月刊短波2019年3月号(第6版)
編集 赤林隆仁  時間 JST

◎DRM Consortium全体会議記念特別DRM放送 5版新規  6版追加
  米国のHans Johnson氏によれば、3月26-27日にスペイン・マヨルカ島のPalma Bellver Bay Melia Hotelで開催されるDRM Consortium全体会議を記念して以下の特別放送がDRMモードでスペイン向に放送される。
 3月26日 23:30-24:30 15640DRM Tashkent送信所 
 3月26・27日 21:00-22:00 11780DRM Wooferton送信所
 3月27・28日 00:00-01:00 11790DRM Wooferton送信所
 3月26・27日 19:00-20:00 13670DRM Nauen送信所
 Tashkent送信所からの放送は、Chrisitain Milling氏制作、Wooferton送信所からの放送はBBC制作、Nauen送信所からの放送はMighty KBC制作でJournaline(DRM及びDAB用ニュースサービス)のデータも流される。(WWDXC TP 1377)
  ドイツShortwaveserviceのChristian Milling氏によると、来る3月26日の23:30-24:30に15640kHz DRMでウズベキスタンの送信会社RRTM(Tashkent送信所)から放送される特別放送の放送内容は氏が計画したもので、「Best of "Radio Menschen und Geschichtenle"」、短波放送の話題(DRM内部の対立、ソ連時代のジャミング、HFCCの話、災害時の短波放送~IRDR、リモート受信に よるDXなど)を予定している。(WWDXC TP 1376)
 
Christian Milling氏によると、RRTMはこれに先立ち3月20日の23:30-24:00に15640kHzDRMで試験電波を発射する予定であったが、ア ンテナが故障したため実施できなかった。(WWDXC TP 1377)

◎HCJB日本語放送でSWL Fest 2019の報告番組放送  4版新規

 NASWA(North American Shortwave Association)主催のSWL Fest 2019が去る2月28日~3月2日に米国ペンシルバニア州Plymouth Meetingで開催された。日本からはJSWCの大武逞伯氏と尾原栄氏が参加した。HCJB日本語放送では3月中4回に渡ってSWL Fest 2019の速報を放送する。放送予定は以下の通りだが、内容が変更される場合がある。
 3月9日(土)  SWL Fest速報
 3月16日(土) 元VOAのKim Andrew Elliott氏とのインタビュー
 3月23日(土) WRMI社長Jeff White氏とのインタビュー 
 3月30日(土) SWL Fest主催者とのインタビュー
 上記の番組の受信報告に対してJSWC(日本短波クラブ)では特別QSLカード(2019年の干支カード)を発行する。eQSL希望の場合は jswcqsl @ live.jp へ、印刷されたQSL希望の場合はSASE(82円切手を貼り、自分の宛先を記入した返信用封筒)と発行手数料として82円切手1枚 (脱落しないようにクリップ等で留める)を同封の上受信報告を〒248-8691 鎌倉郵便局私書箱44号 日本短波クラブ QSL係に送付する。(JSWC 大武逞伯氏) 07:30-08:00 15410、20:00-20:30 11905。

