月刊短波2019年2月号(第3版)
編集 赤林隆仁  時間 JST


◎2月22日Radio Amrumが定例特別短波送信 3版新規
 英国BDXCによれば、ドイツ北フリシア諸島Amrum島にあるローカル局Radio Amrum (Radio Oeoemrang)が例年通り2月22日の01:00-01:59に15215kHz(TDF Issoudun送信所 500kW 300度)にて英語・ドイツ語による特別短波放送を実施する。受信報告はMedia Broadcast社<qsl-shortwave @ media-broadcast.com>で受け付ける。(WWDXC TP 1372)

◎WRTH2019のB-18国際スケジュール追補発行 2版新規
 
英国のAllan Pennington氏によると、英国WRTH社はWorld Radio TV Handbook 2019の追補として「WRTH B-18 International schedule updates.」を発行した。pdf形式でhttp://www.wrth.com/_shop/wp-content/uploads /WRTH2019IntRadioSuppl1_B18SchedulesUpdate.pdfよりダウンロー ドできる。(WWDXC TP 1371) 

◎Dandal Kura Radioスケジュール縮小 
2版新規
 ナイジェリア向秘密放送Dandal Kura Radioの放送スケジュールが大幅に縮小され、以下の送信のみになった。何れもアフリカ中央部向カヌリ語。
 16:00-17:00 13590 Issoudun 250kW 167度
 03:00-04:00 9770 Issoudun 100kW 167度
 他の送信はすべてキャンセルされた。(SWL Bulgaria News 2/6-7)

◎モンゴルのMurun送信所4895kHz復活

 スペインのManuel Mendez氏によると、モンゴルMRTのMurun送信所の4895kHzが復活した。1月11日の16:30より国内向第一放送(モンゴル語)がロシ アIrklutsk設置のSDRで確認できた。フィンランドのMauno Ritla氏によると、長期間QRTしていたが、今年の新年から復活したものと思われる。なおAltai送信所4830kHzは復活していない。 (WWDXC TP 1369) インド、米国でもキャリアは確認できたそうです。

◎McMurdo基地からの7995kHz短波送信
 オーストリアのChristoph Ratzer氏によれば、南極McMurdo基地からは毎年クリスマスイブに7995kHzUSBで有志による記念放送が行われている。2018年も12 月24日の08:00より行われたが弱くて確認できなかった。しかし試して見る価値はある。ドイツのHarald Kuhl氏によると、受信報告はw2naf @ arrl.netに。(DXLD 1852) 聞こえる確率は低いですが、来年も挑戦して見ましょう!

◎RFI英語放送を更にカット
 BDXCによると、Radio France Internationaleの英語放送は年々カットされ、現在はWRMI中継の北米向を残すのみとなっているが、更に有名番組「Sound Kitchen」がオンエアーもストリーミングもされなくなった。番組の制作は続いているがpodcastのみになった。「Paris Live」の番組の一部もpodcastのみになってしまっている。(DXLD 1852)
 米国のTony Molloy氏によると、RFIは1月19日付の英語HP上に「DXサー、短波リスナーの皆様、我々は厳しい予算カットのため、残念ながら短波放送を続け ることが出来なくなりました。」のメッセージが掲載された。(DXLD 1904) RFIのアジア・アフリカ向英語放送はhttp://babcock.media/world-radio-network/networks /english-africa-asia/上でpodcastのみ聴取できます。




◎Channel292が「Slow Scan Radio」モードで放送
 Channel292は2019年12月16日及び20日に7440kHzで短波画像放送「Slow Scan Radio」を放送した。聴取者が多ければ今後も実施する。(DXLD 1852) かってVOA等が行っていた「Slow Scan TV」の放送のことです。今回はカラーで行われた模様。今後も行われる可能性があります。

◎Athmeeya Yatra Radioが短波送信を再開
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、インド向のAthmeeya Yatrahe Radioが短波送信を再開した。スケジュールは以下の通り。 
 21:30-24:00 15285 89度 南アジア向
  22:30-01:30 15235 99度  東南アジア向
 00:30-01:30 15150 85度 南アジア向
 23:30-09:30 7380 85度  東南アジア向
 09:30-10:20 7410 100度 南アジア向
 送信所はNauen、出力はすべて100kW、言語はアジアの色々な言語。(DXLD 1852) 同局は2018年7月16日に短波放送を中止しており、WRTH2019では短波送信がないと記述されています。但しTrincomalee 送信所からの中波中継1548kHzがどうなったのかは不明です。

◎最新インドFM局リスト公開
 インドのJose Jacob氏によると、2018年12月17日現在インドで放送中の369FM局のリストがインド情報放送省により公開されている。 https://mib.gov.in/broadcasting/operational-private-fm-radio- channels-india-17-12-2018。(DXLD 1852)

◎メキシコXEPEからスペイン語宗教番組!
 米国のTim Hall氏によると、メキシコのXEPE局1700kHzが最近スペイン語の宗教番組を放送している。また別のメキシコ局XEPRS1090kHzをモニ ターしたところ「姉妹局ESPN1700」とのアナウンスもあった。調査したところXEPRS局は経営危機に瀕しており、今まで中継してきた CBS Sports Radioを打ち切り、ESPNを含む色々な局の中継を開始したとのことである。また局のオーナーは局自体を1100万ドルで売りに出しているとの報道も ある。XEPE局とXEPRS局はメキシコTijuanaの政治家が経営しているため現在同じ番組を放送している可能性が高く、ESPN(米国の 英語スポーツ番組)以外の放送も中継していたものであろう。経営者はXEPRSは売却しFMのXEPRS(105.7MHz)に集中したい意向で あるが、XEPEをどうするのかについては言明していない。  (DXLD 1852)

◎Radio Sonder Grenseの周波数変更
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、南アフリカのRadio Sonder grenseは以下の様な周波数変更を行った。送信所はすべてMeyerton、出力100kW、方向275度。言語はアフリカーンス語。
 14:00-16:55 7285 (変更なし)
 17:00-00:55 9650 (7330kHzより変更)
 01:00-02:55 9650(7285kHzより変更)
 03:00-13:55 3320(変更なし)
(DXLD 1852)

