月刊短波2016年1月号(第2版)
編集 赤林隆仁  時間 JST


◎Wantok Radio Light活  2版新規
 1月9日16:40にパプアニューギニアのWantok Radio Lightが7324.94kHzで復活しているのが発見された。この局は以前より短波復活予定と報じられてきたのでやっと電波が出てきたという感じだ。 信号はキャリアは小刻みに周波数変動を起しており休止前と同じような状態だが、変調がかなり深めで内容は聴き取りやすい。16:45にはIDを確認、ピジン語によるオリジナル番組の他、遅くなるとNational Broadcasting Corporationのニュースを中継していた。(大阪府 影山敦久氏)

◎Marconi Radio Internationalが新年特別送信
 イタリアの海賊局Marconi Radio International (MRI) はDXerのために以下の様な新年特別送信を行う。言語は英語・スペイン語・イタリア語。
 1/3  17:00-01:00 11389.7 30W 無指向性
 1/4  22:00-01:00 11389.7 30W 無指向性
(SWL DX Bulgaria News Dec.31-Jan.1)

◎Radio Free Asia申年記念QSL発行

 旧暦では2016年2月16日-2017年1月27日までが申年に当たる。これを記念してRadio Free Asia(RFA)では申年記念QSLカードを発行する。猿の図柄と国連エンブレム付切手($1.20、米国では最小クラスの航空郵便用)を組み合わせた もので、国連の許可を取っている。申年生まれの人間は楽観的で、冒険を好み、素直で、目標にまっすぐ進み、知的だと言われる。そもそも猿は強い個性や機 知を持ち、自分を取り巻く世界について好奇心が強い動物である。記念QSLカードは2016年1月~4月の間に受信・到着した正しい受信報告に対して発行 される。(RFA A.J.Janistschek氏) 受信報告はRFAに直接送付(QTH:2025 M. Street NW, Washington DC 2003. USA)またはhttp://www.techweb.rfa.orgより直接オンラインで送付します。

RFAの新年QSLでは干支の名称「申」(shen)ではなく動物の名称「猴」(hou)を使っている   絵もどこか日本の猿とは違うような気がする
日本では「猿」というが、中国では「猿」(yuan)はヒト科の動物(ゴリラ・チンパンジー等)を言い、普通の猿は「猴」または「猴子」(houz)という


  

◎渋谷でコミュニティーFM局復活
 東京渋谷でコミュニティーFM局「渋谷のラジオ」が今春開局することになった。渋谷では2013年以来3年振りのコミュニティーFM局復活となる。運営 するのはNPO法人CQでクリエーターの箭内道彦氏、歌手の福山雅治氏も出資している。スローガンは「渋谷区地域密着、世界最先端」でパーソナリティーと して谷村新司氏、野宮真貴氏が予定されている。周波数は87.6MHz(11/20予備免許交付)でインターネット配信も行う。現在ボランティアスタッフ 募集中。(東京新聞 12/4) 渋谷ではコミュニティー局「SHIBUYA-FM」が1966年から78.4MHzで放送を行っていましたが、2013 年7月に放送を中止、会社は破産しました。「渋谷のラジオ」のHPはhttps://shiburadi.com/。

◎Denge Kurdistanスケジュール変更
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、クルド秘密局Denge Kurdistanが11月下旬現在送信所を以下の様に変更して放送している。周波数はすべて9400kHzで不変。言語はクルド語。 Kostinbrod送信所からは2倍波18800kHzも出ている。
 13:00-17:00 9400 Grigoripol 300kW 130度
 17:00-21:00 9400 Erevan 300kW 192度
 21:00-24:00 9400 Grigoripol 300kW 130度
 00:00-02:00 9400 Kostinbrod 100kW 90度
 02:00-07:00 9400 Issoudun 250kW 90度
(WWDXC TP 1230) 周波数は同じまま頻繁に送信所を変えるため、要注意です。

◎Radio Akhbar Mufriha最新スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Reach Beyond(HCJB)系のアフリカ向キリスト教布教局Radio Akhbar Mufrihaは12月1日現在次のスケジュールで放送中である。
 06:00-06:15 7300 Wofferton 250kW 170度 北アフリカ向Tachelhit語
 06:15-06:45 7300 Wofferton 250kW 170度 北アフリカ向アラビア語及びアラビア語方言
 金-水 06:45-07:15 Ascension 250kW 27度 西アフリカ向Hassinya語
(WWDXC TP 1230) Ascensionからの送信については「
Babcock Ascension送信所一部休止」の記事も参照して下さい。

◎Transportradio短波放送終了

 オランダのTransportradioは11月27日の18:00-20:00の放送(6095kHz Nauen 100kW 230度)を以て短波放送を終了した。同局は2012年より短波放送を開始、欧州の旧RNWのリスナーを対象に月・木・金の週3回オランダ語で放送していた。(WWDXC TP 1230)

◎Voice of Greeceから久々のQSL到着
 米国のPaul B. Walker氏によると、同氏は何回かのフォローアップの結果ギリシアのVoice of GreeceからeQSLを受領することができた。文面では「ERTが公式に短波放送を再開したのは2015年5月28日である。それ以前は旧職員によっ て非公式に運営されていた。現在QSLカードの発行は行われていないが、手紙は歓迎する。」と記載されていた。発行者はHead of Network Development & OperationのDimitris K. Gazidellis氏であった。なお同氏のE-mailはdgazidellis @ ert.grである。(WWDXC TP 1230)