◎南アフリカSENTECH3月末で短波送信廃止 2版新規
 
米国WRMIのJeff White社長によると、南アフリカのSENTECHは3月31日でMeyerton送信所からの短波送信を廃止することを正式に決定した。 Meyerton送信所から現在行われているChannel Africa (旧Radio RSA)、 BBC、 AWR、DW、South Africa Radio Leagueの短波送信も過去のものになろうとしている。ドイツのKai Ludwig氏によると、2018年秋に行われた会議でBBC-WSがA19からMeyerton送信所の利用を大幅に削減する予定と通告したのが直接の 理由とされている。付帯的な理由としては同送信所の送信機が旧式でそのままでは今後DRM送信が行えず、改造したとしても効率が悪くなる点、 1980年以前にTelefunken社等で制作された送信機の補充部品がもはや入手できないか、できたとしても高額になる点がある。また公式海外放送 Radio RSAが「名前の上では」1992年に終了し、その後改称して海外放送を継続したChannel Africaのサービス対象地域が最終的にアフリカのみとなったことも遠因と考えられる。
 Jeff White氏らによると、BBC-WSはA19よりマダガスカルMGLOBEのTalata Volonondry送信所に切替る予定であるし、DWも他送信所への切替を行うと見られる。Channel Africaはインターネット上のみの放送となる。なお2月末にChannel Africaはこの件について電話とTwitterでリスナーからの直接意見を聴取した。(WWDXC TP 1374) 米国のGlenn Hauser氏によれば2018年秋にTunisで開催されたHFCC調整会議にSENTECHは3人の代表を派遣し新たなユーザーを探していたというこ とです。

◎WWV/WWVH/WWVLの生残り決定 ~政府が2019年会計年度運用予算を承認

 
ARRLによると、米国のトランプ政権は2月15日、NIST(National Institute of Standards and Technology)の2019会計年度標準電波運用費用を承認した。これにより廃止されることになっていたWWV/WWVH/WWVLは2019会計 年度には生残ることになった。特にコロラド州にあるWWVは今秋に送信開始100周年を迎えることになっており、予定通り記念行事が実施できるこ とになる。これを受けてアマチュア無線団体が記念特設局の準備に動き出している。(WWDXC TP 1373)

◎Voice of Armeniaの短波放送廃止
 
アルメニアの海外向放送Voice of Armeniaは短波放送を廃止した。従来00:30-03:45に4810kHz(Erevan送信所、50kW、無指向性)で近隣諸国向の海外放送を 行っていた。(Bulgarian DX blog 2/16) 2月初めには一部の放送のみ行われていたという報告もありました。Erevan送信所は他の放送機関への時間貸し専用になるのでしょう。

◎Radio Triunfal Evangelica続行

 チリのClaudio Galaz氏によると、同国で放送する短波局の一つRadio Triunfal Evangelicaは5825kHzで08:00前後に引き続き受信できる。宗教局であるので、番組は説教、音楽、聴衆への呼びかけなどであった。受信 状態は良好。(WWDXC TP 1370) 基本的には海賊局のようです。




◎新秘密局Koode Radio International ~フルフルデ語圏向

  米国のGlenn Hauser氏によると、アフリカ西部・中部向新秘密局Koode Radio Internationalが12月26日よりTDFのIssoudun送信所より放送を開始した。スケジュールは04:00-04:30  7265kHz(Issoudun 100kW 175度)で、言語はフルフルデ語。ガボン・ガンビアからスーダンに至るアフリカ内陸部でフルフルデ語を話す70万人の人々をターゲットとしている。英国 のDavid Kernick氏によると、URLはhttps://www.kooderadio.com/である。(WWDXC TP 1370) HPによると、E-mailはkri @ kooderadio.com、facebookは@kooderadio、ストリーミング音声は http://comet.shoutca.st:8499/streamです。



◎AIR-Leh局情報
 インドのJose Jacob氏はAIR-Leh(4760kHz、6000kHz)が最近受信できないため、同局に直接確認してみた。その回答は両周波数ともに確かに送信 しているが、変調が浅い状態であるというものであった。(WWDXC TP 1370)

◎1730kHzにギリシア海賊局出現
 ギリシアのZacharias Liangas氏によると、中波バンド外の1730kHzの海賊局Blues Radio Athensが出現した。ギリシア音楽をずっと流している。09:04にIDが確認できた。ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、1600kHz台には多数のギリシア海賊局が確認できる。(WWDXC TP 1370) 