◎「Radio Broadcasting in Russian」第25版発行
 ロシアのAlexander Berezkin氏によると、「Radio Broadcasting in Russian」第25版がSt. Petersburg DX Clubより発行された。ロシア及びCIS諸国でのモニター結果に基づきB18シーズンにおけるロシア国外からのAM波によるロシア語放送の全スケジュー ル(周波数、放送時間、送信所の場所・出力・送信方向、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス、URL、QSLポリシー)を32カ国50局 について掲載している。スケジュールはB18で、2019年3月30日迄有効である。体裁はA5版64ページ。価格は書留送料共で€6または US$7。現金またはPaypalで支払う。申込・問合せはdxspb @ nrec.spb.ruへ。手紙での宛先はc/o Alexander Beryozkin, Neva Radio Electronic Co.,,P.O.Box 13, St. Petersburg, 192007, Russiaである。(WWDXC TP 1370)

◎World Music Radio 19mbの放送開始 ~リモート受信にはQSL不発行 3版追加
 デンマークWorld Music RadioのStig Hartvig Nielsen氏によると、同局は12月24日より15805kHz(Randers送信所、200W)の放送を16:00-05:00に開始した。1月 6日までは毎日放送し、以降は土・日曜のみ16:00-02:00の放送となる。出力200W、アンテナは単純なダイポールアンテナであるため欧 州でも受信状態が良くない場合がある。従来からの5840kHzは100Wの出力で24時間放送を行っている。現在発行しているQSLカードは 2018年用のデザインで あるため、2019年デザインのものを作成中である。eQSLはwmr @ wmr.dkへ、返信には1ヶ月程度かかかる。印刷されたQSL希望の場合は返信料(デンマークでは郵送料が恐ろしく高いため€5またはUS$5が望まし い)同封の上、World Music Radio, PO Box 112, DK-8960 Randers SØ, Denmarkへ受信報告を送る。なおリモート受信の場合はQSLを発行しないポリシーである。中波927kHzでも放送するためCopenhagenで 送信所を探索中である。(DXLD 1901) 
  同氏によれば1月20日16:00~1月21日05:00に15805kHzの放送を再開した。1月27日は放送せず、次回は2月3日16:00からとな る。出力は200W。なお5840khz(100W)では24時間放送中である。送信所はデンマークのRander。(WWDXC TP 1370)
 英国のMike Terry氏によれば、2月3日の放送に対してはスペインから2通、ギリシア、米国、ロシア、ウクライナからそれぞれ1通、計6通の受信報告が寄せられた にとどまった。(WWDXC TP 1372) 出力が弱すぎ欧州でも受信が難しい状況です。

◎AIR-Mumbayが6970kHz付近に出現
 米国のChris Smolinski氏によると、6961kHzで21:55頃から聞こえだし徐々に6966kHz位に上がって行くAll India Radio局が受信されている。ブルガリアのIvo Ivanov氏は6968kHzで23:05頃受信、ブラジルのJorge Freitas氏は11:11-12:25に6970kHzで受信した。インドのJose Jacob氏によればこの局はAIR-Mumbayで、7340kHzからQSYしたものである。国内向放送を中継しており以下のスケジュールで放送して いる。
 09:25-13:30  ウルドゥー語
 17:30-20:30  ウルドゥー語
 20:30-20:40  全土向ニュース
 21:30-24:00  シンド語
 00:00-01:00  バローチ語
 周波数は6922kHz位から徐々に上がって行く。(DXLD 1901) ウルドゥー語、シンド語、バローチ語は何れもパキスタンでげ話される言語ですので、事実上パキスタン向短波放送と言えましょう。

◎アイルランドEnergy AMが短波で
 英国のAlan Pennington氏によると、アイルランドのEnegry AMが短波の7705kHzで受信できる。同局は元々中波の1395kHzとFMの101.2MHzで放送している。また5810kHzでも同時に受信で きる。7705kHzを使用いることを放送内でアナウンスしている。(DXLD 1901) facbookはhttps://www.facebook.com/energyam/。





◎Italian Broadcasting Corporation短波撤退
 英国のMike Terry氏によると、イタリアのItalian Broadcasting Corporation(IBC)は2018年12月31日を最後に短波放送から撤退した。経済的・組織的な問題とイタリアで良く聞こえないのが撤退の理 由である。事態が改善されればまた復活したいとしている。米国のGlenn Hauser氏によると、同局はChannel292(6070kHz)とWRMIから送信時間を借りて放送していたが、即刻キャンセルしたかは不明。 URLはhttps://ibcradio.webs.com/。(DXLD 1901) KostinbrodやTashkentからも送信していました。短波撤退は一時的なものとしています。

短波廃止を伝えるIBCのURL画面



◎ラオスがベトナムの援助で放送網整備
 ドイツのHansjoerg Biener氏によると、ラオスのSavannakhetでベトナムが出資したラジオ・テレビ放送局の建設が始まった。12月に行われた鍬入れ儀式にはラ オス・ベトナム両政府の放送関係者が出席した。計画では1万平米の土地に約55億円の資金を投じて、135mのアンテナタワー、連接道路、近代的 放送施設を整備することになっている。このような放送局がベトナムの援助で建てられるのは4例目(既にChampassak、Luang Prabang、Udomxayに建設済)であり、工期は約3年を見ている。ベトナム側からはVoice of Vietnamが全面協力を行う。(DXLD 1901)

◎ロシアに海賊短波局
  イタリアのClaudio Tagliabue氏によると、ロシアの音楽海賊局Radio Stancia Russian Hooligansが6220kHzで20:00頃放送しているのが受信できた。送信所は多分ドイツ。(DXLD 1901)

