月刊短波2018年7月号(第4版)
編集 赤林隆仁  時間 JST

 

◎第40回近隣諸国放送研究フォーラム開催 4版新規

 アジア放送研究会は、今年も「近隣諸国放送研究フォーラム」を開催する。このフォーラムは、近隣諸国の放送を調査研究するために必要な知識を共 有することを目的に、日本を含めた東アジア地域の放送事情に関する研究発表やパネルディスカッションを中心に構成しているもので、1998年から は一般にも公開している。今年は以下の要領で実施する。
 日時: 8月19日(日曜) 午前10時~午後5時(予定)
 会場: 東京都内(文京区千石駅近く)
 内容予定: (仮題、順不同)
  ・北朝鮮情勢と北朝鮮向け放送の変化
  ・中国の最新放送事情
  ・近隣諸国の英語放送
  ・釜山で日本のTVはどのように見られてきたか
  ・戦前のロサンゼルスの日本語放送
  ・ふるさとの風/しおかぜの連続モニターから
 参加費: 2,000円(資料代、昼食代込み)
 参加申込期限: 8月3日(金曜)
 参加費振込期限: 8月3日(金曜)
 会場の都合により定員40名。定員に達した場合、上記期限より前に締切る場合がある。参加希望者は以下のHPより申し込み、指定口座に送金す る。
 http://www.abiweb.jp/act/forum2018.htm
(アジア放送研究会)

◎Radio DARC特別放送実施 3版新規

 ドイツのHarald Kahl氏によると、同国のRadio DARCは来る7月14日にオーストリアMoosbrunn送信所の300kW送信機より北米向特別放送を行う。内容はGerman Amateur Radio Club e.V.によるWRTC(World Radiosport Team Championship for amateur radio、今年はドイツで開催される)記念番組で英語で放送される。
 スケジュールは20:00-21:00 6070(無指向性) 13860(305度)。(DXLD 1827)

◎ラジオNIKKEI 10月より減波 2版新規

 ラジオNIKKEIの発表によると、従来75mb、49mb、31mbの3波で第一プロ、第二プロを放送してきたが、来る10月1日以降は 31mbでの送信を停止、75mbは一部時間帯のみ送信とし、送信の中心を49mbに移行する。理由は放送と通信(ネット)の融合の中で経営の安 定と効率化を図るためであり、ラジコの普及も背景にある。49mb中心にした理由は昨年1月より1年間受信状況を調査した結果季節・時間帯によら ず最も聞こえやすかったためである。休止する31mbは大規模災害発生時の緊急放送用とする。
 10月1日以降の送信スケジュールは以下の通り。第一プロは終日6055kHzで、朝・夕方以降のみ3925kHzで補強、第二プロは朝から 6115kHzで放送し、放送免許の関係で19:00以降は3945kHzに切り替える。
 第一プロ
  07:00-24:00 6055kHz(長柄送信所)
  07:00-08:00 17:00-24:00 3925kHz(根室送信所)
 第二プロ (*註)
  08:00-19:00 6115kHz(長柄送信所)
  19:00-23:00 3945kHz(長柄送信所)
(群馬県 近藤操氏) (*註 第二プロは土・日は08:00-18:00 6115kHzのみになると思われる。) 長柄送信所には1980-82年に導入されたNEC製HFB-7847型50kW送信機5基(6115、 9760、 9595、6055、3925kHz用)と1991年に導入されたNEC製HFB-7840D型10kW送信機(3945kHz用)、根室送信所には 1996年導入のNEC製HFB-7840C型10kW送信機(3925kHz)用があります。長柄送信所の9760kHz(コール JOZ7)、3925kHz(コールJOZ)が廃止、9595kHz(コールJOZ3)が休止ということになります。

◎Grimeton Radio7月1日に記念送信
 
英国のMike Terry氏によると、スウェーデンの世界遺産保存長波局SAQは来る7月1日の「Alexanderson Day」に、恒例のAlexanderson alternatorからの記念CW送信を17.2kHzで実施する。コールサインはSAQ。今年のスケジュールは以下の通り。
 17:15 試験開始 17:45 本送信開始
 21:15 試験開始 21:45 本送信開始
 23:15 試験開始 23:45 本送信開始
 送信の模様はYou Tube上でライブ中継される。同時に臨時ママチュア局SK6SAQが開設され、7035kHz CW、14035kHz CW、3755kHz SSBで記念交信を行う。
 受信報告はE-mailではinfo @ alexander.n.seに、S-mailではGrimeton Veteranradios Vaenner, Radiostationen, Grimeton 72, SE-432 98 Grimeton, Swedenへ。なお同局は毎日現地時間の10-16時に公開されている。詳細はhttp://www.alexander.n.seに。歴史的送信機で あるAlexanderson alternatorについてはhttps://en.wikipedia.org/wiki/Alexanderson_alternatorを参照の こと。(DXLD 1823)

◎Voice of Indonesiaの短波放送がPalangkaya送信所より ~Cimmangis送信所は既に廃止!
 