◎パプアニューギニアの地方団体NBCに短波放送復活を要請
 米国のArtie Bigley氏によると、パプアニューギニアの地方団体「Nuku Joseph Sungi」はNational Broadcasting Corporationに地方での短波放送復活を申し入れた。1980年代にRadio Saundaunの短波放送が行われていた頃はNukuやTelefomin地区でもラジオ放送が受信できたが、短波放送が廃止された現在は一切受信でき ない。また店では短波ラジオを販売しなくなってしまった。最新デジタル技術が行き届いていない地方の住民は国で何が起きているのかを知ることがで きなくなってしまった。これを改善するためにはBougainville島で行われているような短波放送の復活が必須である。まずPort Moresbyの本局だけでも短波放送を復活させて欲しい、その後地方局の短波放送も復活させるべきである。NBCが現在行っているFM放送は山岳に阻ま れて地方には殆ど届かない状況である。(WWDXC TP 1370)

◎Vatican RadioはeQSLに
 Vatican Radioによると、同局は今後eQSLを発行する。eQSLはqsl.request @ spc.vaに寄せられた受信報告に対してのみ発行される。その他のアドレスに送られた場合は無視される。ブラジルのRudolf Grimm氏によると、eQSL発行担当のLiliana Biala女史のE-mailアドレスliliana.biala @ spc.vaに直接送っても発行された。(WWDXC TP 1370)

◎ブラジル局QSL支援サービス
 ブラジルのDaniel Wyllyans氏はブラジル短波局のいくつかの公式QSLマネージャーを行っている。氏に受信報告を送ればチェックした上に次の各局に転送され、QSL の獲得率が良くなることが期待できる。氏のE-mailアドレスはdanielnx18 @ gmail.com。
 3365 Rádio Cultura Araraquara
 3375 Rádio Municipal
 4862 Rádio Alvorada de Londrina
 4875 Rádio Roraima
 4885 Rádio Clube do Pará
 4885 Rádio Difusora Acreana
 4905 Rádio Relógio
 4925 Rádio Educação Rural
 4965 Rádio Alvorada de Parintins
 6060 9565 Super Rádio Deus é Amor
 6080 9515 Rádio Marumby
 9820 Rádio 9 de Julho
  非公式ながら4895 Rádio Novo Tempo、4945 Rádio Cultura do Amazonas、4845 Rádio Meteorological Paulistaへの転送も行っている。
(DXLD 1905)

◎Shortwave Radiogramのスケジュール
 米国のKim Elliott氏によると、現在行われているShortwave Radiogramの放送スケジュールは以下の通りである。WINBのDRMはDRMモードで画像・テキストを表示するもので、欧州南部向の放送である。
  土曜 00:00-00:30 WINB 13690DRM
  土曜 05:30-06:00 WRMI 7780
  土曜 12:30-13:00 WINB 9265
  土曜 23:00-24:00 Space Line Bulgaria 9400
  日曜 03:30-04:00 WINB 9265
  日曜 17:00-17:30 WRMI 5850 7730
  月曜 08:30-09:00 WRMI 7780
(DXLD 1905)

◎雲南人民広播電台の7210kHzが復活
 米国のRon Howard氏によれば、中国の雲南人民広播電台は7210kHzの少数民族向放送を復活した。1月22日には20:00迄今までとは異なる民族音楽の ISが出ていた。言語は中国語と現地方言であった。これで先に復活した6035kHz(「香格里拉之声」、FM99を主として中継)とともに2短 波周波数が復活したことになる。(DXLD 1905)
  同氏によれば、7210kHzの少数民族向放送の終了時間は00:00で、現地楽器によるISで終了している。(DXLD 1906)

◎ロシア航空気象局
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によればロシアの航空気象局が次のように受信できる。モードはUSB。
 8888kHz Samara Air Meteo 21:45-21:50
  11297kHz Rostov Volmet 21:57-22:00
(DXLD 1905) 8888kHzには他にNovosibirsk、Syktyvkar、Tyumen、Luanda、Lusaka、Nairobi各空港の気象局が出てい ま す。