◎ラオスが新たに中国語放送開始
 タイのUwe Volk氏によると、Lao National Radioはこのほど新たに中国語放送を開始した。周波数は6130kHzと567kHzで、全体の放送は以下のスケジュールで行われている。
 22:30-23:00 クメール語
 23:00-23:30 中国語(新設)
 23:30-24:00 英語
 00:00-00:30 フランス語
 00:30-01:00 タイ語
 01:00-01:30 ベトナム語
(WWDXC TP 1230)
 ドイツのWolfgang Büschel氏によると、ラオスのLao National Radioの短波放送はこのところ驚くべき正確な周波数6130.000kHzで出ており、信号強度も改善されている。(DXLD 1547)
 CRIの報道によると、Lao National Radio(老挝国家广播电台)は11月30日より中国語放送を開始した。同日開始に先立ち同局長、在ラオス中国大使、CRI(中国国際放送)副局長、ラ オス政府要人等百余名が参集して盛大な記念行事が開催された。中国語放送は1955年のLao National Radio開局以来6番目の外国語放送となる。CRIはアジア地区では第一号となるFM中継局(93.0MHz)を2006年11月に首都 Vientianeに設立してラオス向番組を放送していたが、今回は更に相互理解を深めるためLao National Radio側からも中国語放送を行うことになった。(中国 張正峰氏)中国の援助で送信機の整備も行ったものと見られます。

◎Radio Gloriaのスケジュール
 European Music RadioのTom Taylor氏によると、Radio Gloriaは現在次のスケジュールで放送中である。但し放送は日曜及び月曜早朝のみである。
 16:00-17:00 9485
  17:00-18:00 7265
 18:00-19:00 9485
  19:00-20:00 7310 http://shortwaveservice.comで同時放送
 01:00-02:00 6005 http://shortwaveservice.comで同時放送
  01:00-03:00 http://Coloradio.org 及び http://laut.fm/jukebox で再放送
 受信報告の宛先はradiogloria @ aol.com、またwebサイトはhttp://rgi.fmkompakt.de に変更された。
(DXLD 1547)



◎Hamburger Local Radioのスケジュール
 European Music RadioのTom Taylor氏によると、Hamburger Local Radioは毎週日曜日の21:00-01:00に9485kHzで放送中である。受信報告等の宛先はredaktion @ hamburger-lokalradio.deである。またFMデジタル放送(DAB+方式)と同内容の放送を24時間 http://www.hamburger-lokalradio.netで聴くことができる。(DXLD 1547)

◎ドイツ版放送局周波数帳「SENDER & FREQUENZEN 2016」
 ドイツのChristoph Ratzer 氏によると、同国の「周波数帳」に当る2016年版周波数リスト「SENDER & FREQUENZEN 2016」が今年も発行され、アマゾンで入手可能になった。出版社では「短波界のベストセラー」と宣伝している。(DXLD 1547) ドイツ語の「放送局周波数帳」で、世界200ヵ国の長波・中波・短波局で、英語・ドイツ語・スペイン語・ロシア語・エスペラント語で放送している局の周波数リストでドイツでのDXingには便利なようです。価格は送料別で€34.5。



◎IRCA MEXICAN LOG
 IRCA(International Radio Club of America)の第20版「MEXICAN LOG」が発行された。メキシコに存在するすべてのAM局の周波数・コールサイン・所在地・出力(日中・夜間別)スローガン、スケジュール、放送形式、系 列等の情報を網羅している。周波数順、所在地順、送信所順に検索することができる。大きさは8.5×11インチ。価格は日本向IRCA非会員の場合送料共 で$16.00である。注文はIRCA GOODIE FACTORY, 9705 MARY NW, SEATTLE WA 98117-2334, USAに送金するか、PayPalでphil_tekno @ yahoo.comのPhil Bytheway氏に送金する(手数料$1.00)。(DXLD 1547) メキシコ局対象に中波DXingを行う場合には便利な資料ですね。

◎Voice of Armeniaが新言語サービス開始
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Voice of Armeniaは12月1日より新しくアゼリ語、トルコ語のサービスを短波で開始した。B15スケジュール全体では次のように確認されている。周波数はすべて4810kHz(Erevan 50kW 無指向性)。
 00:00-00:30 ヤズド語 (未確認)
 00:30-00:45 アッシリア語(未確認)
 00:45-01:00 ギリシア語(11月まで01:15-01:30)
  01:00-01:30 クルド語(11月まで00:45-01:15)
  01:30-02:00 アゼリ語(新設)
 02:00-02:15 トルコ語(新設)
 02:15-02:45 アゼリ語(新設)
 02:45-03:15 ペルシャ語(11月まで23:30-24:00)
  03:15-03:45 アラビア語(11月まで04:00-04:30)
(WWDXC TP 1231)

◎アルメニアでロシアが現地FM放送実施
 ロシアのAlexander Dementyev氏によると、アルメニアにはロシアによりRadio Sputnik Armeniaが設立され、Erevanでは106.0MHzにてFM放送を開始した。同時にロシア語・アルメニア語のポータルサイト (http://sputnikarmenia.ru/)も設立、またiOS及びアンドロイド用アプリを提供してスマホでもロシアの情報にアクセスできるようにした。(WWDXC TP 1231) ロシアによる情報支配が旧ソ連邦の国に順次及んで来ている感があります。

◎AIR Rajkot局新型送信機で高出力AM/DRM3チャンネル同時放送開始
 インドのAlokesh Gupta氏によると、AIR Rajkot局は新設された中波1000kW送信機を用いてAM・DRMを計3チャンネル同時送信する定時放送を12月10日より開始した。スケジュール は以下の通り。周波数はAMが1071kHz、DRMが1080kHzで、AMは1チャンネル、DRMはDRM1とDRM2の2チャンネルを同時に放送 することができる。純粋DRMモード時のDRM放送の出力は250kW、AMと同時放送時のDRM放送の出力は100kWである。
 09:15-13:30 AM 09:15 ウルドー語 10:00 シンディ語 11:00 ウルドー語 DRM1 Vividh Bharati DRM2 ウルドー語
  15:30-16:15 DRM1 Vividh Bharati DRM2 ウルドー語 (純粋DRMモード放送)
  17:30-04:30 AM 17:30 ウルドー語 21:30 シンディ語 00:00 バルチ語 01:00 ウルド-語  DRM1 Vividh Bharati DRM2 ウルドー語
 (WWDXC TP 1231) 確かに面白い芸当ができますが、それだけに運用が難しそうです。また送信機に負荷がかかりそうですね。

