月刊短波2017年11月号(第2 版)
編集 赤林隆仁  時間 JST


◎HCJB日本語放送「BCLの日」特集 ~11/25・12/2に放送  
2版新規
   「BCLの神様」として親しまれ、2008年に死去した山田耕嗣氏の業績を忍んで氏の誕生日の12月17日は「BCLの日」とされているが、HCJB日本 語放送は10回目の「BCLの日」を記念して来たる11月25日及び12月2日(何れも土曜日)の2回にわたり「BCLの日特集 
山田耕嗣氏の想い出」を放送する。出演は昨年に引続きJSWC理事の大武逞伯・赤林隆 仁両氏で、山田氏の生活の状況とともに最新のBCL事情も紹介する。この番組の受信報告にはHCJBから通常のQSLカードが発行される 他、JSWCからもQSLカードが発行される。eQSL希望の際はE-mailでjswcqsl @ live.jpに、印刷されたQSLカード希望の場合は82円切手を貼ったSASE(宛先記入済封筒)に手数料として更に82円切手1枚を同封し〒 248-8691 鎌倉郵便局私書箱44 号 JSWC QSL係当てに送付する。この場合2回の放送分の受信報告に対しては2017年の「干支カード」とJSWC50周年記念カードの2枚が送付される。
 放送期日と周波数は以下の通り。 11/25(土)及び12/2(土) 07:30-08:00 15400  20:00-20:30 15400(再放送)
(JSWC
大武逞伯氏)

番組録音中の両氏



◎2018年版World Radio TV Hadbook早期予約  
2版新規
 
2018年版のWorld Radio TV Handbookは12月初めに発行される。IBSジャパンではJSWC会員の予約者には日本再早で届けることにしているが、例年通り月刊短波読者 向の特価早期予約の受付を開始した。
 価格は送料込で、
 1)World Radio TV Handbook本体のみ 特価5,150円 (一般向価格は5,299円)
 2)World Radio TV handbook+日本語版解説 特価5,450円 (一般向価格は5,599円)
 注文は「月刊短波読者価格」と明記して、郵便振替で00210-7-28136 加入者名 IBSジャパン へ。
(IBS ジャパン)

◎Flevoland旧送信所のドローン映像公開
 オーストラリアのIan Baxter氏によると、旧Radio Netherlands Worldwideの送信所として使用されたFlevolandの旧短波送信施設を2016年にドローンで上空から撮影したビデオがYouTube上に公 開されている。
https://www.youtube.com /watch?v=nGuL6_vMa8k。 (DXLD 1739) 「Abandoned Shortwave Station」という題名です。

上空から見た旧Flevo送信所 鉄塔は残っている(同ビデオより)


◎Wantok Radio Light火災で停波

 米国のGuy Atkins氏によると、パプアニューギニアのWantok Radio Light(7325kHz)は火災に遭い短波送信施設が焼失したため停波中である。管理する米国Georgia州のLife Radio Ministriesが現在スタッフを派遣して現状を調査中であり、10月に帰米した後今後の復旧方針を決める。同局の放送は短波の他30の FM放送局からも行われているがカバー範囲が狭く不十分である。消失したのが短波送信施設のみなのかスタジオも含まれるかについては明確でな い。(DXLD 1739)

◎スリランカからRadio Veritas Asiaのオンライン放送
 ドイツの
Hansjoerg Biener博士によると、スリランカのカトリック教会はRadio Veritas Asiaのシンハラ語放送を8月24日よりインターネット上でも聴取できるようにした。同局のシンハラ語放送は1976年より行われているもので、スリラ ンカのカトリック教徒には広く聞かれている。米国のGlenn Hauser氏によると、2017年版WRTHにはシンハラ語放送の記載はな く事実上新サービスの可能性もある。(DXLD 1739) 日本にRadio Veritas Sri Lankaのblogspot(http://radioveritas.blogspot.jp/)があり、そこから受信できるようです。またこの blogspotによると、09:00-09:27 11730 9865、21:30-22:00(または22:30-23:00)9520kHzで放送しているとのことです。




