月刊短波2018年10月号(第2版)
編集 赤林隆仁  時間 JST

◎「Prime Time Shortwave」10月27日で終了 第 2版
 
「Prime Time Shortwave」を主催する米国のDaniel Sampson氏によると、同氏は英語放送を中心とする短波放送の情報を提供してきた「Prime Time Shortwave」のサイト(http://www.primetimeshortwave.com)を10月27日に閉鎖する。このサイトは1998 年から氏によって開始され、2007年以降はErnest Riley氏が引き継いで運営していたが、今年5月以降Riley氏と連絡が取れなくなったためにデータの更新が不可能となった。誰か引き継いでくれる人 が現れない限り10月27日でサイトを閉鎖する。(DXLD 1839)

◎WWVHが気象通報を10月いっぱいで廃止 第2版
 
米国のGlenn Hauser氏によると、WWVHは9月29日の放送で、定時に放送している気象通報を10月31日で廃止すると通告した。時報信号の発射がいつ廃止にな るのかはまだ明らかにしていない。(DXLD 1837)

◎Radio 4KZが増力を計画

 米国のRon Howard氏がオーストラリアでRadio 4KZ(5055kHz)を経営するNQ Radio NetworkのAl Kirton氏から受け取ったメールによると、同局は5kWに増力する予定で現在送信機を探しているところである。実現すれば米国等での受信状態が大幅に 改善することが期待される.(DXLD 1835)

◎Unique Radio再開計画
 オーストラリアUnique RadioのTim Gaynor氏によると、現在QRT中の同局は先ず2368.5kHzの放送を再開する見込みである。また新たな送信機を調達して5045kHzでも放送 を行う予定である。何れも新しいアンテナの完成が必要である。当面の措置として9月1日以降毎週土曜日の20:00-20:30及び 22:00-22:30に9625kHzで米国WINBより中継を行う。podcastは http://www.uniqueradio.podomatic.com で聞くことができる。受信報告はnri3 @ yahoo.com.auまで。(DXLD 1835)

◎海峡之声広播電台英語放送スケジュール変更
  米国のRon Howard氏によると、中国の海峡之声広播電台が8月末より英語放送「Focus on China」の放送スケジュールを変更した。現在は毎週土曜日の18:30-18:55に4940kHzで行われている。「Remember Me」のテーマソングで開始し、最初に「You are now listening to Focus on China, in Voice of Strait Broadcast Station」のアナウンスがある。(DXLD 1835)

◎キューバ向プロパガンダはfacebookに移行  ~放送は廃止に
 米国のMike Cooper氏によると、米国政府はキューバ向プロパガンダの主流をfacebookに移行し、ラジオ・TV放送を廃止する計画である。それによると、現 在Office of Transmissions to Cuba (OCB)により行われているRadio Marti、TV Marti、Marti Noticiasの各放送内容を2019年会計年度よりでfacebook上で提供し、放送自体は廃止するというものである。但しfacebookのよう なSNSメディアを国家のプロパガンダに使用して良いのかという倫理的問題をはらんでいる。(DXLD 1835) VOA、RFA、RFE/RLもそうなってしまうのでは?

◎メキシコ中波局のFM移行進む
 米国のTim Hall氏によると、メキシコ中波局のFM移行が急激に進んでいる。現在氏が把握しているだけでも150局が移行したが、実際には600局が移行を完了し たと言われている。メキシコからの中波がなくなる日も近い。(DXLD 1835) 短波がなくなったから中波DXという訳にも行かなくなった。

◎Channel292が7440kHz準備中 ~6070・7440kHzの2波体制に
 英国のAlan Gale氏によると、ドイツのChannel 292は現在使用中の6070kHzに加えて7440kHzを使用予定である。7440kHz用のアンテナを建設するため9月初旬より数週間QRTする。 今後は2波による新スケジュールが発表される予定である。URLはhttp://www.channel292.de/。(WWDXC TP 1354)
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、同局の送信所は今年5月にRohrbach(Rudolf-Diesel-Strasse 1, 85296 Rohrbach, Bavaria, Germany、北緯48度36分39.47秒・東経11度34分36.72秒)から4km離れたPfaffenhofen(Eja 2, 85276 Pfaffenhofen, Germany、北緯48度35分12.95秒 東経11度31分38.18秒)に移転した。41mbのアンテナ用地を確保するためと住宅地に対する電磁 波の影響を軽減するためであろう。送信棟には農家の廃屋が使用されている。(WWDXC TP 1355) 7440kHzのスケジュールは既にHPに掲載されています。当面は日曜日のみの試験放送のようです。6070kHzは小電力ながら欧州各地 では昼間から良好に入ります。

