月刊短波2017年1月号(第2版)
編集 赤林隆仁   時間 JST



◎Shortwaveserviceが試験送信 2版新規
 Shortwaveserviceは次のように短波で試験送信を行う。送 信所は公表されていない。
 1/21(土)・1/22(日) 21:00-22:00 9900 欧州東部向 音楽とアナウンス
 1/29(日)・1/30(月) 00:00-01:00  6015  欧州西部向 音楽とアナウンス
(SWLBULGARIA 1/13) QTHはKuchenheimer Straße 155, 53881 Euskirchen, Germany、URLはhttp://shortwaveservice.com/index.php/en/。

◎Radio Free Asia酉年QSLカード
 Radio Free Asiaは新年を記念して63枚目のQSLカードとして2017年酉年カードを発行する。図には李氏朝鮮後期の画家張承業(チャン・スンオプ 장승업) の「雄鳥図」を採用した。酉年生まれの人は思慮深く、能力の高い人が多いという。しかし忙しく立ち回り、能力以上のことをやろうとし て失敗し失望すること も多いと言われる。また中には風変わりで付き合いずらい人もいる。雄鳥は一匹狼的で一見冒険好きに見えるが実は臆病な性格であるとい う。2017年1月~4月の受信報告に対して発行される。受信報告はhttp://techweb.rfa.orgから直接 送るか、E-mailでqsl @ rfa.org、または郵送で受付ける。(RFA Andrew Janitschek氏)

西洋では酉は雄鳥(rooster)である


◎KTWRインド向DRM試験放送
 KTWR GuamのチーフエンジニアMike Sabin氏によると、同局は1月にインド向DRM放送の試験を行う。 実施要領は以下の通り。実施主体はNew DelhiにあるTWR Asia Regional Support ServicesのShakti Verma氏。
 日程: 2017年1月9日~13日
 時刻: 23:45-24:15
  周波数: 9910kHz (出力90kW、290度)
 方式:  B 64QAM
  受信報告はE-mailでKTWRDRM @ twr.orgに。
(大阪府 影山敦久氏) 

◎北朝鮮「統一のこだま放送」中波を廃止
 北朝鮮から韓国向に行われている「統一のこだま放送」(통일의메아리방송)は2016年12月21日より中波放送を中止した。理 由は中波 送信に多大な電力を消費することと、韓国政府が中波帯にジャミングを発射して聴取を防止していることと推測される。但し同局は放送を諦めた訳では なく短 波、FM放送を増波して放送を継続する。同局は2012年12月より06:30-08:30、12:30-14:30、20:30-22:30に 短波の 3970、6250kHz、中波の684、1080kHz、FMの97.8MHzで放送を行ってきたが、今回684、1080kHzが廃止され、 短波の 5905kHz、FMの97.0、89.4MHzが追加された。結局12/21以降の周波数は以下のようになった。
 短波: 3970 5905 6250kHz
 FM: 89.4 97.0 97.8MHz
 北朝鮮にはインターネットがないため、朝鮮半島では21世紀の今日未だに電波放送戦が続いている。中波放送は夜間に東アジア全域で受信出来る が、混信が 多く、特にソウルでは韓国政府が強力なジャミングを発射しているため聴取不能である。FM放送に関しては、ソウルでは強力な混信でブロックされて いるもの の、38度線近くでは受信出来る。短波放送は全土で受信可能だが、韓国で短波受信機を持っている家庭は極めて少ない上、都市部では電子機器の普及 で雑音が 多く通常は受信出来る環境にはない。結局この放送の対象は38度線近くの住民、兵士や韓国内の北朝鮮諜報員に限定されることになる。(North Korea Tech 12/24)


◎クウェートに新短波送信機 ~Radio Kuwaitの短放送復活に!
 英国のMike Terry氏によると、スイスのAmpegon社はクウェート情報省が管理するのAl Kabd短波送信所にある5基の短波送信機を更新する契約を結んだ。更新される5基の送信機は1992-95年に設置されたものである。具体的内容としてはすべての送信機の部品を交換し、3基の送信機はDRM送信可能とする、また新送信機制御システムUCSを導入して、アンテナのチューニングを自動化する。更新作業は2017年1月に開始される。(WWDXC TP 1281) Radio Kuwaitは2015年7月初旬より短波放送を停止していますが、2年振りに復活することになります。

◎ボスニアヘルセゴビナ中波局復活
 ボスニアヘルセゴビナのSanel Tufekcic氏によると、11月下旬に同国のRadio Banoviciが792kHzで中波放送を3年振りに復活した。(WWDXC TP 1278) とは言っても同国にはこれも含めて中波局はわずか3局(出力各1kW)しか残っていません。

◎Radio Biafraは新たな時間で追加放送
 英国のMike Barraclough氏によると、英国ロンドンに本拠地を置くナイジェリア向秘密局Radio Biafraは12月1日より新たに1時間の放送を追加すると発表した。(DXLD 1648)
 上記の結果次のようなスケジュールとなった(12/7に確認)。
 00:55-01:00 03:00-05:00 15235kHz Kostinbrod 100kW 195度 英語の音楽番組
(SWDX Bulgaria News 12/7-8)