◎BBC北朝鮮向朝鮮語放送開始

 ドイツのKai Ludwig氏らによると、BBCの北朝鮮向朝鮮語放送がついに開始された。時間は00:30-03:30 5810 9940(9940kHzは10月29日より5830kHzに変更予定)、01:30-02:30 1431である。5810kHzはTashkent送信所(100kW、68度)からで、02:00まで北朝鮮のジャミングがかかっている。 9940kHzは台湾の淡水送信所(300kW、2度)からで、当初ジャミングはかかっていなかったがその後かけられた。1431kHzはモ ンゴルの
Choibalsan-Dornod送信所から (500kW、150度)の送信である。同時に朝鮮語のHP(https://www.bbc.com /korean)も開設された。HP上の時間表示は北朝鮮時間になっているが、オンデマンド放送の 表示はKST(韓国標準時、JSTと同じ)で、内容からも韓国向のようである。番組は30分単位の長いニュースで構成されている。
 北朝鮮でこの放送を聞くと重罪に処せられるが、
人権団体によると、 2015年現在30%の人は秘密裏に外国の放送を聞いている。受信方法は秘密市場で入手できる中国製ラジオ、平壌放送に固定された国家支給の 受信機の改造が主であるが、中には受信機を自作して聞いている人もいる。(DXLD 1739)

BBC朝鮮語放送のHP


◎ベラルーシは9カ国語でインターネット放送
 RUS-DX 10月号によると、International Radio Belarusは10月1日よりアラビア語よるインターネット放送を開始した。これで白ロシア語、ロシア語、英語、ドイツ語、ポーランド語、フランス語、 スペイン語、中国語、アラビア語の9カ国語で放送していることになった。アジアでは中国との関係が最重要視されており、中国語放送の内容拡充 も行われた。(DXLD 1740) どれ位の人が聞いているのでしょうかね? アラビア語放送のURLはhttp://radiobelarus.by/arです。

◎Radio Sedayee Kashmirが6030kHzに出現
 英国のDavid Kernick氏によると、インド側からパキスタン側に向けた秘密放送Radio Sedayee Kashmirが10月2日より6030kHzに出現した。23:30-00:30にドグリ語の放送が受信できる。4870kHzとパラレルである。 (DXLD 1740) 6100kHzからQSYしたものと思われます。

◎Radio Lebanonがストリーミング放送
 ドイツのRoger Thayer氏によると、Radio Lebanonは新webサイト(http://www.radioliban.gov.lb)より、アラビア語のストリーミング放送を開始した。web サイトには放送スケジュールが掲載されているが放送はその通りに行われていない。ない同局の第二放送(FM96.2MHz)はRFIとのジョ イントでフランス語・アルメニア語・英語で行われているが、こちらのストリーミング放送は2006年頃から既に実施されており http://www.96-2.comで聞くことができる。古参のDXerならば知っている通り、Radio Lebanonはかって短波放送を行っており1984年版WRTHによれば11955、15355kHzでアラビア語・英語・フランス語・スペイン語・ポ ルトガル語の放送が行われていた。(DXLD 1740)

かっては短波放送もあったRadio LebanonもFMとインターネット放送のみになってしまった



◎Denge KurdistanすべてErevan送信に

 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、クルド秘密局Denge Kurdistanはすべての送信をErevan-Gavar送信所からに変更している。以前はGrigoriopol送信所が多用されていた。10月初 め現在のスケジュールは次の通り。すべてErevan-Gavar送信所、300kW、192度。言語はクルド語。
 11:30-14:00 6155
14:00-03:00 7320 7520
03:00-06:00 6155 7320
 ドイツのKai Ludwig氏によると、Denge Kurdistanの番組製作はスウェーデンStockholm近郊Nackaにある「Stiftelsen Kurdisk Media」で行われ、ベルギーBrusselles近郊Denderleeuwにある本部「Globe Show Center」から送信所に送られている。Eutelsat Hotbird衛星13Cから衛星放送でも出ており、transponder 11296 H 27500 Audio ID 3027、transponder 11373 H 27500 Audio ID 3008で受信できる。衛星放送の方が0.1秒だけ短波放送より早く出ている。(WWDXC TP 1317)