◎AIR国際放送が独自webサイト開設
 インドのAlokesh Gupta氏によると、All India Radioはこのほど国際放送(External Service)専用のwebサイトを開設した。このサイトは英語、ヒンズー語、ウルドー語でアクセス可能で、ニュースを初め様々なインドの情報が文・ 絵・写真・ビデオで紹介されており、live放送やオンデマンド放送も聴くことができる。AIRの海外放送は現在27言語(外国語15、インド国内語 12)で世界140ヵ国とターゲットに放送されており、対象は外国人と外国に在住するインド人である。URLは http://www.airworldservice.org。(WWDXC TP 1231)

External Serviceの新webサイト画面 英語・ヒンズー語・ウルドー語・ベンガル語・ネパール語のインド6言語に対応している


◎PCJ Radio International放送をキャンセル ~聴取者はわずか20名!
 ロシアのVladimir Yemelyanov氏によると、PCJ Radio InternationalのKieth Perron氏は11月28日以降の毎週土曜日に予定されていた同局の番組をすべてキャンセルした。理由は「今後継続して行くのに充分な聴取者数がいな い」からである。11月前半に同局の番組を聴いていた聴取者は20名程度で放送を行うのに値しないと判断した。(WWDXC TP 1231)

◎2015年いっぱいでフランス・ドイツ・ルクセンブルグの中波放送原則消滅
 フランスのRemy Friess氏によると、2015年12月31日を以てフランス・ドイツ・ルクセンブルグのAM放送が一部を除いて消滅することになった。消滅する周波数は以下の通り。
 フランス: 603kHz, 711kHz, 864kHz, 1206kHz, 1242kHz, 1278kHz, 1377kHz, 1404kHz, 1494kHz, 1557kHz
  ドイツ: 549kHz, 756kHz, 1269kHz, 1422kHz
 ルクセンブルグ: 1440kHz
  例外として残るのはフランスAllouisからの長波放送162kHzなどである。ドイツのSR Heusweiler 1179kHzは消滅予定とされていないが実際には終了する予定。(WWDXC TP 1231)

◎DSWCIの「Shortwave News」全巻がDVDに
 1956年11月に創立され、2016年12月にその歴史を閉じる予定のDanish Short Wave Club International(DSWCI)は1957年より会誌「Shortwave News」を発行してきた。1957-2000年には月刊で、それ以降は6週間おきに発行されている。1957年・1958年の会誌はデンマーク語、それ以降1969年までは英語の「Shortwave News」とデンマーク語の「Kortbolge Nyt」が別々に発行されていた。1970年以降は英語の「Shortwave News」のみとなった。DSWCIは活動の記録として将来の世代が必要な時に何時でも「Shortwave News」を参照できるように、過去の会誌のデジタルアーカイブ化を進めていたが、このほど60年分の会誌すべてのスキャン等が終了しデジタルアーカイブが完成した。DSWCIとドイツのADDXと共同でこれらをDVDにまとめ、送料共€49で希望者に配布する。
 DVDはADDXより配布される。入手を希望する場合は、ADDX, Scharsbergweg 14, D-41189 Moenchengladbach, Germanyに注文・送金する。Paypalでの送金も可能。詳しくはkurier @ addx.deに問い合わせること。DSWCIのwebサイト(http://www.dswci.org)ではDVDのサンプルをダウンロード可能である。(WWDXC TP 1231)

◎バミューダのDefontes Broadcasting Co.がラジオ放送中止
 米国のPaul Walker氏らによれば、英国領バミューダのDefontes Broadcasting Co.は2015年9月1日でラジオ放送を中止した。同局は2014年にTV放送を廃止し、YouTube上でも放送のみにしていた。同局はBBCの中継 を1160kHzで、またBible Broadcasting Networkの中継を1280kHzで、独自の放送AM Goldを1450kHzで、FM放送Mix 106を106MHzで行っていたがこれらすべてが中止された。これを以てバミューダでのAM放送はすべて消滅した。(DXLD 1548) この局は電波を送信する「放送局」を止めて、スマフォのアプリのみで聴取できる放送局の変身した訳です。

◎Dimtse Radio Erena
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、エチオピア向秘密局Dimtse Radio Erenaは次のように放送中である。送信所はKostinbrod、出力50kW、周波数11855kHz、195度。
 毎日 02:00-02:30 オロモ語
 火-土曜 02:30-03:00 アラビア語
 日・月曜  02:30-03:00 オロモ語
(DXLD 1548)

◎AIR Panaji送信所が一時停止 ~年末には復活  2版追加
 インドのJose Jacob氏によると、All India RadioのPanaji送信所の250kW送信機が故障したため、この送信機から送られていたサービスはBengaluru送信所の500kW送信機か らに一時移行されている。その影響でBengaluru送信所から21:45-02:10に9870kHzで行われていたVividh Bharatiの放送は一時中止されている。(DXLD 1548)
  インドのJose Jacob氏によると、次の放送がPanajiから一時的にBengarulu送信所に移行された。
 22:15-23:15 11560 アフガニスタン・パキスタン向ダリ語
 23:15-00:30 11560  アフガニスタン・パキスタン向パシュト語
 01:15-02:30 7505  中東向ヒンズー語
 02:30-03:30 7505  中東向マラヤラム語
  21:15-22:45 9810  東南アジア向テルグ語
 Panajiから行われていた次の海外向放送は当面中止された。
 20:25-21:15 9810   タミール語
 01:15-03:30 12025   ヒンズー語・マラヤラム語
(WWDXC TP 1232)
 インドのJose Jacob氏によると、Panaji送信所の250kW短波送信機2基は年末には復旧して正常送信に戻った。ただしBengaluru送信所の500kW 送信機に一時振り向けられた送信の方が受信状況は良好であった。ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、Panaji送信所の送信機は設置されてから四半世紀を経たMarconi社製のもので老朽化しているので、早く Ampegon社製の新型に入れ替える必要がある。(WWDXC TP 1234)

