月刊短波2018年6月号(第3版)
編集 赤林隆仁   時間 JST

◎「決定版 BCLバイブル」発行
 三才ブックスより「決定版 BCLバイブル」が「三才ムック」として5月29日発売された。海外短波放送のリスナー向に現在受信出来る 海外放送 情報、入手できる機材を紹介する他、過去の「BCLライフ」、「再び始めるBCL」、「なつかしBCL大全」(何れも絶版になっている)の中から傑作記事 を厳選して最掲載している他、一部の記事は新たに書き下ろしている。BCL初心者にも参考になるが、マニア、ベテラン向の内容も多数掲載されてい る。内容は以下の通り。●巻頭カラー; いま入手できる 受信機+アンテナを総まとめ「BCL機器カタログ2018年版」、メインリグとして使いたい名機たち「魅惑の通信型受信機」、受信環境を能動的に変えよ う!「初心者のためのペディション講座」、●第1章 知っておきたい海外放送の情報; 聞きどころとデータを確認「いま聞ける海外放送 2018」、受信の新しい武器になるは ず!「BCLに役立つデジタル地図活用術」、BCLがもっと楽しくなる「ベリカード超整理術」、何故届かない?「返信率向上の研究~効率的QSL 獲得術」、知っておくととても便利!「BCLに使える地名講座」、普段聴けない放送が楽しめる!「海外・現地受信を試みる!INインド」、●カ ラー企画 ブームを振り返る!「BCL黄金時代の海外日本語放送10局」、日本語放送ベリカードに見る歴史の変遷、ブーム前の貴重なQSLがいっ ぱ い「古き良き時代のベリカード集」、一度は触ってみたい「憧れの軍用無線機」、●第2章 レジェンド機から現行機種までBCL機材研究; 究極の Software Defined Radio「PERSEUSその実力」、指向性がバッチリ!混信をカット「フラグアンテナのススメ」、バブルが生んだ超高機能ラジオ「ソニーICF- SW77 徹底的に試す!」、お金をかけなくてもBCLは楽しめる!「安価なラジオで海外放送受信に挑戦!」、少しでも長く使いたいあなたへ「BCLラジオ 自分で出来るメンテナンス」、BCLラジオ クーガ2200は現在も楽しめるラジオか?、●第3章 海外放送受信に役立つお得な知識; アンテナを持って家を出よう!「『チョイペ』のススメ 進化編」、太平洋を超えてやって来る「北米中波DXの魅力」、「ノイズを抑え、アンテナを工夫しよう!「マンションでのBCLライフを考える」、 Eスポの威力を体感せよ!「FM/TVDXでゲットしたベリレター&受像画面集」、お父さんのためのDX講座!!「家族サービスとBCLの両立を 目指す!」、劣悪な受信環境が改善される!?「アンテナの威力を初体験してみる!」。B5版192ページ(カバー付き、カラー 64ページ/単色 128ページ)、価格1,500円+税。(赤林) ヨドバシ.COMでは送料無料で入手できます。




◎テレビ東京系でBCL関連番組 3版修正
 
来る7月6日(金)22:00-22:54にテレビ東京系で放送予定(前番組のスポーツ中継次第で時間がずれることが ある。)の「たけしの ニッポンのミカタ!」で BCLに関する話題が放送される。JSWCが協力しており、会員のシャック写真、QSLポスター等の資料を提供している。(JSWC  大武逞伯氏) 当初6月8日と報道されましたが、7月6日となりました。

◎Radio Free Asiaベトナム語放送6月15日で終了 2 版新規
 Radio Free Asiaのベトナム語ラジオ放送は来る6月15日で終了する。番組制作は継続されるが、16日以降はインターネット上でのニュース、動画提供のみとなる。
 6月16日以降はhttp://www.rfa.org/vietnamese、http://www.facebook.com /RFAVietnam上で聴取できる。(RFA  A..J. Janitschek氏) RFAのベ トナム語放送は以前にも一度廃止され、すぐに復活したことがあります A18スケジュールでは23:00-24:00 9550(Tinian) 11985(Saipan) の1回となっています。