◎驚異的な「Vtuner」
 DSWCIのAnker Petersen氏によると、「Vtuner」では世界37,124放送局(内通常のAM/FM放送局は22,228局)の番組をストリーミングで受信出 来る。例えばキリシャ525局、ガーナ38局、クウェート85局、インドネシア454局、フィジー6局、カナダ1,323局、グアテマラ37局、トリニダドトバゴ20、ペルー123局、と言った具合である。これらはDXingとは言いがたいが、PC上で24時間FM音質で受信出来る便利さがある。 VtunerのURLはhttp://vtuner.com/setupapp/guide/asp/BrowseStations /StartPage.asp?sBrowseType=Location。(DXLD 1648) 日本についてはAFNの地方局まで収録されています!

◎韓国からの中波ジャミング
 米国のChris Kadlec氏は韓国側から北朝鮮の電波に向けて発射されているジャミングについて現地で録音し、9つの累計に分類し音声を公開した。それらは以下の通り。
 1.最もポピュラーなジャミング 単純な音が入っているだけ http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Basic.MP3
 2.最近標準的に使用されるようになったサイレン音の入ったもの http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Standard.MP3
 3.855kHz付近に出ているハム音を発するもので空間波と地上波が同時発射されている http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Hummer.MP3
 4.「金浦サイレン」と呼ばれるうるさいサイレン音を発する強力(250klW)なジャミング 1日16.5時間発射されている http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Siren.MP3
 5.1~4のすべてが混じった複雑な音を発するジャミング http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Angry.MP3
 6.ゴムを弾いたような音を発するジャミング http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Static.MP3
 7.38度線近くから低出力(10W)で発されているジャミング http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Low_Power.MP3
 8.657kHzの平壌放送に対する140秒間隔(100秒雑音、40秒何もなし)のジャミング http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Intermittent.MP3
 9.819kHzの平壌放送に対するビデオゲームのような音とサイレン音(2)を交互に発するもの http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_Warfare.MP3
(DXLD 1648)

◎北朝鮮からの中波・FMジャミングの観測状況
 米国のChris Kadlec氏は北朝鮮が韓国側の電波に対して発しているジャミングについて、仁川空港付近で以下の様に観測し、録音を行った。
 ・711kHz KBSに向けた75kHz帯域のジャミング(711kHzを中心周波数にして684-756kHz)、海州(ヘジュ)または安岳(アナ ク)の送信施設から発せられている。ジャミングの音調は信号極度によって変わって聞こえるためパターン(ある場合にはハム音のようになる)がはっきりしな い。 http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_711_75kHz.MP3
 ・819kHz ビデオゲーム音のジャミング 平壌から出されている。http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_819.MP3
 ・891kHz KBS釜山第一放送に向けた平壌からのジャミング  http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_891.MP3
 ・900kHz ソウル文化放送に向けられたジャミング 北朝鮮ジャミングの標準的な音調 http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_900.MP3
 ・972kHz ソウルでは972kHz(1500kW)のKBSは滅茶苦茶に強いがそれでもジャミングがかけられている http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_972.MP3
 ・1134kHz   KBS(500kW)に向けられたジャミング 同様のものが1467、1566kHzにも同時に出ている 夜間数時間に渡り停止することあり  http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_1134.MP3
 ・1143kHz 自由朝鮮放送(Radio Free Korea)向けられたジャミングで四六時中発射されており、放送が出ていない時にも観測される http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_1143.MP3
 ・1467kHz KBS木浦第一放送等に向けられた「レーザー」と弥ばれるジャミング、対象とする局の信号が強くても妨害音が聞こえる http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_1467_Laser.MP3
 ・1566kHz 済州島のFEBCに向けた「レーザー」ジャミング、中国の延辺から出ているものとは異なる、北朝鮮は宗教も事実上禁止されている  http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_1566_Laser.MP3
 ・1584kHz KBSまたは中国延辺からの朝鮮語放送に向けた「ヘリコプター」と呼ばれるジャミング、ヘリコプターのプロペラ音のような音で妨害する http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_1584_2.MP3 
 ・90.3MHz 北朝鮮はFM放送にもジャミングをかけている、HLKA-SFMに向けられた90.3MHzのジャミングは開城送信所(国内向放送用 と同じ場所)から発せられている、開城送信所からは他にHLKM-SFMに向けられた92.5MHzも出ている、他には出ていないので開城ではこれ以外の FM放送は受信出来る筈である http://www.beaglebass.com/dx/external/Jammer_90_3.MP3
(DXLD 1649)

◎BBC World Service新企画発表 ~今後はデジタルコンテンツ中心に
 ドイツのKai Ludwig氏によると、BBC World Serviceは11月24日大幅な番組の変更と新サービスを発表した。BBCでは1940年代にWorld Serviceが誕生してから最大の変化であるとしている。目玉はニュース番組の充実で、デジタルコンテンツと連携して更に理解を深める仕組みや、ある題 目に関する討論番組を充実させる他、若者が知っておくべきニュースを数分間に凝縮した「BBC Minute」をビデオで提供する。また芸術、文化、科学の番組も新設する。番組の供給方法はインターネットからデジタルコンテンツをダウンロードしたり、ストリーミングで聴取する方法を中心にして行く。(DXLD 1648) BBC World Service用のiPlayerがiOS、androidアプリとして提供されています。