◎インド製DRM受信機発売
 インドのメディアによると、インドはDRMの国であるにも拘わらず受信機がないことが問題であった。このほどインド製DRM受信機AV-DR-1401 が発売されこの問題が解消されたという。AV-DR-1401は同国のCommunications System(Avion)社製で、中波・短波・FMでのDRM受信(テキストや画像も含めて)が可能である。 既にインドのアマゾンで入手できる。(DXLD 1548) このメディアによれば「AIR Panaji送信所はDRM放送をこの受信機から送信している」としていますが、受信機と送信機を取り違えた報道です!アマゾンでの価格は15,000ル ピー(約 27,500円、労働者の一ヶ月分の給料に当る)で日本製のデジタルTV受像機と同じ位の価格です。仕様は3.5インチ・カラーディスプレイ付、DRM警 報放送常時対応、DRMテキスト放送対応、周波数自動切り替え機能、デジタルオーディオ出力付、電子番組表対応、デジタル録音、スライドショー対応。 DRM受信性能はどれ位なのでしょうか?

AV-DR-1401受信機 スピーカに挟まれてカラーディスプレイがついている

◎AIRは今後もDRMに注力 ~「古臭いFM技術」には固執せず
 ドイツのHansjoerg Biener,氏によると、All India RadioのPrasar Bharati担当Chief Executive OfficerのJawhar Sircar氏は、「DRM用の受信機が出回っていないので古臭い技術であるFM放送の需要が高まっているように見えるが、AIRは全国でDRM送信の充実に注力する方針は変わらない」と語っている。
 Panaji送信所では1297kHz(100kW)でアナログAMとDRMの同時放送を実施中である(AM 1287kHz、DRM 1297kHz)。Mumbai局では1044kHzでDRM試験放送を実施中である、またAsmitaチャンネルでも同時放送 (AM 558kHz DRM 568kHz)を実施している。Jabalpur局も2015年12月にはDRM試験放送を開始予定である。Bengaluru送信所から行われている短 波DRM放送はロシアでクリアに受信されている。Radio KashmirのJammu局は11月より同時放送(AM 990kHz DRM 1000kHz)を開始するとともに「ラジオ聴取者に対してDRMはどのような意味を持つか」の啓蒙活動を開始している。 (DXLD 1548)

◎BBC World Service北朝鮮向ラジオ放送開始の方針
 BBC World Serviceは英国政府より特別の資金援助を得て北朝鮮向ラジオ放送を開始することを明らかにした。年間費用は約8500万ポンド(約157億円)で単 一地域向のサービスにつく予算としては最大の規模である。英国政府は国家のセキュリティを守る上から英国とラジオやTVでリンクできない地域を地球上から 消滅させる事を重視しており、北朝鮮が最大の問題ターゲット地域となっている。政府はどのメディアを使うかについては指示しなかったが、BBCは他のメ ディアと併行してラジオ放送を使用することに決定した。開始時期等はまだ不明だが短波放送を使うことになるだろう。北朝鮮で地元局の中継してもらうことは 勿論、隣国韓国から中波で中継することさえ不可能だからである。短波放送を開始すれば北朝鮮はジャミングで反撃することが必須だが、ジャミングをかけられ ても北朝鮮国内では短波放送が受信可能であったという脱北者の証言もあり効果が期待できる。この決定にはロンドンに本拠地を置く人権団体が大きな役割を果 したという。(North Korea Tech 11/28)

◎Yakutskは1月末まで短波復活する権利あり
 Victor Rutkowski氏によると、ロシアでは2016年1月27日までは特定の地方放送局が以前に放送していた20の周波数を復活する権利を行使できる。そ れに該当するのがYakutskの7295kHz(250kW)、7345kHz(100kW)である。一時金25万ルーブルと競争一時金5千ルーブルを 支払えば復活する権利が与えられる。 (DXLD 1548)

◎VORがB15でもHFCCに短波周波数空登録
 米国のGlenn Hauser氏によると、Voice of RussiaはHFCCにB15シーズンにも短波の周波数を「空登録」している。その中には20:00-22:00 12035kH(Irkutsk送信所)のDRM放送も含まれている。また49mbから16mbまでのすべてのバンド内に通常のAM放送の周波数が予約されている。(DXLD 1548)

◎VOA Radiogram
 VOAのKim Elliott氏によると、VOA RadiogramのB15スケジュールは以下の通りである。送信所は北カロライナ州Edward R. Murrow送信所。音声出力をPCに入れFldigiで復調するか、Android端末に入れてTIVARで復調する。
 土曜 18:30-19:00 5865
  日曜 01:00-01:30 17580
  日曜 11:30-12:00 5765
  月曜 04:30-05:00 15670
(DXLD 1548) 

◎THE 2015-2016 SHORTWAVE RADIO BUYER'S GUIDE
 英国のMike Terry氏によると、短波が衰退して行く中でも短波受信機の発売や改良は続いている。これから受信機を購入する人のために、これら最新の短波受信機について解説した「THE 2015-2016 SHORTWAVE RADIO BUYER'S GUIDE」が無料公開されている。http://swling.com/blog/2015/12/the-swling-post- 2015-2016-shortwave-radio-buyers-guide/ これは「The Spectrum Monitor」誌の2015年11月号に掲載された記事と同内容のもので、K4SWLのThomas氏の執筆である。(DXLD 1548)

Spectrum Montior誌11月号


◎ブラジルAM放送のFM化を宣言
 12月初めにPlanalto宮殿で行われたセレモニーでブラジル大統領は、国内のAM放送局で携帯電話の電波が伝わる場所にある局をFMに移行すると 宣言し宣言文書に署名した。ASSOCIAÇÃO BRASILEIRA DE EMISSORAS DE RÁDIO E TELEVISÃOの推測によれば、該当するのは現在1784局あるAM放送局の約90%である。同協会はAM放送が大都市では雑音で日毎に聞こえなくな るとしてFMへの移行を政府に働きかけてきた。(DXLD 1549) 短波放送のカバーエリアには携帯電話の電波が伝わらない筈ですがどうなるのでしょうか?