◎Radio Nacional da Amazonia停波中
 英国のMike Terry氏によると、ブラジルのRadio Nacional da Amazonia(6180、11780kHz)は発電機及び変圧器に異常が生じたために短波放送及び首都Brisilia向中波放送を3月より停波中で ある。運営元のEBCでは免許が切れる12月までに復活させたい希望を持っているという。同局は元々送信機のメンテナンスが悪く公称出力 250kWのところ実際には180kW位しか出ていなかったが、何とか送信はできていた。しかし2017年3月20日に送信所に落雷があり、電力を供給す る発電機・変圧器が焼失した。そのため停波を余儀なくされ、現在はインターネット放送、衛星放送のみとなっている。対象としているアマゾン地 域では殆どのリスナーが短波で聞いていたため、聞こえないという苦情が多数寄せられているものの、政府は具体的な復旧に着手していない。アマ ゾン地域では放送にメッセージを寄せて通信し合う「Amazon's payphone」という通信方法が一般的に利用されてきたため、リスナーの不満は非常に大きくなっている。(WWDXC TP 1317) 5ヶ月間も放っておくのが実にブラジル的ですね!

◎ロヒンギャ向ベンガル語放送は地方局から
ミャンマー政府が発表したロヒンギャ向けベンガル語放送はラカイン州北部ManugdawにあるMyanmar Radioの地方局Mayu FMから行われていることが判明した。周波数はFM90.1MHz出現地時間(UTC+6.5)の06:00-10:00及び 16:00-20:00に行われている。この局は2012年2月1日より放送を開始、従来は同じ時刻にミャンマー語、ラカイン語・ロヒンギャ語(ロヒン ギャの話すベンガル語)で放送していたとされている。10月よりミャンマーのマスコミも現地に入れなくなったため詳しい事は不明で あるが、住民でMayu FMを知っている人や聞いたことのがある人はあまりいないらしい。(WWDXC TP 1317) ManugdawにあるMyanmar Radioは2波あり、その内の90.1MHz(他は88.9MHz 2kW)でMayu FMの番組を中継しているとのことです。Mayu FMの実態は不明です。なおMayuはラカイン州を流れる河川の名称です。

◎Ozy Radio再び停波
 Australian DX News 10月号によると、Ozy Radio(5045kHz)は8月に2週間ほど試験放送(オーストラリアの音楽と歌)を行って以降停波している。Craig Seager氏によればいくつか改善すべき点が残っており、それが済み次第本放送を開始する予定である。(DXLD 1741)

◎FNQ Radio開始はまだ
 Australian DX News 10月号によると、5055kHzで放送開始予定のFNQ Radio(在Innisfal、4KZを中継予定)は未だ放送開始に至っていない。社長のAl Kirton氏によれば、既存局4AMと4KZに技術的問題が発生しており、そちらが解決してから開局準備に着手するとのことである。(DXLD 1741)

◎消えてしまったUnique Radio 
 Australian DX News 10月号によると、3210kHzで放送していたUnique Radioは、受信状態の改善のため送信施設をHalls GapからGunnedah近郊に移転するとして休波中であるが、再開される気配はない。webページも存在しなくなった。(DXLD 1741)

◎Telstra社Ningi送信所からの送信電波周波数
 Australian DX News 10月号でJohn Volpato氏が報告したところによると、Queensland州Telstra社Ningi送信所から次の団体が各周波数(kHz)で電波を出してい る。
 Australian Maritime Safety Authority 294
 Telstra Corporation 3447.4 4688.4 5605.4 6638.4 8856.4 8922.4 10464.4 10794.4 11361.4 13343.4 17923.4 21905.4
 Virgin Australia航空 3194.5 5161.5 8141.5 9041.5 11133.5 17441.5
 濠州気象庁 11300
(DXLD 1741) Telstra社はオーストラリアの半官半民大手通信会社。

◎CFRB・CFRXの送信所2018年に更新
 カナダのOntario DX Association(ODXA)によると、Steve Canny氏は過去26年に渡りCFRB(在Tronto、1010kHz、50kW)とCFRBを中継しているCFRX(6070kHz、1kW)の QSL発行業務を担当している。最近受信報告数が多くはないが、来たものに対しては対処している。2018年に送信所の建物を新設・移転し、 AM用の送信機2基も新型に入れ替える予定である。但しCFRX用の垂直アンテナが更新されるのかはまだ決まっていない。新設・移転の目的は 送信所周辺でRoyal Windsor Driveに面した土地を商業用地として売却する為である。(DXLD 1741)
ドイツの現
Hansjoerg Biener博士によると、在 ODXAのQSL発行業務担当は以下のようになっている。発行料としてUS$3が必要である。
 