◎AWRタンザニア支局が独自QSL発行
 米国のRalph Perry氏によると、Adventist World Radioのスワヒリ語プロはAWR Tanzaniaで制作されておりTalata-Volondry送信所から放送されている。AWR Tanzaniaはこの放送に帯する受信報告には独自のQSLカードを発行している。(DXLD 1901) 放送は「AWR Kiswahili」の名称で02:00-02:28に11720kHzで行われています。

◎BBGはUSAGMに改名 ~配下の放送局は米国官庁閉鎖の対象外
 オーストラリアのMatt Francis氏によると、米国のBBG(Broadcasting Board of Governors)は2018年末に改名されてUSAGM(United States Agency for Global Media)となった。機能は従来と変わらない。配下の放送期間であるVOA、Radio Marti、RFA、RFE/RL、MBN(Middle East Network)の放送は現在行われている米国の官庁閉鎖の影響は受けない。これらの放送局の活動が「国家の安全保障の根幹に係わる外交活動」とされてい るからである。(DXLD 1901)



◎Radio Warra Wangeelaa-ti
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、エリトレア向秘密局Radio Warra Wangeelaa-ti が毎週日曜日の00:00-00:30にKostinbrod送信所(100kW、195度)より出ている、オロモ語プロ。(WWDXC TP 1368)

◎Mighty KBC Radio
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、オランダのMighty KBC Radioが毎週土曜日の22:00-23:00に11600kHz(Kostinbrod送信所、100kW、306度)で出ている。欧州西部向英語放 送。(WWDXC TP 1368)

◎コンゴのRadio Kahuzi 6210kHzで放送再開
  コンゴのRadio Kahuziが6210kHzの放送再開しており、各地で受信されている。ドイツのWolfgang Bueschel氏、オーストリアのはChristoph  Ratzer氏は03:11の終了時、米国のDan Robinson氏は02:47頃まで受信できた。米国のBruce W. Churchill氏は過去に同局の局長であったRichard MacDonald氏の妹や妻と知り合いだったため、Dan Robinson氏の録音をメールで送ったところ、確かにRadio Kahuziが放送を再開した事実を確認することができた。同局は宗教放送局である。コンゴでは久方ぶりの大統領選挙が予定されており、その関連で出てき たという説もある。(WWDXC TP 1368)
  ハンガリーのTibor Gaal氏によれば、2018年12月30日に実施された同国の大統領選挙との関連は薄いとしている。メディアに対する締め付けが強化されインターネット も遮断されているからである。雨期を近々迎えるこの時期はBukavuの面するキヴ湖の水位が増えるためこの地域への水力発電による電力供給が豊 富となるためと推測される。政治関連の情報は国連局Radio Okapi(現在FMで放送)が担うからである。(DXLD 1902)
  同局のフランス語プロが1月18日の02:45に6210kHzで確認された。信号は弱かった。出力は100W。(SWL Bulgaria News 1/16-17)
 スペインのManuel Mendez氏によると、6210kHzで同局を受信できた。フランス語番組だが、02:00に英語の宗教番組も出る。但し受信状態は悪い。(WWDXC TP 1369) 
 Nico Philby氏によると、Radio Kahuziは新しいwebサイトhttp://radiokahuzi.blogspot.com/を立ち上げており、新送信機やアンテナの写真が公開 されている。webサイトでは放送時間を15:00-03:00としている。(DXLDyg 1/29 via WWDXC TP 1370) 局のあるBukavuはウガンダ、ルワンダ、ブルンジ国境に隣接しており、国境を越えた布教に主眼があるようで、政治的なきっかけは少なそうで す。



◎Shortwave Serviceの国際放送中継
 ドイツのBernd Seiser氏及びHansjoerg Biener博士によると、Shortwave Serviceは短波放送を廃止した国際放送等を3985kHzで中継している。1月5日以降の中継スケジュールは次の通り。周波数3985kHz、 Kall送信所、1kW。新たにRadio Vaticanのドイツ語放送が加わった。
 00:00-01:30 Radio Tirana (00:00 イタリア語 00:30 ドイツ語 01:00 フランス語)
 01:30-01:57 Radio Slovakia International (フランス語)
 01:57-02:00 火-土曜 Nordschleswiger (ドイツ語)
 02:00-03:00 Swiss Radio Echo der Zeit (ドイツ語)
 03:00-04:00 火ー土曜 Radio Mi Amigo International 各国語) 日・月曜 Radio Canada International (日曜 フランス語 月曜 英語)
  04:00-04:27 Radio Slovakia International (ドイツ語)
 04:27-04:30 火ー土曜 Nordschleswiger (ドイツ語)
 04:30-05:30 Radio Slovakia International (04:30 フランス語 05:00 英語) 
 05:30-06:10 Radio Belarus (05:30 フランス語 05:50 スペイン語)
 06:10-06:30 Radio Vatican (ドイツ語)
(WWDXC TP 1368) 欧州で3985kHzを聞いているだけでもかなりの国際放送が受信できます。Radio Canada InternationalやRadio Belarusが生きているのは頼もしいですね。 

◎AIRのNational Channelが放送を中止
 インドのJose Jacob氏によるとAll India RadioのNational Channelは近々に放送を停止することになった。スケジュールは22:20-09:40で、1215kHz(New Delhi 20kW)、1566kHz(Nagpur 1000kW)、9380kHz(Aligarh 250kW 188度)で出ていた。(DXLD 1902)
 インドのJose Jacob氏によると、All India RadioのNational Channelは各周波数ともに1月10日の09:43で放送を打ち切った。1987年以来毎日22:20-09:43に放送されてきた以後 9380kHzにはキャ リアが出ていることがあるが、放送は載っていない。(WWDXC TP 1368)

◎Birinchi Radioのロシア語放送詳細スケジュール
 「Broadcasting Russian」第25版によると、キルギスタンのBirinch Radioのロシア語放送詳細スケジュールは次の通りである。送信所はKrasnaya Rechka、周波数は4010kHz(100kW)、612kHz(150kW)。
 土曜 10:05-10:10、日曜 10:10-10:40、土曜 10:40-10:50、土曜・日曜 10:55-11:00、月-金曜 12:25-12:30、火曜 13:35-13:45、月・水曜 13:45-13:55、月-金曜 14:00-14:05、月-水曜 14:05-14:30、月曜 14:35-15:00、火曜 14:05-15:20、月-木曜 15:20-15:23、金曜 15:30-15:45、土・日曜 16:05-16:10、月ー金曜 16:30-17:00、月ー金曜 19:00-19:05、月ー金曜、月-金曜 21:30-21:40、月ー土曜 21:40-22:00、土曜 22:00-22:20、金曜 01:48-01:57、日曜 02:00-02:10、火-土曜 02:28-02:57。(WWDXC TP 1368) こんな細かいスケジュール、聴取者は覚えられませんね、局の方でも間違える事はないのでしょうか? 他の時間はキルギス語?