◎2017 Winter SWL Fest開催
 2017年の「Winter SWL Fest」は例年通り米国ペンシルバニア州Plymouthにて3月2-4日に開催される。今回は開催30周年に当るため、いつもより半日会期を延長し、 初日の午後にはオープニングイベントを行う。3日、4日はフォーラムとなるが、フォーラムで発表したい題目がある人は早めに事務局に連絡してほしい。発表 可否の判定を行い通知する。発表可能な場合1時間の発表時間(質疑応答も含む)が与えられる。問い合わせ、発表・参加申込み等は主催者のJohn Figliozzi氏(E-mail: jfiglio1 @ nycap.rr.com)に。(DXLD 1648)
 第30回Winter SWL FestはNASWA(North American Shortwave Association)の協賛で開催されるが、カバー範囲は普通の短波放送だけでなく、海賊局、中波、衛星TVまでと幅広い。3日間の講義セッションの他、オークションも開催され、参加者が交流する部屋も設けられる。また最終日の晩餐会終了後には参加各放送局によるイルミネーションショーも開催、更に豪 華賞品が当たる抽選会も行われる。参加希望者は1月19日迄に申し込めば割引料金となる。(DXLD 1649) 詳細はhttp://http://www.swlfest.comを参照して下さい。2016年のWinter SWL FestにはJSWC(日本短波クラブ)より2名の会員が参加し、ブースも開きました。

◎甘南人民廣播電台がQSY
 中国の甘南人民廣播電台は12月初めより周波数が5970kHzから5979kHzにシフトしている。放送時間は19:30-23:00で、出力は50kW、無指向性。中国語。(SWDX Bulgaria 12/8)
  米国のGlenn Hauser氏によると、米国でも確認されている。青木リストによると出力は50kWではなく15kWとなっている。言語は中国語及びチベット語である。(DXLD 1650)
  米国のRon Howard氏は22:17に5979kHzと3990kHzで放送しているのを確認した。この時間は中国語であった。(DXLD 1651)

◎Radio Dandal Kura InternationalのB16スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Babcock社の仲介で行われているナイジェリア向秘密放送Radio Dandal Kura InternationalのB16スケジュールは次の通り。言語はカヌリ語。
 14:00-16:00 7415 Ascension送信所 250kW 55度
  16:00-17:00 15480 Wofferton送信所 300kW 165度
(WWDXC TP 1279)

◎Radio Australia番組で短波廃止を批判
 米国のAndy Robins氏によると、Radio Australia(RA)の番組「Pacific Beat」の中で、同局の前局長は1月いっぱいでの短波放送廃止の決定について批判した。前局長によれば太平洋の離島で聞いているリスナーの大半は携帯電 話の電波も届かないところに住んでおり受信の機会が無くなってしまう。ABCもオーストラリア政府もRAにとっては敵そのものであり、彼らはRAに対して損害を与えることしかしてこなかった。またこんな状況になっている事を多くのオーストラリア市民は知らされていない。(WWDXC TP 1279) 受信料を払わない外国の聴取者など ~新年早々下品な表現で恐縮ですが~ 「糞でも食らえ」ということでしょうか。

◎DSWCI終焉のご挨拶
 Danish Shortwave Club International(DSWCI)のAnker Petersen会長は、同クラブが今年いっぱいで活動を終了するに当たり次のような談話を発表した。2016年11月18日はDSWCI発足60周年となる。デンマークの小さな町に生まれたこのDXクラブはすぐに世界的なクラブに成長した。現在の会員数は33ヵ国227名であり、累積会員数は3,786 名である。60年間に会長を務めたのは次の3人;Niels Jacob Jensen氏(1956-1962)、Anker Petersen氏(1963-1972)、Carol Feil氏(1972-1981、米国に移住)、Anker Petersen氏(1981-2016)。会誌「Shortwave News」の総合エディターは次の3人;Kaj Bredahl Jorgensen氏(1968-1972)、Carol Feil氏(1972-1980)、Kaj Bredahl Jorgensen氏(1981-2016)。会計責任者は1972年以来ずっとBent Nielsen氏が勤めてきた。最後に世界中から貴重な情報を寄せていただいたアクティブなメンバーにも謝意を表したいとしている。(WWDXC TP 1279) 

Good Bye DSWCI!