◎Canadian Coast Guard Les Escoumins Radio
 米国のGlenn Hauser氏によれば、Canadian Coast GuardのLes Escoumins Radio(コールVCF、所在地Natashquan)は英語・フランス語による電子音声で通報を毎時40分頃行っている。周波数は 2598kHzUSB、QTHはFisheries and Oceans Canada, Canadian Coast Guard, Officer-in-Charge – MCTS Operations, Les Escoumins MCTS Centre, 35 Otis Street, Les Escoumins, QC  G0T 1K0 Canadaである。支局として2749kHzUSBのLa Vernière局がある。通報内容はセントローレンス側河口海域の気象通報、波高予測、漁獲情報等。(DXLD 1549) 2598kHzは多くのCCG局が使用しているので局名に注意。

◎AIR海外向放送が中波でも出る
 インドのAlok Dasgupta氏によると、12月1日よりAll India Radioの東南アジア向英語General Overseas Serviceが短波の他Kolkataの1000kW中波送信所より1134kHzにて19:00-20:00に出るようになった。受信報告は spectrum-manager @ air.org.inまで。(DXLD 1549)

◎Comintern Radioは違法局
 ロシアのAnatoly Klepov氏がVoronezhのComintern RadioのSergei氏から受け取った手紙によると、同局は夏期00:00-03:00、冬期21:00-24:00に放送している。最初の2時間は Voronezh共産党委員会によるインターネットラジオ放送「Local Radio」(Местоне Радио、 http://www.kprf.vrn.ru/index.php?option=com_content&view=article& amp;id=110&Itemid=44)その後はソ連時代の愛国歌を放送する。Local Radioの番組は無許可で中継しているが苦情を受けたことはない。そもそもComintern Radioは無許可で電波を出している。敬愛するレーニンも当初は違法に活動していた、共産主義者ならばそうすべきである。(DXLD 1549)
  Comintern Radioは次のように受信されている。周波数は6990kHz、公称1kW。
 21:00-23:00 Local Radio Voronezhの番組
 23:00-24:00  Comintern Radioの番組
(SWL DX Bulgaria News 12/21)

◎英国短波放送の父Gerald Marcuse氏の伝記を公開
 英国のMike Barraclough氏によると、Reading and District Amateur Radio Groupは英国からの最初の短波放送を開始したGerald Marcuse氏(アマチュアコールG2NM、1886-1961)伝記(Peter E. Smith著)を無料公開した。氏は1927年6月に「Empire Broadcasting」の名称で短波放送免許を取得して翌年まで放送を続けたが、同じ計画を持っていた当時のBBCから激しい非難と圧力を受け、 BBCが公式短波放送を開始した1928年8月には活動を停止、その後はアマチュア無線の発展に尽くした。http://radarc.org /history.htmよりダウンロードできる。(DXLD 1549)



◎VOAの送信が停電で停止
 英国のMike Terry氏がBBG Watch12月7日号の報道として伝えたところによると、同日朝から午後にかけてWashington DCのBroadcasting Board of Governors (BBG)本部ビル(Switzer及びCohenビル)で数時間にわたる停電が発生し、その間VOAのラジオ・TV放送がすべて停止 した。Switzerビルの改築を行っている業者が誤って電線を切断したのが原因。米国では放送が停電で中断した場合も1分以内に予備電源に切り替えて復旧するのが常識であるが、この時BBGの首脳、技術部門、それに配下の IBB(International Broadcasting Bureau)は対策を取らずに数時間放置した。他の放送局では当り前となっている停電時の緊急対策が年間7億4千万ドルの予算がつぎ込まれている国営の VOAでは全く行われていないことが明らかになった。民間から新しくBBGの長官に着任したJohn Lansing氏もていたらくにびっくりしたに違いない。VOAでは人員合理化で殆どの職員が待遇の悪い非正規雇用で働いている中、悪条件に更に追い打ちをかけた結果となった。(DXLD 1549)

◎2016年のEDXC総会は英国Manchesterで開催
 European DX Council(EDXC)の2016年総会は9月9-12日に英国ManchesterのCastlefield Hotel(http://castlefield-hotel.co.uk/)で開催されることになった。ホストとなるクラブはBritish DX Clubである。会場のCastlefield HotelはManchesterの歴史地区にあるCastlefield運河沿いに位置し、街の中心街から徒歩で行け、近くにカフェ、パブ、バー、レス トランや美術館、画廊等があって観光に便利な場所である。9月9日の夕方に参加受付を開始し、最終セッションは12日となる。見学旅行を含む全体の詳細ス ケジュールは現在作成中である。詳細を知りたい人はKari Kivekäs氏 (ksk @ sdxl.org)、Jan-Mikael Nurmela氏 (jmn @ sdxl.org)。ないしはChrissy氏(chrissylb @ hotmail.co.uk)に問い合わせること。またEDXCのHPでも詳細が発表されるので、 https://edxcnews.wordpress.comまたはhttp://www.edxc.orgを参照すること。(DXLD 1549)

EDXC2016の会場となるCastlefield Hotel


◎世界無線通信会議2015でアマチュアバンドの拡張決定

 スイスのGenevaで11月2日より4週間に渡り世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference、略称WRC-15)が開催され、162ヵ国から3,300名が参加した。約40の議題が審議されたが、その中で、アマチュアバンド として新たに5351.5-5366.5 kHzを割り当て、第2地域の一部では25W(メキシコでは20W)、その他の地域では15Wの等価等方輻射電力(送信機の出力ではなくアンテナからの放 射電力)を認めることにした。短波帯でのアマチュアバンド拡張は1979年(WRC-03での7MHz帯拡張、以降WRC-07で長波135kHz帯の分 配、WRC-12で中波475kHz帯の分配があった)以来である。この新バンドは特に災害時の通信用としての活用が期待されている。(DXLD 1549) 注釈部分は本林良太氏のご助言によるものです。