◎Kyrgyz Radioのスケジュール
 ブルガリアのRumen Pankov氏によると、同国の「文化教育放送」は4820kHzで09:00-21:00に放送を行っている。(WWDXC TP 1368) 国内向第二放送が出ている筈ですが、WRTH2019には「inactive」と表示されています。また中国の西蔵人民広播電台(中国語)がこの 周波数を使用しています。

◎ロシア時報局共通QSLカード
 ドイツのMarco Hommel氏はMoscow Taldomからの66.6kHz長波時報信号RBUの受信報告をgsvch @ vniiftri.ruに送ったところ、QSLカードが発行された。(WWDXC TP 1368) QSLカードは英語で、RBU(Moscow)、RWM(Mosocw)、RTZ(Irkutsk)共通のものです。S-mailではRussian State Time and Frequency Service, Institute of Meteorology for Time and Space, GP "VNIIFTRI", Moscow region, Mendeleevo, 141570 Russia。

◎Vesti FMが短波試験放送
 ロシアの全国向放送Vesti FMは1月10日の18:10-18:25に9950kHz(送信所、出力未公開)で短波試験放送を行った。欧州では良好に受信できた。(SWL Bulgaria News 1/9-10) WRMI?

◎Rostov Volmet
 ロシアの西南部Rostov空港のRostov Volmetが16:55、17:25に11297kHzUSBで受信できる。ロシア語の気象通報。(SWL Bulgaria News 1/9-10) 

◎中国Av-Comm社が豪州でDRM短波放送実施に
 KBC Radiogramによると、中国Tecsun社の子会社Av-Comm社(https://www.avcomm.com.au/)はオーストラリア New South Wales州のGoulburnに5050kHzの短波DRM送信機を設置して2019年中頃に放送を開始することになり、既に放送免許を取得した。設置 作業は「趣味ベース」で空き時間を利用して行う。DRM短波放送の楽しさを理解してもらうのが目的。(DXLD 1902) Glenn Hauser氏は既に行われている5045、5055kHzの短波放送との混信を心配しています。Tecsun社はDRM対応短波受信機を出すのでしょう か?

◎Unique Radioの5045kHz復活  ~WINB中継は中止
 オーストラリアUnique RadioのTim Gaynor氏によると、同局は1月7日より5045kHzの放送を復活した。オーストラリアのMatt Francis氏によると、復活した5045KHzの信号は18時代から良好に受信できる。送信はNew South Wales州のGunnedah送信所からで、低出力である。(DXLD 1902)
  Tim Gaynor氏によると、同局は米国WINBから9625kHzで行っていた中継を中止した。オーストラリアからの5045kHzの放送復活で不要と判断 したためで、今後は5045kHzで受信してほしい。(DXLD 1904)

◎DARC Radioが毎日短波放送
 英国のAlan Gale氏によると、トイツアマチュア無線連盟のDARC RadioはChannel292から毎日短波放送を実施している。火~日曜の01:00-02:00に7440kHzでドイツのアマチュア無線ニュース を流している。少なくとも1月いっぱいは毎日放送するが、その後のスケジュールはまだ未発表である。従来月曜日に行われていた6070kHzでの 放送も継続されている。DARCによれば放送は月曜日に行われたものの再放送で、1~2ヶ月は続ける予定でインド、大洋州での受信を期待して いる。受信報告の宛先はRADIO DARC - The Editor, Rainer Englert (DF2NU), Dorfstrasse 14, 85567 Bruck-Alxing, Germany、E-mailはradio @ darc.deである。(DXLD 1902)

◎「共産主義時代の放送検閲」公表
 RUS DX 1/6によると、リトアニアの元通信大臣で無線愛好家のRimantas Pleikis氏による記事「共産主義時代の放送検閲」(Радиоцензура)が以下のサイトで閲 覧できる。http://www.radiojamming.puslapiai.lt/article_ru.htm。また写真入りの記事 はhttp://www.agentura.ru/equipment/radiocenzura/で閲覧できる。(DXLD 1902) ロシア語です。

◎「オランダ放送の回想」公表
 英国のRichard Langley氏によると、1980年代のRadio Netherlandsで英語部長を務め「Media Network」を担当していたJonathan Marks氏による記事「忘れ去られた最高の局~オランダ放送の回想」(Remembering Radio Netherlands)が以下のサイトで閲覧できる。https://medium.com/@j.p.marks/the-forgotten- firsts-remembering-radio-netherlands-44c04c151f0b。(DXLD 1902)

◎WJR局の歴史記事
 米国デトロイトの3文字コール局WJRの歴史を内面からレポートしたBarry Mishkind氏による「High Powered Story~WJR - The Goodwill Station」が無料で公開されている。https://www.thebdr.net/articles/prof/history/HPH- WJR.pdf。(DXLD 1902) WJR局は1922年に放送を開始(当時のコールサインはWCX)、1925年にコールをWJRに変更、1941年には周波数を760kHzに変更し、以 降現在に至るまで同じコールサイン、同じ周波数で放送を続けています。