米国のRon Howard氏によると、3325kHzで出ているRRI Palangkarayaが6月中旬より海外向放送Voice of Indonesiaの英語放送を中継している。時刻は22:00台で内容・IDともにVOIのものが放送されている。ドイツのWolfgang Bueschel氏がVOIドイツ語部のSiegbert Gerhardより受け取ったメールによると、VOIのCimanggis送信所(9525kHz)は既に廃止され、跡地にはインドネシア・イスラム国際 大学が建設されることになっているという。カナダのMick Delmage氏によると、9525kHzの放送を復活する予定はなく、代替措置として3325kHzが使用されている模様で同局のwebサイト上にもこ の周波数が記載されている。
3325kHz上でのスケジュールは不明だが、概ね次のように放送されていると見られる。
 19:00-20:00 英語、20:00-21:00 中国語、21:00-22:00 日本語、22:00-23:00 英語、 23:00-24:00 インドネシア語、00:00-01:00 オランダ語、01:00-02:00 アラビア語、02:00-03:00  スペイン語、03:00-04:00 ドイツ語、04:00-05:00 英語、05:00-06:00 フランス語。
 以上のことについてVOIからは正式の発表はなく、また同局の公式E-mailアドレスであるvoi @ voinews.idも現在使用できない状況である。Ron Howard氏によると、放送中では9525、11785、15150kHzの使用されていない周波数がアナウンスされており、3325kHzへの言及は ない。(DXLD 1825)

◎Radio Sakha短波放送停止
 
RUSdx 6/17 によると、ロシアのRadio Sakhaは7295、7345kHzで行っていた短波放送を4月27日に中止した。短波放送継続に必要なヤクート共和国政府の援助が打ち切られたためで ある。(WWDXC TP 1348)

◎Radio Television Guineenneが4カ国語対応新webサイト

 英国のDavid Kernick氏によると、ギニアの国営Radio Television Guineenne(RTG)は新たに4カ国語対応のwebサイトを開設した。URLはhttp://www.rtgkoloma.info。ストリーミ ング放送も提供されており、9560kHzの短波放送と同内容の番組が流されている。対応言語はアラビア語、中国語(!)、英語、フランス語であ る。ストリーミング放送は24時間提供されており、放送波がサインオンする15:00とサインオフする09:00の開始・終了アナウンス等は出な い。放送内でフランス語により「英語及び現地方言でも放送している」というアナウンスが出るが、今のところ英語番組は確認されていない。 (WWDXC TP 1346) 「中国語」というのがこの地域における中国の影響力の大きさを示しています。

右上に中国語の表示がある



◎IRIBは新ストリーミングサイト開設

 英国のDavid Kernick氏によると、イランのIRIBは新たなストリーミングサイトを開設した。URLはhttp://live.irib.ir。従来バラバラに 提供されてきたTV及びラジオ(地方局も含む)の番組がすべてこのサイトからアクセス可能となった。イランを対象とする中波DXerは番組確認が 容易となった。(WWDXC TP 1346)

画面はアラビア文字によるファルシ語



◎インドで新DRM受信機開発に

 インドのAlokesh Gupta氏によると、同国のCommunications Systems社はDRM受信機AV-1401を発売したが、今般これを更にアップグレードした機種を開発することになった。基板設計を新規化してFM帯 の感度を向上させる他、正面の液晶スクリーンも大型化し、アンテナにも改善を施す。また非常時信号の自動受信機能等のソフトウェアも充実させ る。(WWDXC TP 1346) 以前はAvion Electronics社という名称でした。現在のURLはhttp://www.avionelectronics.in で、AV-1401受信機(中波・短波・FMのDRM放送対応)は1台US$189(+送料US$70)で通販が行われていましたが現在はないようです。

AV-1401受信機



◎Shortwave Radioの新スケジュール

 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、5月22日以降のドイツShortwave Radioの新スケジュールは01:00-07:00に3975kHz及び6160kHz(何れもWinsen送信所、1kW、無指向性送信、英語)と なっているが、5月27日に確認した時は3975kHzのみオンエアーしており、6160kHzでは受信出来なかった。(DXLD 1822)