◎TV-FM 受信ガイド 2018 PDF版 配布 2版新規
 
VHF-DX専門のサークルJVUDXCでは、毎年、前年の受信結果をまとめた「TV-FM 受信ガイド」シリーズを発行しているが、冊子での発行は2011年で停止しており、2012年以降はPDF版で発行している。一般へのVHF-DXの普及 を目的に、JVUDXC会員以外にも無償で配布している。2018年版は5月初めに公開され、 http://fmdx.blog81.fc2.com/blog-entry-38.htmlに記載されたストレージサイトから指示に従ってダ ウンロード可能である。(JVUDXC via 赤林) 

◎Radio Veritas Asiaが6月いっぱいで短波放送中止

 
米国Glenn Hauser氏が聞いたAWR Wavescan第480回(5月6日)の放送では、Kuala Lumpurで開催されたHFCC会議でのWRMI社長Jeff White氏らの発言として、6月30日でフィリピンのRadio Veritas Asiaが短波放送を中止しすべての放送をインターネットに移行すると報道した。同局が使用しているPlauig送信所のA18スケジュールは10月28 日迄となっている。(DXLD 1820) 同局のHPでは短波放送のスケジュール期限が6月30日迄と修正されていますので間違いないと思われます。



◎Utility Planet 2017発行

 2017年に電子雑誌「Spectrum Monitor」に掲載されたユーティリティーDX及び秘密信号に関する記事を掲載した「Utility Planet 2017」(副題 Wave Utility Radio、Hugh Stegman氏著)が電子雑誌として発行された。北朝鮮の乱数局等多彩な情報が写真とともに掲載されており、読み応えのある分量である。Amazonの Kindle書籍として提供されており、日本では\433である。(赤林) 2014年版、2016年版もあります。



◎World Music Radioの送信地点は?

   デンマークWold Music RadioのStig Hartvig Nielsen氏によると、同局の送信地点はKarupではなく、Randersである。Karupの送信所は2004-2005年に使用されていた。 (WWDXC TP 1343) 周波数は5840kHz。

◎IRIBアラビア語放送にサイレンジャミング
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、イランIRIBのアラビア語放送(22:20頃13610kHz)にサイレン音のジャミングがかけられている。(WWDXC TP 1343)

◎スワジランドが国名変更
 NZ DX Times5月号によると、スワジランドの国王Mswati III世は独立50周年に当る4月19日以降国名を「エスワティニ」(eSwatini)に変更すると宣言した。これは植民地化以前に使用されていた「ス ワジ人の国」という意味の現地語である。国王は2017年9月20日に国連総会に出席した時もこの名称を使用していた。DXerの間ではこれで SwitzerlandとSwazilandが混同される恐れがなくなるとして歓迎する意見もある。(WWDXC TP 1343) 「Swaziland」の名称が入ったQSLは貴重品になるかも知れません。

◎Radio 4KZ情報 ~1kWに増力
 米国のRon Howard氏によると、オーストラリアRadio 4KZ(5055kHz)の経営者Al Kirton氏よりQueensland州Innisfailの同局のスタジオ風景ビデオが送られてきた。http://goo.gl/8FCKWBで閲 覧できる。オーストラリアのJohn Wright氏によると、4月26日現在出力は1kWである。4月初めには250Wであった。(DXLD 1818)

◎IRDRより混信情報提供の依頼
  IRDR (International Radio Disaster and Relief) プロジェクトチームは災害時の緊急放送用の周波数を常にクリアにしておくことを目指している。このことはHFCC加盟国には義務として課されているが違反 している国が多い。そこでIRDRでは現在指定している非常放送用の周波数にどんな局が出ているのかの情報を広くDXerから募集している。周波 数の詳細等はhttp://www.hfcc.org/humanitarian/を参照のこと。情報の送付先はhttps: //groups.io/g/IRDRを参照のこと。(DXLD 1818)
   IRDRの指定周波数と時間はA18では以下の通り。何れも下記周波数の±5kHzの範囲(5910kHzの場合は5905-5915kHz)。
  5910 06:00-10:00、7400 06:00-07:00 08:00-22:00、9430 10:00-21:00 22:00-23:00 01:00-09:00、11840  01:00-10:00 15:00-09:00、13620  24H、15650  24H、17500  24H、18950  24H、21840  24H、 26010  24H。

◎韓国に長波時報局 ~来年誕生
 韓国標準科学研究院(KRISS)は2019年早々に京畿道驪州(ヨジュ)市の旧KBS送信所より長波標準時報電波の送信を開始する。周波数は 65kHzを予定しており、朝鮮半島全体をこれでカバーする。完成すれば韓国で最も正確な報時局となる。(DXLD 1818) 韓国の標準時は日本と同じため既に日本の60kHz標準電波でカバーされている筈です。65kHzでは日本の60kHz、中国の68.5kHzとの混信の 恐れはないのでしょうかね?