◎フランスRoumoules送信所の1467kHz廃止
 フランスのChristian Ghibaudo氏によると、同国のRoumoules送信所より行われていた1467kHz(1000kW)の中波送信が2016年10月31日で廃止 された。この波は70年前から送信が行われており、10月まではTrans World Radio、Radio Maria、Vatican Radioが使用していた。(WWDXC TP 1279) 欧州からまた一つ有名周波数が消えました。

◎ロシアVoronezhからの短波送信
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、ロシアVoronezhから行われている短波送信は以下の様にモニターされた。出力は1kW、無指向性送信である。多分無許可。周波数は6210kHz。
 21:00-23:00 Local Voronezh Radio
 23:00-24:00 Comintern Radio
(WWDXC TP 1279)

◎「殉教者の声」からeQSL
 ロシアのAlexander Makukhin氏によると、同氏はキリスト教対北放送「殉教者の声」(Voice of Martyrs、00:00-02:00 7510kHz)よりeQSLを受け取った。受信報告のメール先はtfoley @ vomkorea.kr、同局のURLはhttp://www.vomkorea.kr/である。(WWDXC TP 1279)





◎バチカンのGarden Transmitter中波も廃止
 英国のDan Goldfarb氏によると、バチカン市国の中より送信されていた中波の585kHz及び1260kHzのVatican Radioの放送が2016年11月30日で廃止された。これでバチカン領内の「Garden Transmitter」からの送信は皆無となった。
 イタリアのAndrea Borgnino氏によればGarden Transmitterからは2012年までは短波放送(3975/4005kHz 10kW)も出ていた。短波放送は2基のログペリアンテナとゲージ型ダイポールアンテナのから送出されていたが。2014年に撤去された模様で、現在はない。(WWDXC TP 1279)

◎Radio Publique AfricaineのB16スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、ルワンダ向Radio Publique AfricaineのB16スケジュールは以下のとおりである。Madagascar送信所、250kW、295度、周波数は11550kHz。
 03:00-03:30 キルンディ語
 03:31-03:58 フランス語
(DXLD 1649)

◎RFIがフランス国内でDAB+放送
 英国のMike Terry氏によると、Radio Franceは2016年初めよりParisでのFM電波混信対策としてFM電波(89.0MHz)のDAB+化の検討を開始し実用化の目処が付いた。以 前はデジタル化に無関心であった国際放送RFIは、これに触発され、Lyon、Lille、StrsburgでのFM放送DAB+化に参加することになっ た。(DXLD 1649) 何故国内でRFIか不明ですが、フランスに外国からの移民・難民が多くなっていることが理由かも知れません。あるいは廃止を免れるための苦肉の策かも。

◎ドイツHamburgの中波鉄塔撤去
  ドイツのWolfgang Bueschel氏及びKai Ludwig氏によると、同国Hamburgにあった旧972kHz用の中波アンテナ鉄塔(ラジエータの高さ184m、支柱の高さ77m、出力300kW 用)が12月2日に撤去された。同送信所にはOsterloog送信所から移設された120mの鉄塔もあったが2011年に撤去された。同送信所の送信機 は2010年にソリッドステート型のものに更新されたばかりであったが、政策の変更で他のドイツ各地の新設送信機と同様無駄になった。(DXLD 1649)

◎モンゴルの国内向4830kHz日本製送信機で復活
 英国のAlan Pennington氏によると、長らく休波していたMongolian Radioの国内向短波放送4830kHzが12月2日より復活した。番組は第二放送「Golden Radio」である。ドイツのWolfgang Bueschel氏がUlan Bator近郊にあるMongolian Radio Transmitting Centreの所長Gantumur Tumurbataar氏から聞いた話では日本政府の援助で短波送信機更新のプロジェクトが実行されていた。Mongolian Radio Transmitting CentreのあるKhonkor送信所には50kW(7260kHz)、Altay送信所には10kW(4830kHz)、Murun送信所には 10kW(4895kHz)の日本NEC製短波送信機がアンテナとともに新設された。なおSainshandの10kW(4865kHz)送信機は 2016年9月以降改善作業のために休止している。(DXLD 1649)

(左)更新される前のKhonkor送信所NEC製短波送信機(2002年設置) (右)同送信所短波用アンテナ (何れもJICAのHPより)
 


◎NBC Wewak局のビデオ公開
 オーストラリアのIan Baxter氏によると、パプアニューギニアNBC-Wewak局の中波・短波用送信所の空影ビデオがYou Tube上で公開されている。https://www.youtube.com/watch?v=Leak0xSgOLk。それによると、中波用垂直アンテナ1本、短波用アンテナの4本のマストがWewak空港近郊の送信所にあるのが観察される。(DXLD 1649) 開始3分過ぎに飛行機の右側に一瞬現れます!

◎周波数割当計画に関するwebサイト一覧
 カナダのJoe Robinson氏によると、周波数割当計画(frequency allocation)に関するwebサイトとして次のようなものが有効である。
 The Radio Spectrum (Wikipedia) 世界的な周波数割当計画の解説:  https://en.wikipedia.org/wiki/Radio_spectrum
 Allocation of the Radio Spectrum (John Neuhaus) 細かい周波数区分毎の割当計画: http://www.jneuhaus.com/fccindex/spectrum.html
 Canadian Table of Frequency Allocations (Government of Canada) カナダにおける周波数割当計画:  http://www.ic.gc.ca/eic/site/smt-gst.nsf/eng/h_sf01678.html
 Spectrum Management and Telecommunications (Government of Canada) カナダ政府によるアマチュア無線バンドの割当計画:  http://www.ic.gc.ca/eic/site/smt-gst.nsf/eng/sf01226.html
 US Amateur Frequency Allocations (ARRL) 米国におけるアマチュア無線バンド及び特別周波数の割当計画画: http://www.arrl.org/frequency-allocations
 Radio Amateurs of Canada 0 - 30 MHz Band Plan (RAC) カナダにおけるアマチュアバンド内割当計画:  http://wp.rac.ca/rac-0-30-mhz-band-plan/
 (DXLD 1649) 日本の周波数割当計画はhttp://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/freq/search/share/plan.htm参照のこと。

