月刊短波2016年5月号(第5版)
編集 赤林隆仁  時間 JST


◎モンゴルが中波高出力送信機から試験送信 5版新規

 
韓国のChris Kadlec氏によると、モンゴルの送信所が次のように中波高出力送信の試験を実施する。
 期日: 5月25-28日 (送信開始時点)
 時刻: 22:00-02:00
 周波数: 1431kHz、出力100-500kW
 送信ターゲット: 韓国
 受信は6kHz以上のAM広帯域で行い、受信状況を記録したオーディオファイル(mp3形式、名称は氏名-日付-時刻.mp3、32kps、30分以下)を必ず添付してC0000112 @ aol.comに送付するか、受信報告のみを上記メルアドに送付し、オーディオファイルはhttps://www.dropbox.com/request/gXQDEsPBCtGiuXn4UcIbにアップロードして欲しい。
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、多分Choybalsan送信所からであろう。その送信所には500kWの中波送信機と8基の鉄塔からなる北朝鮮向アンテナが設置されている。

Choybalsan送信所は1987-1992年には Radio Moscowの中国向放送に、2009年以降はVOA/RFAの北朝鮮向放送に使用されている。周波数は1350kHzだが簡単に1431kHzに変更で きるものと思われる。(ドイツ Wolfgang Bueschel氏)

◎Radio Sakhaが短波放送再開 
3版新規 4版追加
 
ロシアIrkutskのRadio Sakhaが5月6日より短波放送を再開した。同地区のTV放送で短波放送再開のセレモニー等が放送された。
 スケジュールではIrkutsuk送信所より18:00-21:00に7345kHz(100kW、310度) 7295kHz(250kW、45度) でロシア極東地区向にロシア語とIaku語(Iakutian)で放送する。ブルガリアのIvo Ivanov氏はこの内7345kHzが実際に出ているのを確認した。(DXLDyg 5/6 - 5/9)
  ロシアのVictor Rutkovskiy氏によると、同局はサハ共和国の国営局として認可されている。現在のスケジュールは以下の通り。周波数は7295、7345kHz。
 月-金 06:00-09:00 12:00-14:00 18:00-23:00
  土・日 07:00-14:00 18:00-21:00
 (WWDXC TP 1252) 日本では7295kHz、7345kHzともに受信出来ますが、7345kHzの方が強力です。サハ共和国の時間はJSTと同じです。

(左)Radio Sakha短波放送復活記念式典 (右)短波送信機の部品を整備する国家ラジオTV局の技術者 (何れもSakha TVのニュースより)
 

◎WRTH A16追補発行
 4版新規
 ドイツのReinhold Schuttkowski氏によると、World Radio TV Handbook(WRTH)のA16追補版がついに発行された。http://www.wrth.com/_shop/wp-content /uploads/WRTH2016IntRadioSuppl2_A16Schedules.pdfよりダウンロードできる。(WWDXC TP 1252) 

◎スイスの短波放送復活! 3版新規

 英国のDave Harries氏によると、スイスのSwissinfoは5月1日からドイツKall-Krekel送信所より短波放送を復活した。言語はドイツ語と英語で、スケジュールは以下の通り。
 ドイツ語放送
  月-金 15:00-15:13  "Heute Morgen" 3985 6005 7310
  月ー金  19:30-20:00  "Rendez-vous"  3985 6005 7310
    毎日?  01:00-01:45  "Echo der Zeit" 3985 6005 7310
    火ー土 05:00-05:30   "Das War Der Tag" 3985
  英語放送
  土 23:45-00:00 6005
    日 23:45-00:00 7310
(DXLDyg 5/8)

◎IRIB「金曜広場」にJSWC理事出演 ~特別QSL発行 3版新規
 来る5月14日早朝に放送されるイラン国際放送IRIBの日本語放送「金曜広場」にJSWC(日本短波クラブ)大武理事が出演しインタビューを受ける。その中で
A16スケジュールで廃止された夜の短波放送(22:20-23:20)の復活をアピールする予定である。これを記念してJSWCではこの番組の受信報告に対して特別QSLを発行する。QSLの種類は3種類あり、その中から希望のものを選択できる。種類は①クラ ブ5周年記念QSL、②クラブ50周年記念QSL、③2016年申年QSLであり、希望がない倍医は③が発行される。放送は5月14日(土) 05:50-06:50 9765 11695kHzで行われる、「金曜広場」は06:05頃から放送される。JSWCのQSL希望者は82円切手を貼ったSASE同封の上、受信報告を〒248-8691 鎌倉郵便局私書箱44号 日本短波クラブQSL係に送付する。(JSWC) 夜の放送復活を希望されるBCLは是非IRIB日本語放送の新メルアドjapanese @ parstoday.comに復活希望のメールを送付して下さい。