◎VOAがバングラデッシュ向新英語放送
 印度のAlokesh Dasguputa氏によると、VOAは4月29日より、バングラデッシュ向の新英語放送を開始した。毎日20:30-21:00に 1575(Ayuthaya) 12020(Udon Thani) 15715(Palauig) 17790(Palauig)である。(DXLD 1818) VOAで聞ける久しぶりのアジア向英語放送です。

◎NASWAアドレス変更 ~会誌発行人はRichard Cuff氏に
 North American Shortwave Association(NASWA)のRichard D'Anglo氏によると、重鎮Bill Oliver氏の死去により、同クラブは本部の連絡先を P. O. Box 3292, Allentown, PA 18106、U.S,A.に変更した。またクラブに関する問い合わせにはRichard Cuff氏が対応する。宛先は上記の新アドレス、またはE-mailでhq @ naswa.netに。また会誌の4月号は同氏が発行人となって5月初めには発送される予定である。会誌5月号は5月下旬の発行になる。(DXLD 1818)

◎Hans Knot International Radio Report5月号発行
 オランダのHans Knot氏によると、同氏の発行する「Hans Knot International Radio Report」の5月号が完成した。32ページで、先月相次いで死去した3人の海賊局関係者Graham Bill、Ad Roberts、Jaap de Haan氏について特集している。http://www.mediapages.nl/imagespdf/reportmei2018.pdfよりダウ ンロード可能である。(DXLD 1818)

◎EDXC Conference 2018開催予告 ~今年はBlatislavaで開催
 EDXC(European DX Council)によれば、2018年のEDXC ConferenceはスロバキアのBratislavaで開催(Viennaに移動しそこで解散)される。期日は8月31日-9月2日。なおオーストリ アのViennaでも9月2-3日に付加行事が行われる。会場はBratislavaのHotel West(http://www.hotel-west.sk)で、参加者はシングルルーム1泊€49、ツインルーム1泊€59(1室あたり、朝食付、税 込)で宿泊できる。予約は同ホテルのMs Michaela Kvasnicková (hotel @ hotel-west.sk)にEDXC参加の旨申し込む。
 予定内容は以下の通り。時間は現地時間。
 8/31 12:00 参加登録開始 14:00 会議開始 14:30 講演・発表開始 19:00 夕食(各自)
  9/1  10:00  Blatislava市内及びハンガリーへツアー(昼食付) 15:30 DX関連行事 19:00 晩餐会
 9/2 09:30 EDXCの課題と将来展望 11:00 昼食(各自) 12:00 チェックアウト後Viennaへ移動  13:30  Vienna到着、放送局見学 17:00 終了宣言 18:00 自由時間(宿泊は別途案内)
 9/3 放送局及びVienna市内見学後最終解散(別途自由参加)
 会議参加に関する問い合わせはEDXC理事長のKari Kivekäs氏(E-mail:ksk @ sdxl.fi)へ。また今後の詳しい情報はhttps://edxcnews.wordpress.com/category/edxc- conference-2018/を参照の こと。(DXLD 1818)

EDXC2018の会場となるHotel West


◎HCJB東北リスナーの集い開催
 HCJBの尾崎一夫氏が、今年もふるさと訪問で来日される。この機会に、東北リスナーの集いを開催する。今年は山形市で山形蕎麦を味わいながら の集いとなる。
 日時: 2018年6月30日(土) 12:00-15:00
 場所:山長(やまちょう) ☎023-622-2963 山形市十日町4-3-8 (山形駅東口から東に向かう大通り右側の歩道を直進→十字屋 →山交ビル→アパホテルを右折、突き当りの「第二公園」SLの裏手)
    http://r.gnavi.co.jp/t380700/
 会費: 1.500円(昼食代含む)
 出欠: 参加希望者は6月24日(日曜日)までにEメール(akiba63 @ ybb.ne.jp)にて幹事の秋葉浩之氏宛に申し込む。
 その他: 昼食、録音等の終了後希望者で引き続き「懇親会」を開催する。費用は別途徴収。
(秋葉浩之氏)