◎1949年の短波周波数表
 スウェーデンのThomas Nilsson氏によると、1949年の世界短波周波数表(スウェーデン語)が以下のサイトで公開されている。 http://www.thomasn.sverige.net /Shortwave_table_Arne_Skoog_March_1949.pdf。(DXLD 1649) Sweden Calling DXersのホストであった故Arne Skoog氏の作成と思われます。昔のWRTHのような活字が使用されています。

◎サイクロンでAIR-Chennaiの短波送信一部停止
 インドのJose Jacob氏によると、12月12日にサイクロン「Vardha」がChennaiを直撃し、AIR-Chennaiの送信所にある2基の短波送信用アンテナが倒壊した。この影響で7380kHz(10kW)、7270kHz(100kW)が停波しているが、4920kHz(10kW)は出ている。また中 波の720、1017kHzは電力を弱めて送信、FM放送は平常通り出ている。738kHzのDRM放送は停止している。(WWDXC TP 1280)

◎AIR-Shillong送信時間を拡張
 インドのAlokesh Gupta氏によると、AIR-Shillongは12月15日より、4970kHzで行われているローカル放送の放送時間を拡張した。新放送時間は以下の通りである。
 09:25-13:00、19:56-02:40。(WWDXC TP 1280)

◎Winter 2016-2017 International Shortwave Broadcast Guide出版
 米国Teak Publishingより「Winter 2016-2017 International Shortwave Broadcast Guide」 (ISWBG) が出版された。AmazonのKindleで読む形式の電子ブックである。全世界における秘密局・一部の業務局を含む短波局の周波数表を掲載、放送時間からも検索できるようになっている。また各国別の概況も掲載。今年から新たに長波、一部の中波、時報局もカバーするようなった。「Introduction to News and Entertainment Programming on Shortwave Radio」、「A feature on Online Radio」、「Radio Listeners Crash Course on Shortwave Radio Propagation」、「Who's Who in the shortwave radio spectrum 」、「Getting Started in Shortwave Radio, a primer」などの記事も掲載されている。注文はAmazonに。価格は$7.99。(WWDXC TP 1280) Winter版とSummer版と年2回出版されます。価格も手頃なのでWRTHの副読本として備えておくのも一法かと思います。




◎アルバニアShijak送信所の中波送信機まだ残存 ~借用要請も
 アルバニアRadio TirananoDrico Cico女史によると、のShijak送信所にある1098kHzで1961年以来使用されていた中波送信機は2006年に廃止された。国土が狭い上に山 地が多く、地上波が伝わりにくいアルバニアでは短波放送よりむしろ中波放送が広い地域をカバーするために有効であった。1098kHzの中波放送は出力150kWで昼間は全土の65%の地域で、夜間は32%の地域で受信出来た。更にイタリアやモンテネグロの一部でも受信出来た。2006年の廃止直後には英国のMerlin Communications(当時)が借用することになっていたが実現しなかった。ところが最近になってイタリアのRAIが借用を申し込んできた。 (DXLD 1650)

◎オーストラリアに新短波局Station X
 オーストラリアのJohn Wright氏によると、同国Gold Coastにて1692kHzで放送していたStation Xが短波放送に鞍替えするすることになった。周波数は2368.5kHz、出力は100W。社長はPeter Tate氏。受信報告はE-mailでadmin @ stationX.com.auに。同局のURLはhttp://www.stationx.com.au/。同国のCraig Seager氏によれば12月11日現在まだ放送は確認されていない。また免許では1000Wまで出せることになっている。(DXLD 1650)




◎音楽番組も廃止するABC
 米国のSaul Broudy氏が「Folk Alliance Australia」12月号の報道として伝えたとこえおによると、オーストラリアABCの番組はは同国のミュージシャン・音楽産業・音楽愛好家にとっては楽曲をプロモーションする絶好の場であった。ところがABCは著作権料削減の目的で2017年より、「The Inside Sleeve」、「The Daily Planet」、「The Live Set & The Rhythm Divine」等の主要音楽番組を廃止する決定を行った。音楽関係者に対する打撃は大きく反発が広がっている。反対の署名サイトが立ち上げられている。https://www.change.org/p/michael-mason-hands-off-radio-national-music。(DXLD 1650) Radio AustraliaやNorthern Territory Shortwave Serviceの廃止だけではないのですね。

◎Oromo Voice Radio送信停止
 B16スケジュールでIssoudun送信所から17850kHzで放送していた、エリトリア向秘密局Oromo Voice Radioは送信をキャンセルした。(DXLD 1650)