◎IRDRのB18シーズン指定周波数運用時間決まる
 インドのAlokesh Gupta氏によると、HFCCの分会であるIRDR(International Radio for Disaster Relief)プロジェクトは、スロバキアのBratislavaで開催されたHFCC総会でB18シーズンの災害時指定周波数の運用時間を決定した。そ れらは以下の通りである。
 7400kHz 06:00-09:00
  9430kHz 10:00-23:00
  11840kHz 14:00-10:00
  大災害でローカルメディアや電話網が壊滅した場合、短波放送局は上記の周波数、チャンネルで災害に関する情報等を放送することができる。(WWDXC TP 1354)

◎BBC World Service英語放送の聴取者はインターネットが大半
 英国のMike Terry氏によれば、BBC World Serviceの英語放送の聴取者の殆どがインターネットで直接聞いており、他の方法で聞いている穂とは希であることが発表された。これは英国の Global Audience Measure (GAM)が2017年と2018年の成人を対象に調査した結果で、インターネット受信の結果1940年代には1000万人だった聴取者数は2億7900 万人、間接的に聴取している人も含めれば3億4700万人に増加したとしている。短波で聞いている人はパキスタンでは皆無となり、ナイジェリアで も極端に減少した。BBCはインターネットのみで良く、短波放送などは少数の愛好家のなぐさみでしかないとしている。(WWDXC TP 1354) 短波嫌悪派の結論はいつもこうだ。

◎英国Babcock社短波送信所管理業務を手放す
 英国のChris Greenway氏によると、同国のBabcock International GroupはWofferton短波送信所、Ascension・Cyprus・Oman・Singapore中継局を所有し管理してきたが、このほどこ れらの業務を手放してEncompass社に売却することにした。ラジオメディアそのものが移管されたのかどうかは言及されていない。 (WWDXC TP 1354) BBCの「短波嫌悪派」に連動した動きのような。

◎BBC旧短波送信所の歴史本無料公開
 英国のMike Barraclough氏によると、1995年にCumbria County Councilより出版されたKen Davis氏著の「Skelton, Penrith and the World 1943-1993 」が現在pdf形式で無料公開されている。旧BBCの短波拠点であったSkelton、Penrith両送信所の歴史について記述した62ページの書籍で ある。https:\\www.bbceng.info/additions/2018 /Skelton,%20Penrith%20And%20The%20World%201943-1993%20-%20K.%20Davies.pdf よりダウロードできる。(WWDXC TP 1354)



◎Radio MartiがWRMIより試験放送計画
 WRMIのJeff White氏によると、WRMIは次のスケジュールでRadio Martiの中継試験を開始する。周波数は5950kHz。
 月曜 05:00-09:00
  水曜 08:00-11:00
 キューバ出身の野球選手が多いため、野球シーズンが終了するまで継続される予定である。(WWDXC TP 1354) 政府の廃止計画に対する対抗策か?

◎WINBがDRM試験放送
 ドイツのHerald Kurl氏によると、米国WINBは今年4月に新型のDRM送信機ASI CE-50000WSを購入した。この送信機を使用して出力15kW、方向62度で次のスケジュールでDRM試験放送を行うことがある。
 月-金 16:00-18:00 7325  18:00-20:00 9265  20:00-02:00 15670
  また既存のContinental社製417B送信機を使用して9265kHz、242度DRM試験放送を実施することもある。DRM試験放送の内容は、 同局のインターネットオーディオストリームで流れている英語・スペイン語の放送である。(WWDXC TP 1354)