◎WTFDA FMデータベース公開
 米国のGlenn Hauser氏によれば、WTFDA(Worldwide TV FM DX Association)より最新版の「Searchable Online Directory of North American FM Stations」が公開されている。http://db.wtfda.org/fac_frequency/down/1。米国・カナダ・メキ シコ・中 央アメリカ・カリブ海地域のすべてのFM局の情報が表形式で提供されている他、コールサイン、周波数、その他の要素で検索することもできる。 (DXLD 1902)

◎今年のBBCビッグベンの鐘の音は?
 米国のRichard Langley氏によると、BBC World Serviceは毎年新年の00:00UTCにビッグベンの鐘の音を実況中継して世界に放送していた。2017年8月以降エリザベスタワーの修理のため鐘 と時計が切り離されビッグベンは鳴らないようになっているが、特別に鳴らす必要がある場合は臨時に電動鐘撞器を設置して鳴らしていた。ところが 2019年の新年にはその設置がうまく行かず正しく鐘が鳴らなかった。国内向のBBC Radio 4では聴取者に断って録音しておいた鐘の音を使用した。BBC Radio 5では一部の鐘だけ鳴って他の鐘が鳴らない状況が生中継されてしまった。米国のStephen Luce氏は同時刻にBBC World Serviceをインターネットで受信していた結果では4つの鐘の音が聞こえたが通常と異なる響きで雑音も多かった。BBCのアナウンサーは「工事中の ビッグベンだが新年には特別に鳴らした」とのみ説明していた。(DXLD 1902) 「デジタル化したため不要になった」ビッグベンの時計の針を貰いにBBCまで出掛けた山田耕嗣さんのことを思い出してしまいますね!

◎中国が巨大ELFアンテナを建設
 ハンガリーのTibor Gaal氏によると、中国は軍事用通信に使用するためELF帯(300Hz以下の周波数帯)の研究開発を進めてきたが、このほど華中のある地域に 3,700平方キロ(ニューヨーク市の5倍に当たる面積)の用地を持つ巨大なELFアンテナを設置した。このアンテナは0.1-300Hzの電波 を発射することができる。数百mの深海にいる潜水艦と通信を行うことができ、通信のために潜水艦が浮上して哨戒機に狙われるリスクを減らすことが できる。アンテナと言っても塔が立っているのではなく、2つの発電所から送られた送電線が張り巡らされている。電力は地中に送られELF帯のパル スに変換されて地中にあるアンテナを振動させる。送出されたELF波は空中も伝わるが地殻を効率よく伝わり3,500km程度離れた海中にも信号 を送り届けられる。アンテナが空から見えないので衛星で送信所を察知される恐れは少ないが、専門家が見れば分かるという。WHOはこの周波数帯の 電波を照射されると発がんリスクが高まると警告しているが中国政府は問題なしとしている。VLF帯やELF帯の軍事利用はかって米国や旧ソ連が研 究していたが、米国では21世紀初めに実用性がないとして中止されている。(DXLD 1902) 元記事はSouth China Morning Postの12/31号に掲載されています。https://www.scmp.com/news/china/science/article /2180071/chinas-new-antenna-five-times-size-new-york-city-it-also- cancer。山田耕嗣さんがかって「地中アンテナでアルゼンチンを聞く時代になる」と言っていたのを思い出しました!

◎RFAへのE-mail受信報告は添付ファイル不可
 Radio Free Asiaはqsl @ rfa.orgで受信報告を受け付けているが、同局のメールサーバーは添付ファイル(zip、exe、rar、iso、chm等)付のメールを受け付けな いようになっている。E-mailで受信報告を送った後1~2ヶ月経っても返信が無い場合は添付ファイルを付けないでフォローアップの受信報告を 送って欲しい。(RFA Andrew "A.J" Janitschek氏)

◎AIR 4月で中波局全局廃止に???
 英国のMike Terry氏によると、Union of Asian DXersのFacebookに1月19日「All India Radioは今年4月以降すべての中波局を廃止することを決めた」という記事が掲載された、投稿者はDevarajan S氏。ドイツのKai Ludwig氏によると、AIRは33の中波局の設備を最新型に入れ替えたばかりである。このニュースが本当であれば最新設備を破棄しなければな らないほど経済状況が深刻であるということになり、中波とともに短波も廃止されることも懸念される。(WWDXC TP 1369)
 米国のDan Goldfarb氏によると、このメッセージはインドのDevarjan Sankaranarayan氏がWRTH facebookに掲載したのが最初である。当初の文言では2019年4月に「2MHz以下で放送中のMW/AM放送」が廃止されるというものであった。 フィンランドのMauno Ritola氏がDelhiにいる知り合いのAIR技術者に直接確認したところ「そんな事実は全く知らない」との回答であった。現在のAIR中波放送の聴 取率は1%以下と言われているので将来FMに切り替えることはあり得ることではあるが。(DXLD 1904) UADXのFacebookから1月19日付の記事は削除されているため真偽不明です。AIRの中に「無線ラジオ放送を廃止して携帯電話放送 のみにすれば費用が削減できる」という極端な意見を持ったグループは存在するようです。

◎ブータンは19時台にs/off!
 米国のRon Howard氏によると、6035kHzのブータンBBSは18時台から西洋のポップス、英語でのインタビュー等の番組が続き、19:46に音楽の途中で 急にs/offした。(WWDXC TP 1369) s/offの時刻は一定していませんが、遅くとも20時頃だそうです。送信機の調子が悪いためのs/offと思われます。20時でも現地時間 では17時に当たりちょっと早すぎます。

◎AIR国内向サービススケジュール表公表
 インドのJose Jacob氏によると、All India Radio国内向放送のB18スケジュールが公開された。http://qsl.net/vu2jos/air.pdfよりダウンロード可能である。 (WWDXC TP 1369)

◎AIR Kurseong短波放送復活
 スリランカのVictor Goonetilleke氏によると、4895kHzでAll India Radio-Kurseongが復活した。ヒンズー語の番組が13:00頃受信できた。(WWDXC TP 1369)