◎秘密局Radio Biafra放送再開
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、ナイジェリア秘密局Radio Biafraは12月14日より放送を再開した。スケジュールは05:00-08:00 11600(Kostinbrod送信所、100kW、270度)。英語放送である。ビアフラ独立派のニュースでも確認されている。この秘密放送に業を煮 やしたナイジェリア政府は関係者の逮捕や送信所(かってはIssoudunであった)への圧力などで一度は放送を中断させていた。(WWDXC TP 1232)

◎Voice of Khaatumo, Codka Khaatumo放送中止
 ドイツのKai Ludwig氏によると、ソマリ語秘密局Voice of Khaatumo, Codka Khaatumo(火-土 02:00-02:30 17580 Issoudun 250kW 120度)は12月11日より放送を中止した。同局のHP http://voiceofkhaatumo.comには12月1日放送分のpodcastまでしか掲載されていない。(WWDXC TP 1232)

◎インドGoaからの秘密放送の話
 インドのAlokesh Gupta氏によると、同国Goaがポルトガル領であった1955年、独立派の秘密放送「Voz de Liberdade」をGoaと接するインド側のAmboliから行ったLibia Lobo女史(現在も健在)の話がhttp://www.thequint.com/india/2015/12/17/the- underground-voice-that-fought-for-goa-meet-unsung-libia-loboに掲載されている。 (WWDXC TP 1232)

◎NBC-Kadunaの短波復活
 スウェーデンのOlle Alm氏によると、ナイジェリアのNBC-Kadunaが6090kHzで復活した。12月19日の06:30にハウサ語の話と音楽が確認された。エチオ ピアが06:00に終了した後が聞きやすい。07:59にs/offする。同局は2015年8月以来受信されていなかった。 (WWDXC TP 1232)

◎KVOHが放送時間を拡張
 米国のRay Robinsonr氏によると、同国のKVOHは火-土曜日の平日放送時間を2時間拡張し13:00-15:00に9975kHzで放送している。この時 間はロスアンジェルスのKWSV局(99.1MHz)のカントリーミュージック番組「Ranch Nights Live」をそのまま中継している。これは短波放送でカントリーミュージックを聴くリスナーがどれ位いるかを知るための調査放送である。もしこれを聴いて 興味を持った場合は+1 805 888 0400に直接電話するか、studio @ kvoh.netにメールすると良い。 (WWDXC TP 1232)

◎Herman Boel氏の欧州MW Listは今後改定せず
 オーストリアのChristoph Ratzer氏によると、ベルギーのHerman Boel氏が過去連綿として改定・公開して来た欧州MW List(EMWG)は、12月12日を以て今後の更新が中止された。Boel氏自身が望まない複数の理由があってこの決定をした。当面 http://emwg.infoでは現在版を公開するが、その内にすべてを閉じてしまうかも知れないが、まだそう決定した訳ではない。 (WWDXC TP 1232) 現在2015年10月21日版が公開されています。初めがある事には必ず終わりがあると言うことですか! 
 
◎International Shortwave Broadcast Guide: Winter 2015-2016発行
  International Shortwave Broadcast Guide: Winter 2015-2016(通算第5版)がアマゾンKindleで発行された。Gayle Van Horn氏が毎年発行しているBCLの入門兼実践書で、「BCLとは」に始まり、機器の選び方、アンテナの立て方、BCLの各分野についての解説、周波数 プラン、世界各局のB15スケジュールの詳細が記述されている。特別記事は「竹のカーテンの向こうからの電波」(中国の短波放送)。全760ページであ る。スケジュールの追補はhttp://mt-shortwave.blogspot.com/上で提供される。日本Amazonでの価格は\737。 Teak Publishing発行。 (WWDXC TP 1232)



Latin American DX Survey 2015
 米国の
Jerry Berg氏によると、ARDXCのRob Wagner氏は2015年版の「Latin American DX Survey」をまとめた。氏が2015年3-9月にビクトリア州Mount Evelynの自宅でモニターしたラテンアメリカ局の情報をまとめたものである。単なる南米局のリストとは異なった意味がある資料である。また付録として氏が「Spectrum Monitor」誌8月号に寄稿した「Radio Verdad - Small Signal, Big Heart」が収められている。pdf形式16ページで、次のアドレスから無料でダウンロード可能である。 http://medxr.blogspot.com.au/2015/10/latin-american-dx-survey-2015-available.html。 (WWDXC TP 1232)




◎Voice of Oromo Liberation周波数変更
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、エチオピア向秘密局Voice of Oromo Liberationは12月14日より周波数を17630kHzから11810kHz(Nauen送信所、100kW、145度)に変更した。現在のスケジュールは以下の通り。
 木曜 02:00-02:30 オロモ語
  木曜 02:30-03:00 アムハリ語
 月曜 02:00-03:00 アムハリ語
(WWDXC TP 1233)

◎Nautel社によるAIRへのDRM送信機設置状況
 インドのAlokesh Gupta氏によると、カナダNautel社によるインド」AIRへのDRM送信機設置状況は次の通りである。括弧内は設置期日。納入済の送信機の75%が既にオンエアーしている。*印は現在設置中または設置準備中。
 NX300送信機: Jammu(2013/8)、Jalandha(2013/8)、Lucknow(2013/8)、Rajkot(2014/4)、Dibrugarh(2014/4)、
Suratgarh*(2014/4)
 NX200送信機: Bengaluru(2014/1)、Jabalpur(2014/6)、Chennai(2014/1)、Ajmer(2014 /1)、Dharwad(2014/1)、Siliguri(2014/6)、Delhi(2013/8)、Ahmedabad*(2014/6)、 Itanagar*(2014/6)
 NX100送信機: Panaji(2014/3)、Pune(2014/3)、Vijayawada(2013/12)、 Tiruchirappalli(2013/12)、Kolkata A(2014/7)、Patna(2013/12)、Varanasi(2013/12)、Mumbai A・B(2014/3)、Ranchi*(2014/7)、Pasighat*(2014/7)
 最初に設置されたのは2013年8月27日のDelhi局(MW 819kHz)で翌2014年5月30日にオンエアーした。(WWDXC TP 1233)