◎中国オーストラリアABCのサイトをブロッ
 英国のMike Cooper氏がAFPの報道として伝えたところによると、8月22日以降オーストラリアABCの中国語webサイトが中国でブロックされている。中国語 サイトは昨年開始されてから1年を経ている。中国政府は「中国の法律を犯し、秩序を乱すサイトは遮断する」、「例えば根拠のない噂、猥褻、賭博、 暴力テロ等の情報を伝えて国家の安全を脅かし、国家の品格を傷つける内容のサイトである」としている。ABCはどこが中国の法律に触れたためにブ ロックされたのかの説明を受けていないとしている。中国は資金攻勢でオーストラリアの内政に干渉したとして中豪関係は悪化している。また中国の太 平洋諸国への勢力拡大に対してオーストラリアは警戒感を表している。(DXLD 1836)

http://www.abc.net.au/news/chinese/



◎パプアニューギニアNBC Western再開への模索

 オーストラリアのArtie Bigley氏が、https://radioinfo.com.au/news/short-wave-solution-pngs-nbc- westernの報道として伝えたところによると、パプアニューギニアDaru島にあるNBC Westernは局舎の老朽化とスタジオ設備・FM送信機の劣化で2年前からFM放送をまともに出すことができなくなり、地元からも無視された存在であ る。独自の自家発電装置をもたないため、現地でしばしばある数日間続く停電時は放送電波も出せなくなる事態が続いている。現在使用していない短波 送信機はすぐに立ち上げることができるため、短波放送を使えば電波を正常に出すことができる。(DXLD 1836) かっては短波放送が日本でも受信出来ました!

廃墟のようなRadio Western (http://www.emtv.com.pgより)


◎ペルーのRadio Nuevo Tiempo短波に出現
 ペルーのPedro Arrunnátegui氏によると、1380kHzで放送しているLimaのRadio Nuevo Tiempoが5820kHzで出現した。時刻は09:00前後。番組内でIDが出て確認した。ドイツのHansjoerg Biener博士によると、同局は南米各国で活動している宗教メディア「Seventh Day Adventist Church」の系列局で、URLはhttp://nuevotiempo.org/peru/である。なお同名の局がブラジルにもあり、4895kHz で放送している。URL内には周波数リスト他の資料が掲載されているが、4820kHzへの言及はない。(DXLD 1836) ペルーでは街の至る所の建物に使用していない短波送信アンテナがあるため、ちょっと出して見ることもありのようです。



◎Pacific Asia Log更新
 オーストラリアのBruce Portzer氏によると、同氏は「Pacific Asia Log」の最新版(2018年9月版)をhttp://www.radioheritage.net/ 上にアップロードした。うまくサーチできればpdf版をダウンロードすることもできる。もし修正点等が見つかったらbportzer @ comcast.netまたはportzerbt @ gmail.comに知らせて欲しい。このリストは2001年以来公開されており、太平洋・南アジア・東アジアの中波局・国内向短波局の情報(周波数、 コールサイン、所在地、出力、ネットワーク、スケジュール、言語、フォーマット、その他)について記述している。現在50カ国5,000波の情報 が記載されている。(DXLD 1836) 入手には定期的な寄付が必要なようです。

◎RTBFの621kHzは年内で廃止
 フランスのRémy Friess氏によると、ベルギーRTBFは最後に残った高出力中波621kHz(300kW、Wavre送信所)の送信を年内で終了させる予定である。 国内のDAB+化の完成を待ってWavre送信所の設備は廃棄されることになっている。(DXLD 1837) DAB+の整備が早まれば年内でも廃止だそうです。Wavre送信所はベルギーでは最も伝統あるAM送信所です。

◎イタリアに面白中波局!
 オーストリアのPatrick Robic氏によると、イタリアのトスカナ州Coltanoに9月5日、新しい中波局Radio Coltano Marconiが開局された。周波数は1305kHzで正式に免許された局である。Coltanoは1910年にMarconiが最初の無線送信を行った 歴史的な地である。既にオーストリアで受信に成功している。同局のURLは https://www.radiocoltanomarconi.it。(DXLD 1837) 昔のポップス中心の「面白放送局」のようです。FM化が進み中波局が減少する中で免許も降りやすくなっている模様です。

◎北米中波局の送信パターンマップ公開
 カナダのNigel Pimblett氏によると、北米にある中波局の送信パターンマップが公開されている。100%完全にカバーしている訳ではないが、北米での中波 DXingには便利な資料である。夜間用はwww.nf8m.com/patternmaps_night.html、昼間用は www.nf8m.com/patternmaps_day.htmlで参照できる。(DXLD 1837) 周波数別に北米の地図上に各放送局の送信パターンを表示しています。