CKMX 1060 kHz/CFVP 6030 kHz Calgary: Harold Sellers, 3211 Centennial Dr., Apt. 23, Vernon, BC V1T 2T8, Canada < Dxerharold @ gmail.com >
 CFRB 1010 kHz/CFRX 6070 kHz Toronto: C/O Stephen Canney, 1831 Waterdown Road, Burlington ont, L7P 5A2, Canada < Stevecanney @ gmail.com >
(WWDXC TP 1319) 日本ではなかなか難しい局ですが、新型送信機で
CFRX の受信状況が改善されることが望まれます。


Oromo Radio & TV Organisationが新webサイト
 英国のDave kernick氏によると、エチオピアの
Oromo Radio & TV Organisationは新webサイトを開設した。URLはhttp://www.orto.etで、英語、アムハリ語、オロモ語の3言語で構成 されている。但しラジオ局Radio Oromiay(6030kHz、05:00に州歌でs/off)のライブストリーミングはない。(DXLD 1741)

英語番組はweb上で聴取できます


◎New Shortwave Radio試験放送中
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、新局New Shortwave Radioは10月初旬現在3975及び6160kHz(Winsen送信所、1kW)で試験放送を実施している。何れも欧州で受信されている。試験放送 スケジュールは以下の通り。
 6160kHz 月-土曜 19:00-21:00 23:00-01:00 火-日曜 03:00-05:00
 3975kHz 月-土曜 21:00-23:00 火-日曜 01:00-03:00 05:00-07:00
(DXLD 1741) 英国では3975kHzが強く、ブルガリアでは6160kHzで強いとのことです。

◎イスラエルのVoice of Hopeがイラン向短波放送を予定
 ドイツの
Hansjoerg Biener博士によると、イスラエルの「Voice of Hope」はイラン向放送「Voice of Hope-Iran」を開始するべく、30年前の短波送信機を新型の100kW短波送信機に置き換える予定で、既にドイツの会社に発注を行った。既にペル シャ語 放送のスタジオは完成している。この放送には新たに110万ドルの資金が投じられている。短波放送はイランの他、イラク、アフガニスタン、パキスタンをの カバーする予定で、対象人口は300万人以上を予定している。(DXLD 1741) Voice of Hopeの米国、アフリカ(ザンビア)、中東(イスラエル)は現在Strategic Communications Groupが統一して運用しています。20世紀にあった「Voice of Hope Middle East」の復活といえます。

◎メキシコでもFM化が進む
 米国のTim Hall氏が確認・推測したところによると同氏が調査した965のAM局について次のようにFM化が進展していることが明らかになった。
 FMに完全移行したと確認された局  241 (25.0%)
 FMに完全移行したと推測される局  175 (18.1%)
 AMで放送中と確認された局     61 (6.3%)
 AMで放送中と推測される局     271 (28.1%)
 状況が不明な局            217 (22.5%)
(DXLD 1741) もう3割の局がFMに移行しているのですね。

◎Mexico Cityの中波局の状況
 9月にMexico Cityを訪問した日本の平原哲也氏によれば、690kHzのRadio Centro y El Fonógrafo(コール XEN、100kW)、1110kHzのRadio RED y Format 21(コール XERED)が健在であった。XEREDは100kWと200kWとまちまちな出力をアナウンスしていた。また「Grupo Fórmula」に属する局はすべてコールサインのみをアナウンスしていた。
 メキシコのHéctor García Bojorge氏によると、「Grupo Radio Centro」に属する790 XERC、1030 XEQR、1150 XEJPの各局はオフエアー中であるが、近々に放送を再開する予定であるという。また1440kHzのXEESTは10月2日から、1560kHzは XEINFOは何と8年振りに10月2日から放送を再開している。(DXLD 1741) 中波局も入替りや停波が多いため、AMからいなくなったからと言って必ずしもFM化したのではないケースもあるようです。