JVUDXCが今年も
「TV-FM 受信ガイド 2016 PDF版」(受信編)無料公開  2版新規
 
JVUDXC(Japan V-UHF DXers Circle)では今年も、前年迄に会報にて報告のあった受信結果をまとめた「TV-FM 受信ガイド 2016 PDF版」(受信編)を発行することになった。なるべく多くのBCL/DXerに役立ててもらうために、会員以外でも無料で入手可能としている。入手希望者は
「VHF-DX blog 〜海外FMを聞く〜」(http://fmdx.blog81.fc2.com)内の「TV-FM 受信ガイド 2016 PDF版 受信編 配布」を参照し案内に沿ってダウンロードすることができる。昨年版はダウンロード回数が600回と好評であった。(JVUDXC代表 熊本県 福永光洋) 福永氏の自宅・家族ともに無事であったとのことです。

◎ベラルーシからAM放送永久に消滅 
2版新規
 
RUSdxによると、ベラルーシでは4月1日でFM放送以外のラジオ放送(AM放送)が全土で停止された。長波、中波、短波の送信所はすべて廃止・解体され、今後再建されることはない。8カ国語で行われていた海外向短波放送Radio Belarusはインターネット及び衛星で継続される。(WWDXC TP 1250)

◎イラン向新秘密放送Voice of Spring開始 
2版新規
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、4月22日よりイラン向の新秘密放送「
Sedaye Bahar」 (Voice of Spring)が開始された。放送はペルシャ語でスケジュールは以下の通り。
 金・土曜 02:30-03:00 7494 Griogoriopol送信所 500kW 116度
(WWDXC TP 1250)


◎熊本地震関連のFM局情報

 総務省九州総合通信局HPによると、熊本地震に際して、臨時災害放送局「くまもとさいがいFM」が認可された。免許人は熊本市で、コミュニティ放送局熊 本シティエフエムから機材及び人的支援を受けて、熊本地震による災害に関し、迅速かつきめ細かい情報の提供を行うことを目的としている。コールサイン はJOYZ0O-FM、出力は20W、周波数79.1MHz、送信所は熊本市西区金峰山。FM791熊本シティFMを臨時に災害放送局としたものである。同 局は4月15日より通常放送を変更し地震関連情報を随時放送していた。
 なお被災地のFM局の内、76.5MHzの FM八代(八代市)はHPによると通常放送を行いながら地震関連情報を生放送で流している。76.5MHzのFM小国(小国町)は4月15日より緊急放送 で地震関連情報を、随時放送している。77.4MHzのエフエム熊本は通常番組を放送しながら情報が入り次第放送している。 87.6MHzの「ゆふいんラチ゛オ局」(由布市)は16日14~20時迄の番組を休止音楽放送に切り替えた。以降は由布市からの防災ラジオを起動して緊 急割込放送で対応している。
  4月23日以降は次の3局に新たな臨時災害放送局免許が交付された。
 80.7MHz こうさ(甲佐町) 30W JOYZ0P-FM 4月23日付
 84.7MHz みふね(御船町) 30W
JOYZ0Q-FM 4月25日付 (信越総合通信局の機器を供与)
 89.0MHz ましき(益城町) 100W
JOYZ0R-FM 4月27日付
(富山県 小林浩氏)

◎RCIが短波復活~但しKall送信所
 米国のGlenn Hauser氏によると、Radio Canada Internationalが久しぶりに短波で復活した。但しドイツのKal-Krekel送信所(1kW、無指向送信)から週1回のみである。スケジュールは以下の通り。
 土曜日 23:30-24:30 6005 フランス語
 土曜日 23:00-23:30 7310  英語
(DXLD 1613)

◎気象局DP07毎日送信を復活
 ドイツのHarald Kuhl氏によると、気象局DP07 Seefunkは4月1日より毎日送信が復活した。スケジュールは以下の通り。送信所はKall-Krekel。
 16:30-17:00 7310 9560
  21:00-21:30 7310 9560 (日曜日は9560のみ)
(DXLD 1613)

同局ではこんな簡易受信セットを€91.25で発売中!