◎Radio Northern Star最新情報
 スウェーデンの
Thomas Nilsson氏 に よると、ノルウェーにあるRadio Northern Starの最新情報は以下の通りである。
 1611kHz 24時間放送
 LLE-3 5895kHz 00:00-06:00
  630kHz   試験放送用
 91.8MHz アナログ・デジタル放送試験用
 放送内容はポピュラー音楽、ロックミュージック、宗教番組で7カ国語、URLは
http://www.northernstar.cc。 他局の中継も行っており、 Radio station LKB LLE Bergen Kringkaster(1314kHz、FM 93.8 88.6 100.3MHz)を日曜日のみ5985kHzで中継している。http://theferry.cc/pdf /radio_northernstar_presentation.pdfに送信機の写真等が掲載されている。(DXLD 1822)

◎「Broadcast in Russian Handbook」第24版発行
 ロシアSt. Petersburg DX ClubのAlexander Berezkin氏によると、ロシア語放送ファン必携の「Broadcast in Russian Handbook」第24版が同クラブより発行された。ロシア及び全世界(32カ国)で放送中のAMロシア語放送50局の周波数、スケ ジュール、送信所、出力、ターゲットアリア、連絡先、電話/FAX番号、URL、SNS、メルアド、QSLポリシーについて一覧表にまとめた。 A5版64ページ。価格は送料共US$7または€6で、希望者はdxspb @ nrec.spb.ruに連絡の上PayPalで送金する。(DXLD 1822)

◎Radio Thailandメイン周波数を変更
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Radio Thailand(HSK9)は31mbのメイン周波数9390kHz(Udon Thani送信所、250kW)を5月25日より一部の放送で9920kHzに変更した。変更されたのは03:00-05:15
(03:00 タイ語、04:00 英語、05:00 ドイツ語)、05:30-06:15(05:15 英語、05:45 タイ語)の欧州向放送である。また01:00-02:00に同送信所、同一周波数で出ていたRadio Libertyのウズベク語放送も9920kHzに変更された。(DXLD 1822)

◎2018年IRCA Convension 9月に開催
 2018 IRCA(International Radio Club of America) Conventionが来る9月7-8日に米国モンタナ州St.CharlesのBest Western Plus Charles Innで開催される。会場のホテルはSt.Charles国際空港から8マイルのミズリー河畔に位置する。参加者は朝食込み1泊$25の特別料金(通常 は$104.99)で宿泊できるが、8月7日迄に予約する必要がある。今回のConvnetionではツアーとして同市内Lindenwood CollegeのKCLC FM 89.1局の見学が予定されている。今回のホストはKen Hawkins氏(E-mail:StLouisHerdFan @ gmail.com)である。参加希望者等は同氏またはIRCAの担当Mark Durenberger氏(E-mail: Mark4 @ durenberger.com)に問い合わせること。(DXLD 1822)

◎All India Radioの事が一目で分かる情報公開
 インドのJose Jacob氏によると、All India Radioの情報が一目で分かる「FACTS AT A GLANCE 」(5月23日付)がAll India RadioのHP上で公開されている。短波についてはDelhi送信所の新送信機、現在休止中の短波局の情報等が掲載されている。 http://allindiaradio.gov.in/Profile/Factss%20at%20Glance/Pages /default.aspx。(WWDXC TP 1347)

◎パプアニューギニアNBCが短波復活へ
 ARDXCの会誌「ADXNews」6月号によると、パプアニューギニアのNational Broadcasting Corporation (NBC)は、非都市域での受信状況改善のため短波放送をデジタル化して復活する方針を決めた。この方針を推進するため情報通信技術エネルギー相のSam Basil氏とNBC幹部(経営委員長Timothy Tala、会長Kora Nou氏ら)がMorobeとMadangのNBC放送局を視察した。今後すべての地方局を視察する予定で、全体のニーズを勘案して短波送信施設の更新コ ストを試算する。既に新送信機を調達済で、Madang局のNobnob山送信所に設置される予定である。またJikawa州とHela州に新放 送局を設置する。(WWDXC TP 1347)
 米国のRon Howard氏によると、Sam Basil氏は22ある州すべてに短波放送局を設置すると言っており、現在の同国の財政事情では実現しそうもない。折からO’Neill首相が中国訪問中 であり、中国政府から協力をとりつけるものと見られる。太平洋地区での「短波覇権」に積極的であり、Radio Vanuatuの短波放送復活にも手を貸すものと見られている。(DXLD 1826) Jikawa州、Hela州ともに中部の山岳地区にある新しい州です。パプアニューギニアに配置されていた短波送信機は日本のODAで導入されていたもの だったのですが。