◎HCJB関東地区リスナーの集い開催
 全国のHCJBリスナーが同じ家族のように手を取り合って交流を深めることを目的とした「リスナーの集い」が今年も各地で開かれるが、 関東地区リスナーの集いは次のように開催される。
 日時: 6月17日(日) 13:00-15:30
  場所: 淀橋教会C会議室(東館3F) 新宿区百人町1-17-8 ☎23-3368-9165 (大久保駅または新大久保駅下 車)
 会合の終了後16:30より一般の人々対象の音楽とメッセージに集いであるAEC(アガペ・イブニング・セレブレーション)も開催される。
 尾崎ファミリーは、長男の道夫音楽宣教師(ニューヨークの大学卒業後HCJB放送局で音楽宣教師として活躍、現在はヒューストンのヒスパニック 向教会で奉仕やネット放送制作に従事)と長女の慶子氏がそれぞれの子供たちを同行し総勢6名が参加する。(HCJB日本事務所)

◎インドKingsway送信所に新短波送信機導入
 インドDelhiにあるKingsway短波送信所に2基の100kW新型短波送信機が導入された。これは現用の旧式100KW送信機2基の置 換用で、既に16:00-17:00 11620kHzで行われているネパール語放送に使用されている。新送信機からは今後7505 7555 4870 7250 7380 9835 9950 kHzで送信が行われる予定である。(WWDXC TP 1344)

◎時報局RWMのQSL
 ドイツのDieter Sommer氏によると、ロシア時報局RMW(Moscow Taldom送信所、周波数 4996 9996 14996kHz)はQSLカードを発行している。受信報告の宛先はgsvch @ vniiftri.ruである。QSLの発行者S.N.Kagen氏。手紙で受信報告を送る場合もE-mailを記入する必要がある。(WWDXC TP 1344)

◎WMLK短波放送復活の動き
 米国WMLKのFacebookによると、現在送信機の故障で短波放送を停止している同局では幹部が出席して1月17-18日に復活についての 重要な会議を開催した。この会議で現用のスイスAmpegon社300kW送信機用の代替真空管の発注が決定された。また従来の送信棟は 300kW送信機2基が収容されるように設計されているが、Ampegon社は広いスペースを要求しているため、もっと広い新送信棟を建設することも決定 した。(WWDXC TP 1344)

◎International Shortwave Broadcast Guide Summer 2018発行
 米国Teak Publishingより2018年夏版の「International Shortwave Broadcast Guide」(Gayle Van Horn編集)が発行された。世界の長波・短波局及び主要中波局のスケジュールを網羅している。またDX番組、各局のインターネットアドレス、時報局リス ト、スパイ乱数局リストも掲載されている。特別記事としてはDRM放送の展望、新型SDR受信機、磁気ループアンテナの紹介等を掲載。約400 ページ。電子出版であり、米国、英国、ドイツ、スペイン、イタリア、日本、インド、カナダ、メキシコ、ブラジル、オーストラリアではAmazon Kindleより注文することができる。価格は$7.99。(WWDXC 1344) 日本では\878。




◎ブルンジでVOA/BBCの中継禁止される
 英国のMike Cooper氏によると、ブルンジ政府は5月7日以降国内のFM放送局がVOA及びBBCの中継を行うことを禁止した。理由はこれら2局が「東アフリカの 法律や倫理を無視した番組を放送している」からであるとしている。VOA、BBCともにそれぞれ2局のFM局を通じてKirundi語放送を中継 してきており、一定数のリスナーを獲得していた。これに伴いこれら2局をブルンジ国内で聞くには隣国からのFM放送中継、インターネット放送、短 波放送に頼ることになった。(DXLD 1819)
  ドイツのHansjoerg Biener博士によると、VOAが放送していたのはキニャルワンダ語、キルンディ語、フランス語、スワヒリ語、英語のニュースであった。VOAはこれに 対抗して短波放送、インターネット・携帯電話放送を強化する方針である。ブルンジは報道の自由度が180カ国中159位と低位で、2015年以降 100人のジャーナリストが国を離れざるを得なくなっている。VOAでは2017年にブルンジ国内のジャーナリストを撤退させている。VOAの週 間聴取率はブルンジ全体で57%、首都ブジュンブラでは85%、キルンディ語の放送に限れば91%と高い状態である。(DXLD 1820) 現在の大統領のPierre Nkurunzizaは2015年憲法の規定に反して大統領に3選され、2034年迄大統領にとどまる宣言をしています。こう いう事態は色々な国で起きる可能性があり、最近はインターネット放送もブロックされてしまいますので、短波放送を残しておくことが必要なのです。