◎LLE-2 Bergen Kringkaster
 英国のAlan Pennington氏によると、ノルウェイの短波局LLE-2 Bergen Kringkaster(在Bergen)は5985kHzUSBで毎日15:00-17:00に放送中である。また現地時間の土曜~日曜にかけて(土曜 15:00-日曜17:00)はオールナイト放送を行っている。出力は50W、逆Vアンテナより出ている。IDはモールスコード、試験音、音声アナウンス (Ron O'Quinn氏による)、テーマ音楽(Oeyvind Ask氏作曲の「MacGyver in Space」)で確認できる。受信報告はreport @ bergenkringkaster.noへ。印刷したQSLカード希望の場合は$4同封の上、Bergen Broadcasting, P.O.BOX 100, 5331 RONG, Norwayへ。返信には相当の日数を要する。(WWDXC TP 1233)

◎ロシアより第19版「Broadcasting in Russian Handbook」発行
 ロシアSt. Petersburg DX ClubのAlexander Beryozkin氏によると、同クラブは第19版の「Broadcasting in Russian Handbook」を発行した。ロシア語で放送している放送局の周波数、スケジュール、送信所、出力、ターゲットエリア、住所、電話・FAX番号、 URL、SNSページ、E-mailアドレス、QSLポリシーを記述したものである。B15スケジュールが網羅されている。A5版64ページで、価格は送 料共€5または$6。申込先はAlexander Beryozkin, P.O.Box 463, St. Petersburg, 190000, Russia。問い合わせ先はdxspb @ nrec.spb.ru。(ドイツ Wolfgang Bueschel氏) ロシア語放送の便覧であり、ロシアの放送の便覧ではない点に注意。



◎ISISがアフガニスタンにラジオ局を建設

 VOA Newsの12月17日付の報道によると、ISIS(Islamic State of Iraq)はアフガニスタン東部のナンガハル州(同州の東部はISが70以上の軍団を送り込み占拠されている)に同集団としては初めてのラジオ局を設立した。局名は
Caliphate Radioで、州東部の中心都市Jalalabadを中心に受信されている。内容はアフガニスタン政府に反対しISへの帰順を求めるプロパガンダ放送 (「その内に首都Kabul、パキスタンのIslamabad、そしてイスラム世界全体にISの黒旗が立つ」というような内容)で毎日現地時間の 18:00-20:00にFM90MHzで行われている。空爆による破壊を避けるために移動送信機が使用されているという。(DXLD 1551)

◎Babcock Ascension送信所一部休止
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、12月15日よりBabcockのAscension送信所の一部装置が休止状態となり、同送信所から行われていたBBCと Radio Akhbar Mufrihaの放送の一部は時間変更または他中継局からの送信に変更された。変更されたのは以下の放送である。
  BBC
  14:30-15:00 6135 Wofferton 250kW 140度 西アフリカ向ハウサ語(送信所変更)
   15:00-15:30 9870 Wofferton 250kW 170度 アフリカ中部向フランス語(送信所変更)
  15:30-16:00 9440 Wofferton 250kW 152度 西アフリカ向ハウサ語(送信所変更)
  16:00-16:30 9440 Wofferton 250kW 180度  西アフリカ向フランス語(送信所変更)
  03:00-03:30 15400 Wofferton 250kW 182度  西アフリカ向英語(送信所変更)
  03:30-04:40 15400 Ascension 125kW 27度 西アフリカ向英語(03:00-05:00より時間短縮)
  04:30-05:00 15400 Wofferton 250kW 182度 西アフリカ向英語
  Radio Akhbar Mufriha
   金-日/火/水 06:45-07:15 9530 Ascension 250kW 27度 西アフリカ向Hassinya語 (変更無し)
   月 06:45-07:15 9530 Wofferton 250kW 275度  西アフリカ向Hassinya語
(送信所変更)
(DXLD 1551)

Lutheran World Federation
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、ドイツの
Lutheran World Federationによるアフリカ向「Voice of Gospel」の放送は以下の様に行われている。
 03:30-04:00 9800 Issoudun 500kW 180度 
Fulfulde Sawtu Linjilia語
(DXLD 1551)

Deutschlandfunk中波放送廃止 ~FM放送も続いて廃止
 英国の
Rog Parsons氏によると、ドイツのDeutschlandfunkは現地時間の12月31日いっぱいで中波放送を全廃する。廃止されるのは次の周波数である;Nordkirchen 549 kHz (100 kW)、Thurnau 549 kHz (100 kW) 、Braunschweig 756 kHz (200 kW) 、Ravensburg 756 kHz (100 kW)、Neumuenster 1269 kHz (300 kW)、Heusweiler 1422 kHz (400 kW)。
この局は1970年代にはDX番組も放送し、欧州では人気の中波DX局であった。
 フランスの
Rémy Friess氏によると、同局は中波がなくなると聞こえなくなるという外国のリスナーの意見に対し「そんな事はDeutche Welleの仕事だ!」とつれない返答であった。
 ドイツの
Harald Kuhl氏によると、同局はDAB+方式のデジタル放送に全面切換を行う方針で、中波に続いてアナログFM放送も可能な限り早い時期に全廃する見込みである。
(DXLD 1551) ドイツでも「ラジオのなくなる日」が着々と近づいている感ありです。民間の短波放送だけが頑張って残る構図か?