◎IBB-São ToméからはeQSL
 ロシアのDmitry Kutuzov氏によると、印刷されたQSLカードの発行を停止したIBB-São Tomé中継局は現在eQSLを発行している。発行者は局長秘書のHelena de Menezes女史。E-mailはhmenezes @ bbg.gov,S-mailはHelena de Menezes,Manager's Secretary,IBB São Tomé Transmitting Station.C.P. 522,Pinheira, São Tomé,São Tomé e Principe、電話は+239 222 34 00である。(DXLD 1741)

◎NRCの重鎮Paul Swearingen氏逝去
 IRCA DX Monitor 10/7によると、米国Natioal Radio Club(NRC)の重鎮Paul Swearingen氏が9月22日、カンサス州Topekaで5年間の壮絶な癌との闘病の後死去した。72歳であった。氏は1950年代半ばに五球スー パーでラジオを聞き始め、1970年代の大学時代には本格的にDXingの世界に足を踏み入れた。1975年にはNRCに入会、 「International DX Achievements」の担当となり、1988-2010年には同クラブの会誌「NRC DX News」の編集長を務めた。カンサス州立大学在学中には地元局のアナウンサーのアルバイトも行った。大学卒業後は中学校の教師となり英語、ジャーナリズ ム、スペイン語の授業を担当した。DXingの他にラジオ局のマグ収集、FM局のエアチェック、マルチバンド受信機収集、マックPC の収集、大衆小説の執筆、古いビニール製品の収集、ガーデニング、巨木の伐採等多彩な趣味人としても有名であった。またTopeka 市では種々のコミュニティーの長として要職を務めた。(DXLD 1741)

Paul Swearingen氏(NRCのHPより)


◎BDXCからの無料出版物
 英国のBritish DX Clubは次の出版物の最新版を無料で提供している。
 Africa on MW & SW  http://bdxc.org.uk/africa.pdf
 Broadcasting in Afghanistan  http://bdxc.org.uk/afghan.pdf
 External Services on MW  http://bdxc.org.uk/mwext.pdf
 UK LPAM/RSL/Community Radio MW log  http://bdxc.org.uk/lpam.pdf
 Middle East & Caucasus on MW & SW  http://bdxc.org.uk/mideast.pdf
 South Asia on MW and SW  http://bdxc.org.uk/southasia.pdf
 UK on SW http://bdxc.org.uk/uksw.pdf
 DX and Media programme day by day frequency guide  http://bdxc.org.uk/dxprog.htm
(BDXC via DXLD 1741)

◎アルゼンチンに短波海賊局出現
 米国の
Chris Smolinski氏によると、アルゼンチンに短波海賊局Lupo Radioが6973kHzで出現し、北米では05時台-10:05(s/off)に受信されている。出力はわずか25W。QSLが発行されている。 (DXLD 1742)受信の様子と受信音がhttps://www.youtube.com/watch?v=4W3SzvAxbgwで公開されています。


Chris Smolinski氏が受け取ったQSLカード(http://www.blackcatsystems.comより)



◎オーストラリアの中波Xバンドにイスラム教局

 カナダの
Nigel Pimblett氏によると、オー ストラリアのイスラム教局Islamic Voice Radioが中波Xバンドの1701kHzで放送しているのが、カナダで受信された。MelbourneのリモートSDRと聞き比べたところ同内容である ことが判明した。(DXLD 1742) Melbourneにある省電力コミュニティー局です。URLはhttp://ivradio.com.au。




◎チリ宗教短波局本放送開始

 チリの
Claudio Galaz氏によると、同国のキ リスト教局Radio Triunfal Evangélica de Chileが10月16日より5825kHzで本放送を開始した、07-09時に 受信された開始アナウンスでは「A todos nuestros hermanos, Pastores y amigos, le comunicamos que nuestra RTE, estuvo hoy al aire, con la ayuda de Dios, se reanudan las transmisiones a contar del lunes 16 del presente mes, estamos contento, ya que tenemos más potencia. Que Dios les bendiga.」(我らが兄弟、聖職者、友人達に、我らが局RTEが神のお助けによりただいま放送を開始したことをお知らせする。送信は10月16日か ら始まり、今後出力がもっと大きくなることが楽しみである。神のご加護があります ように。)と言っていた。別の日のアナウンスでは放送時間を1日4時間 (07:00-11:00か?)とアナウンスしていた。(DXLD 1742) すでに2017年 2月号で電波発射を取り上げて います。1950年代にあった 同名の局の復活と見られていま す。E-mailは radiotriunfal @ gmail.com、facebbokはhttps://www.facebook.com/radiotriunfal/です。「Triunfal Evangélica」とは「福音の勝利」という意味です。