◎Channel292のQSLについて
 英国のAlan Gale氏によると、ドイツのChannel292は同局で中継放送を行っている放送局からQSLを取得するためのコンタクトアドレスの一覧をHP上に掲 載した。URLはhttp://www.channel292.de/stations-contact-data/。同局のスケジュール全体は http://www.channel292.de/schedule-for-bookings/上で発表されるが掲載されていなくても放送される場合 もある。(DXLD 1613)

◎Kall-Krekel送信所の送信スケジュール
 英国のAlan Gale氏によると、Kall-Krekel送信所を管理するShortwave Service社はA16の送信予定をhttp://www.shortwaveservice.com/empfangen/programmplan /?lang=deに掲載している。(DXLD 1613)

◎AIR Bengaluru短波送信所情報
 AIR Bengaluruから9870kHzで行われていたVividh Bharathiの放送は現在休止中である。
 A16スケジュールでの同送信所からのDRM送信は以下の通り。但し暫定的なものである。
 07:45-09:45 13605 東南・北東アジア向英語
 20:45-22:15  15040 (第一チャンネル) 北東アジア向中国語
 21:15-22:30  15040 (第二チャンネル) 北東アジア向チベット語
  12:15-14:30  15120  アフリカ向ヒンズー語 (13:15-13:30 グジャラティ語)
(DXLD 1613)

◎宗教局の番組制作支部からのQSL獲得
 現在の大手宗教短波局は各国の番組制作団体や支部が独自に制作した番組を放送するという送信ビジネスや仲介ビジネスに近い形態の運営を行っている。米国 のRalph W. Perry氏は2年の歳月をかけて大手宗教放送局の番組制作団体や支部を調べた。これらの団体・支部は独立した放送局のような存在で、リスナーからの手紙 を受け取り、独自のQSLを発行するところが多い。同氏はこの内の76団体・支部から独自のQSLを受け取ったという。なおイスラム地域の団体・支局の中 にはセキュリティ上の理由で郵便を受取らないところもある。
 氏の調査したリストに掲載された団体・支部は2016年3月現在以下の通りである。
 Adventist World Radio; (AWR-~) AWR-Cameroun(Bertoua  Studio)、 AWR-Beirut(Al-Waad Radio)、 AWR-Turkey(Izmir Studio)、AWR-Hong Kong(Voice of Hope China)、AWR-Myanmar、AWR-Russia(Radio Golosnadezhdi)、AWR-Taiwan、AWR-Nigeria(Elisha Remo Studio)、AWR-Cuba(Habana Studio)、AWR-Bulgaria(Plovdiv Studio)、AWR-Vietnam(Ho Chi Minh City Studio)、AWR-Sri Lanka(Colombo Studio)、AWR-Italia(R. Voce della Speranza, Firenze)、AWR-India、AWR-Ivory Coast(Studio Abidjan)、AWR-Bangla(Dhaka Ashar Bani )、AWR-Korea、AWR-Ghana、AWR-Pakistan、AWR-Senegal 、AWR-Tanzania、AWR-Nairobi、AWR-France、AWR-Jogjakarta、AWR-Cambodia、AWR- Malaysia(Studio Sarawak )、AWR-Indonesia,(Studio Medan )、AWR-Bandung、AWR-Addis Ababa、AWR-Tibetan
 Reach Beyond/HCJB; (HCJB-~、またはRB-~) HCJB-Japan、HCJB-Brazil、HCJB-Germany、RB-Indonesia (Radio Dian Mandiri, Bali)、Message of Hope -Nepal、RB-India(Back to the Bible India)、Voice of Salvation Ministries - Nepal、RB-Russia(Revelation Studio, Voronezh)、Watchmen Ministries  – Burmese studio、Watchmen Ministries  – Hindi studio、Russian Radio Bible Institute、Golgotha Mission India、Genesis Media Training Assoc India(Radio GMTA)、Kingdom Gospel Min’s – India (Watchmen Hindi)
 Trans World Radio; (TWR-~)  TWR-Korea、TWR-India、TWR-Ukraine、TWR-Polska、TWR-Japan(BJapan Radio)、TWR-Hong Kong、TWR-Indonesia、TWR-Russia (TransMirovoye Radio)
  FEBC; (FEBC-~) FEBC-Indonesia(YASKI)、Lu Mien Radio, Bangkok、FEBC-Cambodia(The Voice of Love)、FEBC-Taiwan、FEBC-Hong Kong(Voice of Friendship)、FEBC-Vietnam、TFEBC-Thai、FEBC Hmong Radio、FEBC-Russia(Radio Teos)、FEBC-Myanmar
 FEBA; (FEBA-~) Gaweylon Tibetan Radio, India、FEBA-Pakistan(PCRM)、FEBA-South Africa
 Bible Voice Broadcasting Network; African Radio Ministries、Ethiopian Outreach Ministry、Voice of Maranatha Ministries、Voice of Truth(Global Radio Outreach)、Radiyoo Sagalee Dhugua、Voice of Light(Dimtse Berhan)、Bisrat Wengel、New Creation(MERF)
(DXLD 1613)