◎Warsan FM Radioの受信状況
 ブルガリアのRumen Pankov氏によると、ソマリアのWarsan FM Radioが5月11日の02:10-04:35(s/off)に7750kHzで受信された。なお同名のFM局はケニアにもある。ニュージーランドの Bryan Clark氏も5月15日の同時刻にUSBモードで確認している。(WWDXC TP 1347)

◎BBC MonitoringがCaversham宮殿から完全に撤退
 BDXCの会誌「Communication」6月号によると、BBC Monitoringは過去75年に渡って使用していたBerkshireのCaversham宮殿から撤退し、ロンドン市内のBroadcasting Houseに移転した。この移転のニュースとCaversham宮殿についてのニュースや資料が次のサイトで公開されている。
 BBC World Service 「The BBC at Caversham」(9分) https://www.listennotes.com/embedded/e /a107cce4fd7f445ca6b40e393ca51f3a/
 「Meccano Magazine」1951年7月号に掲載のCaversham宮殿についての記事 http://www.meccanohornby.co.uk /freedownloads/meccano_magazine/1951/7%201951%20july.pdf
 BBCニュース 「BBC Monitoring leaves Caversham Park」 https://clyp.it/pn1w3bzv
 「The Radio Times」1950年1月号 「The Caversham Story」 https://www.transdiffusion.org/2016/09/26/the-caversham-story
(WWDXC TP 1347)

◎VOAレポーター用ビデオシステムの故障を放置
 ドイツのKai Ludwig氏が「BBG Watch」の発表として伝えたところによると、VOAが使用しているレポーターとの間でビデオコンテンツ等のデジタルデータをやり取りするDalet社 製のシステムが重大な不具合で使用不能となり、レポータ達から不満が寄せられている。不具合は過去2年間にわたり続いており、不都合な人事的取扱 いを行われるので幹部に訴えることもできないとしている。これに対してVOAは、このシステムがなくても業務には支障はなく、また現在再構築中で 新しいアプリが開発されてそれをインストールすれば問題なくなる筈である、解決に時間がかかっているのはシステム変更に万全を期しているからであ ると回答している。(WWDXC TP 1347)

◎BBGはバノン氏に影響下に
 CNNの報道によると、米国トランプ大統領はBBG(Broadcasting Board of Governors)議長John Lansing氏の後任にMichael Pack氏を任命する方針を固めた。氏はトランプ派保守メディアの盟主Stephen Bannon氏の片腕であり、VOAやRFE、RFAの放送内容は今後よりトランプ色の強いものになることが予想される。(WWDXC TP 1347) 任期は3年。

◎Voice of VietnamがDRM放送の試験
 ABUによると、Voice of Vietnamは4月16-17日にHanoi郊外30kmの送信所より675kHzでDRM放送の試験を行った。放送内容はVOV1、VOV2、 VOV3であった。また4月24-25日にはもう一基のDRM送信機の試験を行った。(WWDXC TP 1347) 

◎ブラジル海賊局からQSL
 カナダのEdward Kusalik氏はブラジル・サンパウロ州Amparoにある海賊局Radio Casa(8000kHz)のdirectorよりE-QSLカード(送信所のアンテナと送信機の写真)を受け取った。受信報告はオーディオファイルを添 付してalessandro.romos61 @ gamil.comに送付した。(DXLD 1823)

◎Radio Mi Amigo Internationalの新スケジュール
 英国のAlan Pennington氏によると、スペインのRadio Mi Amigo Internationalは7月1日より新スケジュールで放送中である。放送時間は毎日16:00-01:00で周波数は6085kHz。詳細は http://radiomiamigo.international/english/sw-schedule.htmlを参照のこと。 (DXLD 1823)

◎Deutche Welleが放送開始65周年
  英国のMike Terry氏によると、ドイツのDeutche Welle(DW)は6月5日に1953年の放送開始以来65周年を迎えた。ベルリンで行われた記念行事でメルケル首相は次のように語った。1953年に 開始した時は現在より放送事業は単純であった。しかし現在では多彩なメディアで30カ国語を使い週1億5000万人にも放送する巨大な総合メディ アに成長した。今後のDWは単に情報を伝えるだけでなく、世界にはびこるフェークニュース、欺瞞、大嘘の部類に対抗する存在になって行って欲しい ものだ。(DXLD 1823)