◎Radio DARC ~各種資料に間違い
 ドイツのHarald Kuhl氏によると、同国のアマチュア無線連盟による放送Radio DARCは毎週日曜日の19:00-20:00に6070kHz(Moosbrunn 100kW)で放送している。ドイツ語放送だが英語のIDも出る。WRTH2016では送信所が、Klingenfuss 2016SFGでは時間が、HFCCリストでは局名が間違っている。(DXLD 1551)

◎中国之声
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、米国を拠点とする中国向秘密局「中国之音」(Voice of China)は23:00-24:00に7270kHz(淡水送信所 100kW 325度)で出ている。中国は中央人民廣播電台第一節目の番組をぶつけて妨害している。(DXLD 1551) 08:00-09:00にも同じ周波数で出ています。

◎100kHzロラン局が復活! ~GPSの補完システムとして
 2015年7月19日米国沿岸警備隊(USCG)は、GPSの普及で2010年に廃止(日本では2015年2月に全面廃止)した100kHzのロランシ ステムを新たな規格で復活すると発表した。この新システムは廃止されたロランCシステムに対して「eLoran」(Enhanced Loran)と呼ばれ、周波数はロランCと同じ100kHzを使用する。各局は1000msづつ離れた8回のパルス信号を決められた時間おきに送信する。 船舶等は同じ送信グループ内の多くの局の信号を受信してコンピュータ内で処理することによりGPSと同様ないしは更に正確な位置(精度
±6m以内)を 知ることができる。GPSが利用できない場合(太陽フレアの影響でGPS衛星は位置的に利用不能になる場合がある)、またはGPSの精度が不足する場合に も常時利用でき、GPSの補完システムとすることを目的としている。米国ではこの新システムでニュージャージー州Diamond Beach局のロラン送信設備等を試験的に再稼動している。(DXLD 1551) 船舶の位置だけでなく、ミサイルや空爆攻撃の目標位置をGPSよりも高い精度で何時でも確定できるとされています。ロランCシステム(精度±100m)も 第二次大戦中に原子爆弾をB29が高空から日本の定まった目標に正確に投下するために開発されたものです。戦争状態になった場合敵は必ずGPS衛星を攻撃・破壊し米軍が活動できないようにすると思われますので、このような補完措置を準備せざるを得ないのでしょう。
 

◎ILG Radio Data Base有料販売
 ドイツILG RadioのBernd Friedewald氏によると、1983年より周波数データベースを手掛けている同社は今年も新しいデーターベースを有料提供した。2-30MHz間の 放送局・ユーティリティー局の周波数を網羅し、SDR受信機で利用可能な形式にも変換可能である。詳細はhttp://www.ilgradio.com /を参照のこと。B15シーズン用は€10、B15及びA16シーズン用は€15で、それぞれの期間に有効なパスワードが与えられ、ダウンロード可能とな る。
(DXLD 1551)

◎1923年版「CHRISTMAS RADIO TIMES」pdf版で公開
 英国の
Mike Barraclough氏によると、BBCが1923年に発行した最初の「CHRISTMAS RADIO TIMES」がpdf版として公開されている。http://www.bbc.co.uk/blogs/genome/entries/dbd2cfd7-f32c-4138-90fd-fd25e94e3694よりダウンロードできる。(DXLD 1551)

1923年版Radio Timesの表紙
東京放送局の開始は1925年3月1日、それより2年前に英国ではもう「放送文化」が芽生えていた
正に当時の英国は最先端の先進国であった

 

◎2182kHzで聞こえる海岸局 ~QSLも発行
  ノルウェイのHans Östnell氏によると、2182kHzは国際共通周波数と指定されているため、多数の海岸局の航行・気象情報が受信できる。例えばLas Palmas Radio(カナリア諸島)、Bjørnøya Meteo(ノルウェイ)、Constantsa Radio(ルーマニア)、Aasiaat Radio(グリーンランド)、Witowo Radio(ポーランド)、 Icelandic Coast Guard Radio(アイスランド)、Valentia Coast Guard Radio(英国)等である。これらの局は受信報告に対してQSLも発行してくれる。局のスケジュールやアドレスは「Admiralty's List of Radio Signals」に掲載されている。(DXLD 1551) 短波放送局の減少でBCLはこういう局を掘って生き残りを図るのも一方ですが。同氏の獲得したQSLカードは「Shortwave Bulletin」誌1839号(http://www.hard-core-dx.com/redirect.php?http: //www.hard-core-dx.com/swb/1839.pdfよりダウンロード可能)に掲載されています。「Admiralty's List of Radio Signals」はhttp://www.toddchart.com/category/details/13/admiralty-list-of- radio-signalsより入手できますが、15分冊になっており各冊€46、全冊で€690となり結構な出費となりますし、2年おきに更新しなければなりません!

◎文化放送から旧QSLカド復刻版発売
 文化放送では「日本文化放送」時代のものを含めてもう入手不可能となった昔のQSL3種類の複製を有料頒布している。
http://joqr.shop-pro.jp/?pid=83128815より¥500(送料別)で購入できる。(東京都 平原哲也氏)




出典の略称 

   DXLD: DX Listening Digest
   DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
  WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
   DSWCI DXW: Danish Shortwave Club International DX Window
   HCDX: Hard-Core-DX
   JSWC: Japan Shortwave Club
   NDXC: Nagoya DXers' Circle
   ABU: Asia-Pacific Broadcasting Union
   WRTH: World Radio TV Handbook




ーーーーーーーー謹賀新年ーーーーーーーー

Shortwave isn't over, if you don't want it.


ベトナムVOVからの年賀状
ベトナム最北部、中国雲南省と国境を接するハザン(Ha Giang/河江)省に春を告げる桃の花
ベトナムの北部は常夏の南部と異なり四季の変化がある




コロンビアAlcaraván Radio Rafael Rodoriguez氏からの年賀状
アンデスの国と思われているコロンビア・エクアドル・ペルー・ボリビア共に国土の東部はアマゾン河上流の密林地帯である




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