◎International Radio Report
 英国のMike Terry氏によると、Hans Knot氏が「International Radio Report」の4月号をアップロードした。主として海賊局の動き等がレポートされている。http://www.hansknot.com 上よりダウンロード可能。
(DXLD 1613)

◎Radio Ranginkaman/Radio RainbowのA16スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、イランのLGBT向支援放送Radio Ranginkaman/Radio RainbowのA16スケジュールは次の通り。言語はペルシャ語。
 火・土 01:00-01:30 7575 Tashkent 100kW 236度 15690 Kostnibrod 50kW 90度
(DXLD 1613)

◎南スーダンがRadio Tamazujへのアクセスをブロック
 スペインのJosé Miguel Romero氏によると、南スーダンの電話会社Vivacellが同国向放送Radio TamazujへのHPへのアクセスをブロックしていることが同国内部からの報告で明らかになった。これに対してVivacell社はRadio Tamazujのwebサイトが故障しているか変わってしまっているだけだと説明している。なおVSAT経由で提供されているWiFiからは正常にアクセ スできる。また同局のFacebookのページを介してニュー等にアクセスすることはできる。Vivacellはレバノンの通信会社で同国では与党 SPLMが出資してネットサービスを行っている。またSPLMはRadio Tamazujの放送を煙たがっている。(DXLD 1613)

◎Kyrgiz RadiosuからeQSL
 イタリアのAntonello Napolitano氏によると、キルギスのKTRK Kyrgiz Radiosu(4010kHz)からmp3録音添付のE-mailによる受信報告に対して2日後にE-mailによる返信がっあった。返信者はRoza Tashtanalieva女史であった。受信報告は次のアドレスに併行して送付した。<public @ ktrk.kg> 、<office-rrtc @- ktrk.kg>、<ktrksite @ gmail.com>、<aripova.otrk @ gmail.com> 、 <rkktrkkg @ gmail.com>、<t.valieva @ ktrk.kg> 、 <minculture.kg @ gmail.com>。どれがヒットしたか不明だが、返信は女史の私的アドレスから来た。(WWDXC TP 1247)

◎Radio JapanがMyanmarより短波・中波中継
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、Radio JapanはA16スケジュールでMyanma RadioのYangon Yaegu送信所及びNay Pyi Taw送信所より短波・中波で中継を行う。スケジュールは以下の通り。
 ビルマ語 月ー水 23:45-24:00 木・金 23:45-24:05 5985 576 Yangon Yaegu送信所 594 Nay Pyi Taw送信所
  英語 土・日 16:10-16:25  金・土 00:40-01:005985 576 Yangon Yaegu送信所 594 Nay Pyi Taw送信所
  周波数はYangon Yaegu送信所より5985kHz及び576kHz、 Nay Pyi Taw送信所より594kHz。             
 NHKが出した印刷版及びpdf版のスケジュールには5980kHzと記載されているがこれは誤りである。氏がリモートSDR受信機で比較したところ 576kHzの方が594kHzより1.5秒遅れて出ていた。また594kHzは周波数がふらついていた。(WWDXC TP 1247)

◎Radio Pakistan短波放送は?
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、Radio PakistanのHP(http://www.radio.gov.pk/externalservice)上には海外向短波放送のA16スケジュール が掲載されているが、実際に短波放送が行われているか定かではない。HP上の短波放送のストリーミングではFM101の番組が流されている。また同局の新 HPのベータ版であるhttp://beta.radio.gov.pk/pbc-stationsにも「World Service」のストリーミングが掲載されてるが、クリックしても放送は流れていない。(WWDXC TP 1247) 送信機が絶不調ながら出てはいるようです。

◎ロシア語国際放送一覧
 ロシアのAnatoly Klepov氏によると、YarN'menko氏がNobosibirsk DX SiteにA16スケジュールによる「ロシア語国際放送一覧」を掲載した。http://www.novosibdx.info /schedules.html。(WWDXC TP 1247)

◎ORFとMoosbrunn送信所
 「Radio Oesterreich International」による国際放送はもう昔語りとなってしまった。ORFとを結ぶ回線は2年前にORFのスタジオ設備が廃止された際に切断されており、直接結ぶ手段はない。現在6155kHz
で行われている国内向放送の中継はFM波(使用できない場合は衛星波)で行われている。この送信に関してORFは送信所に一銭も支払っておらず、公的資金で賄われている。(WWDXC TP 1247) 他の送信所も同じで国際放送用に不要となった過大な設備は時間貸しビジネスで維持して行く他に手立てがありません。