◎秘密局「Radio Nigeria Hausa Service」
 ブルガリアのIvo Ivanov氏」によると、「Radio Nigeria Hausa Service」という名称(別名Radio of Truth)のナイジェリア向秘密局が03:00-04:00に15110kHz(Kostinbrod送信所、50kW、195度)で出ている。言語は ハウサ語。(DXLD 1823) ナイジェリアのビアフラ地区(キリスト教徒が多い)独立を目指すIndigenous People of Biafra (IPOB)が1月6日より開始した放送です。




◎台湾国際放送放送開始90周年記念祝福メッセージを募集
 インドのAlokesh Gupta氏によると、台湾国際放送の経営母体である中央廣播電台が放送を開始して90周年となるのを記念して、同局では祝福メッセージを募集している。 応募期限は7月15日まで。応募要領や詳細はhttp://90.rti.org.tw/ja/greetings-ja/を参照すること。 (DXLD 1823)

◎アゼルバイジャンでRFE/RLの活動禁止是認判決
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、アゼルバイジャンでは2014年にRFE/RLの事務所が政府により強制閉鎖された。また同局のwebサイトである azadliq.orgも2017年3月大統領令によってブロックされた。RFE/RLはこれに抗議して裁判を起こしていたが、6月4日最高裁判 所は政府の措置を合法と認めた。また非政府系メディアのwebサイトはすべてブロックの対象となった。RFE/RLのアゼルバイジャン語放送は 「Radio Azadliq」の名称で国民に人気があり、今後もYouTube、SNSや衛星放送で情報攻勢を強める予定である。(DXLD 1824) 短波放送は行われておらず、1日30分のストリーミング放送がhttp://www.azadliq.org上で行われています。

◎Fiji Broadcasting Coprorationのストリーミング放送情報
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、Fiji Broadcasting Corporationのストリーミング放送は6月現在以下のように行われている。
 ・2dayFM (英語、若者向音楽放送、CM放送)
  http://2dayfm.fbc.com.fj/
  http://player.fbc.com.fj/fbc/sgplayer/player.php?s=0
 ・BulaFM (フィジー語、18-40歳向、CM放送)
  http://bulafm.fbc.com.fj/
  http://player.fbc.com.fj/fbc/sgplayer/player.php?s=1
 ・Gold FM (英語、C放送)
  http://goldfm.fbc.com.fj/
  http://player.fbc.com.fj/fbc/sgplayer/player.php?s=2
 ・ Mirchi FM (ヒンズー語、18-40歳向、CM放送)
  http://mirchifm.fbc.com.fj/
  http://player.fbc.com.fj/fbc/sgplayer/player.php?s=3
 ・Radio Fiji One (フィジー語、40-65歳向、公共放送)
  http://rf1.fbc.com.fj/
  http://player.fbc.com.fj/fbc/sgplayer/player.php?s=4
 ・Radio Fiji Two-Desh Ki Dhadkan (ヒンズー語、公共放送)
  http://rf2.fbc.com.fj/
  http://player.fbc.com.fj/fbc/sgplayer/player.php?s=5
(DXLD 1824) 65歳以上向放送はないのか! 

◎AIRのロシア語放送Moscowで中継
 インドのJose Jocob氏によると、All India RadioはA18スケジュールから、ロシアMoscow市内で783kHzにてロシア語放送の中継を開始した。時間は現地時間(UTC+3H)の 03:30-04:30、12:00-13:00、21:30-22:30である。(DXLD 1824) 短波放送は01:15-02:15 11560kHzの1回のみです。

◎ミャンマー国内でRFAの中継禁止
 米国のArtie Bigley氏によると、ミャンマー政府は国内放送がRadio Free Asia(RFA)のミャンマー語放送の中継を行うことを禁止した。同国政府は放送中で「ロヒンギャ」という単語を使うことを禁止しており、RFAにもそ れを要求したが、拒否されたためである。RFAではミャンマーでロヒンギャに関する報道を行わない訳には行かないとしている。過去10ヶ月間で RFAの国内放送中継を禁止したのはカンボジアに次いで2カ国目。(DXLD 1824) NHK World(Radio Japan)はどうしているのでしょうか?