◎Verification Scanning Project
 米国のNational Radio Club理事長のWayne Heinen氏によると、同DXクラブでは貴重な受信証をスキャナーでデジタル化し、アーカイブとして永久に保存する「Verification Scanning Project」が進行中である。既に多くのメンバーは全部または一部のコレクションをデジタル化して提供している。詳しくは http://www.nationalradioclub.orgを参照のこと。(DXLD 1905) http://nationalradioclub.org/article-archive/qsls/にアクセスするとコレクションの一 部をpdf形式で閲覧することができます。

◎MV-EKO SEASON 56-59公表
 スウェーデンArctic Radio Club(ARC)のThomas Nilsson氏によると、同氏は「MV-EKO SEASON 56-59」を公表した。2015年7月から現在までのハワイ、北米、中米、南米各地域にある(比較的受信が難しい)中波DX局の受信状態をまと めたリストである。(受信が容易な)欧州、アジア、大洋州の局は掲載されていない。各放送局個別の情報も可能な限り掲載している。 http://www.thomasn.sverige.net/ARC/MV-Eko_Loglist-Year.pdf、http: //www.thomasn.sverige.net/ARC/MV-Eko_Loglist-Year.xlsxよりダウンロード可能である。 (DXLD 1905)

◎国立VOA博物館で「Bethany送信所75周年記念」行事
 英国のMike Cooper氏によると、米国Ohio州の旧Bethany送信所の跡地にある国立VOA博物館では「The Voice of Truth in America: Celebrating 75 Years of the VOA Bethany Station」(VOA Bethany送信所75周年記念「米国の真実の声」)展とその関連イベントを3月6日~8月25日に開催する。参加・観覧は 無料だが寄付を受付ける。期間中の3月6日には「ホワイトハウスの声を世界に伝える」、4月3日には「VOA Bethany送信所の歴史と博物館の今日」の特別講演がある。イベント等の詳細についてはhttp://www.voamuseum.org、 http://www.midpointelibrary.org、http://www.wc8VOA.orgを参照のこと。(DXLD 1905) VOAの基本方針は「米国政府のために真実を伝える」こととされており、フェイクニュースを是認する最近の風潮とは異なっている筈です。

◎HFCC会議で「短波の未来」について討論
 イタリアNEXUS-IBAによると、1月21-25日にチュニジアのTunisでHFCC会議が開催された。そこではNEXUS-IBAの発 議で「短波の未来」についての討論が行われた。色々な意見が出されたが、DRM受信機で適切な機種は現在存在しない、短波局はどこも老朽化した送 信施設をかかえその維持費の捻出に苦労しており、生き残りに必死であるという点では一致した。後ほどHFCCより詳細な報告がなされるであろう。 (WWDXC TP 1371)

◎NEXUS-IBAが7290kHzで新たな放送Voice of Love開始
 NEXUS-IBAは2月5日より毎週火曜日の04:00-05:00に7290kHzで「Voice of Love」の放送を欧州向に開始した。英語による宗教番組である。詳細はhttps://bit.ly/2WE2hmZを参照のこと。受信報告には独自に対応する。(WWDXC TP 1371)

◎元モスクワ放送タイ語アナウンサー死去
  RUS-DX 1/28によると、ソ連時代の旧Radio Moscowタイ語部門のアナウンサーであったChyachan ThapanosotさんがBangkokで2018年12月に死去した、89歳であった。Chyachanさんは1966年から1992年迄25年間に わたりモスクワ放送タイ語サービスのアナウンサーを勤めていた。それだけでなく翻訳家としても有名で多くのロシアの小説をタイ語に翻訳するという 業績を残した。 1992年にソ連が崩壊した時モスクワ放送のタイ語部門が廃止されたためタイに帰国し、その後はBangkok東郊のBangna区で静かに生活を送って いた。(WWDXC TP 1371)