◎Denge KurdistanのA16スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、クルド秘密局Denge KurdistanのA16スケジュールは最終的に以下の通りとなった。周波数は送信所に拘わらず11600kHzである。言語はクルド語。
 12:00-14:00 Issoudun 250kW 90度
 14:00-22:00 Griogoripol 300kW 116度
 22:00-02:00 Kostinbrod 100kW 90度
 02:00-04:30 Issoudun 250kW 90度
 04:30-06:00 Griogoripol 300kW 116度
(WWDXC TP 1248)

◎コンゴRadio Candipより返信
 イタリアのAntonello Napolitano氏は、コンゴのRadio Candip(在Bunia、現在も5066kHzで放送中)に1985年に送付した受信報告のフォローアップをE-mailで行ったところ、その81日 後に31年振りに受信証明を得た。返信はE-mailでChef de Section CANDIP et Directeur de la Radio Television Communautaire CANDIP-ISPであるMichel Angaika Bhara氏よりであった。同氏のE-mailはmichelbhaba @ gmail.com及びmichel_bhaba @ yahoo.frである。S-mailのアドレスは1, Av. du CANDIP, Q. MUDZI-PELA, Ville de BUNIA, Province de l'ITURI, R.D. Congoである。同局の連絡先が当初不明であったので、Googleで
近隣の施設をサーチしたところBuniaにある「Institut Superieur Pedagogique de Bunia」で教卓を取っているFrank Bura Dhengo氏のE-mailアドレスを知ることができた。氏にRadio CandipのE-mailアドレスを教えて欲しい旨依頼したところradiotelecandipisp @ gmail.comを教えてもらった。そこでこのアドレスにフォローアップを送ったところ2015年8月にMichel Angaika Bhara氏より、すぐに受信証を送るとの返信があった。しかし送られてこないため12月に再度督促したところやっとE-mailの添付ファイルとしてQSLレターが届いたものである。 (WWDXC TP 1248)

◎Radio Habana Cubaがイタリア語放送開始に
 イタリアのAntonello Napolitano氏によると、Radio Habana Cubaは近々にイタリア語放送を開始する。同局は既にイタリア語のHPを開設しており、これがイタリア語放送開始の予告であったことが分かった。同局の DXエディターであるArnie Coro氏によると、1日30分の放送を予定しているという。現在イタリア語のHPの維持は1名のみで行われているが、放送開始となればもっと多くのイタ リア語対応スタッフが必要となる。同局の過去の実例では一言語当たり最低2名、通常は3名のスタッフを必要とする。Arnie Coro氏によれば多数のリスナーがいなくても太いコンタクトのできるコアなリスナー層を獲得できれば良いとしている。(WWDXC TP 1248) 日本語はいつ頃になるのでしょうかね?

RHCイタリア語HPのヘッダー



◎KTWR送信所電力をソーラー化

 ドイツのHansjoerg Biene博士によると、グアム島では電力料金が高いためKTWRの経営上問題となっていた。そこで同局は送信電力を太陽光発電でまかなうことになり、現在年間4.7万ドルの電力料金を節減するに至っている。(WWDXC TP 1248) 更にこれを強化するため同局では1人100ドルの寄付を求めています。詳細はhttp://twr.org/solarへ。

◎RRI-Nabire復活
 ニュージーランドのBryan Clark氏によると、3月20日の18:42頃6125kHzでRRI-Nabireと思われるインドネシア局が復活していた。(WWDXC TP 1248) 

◎ZambiaのVoice of Hope設備改良中
 Voice of Hope-ZambiaのRay Robinson氏(E-mail:ray.robinson @ email.com) によると、3月に現用施設からの送信試験を3週間実施した結果50通の受信報告が世界各地から届いた。Lusakaにあるスタジオと送信所との間の回線に 問題があり、対処が済み次第第1送信機から(南アフリカ向けに)本放送を開始する予定で、その時期は4月末から5月初めになる予定である。第2送信機は西 アフリカにビームが向いており北米でも受信チャンスがあるが、送信管のソケットが破損しており、Continental社が間違った補修部品を送ってきた ため、現在それを送り返したところである。Continental社から正しい部品が届いた後に修理に着手するが、受注生産であるため数ヶ月を要する。 (WWDXC TP 1248)

◎アルゼンチンのXバンド局
 アルゼンチンのMarcelo A. Cornachioni氏によると、同国で中波のXバンド(1610-1710kHz)に出ている局は以下の通りである。
 1610 RADIO GUABIYÚ (Gregorio de Laferrere)
  1620 RADIO VIDA "Red de Vida" (Monte Grande)
  1620 RADIO SENTIRES (Parque San Martín)
  1620 RADIO ITALIA (Villa Martelli)
  1630 RADIO UNIDAD (Alejandro Korn)
  1630 AM RESTAURACIÓN (William C. Morris)
  1640 RADIO HOSANNA (Isidro Casanova)
  1650 RADIO 20 DE AGOSTO (Longchamps)
  1650 RADIO EL MENSAJERO (Rafael Castillo)
  1660 RADIO REVIVIR (Gregorio de Laferrere)
  1670 RADIO BETHEL -[不定期]- (Banfield oeste)
  1680 RADIO SANTA FE (Canning)
  1690 RADIO CLS - Cristo la Solución - (San Justo)
  1710 AM SELVA (Pdo. de La Matanza)
(DXLD 1615)
 