◎オランダZeewolde短波送信所解体
 BDXCの会誌「Communication」6月号によると、かってRadio Netherlandsが使用していたオランダのZeewolde短波送信所がこのほど解体された。その模様は https://www.youtube.com/watch?time_continue=5&v=cSpeZuzuetkで見ること ができる。この送信所には高さ12-125mの送信鉄塔23基が立っていた。送信棟は2012年以降2020年代半ばまでの予定で余同国防衛省が 世界各地及び船舶との通信基地として利用している。(DXLD 1824) Flevo送信所(正式名がFlevo-Zeewolde)として有名だったところです。1985年に設立された最新鋭短波送信所で500kW短波送信機 4基と100kW短波送信機1基を備えて、当時流行だった短波放送局間の「Power Game」でオランダの優位を見せつける送信所でした。

Flevo-Zeewolde送信所にあった短波鉄塔群 (www.radio-tv- nederland.nlより)



◎Histoire de Radioサイトが面白い!

 アイルランドのDerek Lynch氏によると、世界の短波送信所や放送局等の歴史・話題を集めた「Hisotire de Radio」というサイトに面白い情報が載っている。特に旧フランス領諸国の局(Africa Nr.1など)に詳しいようだ。https://www.media-radio.info。(DXLD 1824) フランス語です。日本については沖縄VOA中継局について記述があります。

◎Pacific Radio Log更新
 米国のBruce Portzer氏によると、同氏編集のPacific Radio Log(PAL)は最新版2018年5月号となった。アクセスはhttp://www.radioheritage.net/ よりいくつかの手順で行うことができる。ダウンロード可能なpdfバージョンと、サイト上で検索できる対話バージョンがある。PALは2001年以降連綿 として更新されており、最新版ではアジア・太平洋50カ国、5000波の中波局に関する周波数、コール、所在地、出力、系列、放送時間、言語、番 組構成、ネット情報、その他が記載されている。次回更新は8月になる予定。(DXLD 1824)

◎「Radio Stations in the United Kindom」最新版発行
 British DX Club(BDXC)の会誌「Communication」6月号によると、同クラブより、「Radio Stations in the United Kindom」の第26版が発行された。英国内の中波・FM・DAB放送局について、周波数と局名を表示したリストである。価格は送料共で£8または US$12またはIRC8枚である。申込先は British DX Club, 19 Park Road, Shoreham-by-Sea, BN43 6PF, U.K.。(DXLD 1824)

◎Radio Dabanga財政危機
 エジプトのTarek Zeidan氏によると、スーダン政府がテロ対策に賛意を示したことで国際社会の風向きが変わり、スーダン向人権局Radio Dabangaは財政危機に陥っている。スーダンにおける人権状況は改善されていないため放送を継続したいので、同局はクラウドファンディングによる資金 支援を望んでいる。詳しくはhttps://www.dabangasudan.org/enまたはhttps: //gogetfunding.com/radio-dabanga/を参照のこと。(WWDXC TP 1348)

◎RNZIのDRM放送一時休止
 ニュージーランドのAdrian Sainsbury氏によると、Radio New Zealand International(RNZI)は一時的にDRM送信を停止している。新型送信機が故障したためで、補修部品が欧州から届くまでは、使用されてい なかった旧型送信機でAM放送のみは行われる。(WWDXC TP 1348)

◎海峡之声広播電台周波数変更
 米国のRon Howard氏によると、中国の海峡之声広播電台は6月15日よりスケジュール変更を行った。周波数は4900、4940kHzのみとなり、22:00以 前に使用されていた6115、9505kHzは出なくなった。4900kHzでは閩南節目、4940kHzでは新聞節目が出ている。 (DXLD 1825)

◎AIR-Imphalのラジオ放送が中断
 インドのAlokesh Gupta氏によると、同国のImphal地域は6月中旬に豪雨による洪水に襲われ、電力供給が停止した。そのため6月13日よりAll India Radio Imphal局はラジオ放送が出来ない状態となっている。(DXLD 1825)
  AWR Wavesacan 6/24によると、同局は6月13日の現地時間06:46にスタジオが浸水し、電力供給ができなくなったために放送が一次停止した。同局のMayang送 信所は町外れの高台にあるため無事であったが、スタジオが使用できないため送信所から他局の信号をフィードして放送せざるを得なくなった。現在 Mayang送信所には300kW中波送信機(882kHz)、FM送信機2基(100.1 103.5MHz)、更にManipur州内に6つのFM中継局がある。なお短波放送(4775kHz 5kW)は数年前に中止されている。(DXLD 1826)