◎KJES局短波放送設備を譲渡 ~後継団体にも再免許されず
 米国のGlenn Hauser氏によると、7555kHzで放送していた米国New Mexico州のKJES局は2015年に短波放送の免許が失効し以後はインターネット放送のみを行っている。送信設備は宗教団体Our Lady's Youth Centerの所有であったが、2016年にShellsburg Community Broadcasting Associationに売却された。同Associationは短波放送を行うべくFCCに免許申請を行っているが、まだ免許は下りていない。 代 表者のJon Gorski氏は一時Hauser氏を訪れ免許取得に協力して欲しいと要請したが、その後健康を害しHauser氏との連絡も絶たれたままである。 (WWDXC TP 1371)

◎2019年短波関係行事・会合リスト
 フィンランドのRisto Vahakainu氏によれば、2019年の短波放送関係の行事・会合は現在のところ次のようなものが予定されている。
 2/28-3/2 NASWA Winter SWL Fest 場所:米国ペンシルバニア州Plymouth Meeting 参加予定:150人 参照先:http://www.swlfest.com/
 3/31-4/2  Radiodays Europe 2019 場所:スイスLausanne 参照先:http://www.radiodayseurope.com/
 5/3-5   DX-Parilament 2019(SDXF/ARC合同年次ミーティング) 場所:スウェーデンJoenkoeping 参照先:http://www.sdxf.se/
 5/9-10  
Annual NASB Conference(今回のホストはTWR International)  場所:米国ノースカロライナ州Cary 参加予定2万人 参 照http://www.shortwave.org/
 5/17-19  
Dayton Hamvention  場所:米国オハイオ州Dayton 参加予定:2万人 参照先:http://www.hamvention.org/
 7/21-23  Ham Radio  場所:ドイツFriedrichshafen 参加予定:2万人 参照先:http://www.hamradio-friedrichshafen.de/
 7/??    ADXB-OE DX-Camp   場所:オーストリアDoebriach 参照先:http://www.dxcamp.org/
 8/2-4   FDXA Annual Summer Meeting   場所:フィンランド南部 参加予定:100人 参照先:http://
www.sdxl.fi
 8/31-9/1 Tokyo HAM Fair(JSWC年次総会・セミナー併催) 場所:日本お台場 参加予定:3万人 連絡先:ohtaket @ live.jp
 9/5-7      IRCA Convention   場所:米国ワシントン州Tukwila 参照先:http://www.ircaonline.org/
 9/6-8      EDXC Conference 場所:アンドラ 参加予定:50人 参照先:http://www.edxc.org
 9/6-11    IFA Internationale Funkausstellung(ラジオを含む家電見本市) 場所:ドイツBerlin 参照先:http://www.b2b.ifa-berlin.com/
 9/12-17  IBC 2019(会議及び展示) 場所:オランダAmsterdam 参照先:http://www.ibc.org/
 10/8-10 
Ham Fest India 2019 場所:インドKanyakumari 参照先:http://www.hamfestindia2019.com/
(WWDXC TP 1371)

◎WRTH過去版に1971年以降を追加
 ドイツのDXクラブADDXは過去のWorld Radio TV Handbookをpdf版にて提供しているが、このほど従来の1947-1970年版に加えて1971年以降の版が完成し提供を開始した。提供は4枚の CD(分売可能)または全部を収めたDVD(収録期間はCDより長い)の形式で行われ、それぞれの価格は以下の通りである。
 CD版: 
WRTH-CD 1 (1947-1958)、WRTH-CD 2 (1959-1970)、WRTH-CD 3 (1971-1982) 、WRTH-CD 4 (1983-1994)
  CD 1及びCD 2は既刊。それぞれ1枚送料共€49、2枚同€80、3枚同€119。
 DVD版: 
WRTH-DVD 1947-1998(CD版より長い1998年までの52冊収納) 送料共€149。
  何れも内容のテキストサーチのソフト付、紙にプリントアウトも可能。
kurier @ addx.deへ注文の後、Deutsche Bank DuesseldorfのADDXの口座(IBAN: DE25300700240868680000、BIC:  DEUTDEDBDUE)に代金を振込むか、PaypalでADDX指定のアドレスに払込む。ADDXのS-mailアドレスはADDX, Scharsbergweg 14, 41189 Moenchengladbach, Germanyである。(WWDXC TP 1371)