◎グアテマラで郵便制度崩壊
 中米グアテマラでは郵便サービス部門と政府との話し合いが決裂し、2016年8月25日以降郵便制度が崩壊し、同日以降郵便は届かない。郵便サービスを行っていたEl Correo de Guatemalaはすべての業務を停止し600名いた従業員は解雇された。グアテマラ政府はEl Correo de Guatemalaに郵便事業を発注することを拒否したため、業務停止となった。これを打開するのには政府が新たな郵便事業体を作るしないが、これは困難な事とされている。El Correo de Guatemalaは昨年年間1730万通の手紙、9千通の電報、7万件の小包を取扱っていた。(DXLD 1650) Radio Verdadへの連絡手段はE-mailのみになってしまいました。

◎Erevan-Gavar送信所新春特別送信
 ShortwaveserviceのChiristian Milling氏によると、アルメニアのErevan-gavar送信所より来たる2017年1月2日と18日に以下の様な特別送信が実施される。周波数はすべて6145kHz、305度、欧州向。
 1/2
 04:00-05:00 Radio Menschen & Geschichten
 05:00-06:00 Radio Pushka
  06:00-06:30 Golden 80s Rewind
 1/18
 04:00-05:00 ADDX Jubilaeumsprogramm
(WWDXC TP 1281)

◎デンマークがラジオ放送デジタル化へ
 デンマークはラジオ放送のデジタル化を行うこととなり、2017年より全土にデジタルラジオネットワークを敷設することになった。デジタル化作業は2017年1月~2028年12月の間で、スウェーデンTelacomの子会社Digital Radio Telecom社によって行われる。最初のデジタル放送は2017年10月にオンエアーされる。(WWDXC TP 1281) 先陣を切ったノルウェイに続いて2ヵ国目です。

◎Radio Al-Mukhtar及びRadio Adal周波数変更
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Media Broadcast社の仲介で放送を行っているRadio Al-Mukhtar及びRadio Adalが12月18日より周波数を変更した。新周波数は以下の通り。送信所はIssoudun、出力100kW。125度。エチオピア向。
  Radio Al-Mukhtar 水曜 00:00-01:00 11670 (00:00 アラビア語、00:30 ティグリナ語) 旧17580kHz
  Radio Adal 木・日曜 00:00-01:00 11670 (00:00 アラビア語、00:30 ティグリナ語) 旧17580kHz
(WWDXC TP 1281)

◎日本政府「ふるさとの風」予算を増額に
 英国のChris Greenway氏がJapan Timesの報道として伝えたところによると、日本政府は北朝鮮拉致東者向国営放送「ふるさとの風」の予算を増額すると12月19日発表した。菅官房長官によると、2017年度予算では新たに1周波数を増設する予算を増額確保したという。(WWDXC TP 1281) 現在同時に2波ですが、3波になるということでしょう。

◎米国IBBハムバンド内に新周波数
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、米国IBBは12月18日より00:00-02:00に行われているRadio Free Asiaの朝鮮語放送の周波数を7210kHzから7195kHzに変更した。送信所はTinianで出力は125kW、パラに5885、9985kHzが出ている。(DXLD 1651)
  ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、これはITUが定めた41mハムバンド(7000-7200kHz)内であり、国際規約に違反する。トランプ政権になって米国が国際的な規約に縛られず自由に行動する事を示したのものではないか。(WWDXC TP 1281)

◎Sedoye Bahar B16スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、イラン向秘密局Sedoye Bahar(春の声)のB16スケジュールは次のように確認された。
  金・土曜 04:00-04:30 7510 (Moldova送信所、500kW、116度) ペルシャ語
(WWDXC TP 1281)

◎Radio Nacional del Paraguayの短波送信所再生計画?
 英国のDan Goldfarb氏によると、Radio Nacional del Paraguayは以前から送信所をChaco-iに移転して、1/4波長垂直アンテナを新設し、出力20kWの新送信機で短波放送を再生する計画を持っている。スタジオとの間はデジタル通信ラインで結ぶ。また現在のCapiata送信所にある100kW短波送信機を将来Chaco-iに移転する。しかしChaco-iは暴風と洪水の影響を受けやすい地域であり、政府内にはもっと安全な地域に移転すべきとの異論もあり計画は進んでいない。政府は交通の便が良い現在のCapiata送信所を工業地域にするために送信所移転を図っている。(WWDXC TP 1281) パラグアイの首都はAsunción、「アスニシヨウ」ですから!