◎カナリア諸島CoastFMからQSL
 英国のTom Crosbiece氏によると、同氏は6285kHzで中継されているカナリア諸島のFM局Coast FM(在Tenerife)に受信報告を送ったところQSLとステッカーを受け取った。出力は600Wとのことである。なお4025kHzで500Wでも 放送中と言っているが、こちらは受信できない。短波放送は現地時間の金曜日朝から日曜日の夕方まで行われており、Coast FMの他Energy FM、Atlantic FMの番組も中継されている。受信報告は既にキプロス、ブラジル、ロシア、米国から届いているとのこと。同局のURLは http://www.coastfmtenerife.com 、E-mailはshortwave @ coastfmtenerife.com。(DXLD 1819) Coast FM Internationalという名称で短波放送を行っています。短波放送は英国かアイルランドの海賊局から行われていると言われ、勝手に中継して いるのではなく、組織的であると思われます。なおこのURLもE-mailもカナリア諸島ではなく、英国にあるという説もあります。URLは WRTH2018のカナリア諸島の項にも掲載されていますが、使用しているFM周波数がweb掲載とWRTH掲載では異なります。また元々あった FM局が英国のVirginグループに買収されたという話もあります。



◎北朝鮮でラジオの規制強化
 韓国の「Daily NK」によると、北朝鮮ではこのところ韓国の放送を聞かないようにするラジオ規制が強化されている。中国と国境を接する両江道では4月24日、警察が個人 保有のラジオの摘発を開始し、北朝鮮の放送にダイヤルをステッカーで固定して、他国の放送を聴けないようにした。また他の地方では個人所有のラジ オをすべて没収した。北朝鮮では2015年制定の法律により外国放送を受信した場合5年以上10年以下の労働強化刑に処せられる。しかし外国放送 の受信禁止を強めると逆に関心が強まるようで、若者を中心にラジオを改造して外国放送を受信する国民が後を絶たないと言われている。(DXLD 1819)

◎BBCが75mbでDRMデータ放送併用
 英国のKen Zichi氏によると、BBC World Serviceは3955kHzでDRMによる音声に載せてニュースデータ放送を開始した。BBC Europe、BBC Asia、Jounaline@のニュース項目を音声とともに16.92bpsの低速でテキスト伝送する。時間は14:00-15:00。実際の受信結果 では音声は20-25%しか復調されなかったが、項目は読み取ることができた。(DXLD 1819) 3955kHzはWofferton送信所からの100kW送信。データのみを送り、音声は別周波数でAMで送ったらどうですか?

◎BCLに便利なwebサイト一覧
 カナダのGilles Letourneau氏がまとめたBCLに便利なwebサイトは次の通りである。
 Swling.com  http:// www.swling.com 初心者向BCL入門サイト
 EIBI SPACE Database http://www.eibispace.de 今聞こえる短波放送をすぐ見つけてくれるサイト
 Shortwave.info http://www.short-wave.info 時間や周波数からスケジュールをサーチできる、どこか ら送信しているかを地図上で示してくれる
 Prime Time Shortwave http://www.primetimeshortwave.com 英語放送をすぐ見つけてくれるサイト
 HF Underground http://www.hfunderground.com 海賊局について教えてくれるサイト
 Priyom.org http://www.priyom.org スパイ乱数局に関する総合サイト
 Space Weather http://www.spaceweather.com 電波伝搬状況について教えてくれるサイト
 YouTube http://www.youtube.com 有名なYou TubeではBCLに関する動画が様々」公開されている
 Software Define Radios http://www.sdr.hu SDR受信機のすべてについて述べたサイト
(DXLD 1819)