◎Voice of Maldives中波放送新送信所から送信再開
 オーストリアのChristoph Ratzer氏によると、Voice of Maldivesは唯一の中波放送1449kHzを停止中だが、ティラフシ島に建設中であった新送信所の完成により2月より送信を再開する。(WWDXC TP 1369) ティラフシ島は「楽園の中のゴミの島」として有名です。

◎Radio Nigeria Kaduna海外中継の事情
 米国のRichard Langley氏によると、TDFのIssoudun送信所から中継中のRadio Nigeria Kadunaは送信所をWRMIのOkeechobee送信所に再変更する見込みである。ターゲットであるナイジェリア北部を効率的にカバーするには Okeechobee送 信所の方が都合が良いからである。
 ナイジェリアには新設のAbuja送信所があるのに何故海外から中継するのであろうか?ドイツのKai Ludwig氏によると、Abuja送信所では2011年に大きな操作ミスがあり送信機からアンテナフィダーへの回路系統の一部が破壊されて以降完全に動 作しなくなってしまい一部の短波送信のみが行われている状況である。またそれまで使用されてきたLagos近郊のIkorodu送信所はもはや機 能不能で ある。Kadunaには6090kHz用の独自の送信所があった。2017年に欧州の技術者が訪れて修理を行い一時信号が出るようになったが、 2018年初頭には再び故障して使用不能となった。政府はGwagwaladaに国内送信所を新設しようとしたが、送信機が運び込まれただけで進 展せず鉄屑になってしまった。このような事情で国内の送信所が全滅状態であるため海外送信に依存せざるを得ないのである。(WWDXC TP 1369)
  米国のHans Johnson氏によると、今回の海外中継でFRCN Kadunaはようやくすべてのサービス地域に電波を届けられることになった。元々中波やFM放送だけではサービスエリアをカバーできないため、自前の Jali送信所から短波放送を行っていた。しかし燃費の極めて悪いディーゼル発電機からの電力供給は不安定でしばしば停波していた。更に送信機は 設置後40年を経過しついに昨年には送信不能となってしまった。ナイジェリアにはVoice of Nigeriaの送信所もあるがすべて電力供給が不安定でKadunaの送信を引き受ける余裕はなかった。そこで昨秋まずWRMIが送信を引き受け、次い でTDFのIssoudun送信所が1日11時間の中継を引き受けた訳である。(DXLD 1903) この国は典型的な破綻国家で豊富な石油収入があるのに電力供給さえままならぬ状況で、欧米諸国から輸入された送信設備も運用不能で放置されて いる状態です。

同局のロゴ 中央部下にFRCNの文字がある


◎ソマリアWarsan Radio USBモードで出没
 米国のBruce W. Churchill氏らによると、ソマリアのWarsan Radioが7750kHzでUSBモード(搬送波添加上側波帯方式)で出ている。00:30過ぎから03:00頃にかけて現地音楽番組が受信できる。 (WWDXC TP 1369) 以前もUSBモードを使用していたことがあります。出力は100W。



◎ドイツからMegaDipole 300DXアンテナ
  BCL用の広帯域アクティブアンテナMega Dipole 300DX(MD300DX)がドイツのNTi Rudolf Ille Communications Technology社より発売されている。比較的短いエレメント(2.5m×2)と増幅器を組み合わせたアクティブ型短縮ダイポールアンテ ナである。最大の特徴は差動増幅器を使用して低雑音、高利得、高ダイナミックレンジを実現していることである。ダイポールアンテナには8の字特性 があり、ヌル点が生じてしまうが、原則的に垂直ダイポールアンテナとして使用する(水平型、V型にも設置可能)ことでこの点を克服できる。ループ アンテナと異なり電波の電界成分を拾うため環境雑音には強くないので、雑音の少ない地域でのDX受信用に適しているとメーカーでは言っている。電 源はDC10-15Vだが、最低5Vでも動作するため、DXペディション用にも良いとしている。価格はアクティブループアンテナよりは若干安価で ある。受信帯域:9kHz-300MHz、3次インターセプトポイント: +30dBm、中心部のサイズ:98×90×38mm、重 量:120g、素子: 2×2.5m 防水加工済ステンレスワイヤー。販売店はhttps://hamradioshop.net/en/Antennas/E-Feld- active-Antennas/MegaDipol-MD300DX.html
など。価格は送料別で€399。(赤林) 20世紀に英国Datong社製AD-370という同様のアクティブアンテナがありましたが、その高級 型と言えます。田舎や郊外での受信用、移動用、予備用には使えそうです。NTi Rudolf Ille Communications Technology社のHP(http://www.nti-online.de/eproducts.htm)には掲載されていないようです。

左右にワイヤーエレメントをネジで取り付ける、出力はBNC
 


◎Santa Maria ATC
 米国のHarold Frodge氏によれば、同氏はポルトガル領アゾレス諸島のSanta Maria ATC(Air Traffic Control)が6628kHzUSBで06:26に受信できた。「This is Santa Maria Radio」のアナウンスが確認できた。(DXLD 1903) 同一周波数はSanta Cruz(ボリビア)、Las Palmas(カナリア諸島)、New York(米国)の各ATCが使用しています。Santa Maria ATCは他に2899、2962、3016、5598、5616、8825、8864、8906、11309、13291、13306、13354、 17946kHzを使用しています。

◎ブラジル25・31mb局のトラブル・停波状況
 ブラジルのJorge Freitas氏、ポルトガルのCarlos Gonçalves氏によればブラジルの25、31mb局でトラブルまたは停波している局は以下の通りである。
 25mb
  11735   RTM  中止
  11765v SRDA  中止、9565kHzでは出ている
  11780   RN da Amazônia  時々停波
  11815   R. Brasil Central   長らく停波していたが復活、変調が浅く聞きづらい、パラの4985kHzは堅調
  11855v R. Aparecida   出てはいるが時々停波、信号弱い
  11915  R. Gaúcha  中止
  11925,  R. Bandeirantes  過去2年間出ていない
  11935v R. Evangelizar 2018年9月以降出ていない
 31mb
  9515   R.Marumby  停波中、多分中止
  9585v SRDA 1年以上停波中
  9675  R. Canção Nova   1年以上停波中、多分中止
  9695   R. Rio Mar  1年以上停波中
  9725   R. Evangelizar  2018年9月以降出ていない
(DXLD 1903)