◎チェコに海賊局
 Rus-DX 10/15によると、チェコにKCRという海賊局が出現し10月14日22:00-15日08:00、15日09:00-22:00に6915または 6920kHzで放送を行うという。内容は世界、ロシア。キューバの音楽で言語は英語とスペイン語。E-mailは keyradioam @ gmail.comである。(DXLD 1742) また放送するかも知れません。

◎Radio Verdad送信再開
 米国のGlenn Hauser氏らによると、送信機部品の故障でQRTしていたグアテマラのRadio Verdadは10月11日より4055kHzにて放送を再開した。同局によれば従来850Wの出力で独自送信機を運用していたが、部品の故障で変調が浅 くなり音声が殆ど聞こえなくなっていた。カナダの技術者Ralph Borthwick氏が駆けつけて部品を交換したため元に戻ったとのこと。放送は14:30頃と20:30頃に欧州や北米で受信されており、特に北米では 受信状態が改善された。(DXLD 1742)

◎サハリンに残る中波局
 カナダのWalt Salmaniv氏によると、ロシア・サハリンに残る中波局Avtoradioが531kHzにてNHK盛岡放送局の混信を受けながらも23:51頃から 受信できた。ロシア語放送でポップスが放送されていた。(DXLD 1742) モスクワに本局を置くAvtoradioの支局です。送信地はYuzhno-Sakhalinskで出力5kWです。日本でもNHK盛岡の後ろで聞こえま す。

◎HFCC B-17スケジュール
 米国のStephen Luce氏によると、B-17シーズンのHFCCスケジュール表が10月18日より公開された。http://www.hfcc.org/data /b17で入手できる。(DXLD 1742)

◎Ethiopian Somali Regional State Radio送信再開
 ドイツのThorsten Hallmann氏によればEthiopian Somali Regional State Radioは8月より受信されていなかったが、10月11日より6週間振りに5940kHzで復活した。同日04:00まで特殊なISが聞こえており、 04:01にIDとヘッドラインニュースがあった。他は現地音楽で05:01にs/offしたが、終了アナウンスは一切なかった。 (WWDXC TP 1318)

◎Zanzibar Barodcasting Corporation時々誤操作でジャミング発射か?
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、Zanzibar Broadcasting Corporationの送信機の内11735kHz用のものは中国の北広科技集団(BBEF)社製のDRM送信機であるがエチオピアのGedja送信所 に配置されたものと同様に、DRMモードのオプションとしてジャミング用にホワイトノイズを送信できるようになっている。送信所の職 員が誤操作でこのスイッチをオンにした場合通常の放送とともに50kHzの範囲でホワイトノイズが撒き散らされることがある。実際に 11720kHz当りまでホワイトノイズで埋まる場合がある。(WWDXC TP 1318)

◎西オーストラリア州の日本語ラジオ番組
 西オーストラリア州Perth近郊Gosnells市のコミュニティー放送局Heritage FM/107.3 HFM (6HFM)では毎週木曜日の現地時間19:00-21:00(20:00-22:00JST)に日本語番組 "Konnichiwa"を放送している。内容はシンシア・キースさんと的場孝子さんの幅広い分野のおしゃべりと日本の音楽で、2011年より番組を続け ている。番組開始音楽には「ラジオ体操第一」が使用されている。なお、担当者不在で日本音楽だけを流している日もある。局の番組案内 は http://heritagefm.net/programs/konnichiwa/ 、facebookはhttps://www.facebook.com/konnichiwa1073hfm。(東京都 平原哲也 氏)Tunein Radioでストリーミング放送を聞くことができます。