◎受信機関係資料のライブラリー
 カナダのEdward Kusalik氏によると、海軍用の真空管式受信機の資料を集めた「Hollow State New Archives」が公開されている。http://www.virhistory.com/navy/rcvrs/hsn.htmにインデック スがあり、各受信機の情報がpdf形式で引き出せる。カナダのJerry Berg氏によれば、マニュアル類はhttp://www.virhistory.com/navy/manuals/hsn/で参照できる。(DXLD 1837)

◎SHORTWAVE BULLETIN隔週刊に戻る
 スウェーデンのThomas Nilsson氏によると、6月より「SHORTWAVE BULLETIN」を隔週刊から月刊に変更したところ、多くの読者から元に戻して欲しいとの要望が寄せられた。要望に応える形で9月より暫くの間元の隔週 刊に戻すことにした。受信ログを寄せる時、その周波数や分野の精通していない読者でも分かるような補足や説明をつけてもらえると更に充実する。ま た今後海賊局のログを独立させて別扱いすべきかどうかについて読者の意見を伺いたい。(DXLD 1837)

◎XHDATA D-808用長波・中波用ループスティックアンテナ
 米国のGary DeBock氏によると、世界のDXerの間で人気沸騰中のXHDATA D-808受信機は、中波・長波でも高性能を発揮するが、この帯域では外部アンテナを接続できないので、外から磁界結合するタイプの「ループスティック」 型アンテナ(大きなフェライトコアを外付同調する)が威力を発揮する。D-808の大きさにフィットして、長波ビーコン等の受信に使用できる、長 波用ループスティックアンテナの作り方がhttp://www.mediafire.com/file/38gon1pdmomrsgs /7.5inLWLS-1.doc/fileで公開されている。また中波・長波用の使用できるループスティックアンテナの作り方がhttp: //www.mediafire.com/file/t2989hg61vbkb5h /Supercharging_the_XHDATA_D_-808-FinalMWLW.doc/fileで公開されている。こうして外付すれ ば通信型受信機と同等の受信性能を期待でき、移動用には最適である。(DXLD 1837)

D-808外付フェライトコア(「Supercharging the XHDATA D-808」より)



◎Ian McFarland氏の近況

 カナダのColin Newell氏によると、1970~80年代にRadio Canada Internationalのスタッフとして働き後年はNHKにも勤務していたIan MacFarland氏を覚えている人は多いだろう。氏は現在81歳となるが、体調を崩して手術を受け、現在病院に入院中である。(DXLD 1838)

◎AIR North Eastern Serviceは短波とFMだけ
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、AIR Shilong局から行われているNorth Eastern Serviceについて英国とドイツのDXerが調査した結果面白い事実が判明した。同サービスのアナウンスでは「This is the North Eastern Service of All India Radio broadcasting from Shillong on short wave - 41m corresponding to 7315 kHz - 60.36m corresponding to 4970 kHz and on additional FM 100.1 MHz」と言っており、インドのJose Jacob氏に聞いてもらったところShillongからのNorth Eastern Serviceは短波2波、FMのみ(他にインターネットでも出ている)で行われており同局から出ている中波とは別番組であることが分かった。この様な ケースが確認されているのは現在のところShilong局のみである。(DXLD 1838) AIRの局リストによると、Shillong局のローカル放送は中波864kHz(100kW、Merjrong送信所)とFM 103.6MHz(10kW、Laitkor送信所)のみで行われていることになっており、短波の記載はありません。Shillongのあるメーガーラヤ 州は民族構成が複雑で宗教はヒンズー教ではなくキリスト教、公用語もヒンズー語ではないためローカル放送が特別の扱いとなっている可能性がありま す。

◎インドAIRのラジオ放送DRM化第2段階に入る
 インドのAll India Radioは同局のラジオDRM化が第2段階に入ったと発表した。DRM送信機が全国に配置され、デジタル放送網が完成したためで、次段階としてDRM放 送の質的向上を図り、リスナーが高音質で画像のついたラジオ放送等の新機能を享受し易くする。このサービスは既にDelhiとBangalore で実施されているが、近日中にPunaとChennaiでも実施されることになっている。(DXLD 1838) 受信機とその普及度は?