◎2018年欧州短波海賊局事情
 RUS-DX 1/13によれば、ロシアのIgor Yaremenko氏は2018年中に179局の欧州海賊局を確認した。中には1局で複数の名称を持っているところもあるし、年に1~2回しか放送しな かった局もある。おおまかに見て欧州の短波海賊局は以下の4類型に分類される。
 ①一匹オオカミ局: 通常の家屋、家庭から決められたスケジュールなしで、1~2時間音楽や話などをして引っ込んでしまう。
 ②音楽垂れ流し局: ノンストップで音楽とステーションジングルを放送するのみで、アナウンスや話の一切ない。
 ③組織的海賊局: スタッフを擁して、決められた番組を制作・放送、他局からも中継してもらう。Laser Hot Hits、Focus International、FRS Hollandなど。数は少ない。
 ④中継利用局: 通常はインターネットで放送しており、時折短波送信所等の放送時間を借用して「合法的に」放送する。Coast FM、Zenith Classic Rock 、Charity Radioなど。アイルランドに多く見られる。海賊局の範疇に入れない場合もある。
 短波海賊局の分布は以下の様になっている。一番多いのはオランダである、所在地不明の局も多い。
 オランダ 99
 所在地不明 31
 ドイツ 13
 英国 10
 アイルランド・イタリア 8
 ベルギー・フランス・ハンガリー・フィンランド・ギリシア・チェコ・ポルトガル・スペイン・ノルウェー 1
 欧州海賊局のリストはhttps://shortwavedx.blogspot.com/p/radio-ac-dc-radio- alice-radio-altrex.htmlに掲載されている。なお中には中波で放送している局もある。デンマークの中波海賊局のリストは https://mwfreeradio.blogspot.com/2019/01/the-class-of-2018.htmlに掲載され ている。(DXLD 1903)

◎ロシアではPOBが通用せず
 RUS-DX 1/13によると、私書箱を意味する「P.O.Box」という文言はロシアでは認識されておらず、ロシアに英語で手紙を書く場合 「Post Office Box」と書かないと返送されてしまうので注意が必要である。(DXLD 1903)

◎Royal Air Force Volmetの放送
 米国のHarold Frodge氏は英国Royal Air Force(RAF)のVolmet放送を5450kHzUSB(コールMPL2)で06:20-06:30に受信した。機械音声(女声)によるイギリス 発音の英語気象通報であった。(DXLD 1903) RAF London局。SSB音声用には他に6697、6733、6739、9031、11205、11253kHzが使用されています。

◎苦境にあえぐベネズエラの放送局
 ベネズエラのRicardo Benevento Mogollón氏によると、同国では電力の供給が極めて不安定となり、そのために放送局の送信機が故障し、ハイパーインフレ(2018年の物価上昇率は 1,300,000%!)で修理費用を捻出できないため多くの放送局が送信を停止せざるを得なくなっている。この地域の老舗局でかって短波でも放 送していたEcos del Torbesは2018年8月に放送開始50周年を迎えたばかりであるが、780kHzの放送を停止中で復旧の見込みは立っていない。 Unión Radio Deportes(旧Radio Táchira~短波放送もかってあった)1000kHzは過去4ヶ月以上、Radio Notícias(旧 Radio San Cristóbal~短波放送もかってあった)1060kHzは1年以上停波中である。国営局も例外ではなく、Radio MundialのSan Cristóbal局 860kHz、Barinas局 1340kHzの閉局、Radio Nacional de Venezuela (RNV)のBarinas局680kHz、Acarigua局1370kHz、Campo Carabobo局770kHzも相次いで閉局した。AM局だけでなくFM局の閉局も相次ぎ、「放送局の墓場」の様相を呈している。この状況に対して一部 の国営局の職員は抗議のストライキを行ったが、政府は「ラジオを聞きたければ隣国コロンビアの放送を聞けば良い」としている。(DXLD 1903) 2人の大統領がいるこの国も破綻国家ですね。

◎米国AmazonでまたWRTHトラブル
 米国Terry Krueger氏によると、米国AmazonとWRTHの相性が悪いことは知られているが、今年のWRTH2019でもトラブルが起きた。米国 AmazonからWRTH2019を購入した人に送られてきたのは古いWRTH2018であった。WRTH社によればWRTH2019のストック がある筈とのこと、配送センターを変えたことによるトラブルらしいが、Amazonから説明はない。氏はAmazonに返送し、 Universal Radio社から購入した。(DXLD 2019) 米国AmazonのHPには同様のクレームが掲載されています。

◎Tropical Band Monitor 2018発行
 デンマークのAnker Petersen氏によると、2018年1年間各月のトロピカルバンド内の情報を記述した「Tropical Band Monitor 2018」が発行された。http://www.dswci.orgよりダウンロード可能である。(DXLD 1903) Tropical Band Surveyの補完資料として活用できます。

◎多言語オンライン辞書GLOSBE
 カナダのSheldon Harvey氏によると、世界で使用されているほぼすべての言語に相互翻訳できる多言語オンライン辞書GLOSBEが提供されている。強大なデーターべー ス内には10億1328万4995語が収録されており、慣用句や例文も掲載されている。https://glosbe.com/。(DXLD 1903) 文の翻訳機能は専用の翻訳サイトの方が優れているようです。辞書機能にはGoogle translateが使用されています。

◎米国ラジオ歴史サイト

 カナダのSheldon Harvey氏によると、John F. Schneider氏(W9FGH)による米国ラジオ歴史サイト「The Radio Historian」が開設されている。米国の放送初期の頃の写真や放送に関する記事・文献を集めたサイトで、ラジオの歴史ファンは必見である。 http://www.theradiohistorian.org/。(DXLD 1903)