◎旧RVI BelgiumのFrans Vossen氏死去
 フィンランドのRisto Vähäkainu氏らによると、ベルギーの国際放送であったRVI( Radio Vlaanderen International)で1980年代を中心に活躍し人気番組「Radio World」や「Brussels Calling」を担当したFrans Vossen氏が去る4月6日に死去した。74歳であった。氏はベルギー東部のフレミッシュ系社会に生まれ、1960-70年代には旧ベルギー領コンゴ (ザイール)に住んで教師ををしていた。そこで短波放送の魅力に取り付かれ、ベルギーに帰国後Belgian Radio国際局の英語部に就職した。DXingに大変理解があり、欧米で開催されたEDXC他のBCLミーティングに積極的に参加した。また西側の ジャーナリストとしては始めて1990年に当時のソ連Leningradで開催されたソ連時代最初で最後のDXミーティングに参加した。アフリカ在住時代 にGertrude Losamiさんと結婚し3人の子供をもうけた。氏の逝去に対して欧米の多くのDXerが弔意を表明している。(DXLD 1615)

ヒゲのVossenとして有名であった



◎中国当局違法局を取締り
 英国のMike Terry氏によれば、中国では2013年よりチベット以外のすべての地域で無許可で放送する違法放送局が出現し、いい加減な医療情報や猥褻な内容の番組 を放送している。これに対して中国国家安全部は、違法局に設備を提供する業者や放送料を支払っている業者の摘発に乗り出した。このような違法局の維持には 月50万元かかるが、大手の違法局の中には月数百万元を稼いでいるところもあると見られている。違法局の電波はパワーが強く。既存の通信に混信する場合も あり特に航空無線に混信すると安全上の問題を引き起こす。中国政府は2月より本格的な摘発を開始し、すでに400局を閉局させた。中国工業信息化部によれ ば、既に全国的に違法局をモニターして検出する仕組みが作られているとのことである。中国の法律では違法に放送を行った者は科料の上、7年以下の懲役に処 せられる。(DXLD 1615)

◎Europa24が増力
 英国のDave Porter氏によると、Europa24のDatteln送信所は6150kHzの送信出力を10Wから250Wに増力した。送信アンテナは10m高の ダイポールで、もっと低いダイポールがその下にあり、切換可能になっている。送信機はロシア製のもののコピーで終段管は第二次大戦時に製造されたドイツ製 のものを使用している。変調器にはMaplin社製のPAアンプを流用している。Dattelnには送信所があるのみで、番組は40km離れたスタ ジオからインターネット回線で送られている。(DXLD 1615)

◎Channel 292送信時間は「早い者勝ち」
 英国のAlan Pennington氏によると、ドイツのChannel 292は3月よりRorhbach送信所(6070kHz、10kW)の送信時間を早い者勝ちで割り当てている。その状況は http://www.channel292.de/schedule-for-bookings/ で確認できる。
 Radio Northern Irelandは4月5日以降毎週火曜日の02:00-04:00での送信割当を獲得した。またStephen Howie氏の私的放送「Grooveline」は毎月土曜日の22:00-23:00の時間枠を獲得した。同氏は受信報告に対してQSLカードを発行する。宛先はsteve @ groovelineonline.com。(DXLD 1615)

◎Radio Northern IrelandがWRMIから
  Radio Northern IrelandのJordan Heyburn氏によると、同局は米国WRMIより北米・南米向放送を再開した。スケジュールは以下の通りである。
  月曜 10:30-11:00 9955
  日曜 06:00-06:30 15770
(DXLD 1615)

◎北朝鮮が3920kHz復活か?
 ロシアのEduard Korsakovによると、朝鮮中央放送の3920kHzが01:00-02:00頃に復活しているのが4月8日に確認された。翌日イタリアのMauno Ritola氏確認した。この局はA12の青木リストに記載があり、恵山送信所5kW、放送時間は05:00-03:00とされている。恵山送信所ならば 中波の765kHz(50kW)とパラの筈である。(DXLD 1615)