◎Radio Nordsee Internationalの立役者死去
  英国のMike Terry氏によると、短波海賊局の先駆けRadio Nordsee Internationalの立役者Robin Banks氏が9月16日腎臓癌のため死去した。氏は1972年に海賊局船MeboⅡ号に送信機とアンテナを搭載し、オランダ沖や英国沖から短波で海賊放 送を行った。放送は当局による中断等を経て1978年8月まで行われた。MeboⅡ号はその後リビアの放送中継用に使用されたが、1981年にリ ビア軍のミサイル訓練の標的に使用されて撃沈された。詳しい記事はhttp://www.offshoreradio.co.uk /rni9.htmを参照のこと。(DXLD 1838) 日本でも受信され、QSLカードも発行されました。1970年代の若者が徐々に寿命を迎えて行くのは寂しいですね。

◎韓国「自由の声」放送周波数変更
 米国のRon Howard氏によると、韓国から北朝鮮に向けて放送されておる自由の声放送の周波数が5920kHzから6045kHzに変更されたが、9月10日現在 北朝鮮からのジャミングが出ていない状況で受信出来ている。(DXLD 1838)

◎Radio Nepalの短波放送強化を検討
 米国のMauno Ritola氏がRadio Nepalに問い合わせたところ、同局の復活した短波放送(5005kHz、17:15-20:15)は出力15-20kWでの試験中で、今後増力して放 送時間も延長する計画であるとしている。(DXLD 1838)

◎Radio San Antonioが短波放送復活
 ブラジルのDaniel Wyllyans氏によると、ペルーのRadio San Antonio(4940kHz)が復活した模様で、9月13日の08:05頃出ているのが受信された。https://youtu.be /HYTE8qFqSp8bi
に受信音を収録した。(DXLD 1838) 所在地はTarapoto、FM 96.9MHzで放送している。



◎ロシアはDRM+方式を採用
 RUS-DX 9/16がRIA Novosti通信の報道として伝えたところによると、ロシア政府は9月11日超短波帯(65.9-74MHz、87.5-108MHz)用のデジタルラ ジオ方式としてDRM+を採用することを決定した。この方式は100kHzの帯域幅でマルチステレオ音声と情報(交通情報、非常時の情報等)を送 ることができFM放送より品質が向上し、またチャンネル数」もFM放送の倍に増やすことができる。(DXLD 1838) 欧州で一般的に採用されているDAB+とは異なる方式となります。

◎Radio Veritasの短波放送残存
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、6月末でフィリピンからの短波送信を中止した筈のRadio Veritasに2放送のみ短波放送が残存している。
 09:00-09:27 9700 (Santa Maria di Galeria送信所、250kW、70度) 南アジア向カチン語(Palauig送信所の9645kHzから変更)
 22:00-22:27 9645 (Palauig送信所、250kW、280度) 東南アジア向ベトナム語(22:00-22:57より短縮)
(DXLD 1838) Palauig送信所の設備も使っています。短波放送でなければ届かないと見たのでしょう。

◎Antenna Pattern Book第8版発行
 米国のNational Radio Clubから「Antenna Pattern Book]第8版が発行された。Bill Hale氏編集で242ページ、米国(アラスカ・ハワイを含む)・カナダ・メキシコの各中波局(530-1700kHz)の昼間と夜間の送信パターンを地 図上に表示したもの。価格は送料共US$51.25。注文はhttp://nationalradioclub.org/catalog /books/books.htmlよりできる。(DXLD 1838)

◎Monaco Radio
 英国のMichael L Ford氏によると、モナコに残る短波局Manoco Radioが13146kHzで19:05(s/off)に受信された。英語による気象通報とIDが出た。(WWDXC TP 1355)

◎Radio NigeriaのDRM放送復活
 米国のArtie Bigley,氏によると、Radio NigeriaのDRM放送が数ヶ月ぶりに復活した。03:00-04:30に15120kHzで行われているが、出ていない日や30分以上遅く出てくる 日などもある。DRM放送の品質は良い。(WWDXC TP 1355)

◎BBC旧インド洋中継局の現状
 英国のPeter Jones氏はBBCインド洋中継局(2014年3月に廃止)があったSeychells島を訪れ、Maheの送信所跡を見学した。旧送信所のゲートは開 かれており、アンテナ鉄塔はそのまま残されている。Seychells島当局は旧送信棟を家畜病院にする予定であることを発表しているが、現在の ところ工事は行われていない。(WWDXC TP 1355) 

