継されていた「Vintage FM」を聞くことはもう出来なくなった。Tate氏はクイーンズランド州で2368.5kHzの短波放送を行う免許を2002年に取得しているが、今後の予定は不明である。
 Ozyradioは原住民向短波放送ARDSの送信機(小さな金属製のコンテナ箱が送信室となっていた)を引き継いで、シドニー郊外の Schofieldsから3210及び5050kHzで放送していた。3210kHzは電柱を転用した逆Vアンテナから、5050kHzはユーカリの木の間に張られた水平ダイポールアンテナから送信されていた。(DXLD 1516) Ian氏はQSLを代行発行していましたが、今となっては貴重QSLとなりました。

◎EU News Network復活 ~5月3日には再び停波! 2版追加
 ブルガリアのIva Ivanov氏によると、キプロスのEU News Networkは4月18日よりブルガリアSecretbrod送信所より短波放送を復活した。出力は100kW、方向は306度(欧州西部向)。現在のスケジュールは日曜 03:45-04:00 5900  英語のみである。この放送に続いてKBS Worldのドイツ語放送が中継されている。(DXLD 1516)
 同局は5月3日には出ていなかった。再びQRTか? (Ivo Observer 5/3)

◎Radio Ranginkaman/Radio Rainbowのスケジュール
 ブルガリアのIva Ivanov氏によると、イラン向秘密放送Radio Ranginkaman/Radio Rainbowは現在火曜・土曜の01:00-01:30に出ている。放送はペルシャ語。周波数は7575kHz(送信所未発表、多分Dushanbe) と15630kHz(Secretbrod送信所、50kW、90度)。(DXLD 1516)

◎ノルウェイFMアナログ放送も廃止
 ノルウェイ文化省は現在行われているFMアナログ放送を2017年に廃止しすべてデジタルDAB放送に移行すると発表した。これが実現すればノルウェイ は初のFM(アナログ)放送廃止国となる。ノルウェイは1995年からFM放送のデジタル移行に着手しており、すでに2本の全国デジタル放送網を構築済 で、ローカルデジタル放送網も数本ある。デジタル対応ラジオ受信機も普及しており普及率は55%に達する。(DXLD 1516) 同国では既にAM放送は消滅しています。

ロシアで開催された展示会でのノルウェーのDAB PR写真



◎ルワンダ向秘密放送Radio Imara復活

 ルワンダ向秘密放送Radio Impala(別名Radio Mara)が新局名Radio Imaraで4月15日に復活した。以前より1時間放送時間が遅くなり火・金曜日の03:00-04:00に17540kHz(Madagascar送信所、250kW、310度)で放送している。放送はキンヤルワンダ語。(Bulgarian DX Blog)


◎NBC短波放送維持に転換
 ニューギニアの通信当局者はRNZIの取材に対してNBCの方針方針を次のように述べた。
 ・都市から離れた地域をカバーするには短波放送しか方法がないため今後も短波放送を維持する。
 ・地方局に対するローカル番組制作の支援を強める。
 ・送信施設をNBCとは別組織で管理することを考える。
 ・FM局の増設には携帯電話会社の施設を共用することを考える。
 そのための費用として約1億NZ$が必要となる。過去に一時停波した地方局も徐々に息を吹き返しつつある。
(Radio Heritage Foundation 4/28) 一時短波放送を全廃してFM放送のみにする方針が出されました。


出典の略称 

   DXLD: DX Listening Digest
  DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
  WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
   DSWCI DXW: Danish Shortwave Club International DX Window
   HCDX: Hard-Core-DX
   JSWC: Japan Shortwave Club
   NDXC: Nagoya DXers' Circle
   ABU: Asia-Pacific Broadcasting Union
   WRTH: World Radio TV Handbook


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