◎ドミニカの中波放送調査
 日本の平原哲也氏がドミニカの首都Santo Domingoに設置されたKiwi SDRを利用して08:00-23:00に調査したところによると、受信された中波局は以下の通りであった。
  540 R ABC, S.D.                      1080 R RPQ "la más deportiva" (S.D.)
   570 R Cristal (S.D.)                  1150 Onda Musical (S.D.)
   590 R Santa María, Santiago       1200 R VEN, S.D.
   620 R S.D. (S.D.)                      1240 R María (S.D.)
   650 R Universal (S.D.)               1310 R Real (La Vega)
   660 R Visión Cristiana, Santiago  1330 R Visión Cristiana (S.D.)
   710 Red Nacional Cristiana, S.D.  1410 R Tricolor (S.D.)
   830 HIJB, S.D.                          1430 R Emanuel (Santiago)
   870 R La Vega (La Vega)           1440 R Impactante 14-40 AM (S.D.)
   950 R Popular (S.D.)                 1510 R Pueblo (S.D.)
   990 R Eternidad (S.D.)               1640 R Juventus don Bosco, S.D.
   WRTHに記載の以下の局は受信出来なかった。
  600 Celestial 600                  1360 R Tropical
   730 R HIZ                              1580 R Amanecer
   760 Global AM                        1600 R Revelación de América
  1120 R Metro Hit
(DXLD 1820)

◎短波VOLMET局のリスト公開
 ロシアのDmitry Mezin,によると、William Hepburn氏監修の最新版「Worldwide VOLMET Broadcast」が公開された。http://dxinfocentre.com/volmet-wx.htm。(DXLD 1820)

◎NASB会議Indiana州Elkhartで開催
 National Association of Shortwave Broadcasters(NASB)の2018年会議が5月17-18日にインディアナ州Elkhartで開催された。これを記念してWRMI局(社長 Jeff White氏はNASBの会長でもある)は5月17日06:00-06:30、18日05:30-06:00に9395kHzでFLDigiモードでの特 別データ放送を行った。また同地在住のAWR Adrian M. Peterson氏も参加した。氏は最近結腸にできたリンゴ大の癌を切除する手術を受けて退院したばかりであった。会議で氏は第二次大戦末期にオーストラ リア政府の要請で当時シンガポール・サイゴン・香港・マニアから行われていた日本の短波放送をモニターした事、第二次大戦中Honoluluと Californiaから行われていたVOAの放送をモニターした事、Adventist World Radioの活動に初期の時代から参加した事等についてパワーポイントの資料で説明した。(DXLD 1820)

◎西半球最大の高出力局中波局出現
 Radio WorldのライターJames E. O'Neal氏によると、AM放送の設備増強に足踏みする局が多い中でTWR-Bonaireは800kHzの現用100kW中波送信機を更新、新送信設 備から西半球最大の中波パワーである440kWで送信を開始した。同局は1963年に同じ800kHzで500kW送信を開始したが、運用コスト を削減するため1998年以降は100kWに減力して送信していた。中波の増力を決定したのは数年前で、ターゲットである中南米地域で中波局が激 減し、低電力のFM局に切り替わったため、高出力の中波送信で確実にターゲットをカバーして聴取率を維持できると考えたためである。キューバのリ スナーからも高出力化の要請が届いていたという。送信機の更新には400万ドルの費用がかかったが、その10%は中南米諸国のリスナーや諸団体か らの寄付で賄われた。新しい送信機はNautel社製NX-400で、従来の送信効率は従来の送信機より90%向上している。認可出力は 500kWであったが、400kW用のNX-400を導入し10%の負荷をかけることで計画した500kWと同じ送信効果が得られることが分か り、Nautel社との協議の上で500kW用と比べて廉価で小型となるNX-400に決定された。小型といっても重量は負荷部品も含めて 5,200ポンド(約2.4トン)にもなり、カナダのNautel社からBonaireまで専用の貨物船で運搬された。送信は1999年に建設さ れた450フィートアンテナより行われている。(WWDXC TP 1345) Radio Worldに写真を含めた詳細が掲載されています。http://dashboard.mazsystems.com/webreader /55900?page=0。