◎4770kHzに謎のDRM信号 2版追加
 オーストリアのPatrick Robic氏によると、4770kHzで謎のDRM信号が受信されている。「DRM service A」と称しておりスイスAmpegon社の送信機用試験放送と言われている。(WWDXC TP 1355)
  同氏によれば5kHzの帯域幅で5kbpsの信号が送信されており、ラベルは「DRM Service A」となっている。北イタリアに設置のSDRで良好に受信されている。(DXLD 1839)

◎EUでは夏時間廃止方向に
 EU委員会は現在実施されている夏時間の制度を廃止する方向で検討に入った。欧州各国の460万人にアンケートを行ったところ84%が現在の夏 時間制度に反対であったためである。EU周辺のロシア、トルコでは既に夏時間が廃止されている。現在の夏時間を年間で固定する案があるが結論は出 ていない。またスペインは標準時を1時間遅くして英国・ポルトガルに合わせたいとしている。(WWDXC TP 1355) ロシア以外の欧州では英国・ポルトガルがUT、フィンランド・バルト3国・ギリシア・ブルガリア・ルーマニア・キプロス(北部を除く)・ウク ライナ・モルドバがUT+2時間、その他の欧州中央地域がUT+2時間で、全ての地域で夏時間制度が実施されています。

◎オランダのRadio Emmeloordが短波特別送信
 ドイツのAndree Bollin氏によると、オランダのRadio Emmeloordが来る10月6日の19:00-01:00のドイツNauen送信所から6095kHzで欧州向に特別短波送信を実施する。 (WWDXC TP 1356) この局は通常1224kHzで放送しています。URLはhttps://radioemmeloord.nl/。

◎ベトナムの声が韓国語放送開始 ~但し短波放送はなし
 英国のDave Kenny氏によると、Voice of Vietnam(VOV)が9月7日より韓国語放送を開始した。放送時間は現地時間の毎日07:00-08:00、18:00-19:00、 23:00-24:00で、短波放送はなく、ハノイ市内のFM 105.5MHzとインターネット(http://vovworld.vn)でのみ実施される。VOVとしては12番目の外国語放送となる。(WWDXC TP 1356) 韓国語のURLは3月より設けられておりhttp://vovworld.vn/ko-KR.vovです。

◎IBC岩手放送前沢ラジオ局9月末で廃止
 IBC岩手放送前沢ラジオ局9月末で廃止される。同局HPによると、奥州市前沢区にある前沢ラジオ局(1062kHz、100W)の聴取範囲が 盛岡本局と重なり、同局の調査で奥州市周辺の52調査地点すべてで盛岡本局や補完FM中継局が聴取できることと施設の老朽化のため設備の更新を行 わず廃止する。前沢ラジオ局は1954年12月、盛岡市内から送信する本局の出力が1kWと小さく県南地域を十分にカバーできていなかったために 設置された。1971年に本局の送信所が盛岡市の南の紫波郡矢巾町に移転して5kWに増力され前沢ラジオ局のエリアもカバーできるようになった が、そのまま今日に至っていた。補完FM中継局のエリア内にあるAMの中継局は今後廃止されて行くことになるのであろうか?(東亜BCL聯合 石 田直樹氏)AM送信施設の維持更新コストを考えるとその傾向にあると言えますね。「前沢ラジオ局」の名称通り、県南地域に独自の番組を流していた こともあるそ うです。

IBC前沢ラジオ局の送信塔(Wikipediaより)



◎RAEがリスナーのビデオ映像を募集 ~開局60周年記念
 アルゼンチンRAE日本語放送の植田敬子氏によると、同局は今年で開局60周年を迎えたため、記念映像を作成する。その中に世界のリスナーの映 像をいれることになり、長さ1分半くらいの受信映像(リスナーの顔、ラジオ機材が写っており、RAEへの記念メッセージを入れる)を募集してい る。記念メッセージは日本語で良い。映像はメールその他の方法で担当のAdrian Korol氏(E-mail:adriankorol @ gmail.com)に送付する。(JSWC 大武逞伯氏)

◎Radio Thailand日本語放送半月間休止
 Radio Thailandの日本語放送は10月1日から約半月間放送を休止すると発表した。(JSWC 大武逞伯氏) 予定通り再開されることを望みたいですね。




出典の略称

 DXLD: DX Listening Digest
 DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
 WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
 HCDX:  Hard-Core-DX
 JSWC:  Japan Shortwave Club
 NDXC: Nagoya DXers' Circle
 WRTH: World Radio TV Handbook



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