◎WBCQのその後
  米国のGlenn Hauser氏によると。WBCQは500kW新短波送信機の導入を発表した。今年下旬から24時間放送を9330kHzで実施するとしてスケジュールも 既に発表されたが、実際に稼働するまでには1年以上かかると予測される。メーカーでの製造が遅れていることと、予定以上のコストがかかることが判 明したためである。新送信機の内の一基(#6)は地球平面説を唱える教団World`s Last Chance ministryの放送に専ら使用されることになっており、同教団では250の番組を既に用意しているという。WBCQ社長のAllan Weiner氏によれば、米国が緊急事態に陥った場合には国に協力する予定でテロ対策も充分であるとしている。米国には500kW短波送信機は他にも存在 するが、フルパワーでは送信しておらず、送信報告も固定しており、現在建設中のフルパワー、回転アンテナ装備の送信所は他にない。WBCQは世界 でも「アダルト向」(X-rated)放送の比率が最も多いラジオ放送局だが、Allan 氏はこれこそが「言論の自由」の象徴であるとしている。(DXLD 1825)

◎TWR-Indiaが英語放送を中止
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、6月よりTWR-Indiaは9330kHzでErevan-Gavar送信所より中継されている英語放送をキャンセルした。月 -土曜の22:00-22:15の放送は中止、土曜の23:30-23:45の放送、月-金曜の23:45-23:50の放送波他の言語に切り替 えられた。(DXLD 1826)

◎キラウェア火山の噴火がハワイ島の放送に影響
 6/17放送のAWR「Wavescan」によると、ハワイ島のキラウェア火山の噴火が続いているため、ハワイ州全土の放送局は番組の途中でも 緊急火山情報のアナウンスを入れるようなった。ハワイ島に5局(KPUA Hilo 670 kHz 5 kW、KWXX Hilo    94.7 FM、KNWB Hilo 97.1 FM、KAOY Kona 101.5 FMーKWXX Hiloを中継、KMWB Kona 93.1 FM)の放送局を持つNew West Broadcasting Corporation(NWBC)は火山情報の伝達中心に番組フォーマットを切り替えた。すでに噴火の影響で停波した局も出ている。HiloのKKBG 局97.9MHzは5月7日に起きた火山性地震で送信塔が倒壊したため停波している。またAM局は上記のKPUAの他に3局(KIPA Hilo 1060kHz 5kW、KHLO Hilo 850kHz 5kW、KKON Kealakekua 790kHz 5kW)が存在するが、KPUA以外は停波中である。なおこれ以外に他の島のネットワークを中継している局がいくつか存在する。 (DXLD 1826)

◎インドDelhi Kingsway送信所設置の新短波送信機がオンエアー
 インドのJose Jacob氏によると、Delhi Kingsway送信所にこのほど設置された2基の新100kW短波送信機が6月下旬より運用に入った。新送信機からは次のAIRの放送が送信されてい る。
 4870 11:30-12:30 23:30-00:30 カシミール向 Radio Sadaye Kashmir
 4870 22:30-23:30 ネパール向ネパール語
 7250 17:30-20:30 パキスタン向ウルドー語 20:30-20:40 国内向ヒンズー語
 7380 10:00-11:00 パキスタン向シンディ語
 7505 10:30-11:30 ネパール向ネパール語 11:30-11:45 国内向ヒンズー語 11:45-12:00 国内向英語
 7555 21:15-22:30 中国向チベット語 22:30-23:30 ネパール向ネパール語 00:15-00:30 国内向ヒンズー語 00:30-01:00 国内向英語
 9835 09:00-09:45 スリランカ向タミル語
 9950 16:00-17:00 ネパール向ネパール語
 9950 17:30-20:30 パキスタン向ウルドー語 20:30-20:40 国内向ヒンズー語 21:15-22:15 ミャンマー向ビルマ語
 11620 16:00-17:00 ネパール向ネパール語
(DXLD 1826) すべて国境を接する近隣諸国とインド国内向であることが特徴です。