◎WBCQいよいよ500kW化
 米国のDon Hosmer氏が、NASB2018で耳にした「噂」では経営不振のWBCQ局は「World's Last Chance」という宗教団体よりの資金提供で送信機の500kW化が行われるという。同団体は「世界の終末」と「地球平面説」を信奉している。同団体の URLはhttp://www.worldslastchance.comで、HPの右上に「WLC Radio」のボタンがあり、WBCQの番組が聞こえるようになっている。
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、新500kW送信機の運用開始は9月8日で、スケジュールは24時間放送で、1時間セグメントで以下の通りとなる。周波数はすべ て9330kHz、500kW。
  09:00 欧州向スペイン語、10:00 南米向ポルトガル語、11:00 北アフリカ向アラビア語、12:00 南アジア向ヒンズー語、13:00 中東向アラビア語、14:00 南アジア向ヒンズー語、15:00 欧州向ポルトガル語、16:00 極東向中国語、17:00 極東向韓国語、18:00 東南アジア向インドネシア語、19:00 極東向中国語、20:00 極東向韓国語、21:00 北米西部向英語、22:00 メキシコ向スペイン語、23:00 北米西部向英語、00:00 欧州向フランス語、01:00 東南アジア向インドネシア語、02:00 オーストラリア向英語、03:00 欧州向ドイツ語、04:00 キューバ向英語、05:00 南米向スペイン語、06:00 欧州向ドイツ語、07:00 欧州向英語、08:00 北アフリカ向フランス語(WWDXC TP 1345)

WLC Radioのボタン 地球は平面となっている



◎WRTH2018国際放送夏期サプリメント発行
 国際放送のA18スケジュールを掲載したWRTH2018国際放送夏期サプリメント「WRTH International Radio Schedules - May 2018」が5月21日に発行された。pdf版71ページで、http://www.wrth.comよりダウンロード可能である。(赤林)

◎Dengê Welatの最新スケジュール
 クルド秘密局Denge Welatの5月17日以降の最新スケジュールは以下の通りである。すべて西アジア向クルド語。
 11:30-14:00 9525 Issoudun 250kW 90度
 14:00-15:00 11530 Issoudun 250kW 90度
 15:00-24:00 11530 Moldova 300kW 130度
 00:00-04:00 11530 Issoudun 250kW 90度
 04:00-06:00 11530 Issoudun 250kW 90度
(DXLD 1821) 送信所がIssoudunに、周波数は以前と同じ11530kHzに統一されつつある感じです。

◎リビアがオンライン放送
 英国のDavid Kernick氏によると、TripoliのLibya National Radio(1053kHz、FM96.6MHz)はhttp://www.ltv.ly/ 上でオンライン放送を開始した。「96.6 FM」と表示されたボタンをクリックするとストリーミングオーディオを聞くことができる。(DXLD 1821) 短波放送の復活はいつになるのでしょうかね?

すべてアラビア語の画面だがこのボタンを押すと放送を聞くことができる



◎ソマリアのWarsan Radio情報
 オーストリアのHerbert Meixner氏によると、ソマリアのBoidos(Baydhabo) にあるWarsan Radioは2016年に一度受信されたが、5月現在04:00頃に7750kHzで再び受信出来た。信号はUSBだが弱く、アンテナの指向性を効かせな いとうまく受信出来ない。(DXLD 1821) アマチュア用送信機から出ているのでしょうか?

◎WRTH Bargraph Frequency Guide A18発売
 World Radio TV Handbookから「WRTH Bargraph Frequency Guide A18」が発売された。WRTHに掲載の国内向・国外向の短波全局、長波・中波は国外向について、周波数別に時間バーグラフを表示(pdfファイル)、今 どこが放送しているかが一目で分かる。付録として加工用のxls(Exce形式)ファイルもついている。WRTH2018には掲載されていない A18スケジュールをすべて内包している。CD版とダウンロード版があり、WRTHのwebサイト(http://www.wrth.com)よ り直接購入できる。価格は両版ともに£9.99。(WRTH)




出典の略称

 DXLD: DX Listening Digest
 DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
 WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
 HCDX:  Hard-Core-DX
 JSWC:  Japan Shortwave Club
 NDXC: Nagoya DXers' Circle
 WRTH: World Radio TV Handbook



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