◎International Callsign Hadbook第5版発行
 米国Teak Publishing社よりInternational Callsign Handbook~Government/Military編の第5版が発行された。前版と同様Lary Van Horn氏の編集で、世界の政府及び軍事に関する85のサービスに使用されている短波・超短波・極超短波のコールサインを国別にリストしたものである。コールサインの基礎知識、コールサインの付け方、各サービスの概要、専門用語集等の資料も掲載している。Kindle版の電子書籍として発行され、価格は$7.49、Amazonより入手できる。(WWDXC TP 1281)

International Callsign Handbook第5版




◎Radio Tiranaついにインターネット放送開始
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、アルバニアのRadio Tiranaが海外放送のストリーミング配信を開始している。URLはhttp://rtsh.al/radio-tirana-3である。国内向の他の2系列の放送も提供されている。(DXLD 1651) 画面の右上に「Live」のボタンがあり、放送している時だけ聞くことができます。

◎カナダTrenton Volmetの放送
 米国のGlenn Hauser氏によると、カナダ陸軍(Canadian Forces)のTrenton Volmet(コールサインCHR)の放送が15034kHzUSBが23:32に受信出来た。EiBiによると、同Volmetの放送時間は08:10-20:00に6754kHz、19:10-09:00に15035kHzである。(DXLD 1651)

◎Italian Broadcasting Corporationの今後の放送予定
 イタリアのBCL NEWSによると、Italian Broadcasting Corporation(IBC)の今後の放送予定は次のようになっている。
 木曜 03:00-05:00 1584 AM stereo
       03:00-06:00 3975
       04:00-05:00 6070
  金曜 11:00-11:30 9955 (WRMI中継)
  土曜 22:00-23:00 6070
  日曜 06:00-06:30 1584 AM stereo
       09:30-10:00 7730 (WRMI中継)
  文字放送モード(M:MFSK32、O:OLIVIA16-500)で行われている「IBC DIGITAL」は次のように放送されている。
 木曜 05:30-06:00 3974 M O
  金曜 11:25-11:30 9955 M
  日曜 06:25-06:30 1584 M
       09:55-10:00 7730 M
       20:30-21:00 6070 M O
  同局のURLはhttp://www.ibcradio.webs.com、E-mailはibc @ europe.comである。
(DXLD 1651)


◎YouTubeが北朝鮮のTVチャンネルをブロック
  YouTubeは2016年11月21日より北朝鮮の朝鮮中央TV第一チャンネルの放映をブロックした。アクセスすると「このアカウントはYoutubeのコミュニティガイドラインに違反したため終了した」というメッセージが表示される。このチャンネルには北朝鮮のプロパガンダ映像が毎日アップロードされており、世界中の北朝鮮研究者が利用していた。YouTubeはブロックの具体的理由についての質問に回答していない。またこのチャンネルに関するFacebookのページも11月17日以降更新されていない。考えられる理由は北朝鮮がYouTube視聴による広告収入を得ることが米国の北朝鮮経済制裁に違反することである。しかしYouTube上のチャンネルが北朝鮮政府によって公式に運営されている証拠はない。放映内容はアジア・欧州・北米に衛星経由で配信されている朝鮮中央TV第一チャンネルの映像からとったものであり、トップ映像は中国新華社通信のHPよりとったものである。従って北朝鮮国外で編集してアップロードすることは容易である。このようにYouTubeが北朝鮮をブロックしたのは今回が初めてではなく、2014年にも発生した。この時は「Stimme Koreas」というチャンネルが「DPRK Music Channel」から、アップロード内容が朝鮮中央TVの著作権を侵害しているとの訴えで一時停止されたが、その後復活している。(North Korea Tech 11/23)
  英国のMike Cooper氏がWashington Postの報道として伝えたところによると、ブロックの理由は北朝鮮プロパガンダの放送内容ではなく、このTV放送が参照されることで、北朝鮮政府にCM収入が入ることを阻止することである。YouTubeのコミュニティガイドラインによれば、猥褻・有害・著作権侵害・米国の法令律違反となる内容のビデオや放送はブロックすることになっているが、今回の措置は米国の法令違反に基づいてとられたものである。2016年3月に米国財務省は北朝鮮の宣伝機関の活動に米国企業が加担することを禁止したが、これに抵触する恐れが出てきたことによる。この措置に対して北朝鮮専門家の間では、CM収入は微々たるものであり、閉ざされた国の情報源を失う影響の方が大きいとの異論も出ている。(DXLD 1651) 

◎Radio Denge Kurdistanスケジュール変更
 ブルガリアのOvo Ivanov氏によると、Radio Denge Kurdistanは12月23日より以下のスケジュールで送信している。すべて西アジア向クルド語。
 12:30-15:00 7350 Moldova 300kW 130度
 15:00-22:00 11600 Moldova 300kW 130度
 22:00-00:00 11600 Moldova 300kW 116度
  00:00-01:00 11600 Issoudun 250kW 90度
 01:00-04:30 7455 Issoudun 250kW 901度
 04:30-06:30 7455 Moldova 300kW 116度
(DXLD 1651) 周波数は3本立てとなり、Kostinbrodからの送信が停止されました。
  