◎Al-Azm Radioの詳細
 米国のHans Johnson氏がRadio World誌6/16日号の記事として伝えたとことによると、サウジアラビアが昨年9月より放送しているAl-Azm Radio(「決断」の意味)の全容が明らかになった。対象はイエメン内戦収束のためにサウジアラビア南部のJizanとNajranに動員されているサ ウジアラビア軍兵士で、局長はAyman Al-Radadi氏である。運営はサウジアラビア文化情報省(Ministry of Culture and Information)で、Saudi Broadcasrting Corporationの設備を使って放送している。放送では「真実の声」というスローガンが使用されている。番組に一部はJizanのスタジオで制作さ れている。当初1日12時間であったが数ヶ月後からは24時間放送となっている。番組名は「南方の盾」、「南方の鼓動」、「母国はいつも一緒」、 「平和愛好の王国」、「子供達の見たイエメン」また兵士が戦うべき相手を明確にする番組として「海賊ども」、「蜘蛛の巣ども」という番組もある。 現地での放送は以下の通りに行われている。
 Jizan AM549kHz 1kW
     Farsan FM 107MHz Fifa 99MHz
  Najran  AM747kHz 10kW
            Khubash 107MHz South Dhahran 94.9MHz 100kW
  AM放送、FM放送ではカバーできないエリア向には短波の11745kHzが使用されている。送信所はRiyadhとAl-Khumraが交互に利用され ているが、何時送信所が切り替わるのかは未発表である。Riyadh送信所からは2011年に導入されたContinental社製250kW短 波送信機、Al-Kumra送信所からは以前から使用されていた500kW短波送信機が使用されているもとの推測される。どちらの送信所も指向性 アンテナを備えている。11745kHzは周波数としては適切な選択であり、Saudi Broadcasting CorporationがHFCCに登録しておいた周波数を使ったものだが、Al-Azm Radioが24時間放送していることはHFCCに未登録であり、一部の時間は他局が使用して混信を生じている。そのためAl-Azm RadioはArabsat 5より衛星放送も行っている。
 なお11860kHzで放送されている「Radio Sana’a」も同様な放送形態を取っていると見られるが秘密放送のため詳細は公開されていない。但しSaudi Broadcasrting Corporationが使用しているBadr 4のサブチャンネル内にも同放送が出ている。(DXLD 1826)




◎玉山会主催夏の集い開催
 台湾国際放送の関西地方のリスナーズクラブ玉山会主催夏の集いが開催される。内容は、次の通り。
 日時  7月28日(土曜日)12時より受付入場13時より夏の集い開始
   第1部 13時-14時 王淑卿課長のメッセージ、座談会「台湾国際放送と私」
   第2部 14時-16時 懇親会
 会場  ホテルウィングインターナショナル新大阪2階
   大阪市淀川区東三国2-32-9(旧ホテルトーコーと同じ場所)
    電話 06-6395-1500 
    地下鉄御堂筋線東三国駅下車北へ4分 
 会費  第1部のみ参加は無料、懇親会参加者は1名6千円(税込) 当日、受付で支払。
 申込期限 7月21日
 申込方法 こくちーずpro(https://www.kokuchpro.com/)で、エリアから探す→近畿・大阪→キーワード・台湾国際 放送で検索する。
 内容予定 第1部において「台湾国際放送と私」と題し、今井薫玉山会副会長の司会によりリスナーによる座談会を行う。今回は放送局からスタッフ の参加はないものの、王淑卿日本語課長より、ビデオによるメッセージがある。挨拶とともに日本語課の現状についても説明する。(滋賀県 居松重和 氏)

◎VOV日本語放送から開局73周年記念プレゼント。 4版新規
 
 ベトナムの声(VOV)放送は9月7日に開局今年73周年を迎える。これを記念して3年、5年、10年、15年以上の聴取者に対 して特別ベリカードと記念品を贈呈する。特別ベリカードと記念品は9月7日の当放送局開局73周年記念日に合わせて送られる。
 【応募資格】 3年、5年、10年、そして15年以上、それぞれ連続しているベリカードを有し、コピーを提出できる聴取者
 【応募方法】  3年コース ・ 5年コース ・ 10年コース ・ 15年以上コースの何れかをを選び:ベリカードのコピーを下記へ送付する。
  * Eメールの場合: 本文に何年コースに申し込むか明記の上で、ベリカードのデータを添付してvovjapanese @ yahoo.comへ。
  * 郵送の場合: コピーを次の住所に送付する。 RADIO THE VOICE OF VIETNAM、Japanese Section,45 Ba Trieu Street, Hanoi, VIET NAM
 【締切日】 2018年7月31日必着
 【注意】 過去に3年、5年、10年コースに応募した聴取者は今回対象外となる。しかし次回の5年、10年、15年以上リスナー記念プレゼント には応募可能。
(VOV HP via JSWC)

出典の略称


 DXLD: DX Listening Digest
 DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
 WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
 HCDX:  Hard-Core-DX
 JSWC:  Japan Shortwave Club
 NDXC: Nagoya DXers' Circle
 WRTH: World Radio TV Handbook



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