◎Voice of ArmeniaのB18スケジュール 2版追加 3 版追加
  
ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Voice of ArmeniaのB18スケジュールは次の通りである。送信所はErevan、周波数は4810kHz、50kWである。何れも中東向。  00:30-00:45 アッシリア語、00:45-01:00 ギリシア語、01:00-01:30 クルド語、01:30-02:00 Yezidi語、02:00-02:15 火-土 トルコ語、02:00-02:30 日・月 トルコ語、02:15-02:45 火ー土 アゼリ語、02:30-02:45 日・月 アゼリ語、02:45-03:15 ペルシャ語、03:15-18:45 アラビア語。(DXLD 1904)
 
ブルガリアのRuman Pankov氏によると、2018年12月27日以来同局は2月初旬に至るも4810kHzで一切聞こえておらず、聞こえるのはAIRのみである。海外向 放送を中止したのか送信機が故障したものと見られる。(WWDXC TP 1372)

◎Eye Radio一時放送中止 ~その後順次復活
 
ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Eye Radioは短波で1日3回(13:00-14:00 11620 Madagascar、00:00-01:00 15410 St.Maria di Galeria、01:00-03:00 15410 Issoudun)行われていたB18スケジュールの放送を1月1日よりすべてキャンセルした。(DXLD 1902) 
 その後火ー土曜01:00-03:00 15410 Issoudun 250kW 139度の放送のみが復活した。(SWL Bulgaria News 1/20)
  同氏によれば、2月4日よりは次のスケジュールとなる予定である。言語はJuba地方アラビア語方言、英語、ディンカ語、ヌエル語、シルック語、バリ語、 ザンデ語、ルトホ語。
 月~金 13:00-14:00 7340 Issoudun 250kW 139度
 火~土 01:00-02:00 15410 Issoudun 250kW 139度
(WWDXC TP 1370) NGOが米国政府の援助で実施しており、官庁閉鎖のあおりを食ったものと思われます。

◎Pacific Asian Log最新版提供

 オーストラリアのBruce Portzer氏によれば、同氏は「Pacific Asian Log」(PAL)の最新版(2019年1月版)を完成した。pdf版と対話版があり、Radioheritageの website(http://www.radioheritage.net/ )上より、pdf版はダウンロード、対話版はそのまま検索利用できる。数ヶ月後に改定版が発行sれる。なお改定情報はbportzer @ comcast.net または portzerbt @ gmail.comに寄せて欲しい。PALは2001年より発行されており、アジア・太平洋地域50カ国の5,000の中波局について周波数、コールサイ ン、所在地、出力、ネットワーク名、放送スケジュール、言語、放送形式、他の情報を網羅している。(DXLD 1904)

◎2019年版米国・カナダ局送信パターン図出力ソフト公開

  2019年版米国・カナダ局送信パターン図出力ソフトが公開された。米国及びカナダの中波局についてその送信パターンを出力するこ とができる。RADIO-TIMRTRAVELLERノサイト(https://radio- timetraveller.blogspot.com)よりソフトウェア・データ(52MB)をダウンロードしreadme.txtの記述に 従って展開する。(DXLD 1904)

◎2019年 Winter SWL Fest 情報公開
 米国のJohn Figliozzi氏によると、来る2月28日~3月2日に米国ペンシルバニア州Plymouth Meetingで開催される「Winter SWL Fest 2019」の詳細が専用サイト上に公開された。参加希望者等はhttp://www.swlfest.comを参照すること。(DXLD 1904)

◎2019年のEDXC会議はアンドラで開催

 RUS-DX 1/20によると、2019年のEDXC会議(European DX Council Conference)は9月6~8日にアンドラで開催されることになった。アンドラはフランスとスペインの間にそびえるピレネー山脈内にある小国であ る。詳細の予定は今後は今後EDXCより発表されるので、https://edxcnews.wordpress.com/を注視のこと。 (DXLD 1904)

◎放送局時報カタログ
 米国のRuss Edmunds氏(WB2BJH)は、世界の放送局の時報を集めた「Time Pips Catalog」の最新版を公開した。最新版はExcel形式で、オーディオデータや波形のグラフィックデータも含まれている。 http://www.radiodxing.com/TimePipsCatalog20190119.xlsx でダウンロード可能。 (DXLD 1904) 面白い趣向ですが、欧州、アフリカ、ラテンアメリカ、中東の一部の局に限られます。

◎中国CNRのDRM試験送信波増強
 中国の中央人民広播電台は1月15日より新たにDRM試験送信に15250kHz(昆明)を追加した。実際には7日には電波が出ていた。1月 15日以降のDRM試験送信スケジュールは以下の通りである。
   6030 05:25-03:05 (火曜 15:00-18:00は停波) 北京 30kW 0度 華北向
   9655 07:00-10:00  17:00-21:00   烏魯木斉 30kW 98度 華北・華東向
   9870 18:00-21:00  斉斉哈爾 30kW 203度 華南向
   11695 10:00-18:00 東方 30kW 41度 華東・華南向
  13850 10:00-17:00 烏魯木斉 30kW 98度 華北・華東向
   15250 10:00-18:00 昆明 30kW 32度 華北向
  15580 10:00-18:00 東方 30kW 16度 華北向
  15735 15:30-18:00 斉斉哈爾 30kW 225度 中国西南部向
  17800 09:30-15:30 斉斉哈爾 30kW 225度 中国西南部向
 今後13825kHz(10:00-18:00 北京 30kW 175度)から追加発射する予定もある。
 受信報告等はdrmrtprc @ 163.comへ。
(Cahcn的自留地 1/10)  斉斉哈爾からの送信は昨年12月15日より追加されたものです。
 


出典の略称

 DXLD: DX Listening Digest
 DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
 WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
 HCDX: Hard-Core-DX
 JSWC: Japan Shortwave Club
 NDXC: Nagoya DXers' Circle
 WRTH: World Radio TV Handbook



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