◎北朝鮮のライブストリーミング放送 ~ロシアを介してインターネットプロパガンダ
 ドイツの
Arnulf Piontek氏によると、北朝鮮の平壌FM放送と「朝鮮の声」(VOK)ロシア語放送のライブストリーミングが新たに 聞こえるようになった。URLはhttp://guzei.com /online_radio/listen.php?online_radio_id=17829である。
 VOKのロシア語放送は同局の短波放送のスケジュールとは全く別に06:30、09:30、12:30、15:30、 18:30、21:30、00:30、03:30の3時間間隔で放送されており、その他の時間には平壌FM放送が出てい る。
 これとは別に
ロシア国内の北朝鮮系集団によりYouTube 上のhttps://www.youtube.com /watch?v=qVLUz_1Juksでもライブストリーミングが提供されている。
 これらは10月1日より、ロシア-北朝鮮間に高速大容量のインターネット回線が敷設されたことに伴うものである。この 回線は北朝鮮内の光ファイバー網と接続されており、北朝鮮はロシアを通じてインターネットによるプロパガンダが可能と なった。(WWDXC TP 1319) 前者はロシア語、後者は英語表示です。

◎Channel AfricaのeQSLがSentechから
 ロシアの
Mikhail Bykhanov氏はChannel Africaの受信報告をinfo @ channelafrica.org及びenglish @ channelafrica.orgに 送付したところ、送信所のSentechよりeQSLが送られてきた。Sentchからの返信はhoosens @ sentech.co.zaよ り送られてきた。(WWDXC TP 1319)

◎「
Sender und Frequenzen」の2018年版は発行されず廃刊に
 オーストリアの
Wolf Harranth氏によれば、ド イツで毎年発行されて人気を博してきた短波・中波放送のスケジュール誌「Sender und Frequenzen」の2018年版は発行されないことが分かった。それ以降も当然発行されない。発行元のVTH社によれば「AM放送の廃止に伴い中 波・短波に対する興味が失われてきて維持できなくなったためである。毎年480ページで、スケ ジュールの他に120ページに及ぶ国別の情報も掲載されていた。なお同誌2017年版はドイツ のDXクラブADDXが買取りの形でかろうじて発行されたが、売れ行きが悪く大量の在庫を抱 えている状況である。ADDXでは「最後の号」として2017年版を購入して欲しいとしてい る。注文はhttp://www.addx-verlag.de /bestellung.phpより。(WWDXC TP 1319)

◎パプアニューギニアが中波・短波放送復活に意欲
 英国の
Mike Barraclough氏によると、パ プアニューギニアのPeter O'Neill新首相はNational Broadcasting CommissionのFM化方針を見直し、1980年代の同局のサービスエアリアを復活させることにした。そのため従来の中波・短波放送を復活させる方 針である。(DXLD 1743)

◎サウジアラビアの短波送信所の実態
 オーストラリアのIan Baxter氏によると、サウジアラビアは現在8基の新型短波送信機を有している。内4基はAmpegons社製500kW送信機でRiyadh送信所に 設置されている。残りの4基はContinental社製250kW送信機で、従来の Jeddah送信所に替わり新たに整備されたAl Khumara送信所に設置されている。しかし実際のモニタリング結果から見て更に1-2基の「隠された」短波送信機が存在している模様である。 (DXLD 1743)

◎BDXCがWofferton送信所見学の写真を公開
 去る10月13日British DX Club(BDXC)では20名の会員が参加してWofferton短波送信所の見学会を挙行した。その時の写真21枚が
https://www.facebook.com/pg /BDXCUK/photos/?tab=album& album_id=1105444759592508に公開されている。 (DXLD 1743)

◎NASWAの長老Marlin Filed氏逝去
 米国North American Shortwave Association(NASWA)の
Rich D`Angelo氏によれば、NASWA に50年以上在籍し、「Top DXer」として崇められたMarlin Filed氏が去る9月23日に逝去した92歳であった。氏のDX分野は宗教局で、200以上のカントリーからQSLを得たことでも知られていた。氏はミ ズーリ州に生まれ、ミズーリ州立大学を卒業、長らくHillsdale Davis中学図書館で司書を務める傍らDXingにいそしんだ。 1965年以来NASWAの会員であった。(DXLD 1743)

NDB のデーターベース
 米国の世
Steve Zimmerman氏によると、世界の 長波無指向性ビーコン(NDB)のデーターベースが公開されている。http://www.classaxe.com /dx/ndb/ma。実際の受信結果から北米、欧州、その他の地域のNDB局を網羅している。(DXLD 1743)





出典の略称
DXLD: DX Listening Digest
DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan Shortwave Club
NDXC: Nagoya DXers' Circle
WRTH: World Radio TV Handbook



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