◎Madagascar World Voiceの各言語別E-mailアドレス
 ロシアのDmitry Kutuzov氏によると、Madagascar World Voiceからのロシア語放送に関して開始以来2週間で70通の受信報告が寄せられた。その内10通はフィンランドからであった。同局から送信される各言 語別の受信報告宛先は以下の通りである。
 アフリカ向英語  hhuffard @ africanpathways.org
 
その他英語 knls @ aol.com
  アラビア語 contact @ radiofeda.com
  スペイン語 cpioutreach @ icloud.com
  中国語 smzg @ smzg.org  

 (DXLD 1615)

◎Mighty KBC 6095 kHzで復活
 英国のAlan Pennington氏によると、短波から撤退した筈のオランダのMighty  KBCは4月17日(日)のみ17:00-19:00に6095kHz(Nauen送信所、100kW)で「The Giant Jukebox - Eric van Willegen」を放送した。局によれば「全くの臨時放送」とのことであった。(DXLD 1615)

◎IBRA Radioから「Radio Sama」
 英国のMichael Ford氏によれば、IBRA Radioからアラビア語の新しい放送「Radio Sama」が3月11日より放送されている。URLは http://www.radiosama.net、連絡先はP.O. Box 53379, 3302 Limassol, Cyprus、E-mailはinfo @ radiosama.netである。
 A16では以下のスケジュールで放送している。
 17:00-17:30 15260 (Moosbrunn)
  02:00-02:3- 15260 (Wofferton)
  02:30-04:00 15510 (Wofferton)
(DXLD 1615)
 
◎Media BroadcastのA16送信スケジュール公開
 ドイツのPeter Kruse氏によると、Media BroadcastのA16送信スケジュールがpdfファイルとして公開されている。http://www.media-broadcast.com /fileadmin/Downloads/Radio/KW/MBR_A16_operational_schedule_18042016.pdfよ りダウンロードできる。(WWDXC TP 1249)

◎ギニアの短波放送9650kHzで復活
 ギニアのRadio-Television Guineenne(RTG)の短波放送が旧周波数9650kHz(50kW)で復活しているのが4月15日頃より欧米やインドのDXerにより次々と確 認されている。時間は09:00頃と16:00頃。9650kHzは21世紀初めには送信を停止し、Conakry近郊のSonfoniaにあった 送信用鉄塔(1963-1988年に旧ソ連の援助で建設された)は2007年に完全撤去された事が確認されている。その後は7125kHzのみが受信され ていたが2013年以降はそれも聞こえていなかった。今度は中国の援助で送信施設を更新したらしく、旧周波数4900、6155、7125、15310 kHzも復活する見込みがある。3月14日に地元の新聞は、国内に29あるRTGの送信所の内、稼働しているのは6箇所のみで、14箇所は稼働不能、9箇 所は故障中であると伝えて早急な対策を訴えていたが、まず全土をカバーする短波放送を復活させたことになる。(WWDXC TP 1249)

建物は立派なRTG


◎オーストラリアUnique Radioの現況   2版追加
 Unique RadioのTim Gayno氏によると、同氏は3210kHz用の半波長ダイポールアンテナを設置した。高さは30mで、北西-南東方向にビームがある。またURLは http://www.uniqueradio.infoであり、スケジュール等を掲載している。米国のRon Howard氏は4月18日の22:35-22:45にそれらしき局を受信できた。(DXLD 1616)
 オーストラリアのNick Hacko氏は同局が05:41まで放送を行っているのを確認した。送信所のある
Halls CreekはSydneyの北450kmに位置している。出力は50Wであると思われる。(DXLD 1617)  現在金~日曜日のみの放送で、金曜日は15:00-24:00、土曜日は15:00-24:30、日曜日は15:00-21:00に放送しているとしていますが、実際にはもっと遅くまで放送している模様です。



◎クリミア半島でRFE/RL関係者弾圧
 ドイツのHansjoerg Biene博士によると、米国BBGはロシアがクリミア半島でRFE/RL関係者を弾圧していると非難した。BBGによると、4月19日クリミア半島の検 察当局はクリミアのロシア政府を転覆させる陰謀に荷担した罪でRFE/RLで働いていたことのある人を含む7人のジャーナリストを逮捕し自宅を捜索した。 同時にRFE/RLがクリミア半島向に開設しているwebサイトhttp://ru.krymr.com/ の閉鎖を命令した。同サイトは西側の報道を伝えるために2014年3月より開設されていた。(DXLD 1616)

◎チェコ共和国の略称はチェチアに
 米国のKim Elliot氏によると、チェコ共和国には一語で表現する略称がなかったが、同国はチェチア(英語:Czechia、ドイツ語:Tschechien、フ ランス語:Tchequie)を略称とすることを決定した。これに対してチェチェンと混同して分かりにくいという批判が出ている。(DXLD 1616) 隣のスロバキア共和国は「スロバキア」なので「チェコ」でも良いはずですが、チェコスロバキア時代も「チェコ」であったため同じ名称を使いた くないのでしょう。