◎マーシャル群島からアメリア・イアハート送信の実証実験
 英国のMike Barraclough氏によれば、1937年7月、世界一周飛行の途中南太平洋上で消息を絶った米国の女性飛行家アメリア・イアハート(Amelia Earhat)は、沿岸警備隊の船舶に対してコールサインKHAQQ、周波数3105kHzでメッセージを送り、更に6205kHzでメッセージを送ると送信して消息不明となった。3105kHzのメッセージは沿岸警備隊、米国海軍、パンアメリカン航空の通信局、米国・カナダ・ナウル・オーストラリアのBCLが実際に受信している。彼女が当時日本領であったマーシャル群島のMili岩礁に不時着したという説に基づき、Dave Porter氏らの米国の無線家グループが2016年12月16日にマーシャル群島のMili岩礁より3105及び6205kHzでKHAQQのコールサインで電波を発信する実験を行った。電波は02:30-02:34に6250kHz、02:34-02:41に3105kHz、03:00-03:04に6250kHz、03:07-03:11に3105kHzにて、当時と同じ50Wで送信された。(DXLD YG 12/11)
 南アフリカのDave Porter氏がJohannesburgでモニターしたところでは受信不能であった。(DXLD 1651) アメリア・イアハートは21世紀の現在でも米国で人気のある冒険家です。彼女を取り扱ったTVのドキュメンタリー番組の一環らしいです。

◎Radio Netherlandsのアーカイブ所有権をPCJ Internationalが取得
 PCJ InternationalのKeith Perron社長によれば、同社は旧Radio Netherlandsの放送した番組の関係者と交渉して、同局が放送した番組アーカイブの所有権を全面的に取得した。PCJ Internationalではこれらのアーカイブを次のように利用する予定である。PCJ Internationalが所有権を取得したため、YouTube上にアップロードされた同局の番組は削除し、また無許可で販売されているCDにも法的措置をとった。このアーカイブの一部はオーディオクリップとしてweb上で公開する。またアーカイブ全部の参照権はNetherlands Institute for Sound & Visionが有することになるので、研究上の理由で番組全体を聴取したい場合は同団体を通じて入手できる。番組内容そのものには著作権があるため、入手した番組を商業的に利用する場合は著作権処理が発生する。また今後Radio Netherlandsの番組をPCJ Internationalの許可なく商業的に配布・販売することは禁止される。所有権を主張する意味は、テープ・フィルム・レコードの形で保管されるアーカイブに相当の保管コストが発生するためである。(DXLD 1651)

◎ノルウェイがラジオ放送のデジタル化開始 ~FM放送も廃止
 英国のMike Terry氏によると、ノルウェイの公営局NRK(Norsk Rikskringkasting)は世界に先駆けて2017年1月11日より、FM放送を廃止してラジオ放送を完全にデジタル化(DAB+方式)する。FM放送の廃止はNorland地方から開始され、同日の現地時刻23:11にはすべてのFM局が電波を停止する。Bodøに於いて政府主催の廃止式が挙行され、NRKの幹部、民間放送の幹部、ラジオ産業関係者、BBC、EBUの代表が参加する。またそれに先立ち欧州放送国際セミナーも開かれる予定である。(DXLD 1651) ノルウェイでは既にAM放送も廃止されていますので、DAB+対応ラジオを持参しないとNRKのラジオ放送は受信出来なくなります。NRK以外の民間FM放送局や2局ある短波局は当面影響無しと思われます。

◎Radio Itahukaスケジュール変更
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、MBR仲介のルワンダ向秘密局Radio Itahukaは12月4日よりスケジュールと周波数を以下の様に変更した。放送はキルンディ語。
 日曜 03:00-04:00 15420 Madagascar送信所 250kW 315度
(DXLD 1651)

◎「BROADCASTS IN ENGLISH B-16」発行
 British DX Clubより「BROADCASTS IN ENGLISH B-16」が発行された。世界の英語放送を時間別に収録、更に音楽番組、DRM放送、お便り番組、DX番組の紹介もついている。32ページ。価格は航空送料込で£5またはUS$7、pdf版は£3。詳細はhttp://www.bdxc.org.uk参照のこと。 (DXLD 1651)

◎Tropical Band Monitor 2016発行
 Danish Shortwave Club(DSWCI)のAnker Petersen氏によると、同クラブは「Tropical Band Monitor 2016」(TBM-2016)を発行した。先に発行した「Domestic Broadcasting Survey No.18」(DBD-18)の補完版として毎月提供されているものの、2016年総集版であり、2016年1~11月に実際にモニターされたかどうかを周波数別にリストしている。無料でwww.dswci.org/tbmよりダウンロードできる。(DXLD 1651) DSWCI解散後もDBS、TBMの発行、webサイトは暫くの間維持されるようです。

◎朝鮮の声URLを若干変更
 12月29日より北朝鮮の「朝鮮の声」放送はURLを変更した。新URLはhttp://www.vok.rep.kp/CBC/である。(ドイツ Arnulf Piontek氏) 従来のURLからも自動転送されます。画面右上部で9カ国語が選択できます。



出典の略称 

   DXLD: DX Listening Digest
   DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
  WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
   HCDX: Hard-Core-DX
   JSWC: Japan Shortwave Club
   NDXC: Nagoya DXers' Circle
   ABU: Asia-Pacific Broadcasting Union
   WRTH: World Radio TV Handbook



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瀕死状態のDWから来たクリスマス・新年メッセージ (Frohes Fest:メリー・クリスマス)