◎ガンビア秘密局が出る!
 米国のStephen Cooper氏によると、大統領による独裁で人権侵害が顕在化しているガンビア向に人権派による秘密局Radio Free Gambiaが4月16日より放送を開始した。WRMIの仲介で以下のスケジュールで放送されている。
 04:00-05:00 15465 Issoudun送信所 100kW 207度 西アフリカ向
 同局のfacebookはhttps://www.facebook.com/GBroadcastProject/?fref=ts。言語は英語、現 地語(Mandingo語?)、フランス語が使用されている。Glenn Hauser氏によれば「Save the Gambia Democracy Project」による秘密局がA10-A11スケジュールで週1回出たことが過去にあった。WRMIのJeff White社長によれば過去の放送は緊急避難的なもので、今回の放送とは直接関係がないらしい。(DXLD 1616) fecebookのテーマ画面はTecsunのPL-660受信機になっています!

◎All India Radio海外向短波放送廃止勧告
 インドのAlokesh Gupta氏によると、同国のPrasar Bharati委員会はAll India Radioの海外向短波放送を廃止すべきとの勧告を出した。理由は送信施設の維持にコストがかかりすぎるからとしている。委員会によるとAIR海外放送部 門の予算は年間10億ルピーに達しているが、その内95%が短波送信施設の維持に費やされているという。特に送信機の特殊部品が高価である。27言語の番 組制作にわずか5千万ルピーしか使われていない。AIRにはアフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、日本から手紙が届いているがリスナーに対する効 果も定かではない。従って短波放送を廃止してインターネット放送に移行しても大きな影響はないとしている。短波放送でカバーしている地域のすべてをイン ターネットでカバーできる訳ではないため、中国に対するインドの宣伝力を削ぐ可能性がある。そのため中国と競合するネパール等の隣国向と中国向放送には短 波放送を残す余地があるとしている。(DXLD 1616)

◎同時2チャンネルDRM放送に関するレポート公表
 インドのAlokesh Gupta氏によると、AIR Bagaloreで行われた同一周波数により2チャンネルDRM放送に関する27ページの技術報告がABUより発表された。 http://data.abu.org.my/technical/tdwebsite/tr/265%20Q1%202016.pdfで参照できる。 (DXLD 1616) 

◎RRIがDAB+方式を採用
 英国のMike Terry氏によると、インドネシアのRadio Republik Indonesia(RRI)はデジタルラジオ放送としてDAB+方式を採用することを決定した。DAB+方式はドイツ、英国、ノルウェイ、スウェーデ ン、オーストラリア、ベルギー、フランスが採用しているが、人口2億5千万人のインドネシアが採用することによりDAB+対応人口は世界で一挙に2倍とな る。但し現状でラジオ放送を聞いているのはインドネシアの人口の内44%に過ぎない。DAB+受信機能はスマホに組み込まれる予定で、既にLG電子は 「Stylus DAB+」というDAB+対応スマホを開発している。当面ジャカルタ等3都市でサービスを提供する。これに触発されてタイでも2018年よりDAB+によ るラジオ放送を実施することになった。(DXLD 1616)

◎Radio Free Sarawak放送時間拡張
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、マレイシア秘密局Radio Free Sarawakは4月6日より放送時間を拡張し毎週月-土曜の20:00-22:00に15420kHz(Palauig送信所、250kW、280度)で行われている。言語はイバン語。(DXLD 1616)

◎Radio Free Asiaリオ五輪記念QSL発行
 Radio Free Asiaは8月5-21日にブラジルのRio de Janeiroで開催される2016年夏期五輪を記念したQSLカードを発行する。発行対象期間は5-8月の受信報告。同局で61回目となるQSLデザイ ンで、2008年の北京五輪記念QSLカードで使用した「RFAパンダ」(2012年のロンドン五輪記念QSLにも登場した)に「果物帽子」(ブラジルで伝説的に有名な歌手・女優のCarmen Miranda《1909-1955》が生前はやらした)をかぶせたデザインである。受信報告は同局のtechweb、E-mail、郵便のどの方法でも受付ける。(RFA Andrew Janitschek氏)





出典の略称 

   DXLD: DX Listening Digest
   DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
  WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
   HCDX: Hard-Core-DX
   JSWC: Japan Shortwave Club
   NDXC: Nagoya DXers' Circle
   ABU: Asia-Pacific Broadcasting Union
   WRTH: World Radio TV Handbook


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