DVD判には1947-1998年版全てが収められている



◎Unique Radioの伝播状況

 オーストラリアのUnique Radioによると、5045kHzLSBの電波の伝播距離は600-1500kmで、西オーストラリア州、Melbourne、タスマニア州、 Brisbane北方まで良好に届いている。時に2500km以上届くことがあり、ニュージーランドでは朝方聴くことができる。(DXLD 1906)

◎エリトリア向秘密局3局 ~1局は新局
 Radio Erena; フランスの拠点を置く人権団体によるエリトリア向秘密放送Radio ErenaのB18スケジュールは以下の通りである。周波数は9720kHz、送信所はKostinbrod。
  アラビア語 火・木・土曜 02:30-03:00
  ティグリニャ語 毎日 02:00-02:30 月・水・金・日曜 02:30-03:00
  同局のURLはhttp://www.erena.org、E-mailはradioerena @ gmail.com及びradioerena @ yahoo.comである。
 Radio Sinit Eritrea; エリトリア向新秘密局Radio Sinit Eritreaが放送を開始した。B18スケジュールは、土曜日14:30-15:00 アラビア語 土曜日14:00-14:30 ティグリニャ語 9540kHz (Issoudun送信所)である。URLはhttp://www.radiosinit.net、Facebookはhttp: //www.facebook.com/RadioSinit、E-mailはinfo @ radiosinit.netである。
 Sowt Al-Somood (信念の声); 以前はAlsmoodという局名だったが改名した。B18スケジュールは、日曜日00:20-01:00 アラビア語 日曜日 00:00-00:20 ティグリニャ語 17545kHz (Issoudun送信所)である。同局のオーディオファイルはhttps://www.youtube.com /watch?v=LzTbHWHyuUo& にアップロードされている。
(WRTH Update 2/4)

左よりRadio Erena、Radio Sinit Eritrea、Sowt Al-Somoodのロゴ
    


◎インド・ケーララ州では中波漁業放送の計画 ~AIRの送信所より

 英国のMike Terry氏がIndian Express紙2月3日号の報道として伝えたところによると、インド南部のケーララ州では中波が海上で遠方まで届くことから、海上の漁業者向の情報提供 をAll India Radio(AIR)の中波送信機から行う計画が浮上している。同州でAIRはThiruvananthapuram (20kW)、Alappuzha (200kW)、Thrissur (100kW)、Kozhikode (100kW)の4つの中波放送センターを沿岸に持っているが、この4局だけでケーララ州のアラビア海沿岸とその沖合200海里をカバーできるとしてい る。米国のSteve Whitt氏によれば、これは時代遅れの発想と思われる。インドでは既に沿岸船舶用の518kHzを使ったNAVTEX局が7カ所(Veraval、 Vengrula Point、Muttam Point、Porto Novo、Vakalpudi、Balasore、Keating Point)に設置され2018年5月より各1日6回送信を行っている。また衛星電話の利用も船舶に義務づけられているからである。(DXLD 1906) 

◎米国標準電波局海上気象警報を廃止
 米国のNational Weather Serviceの発表によると、米国NIST(National Institute of Standard and Technology)は1月31日でWWV/WWVH上で行っていた大西洋、メキシコ湾、太平洋の海上気象警報の発令を中止した。現在の送信スケジュー ルの中では刻々と変化する海上気象の状況を的確に伝えられないというのが廃止の理由である。また短波で聴かなくても NAVTEX(Navigational Telex)、GMDSS(Global Maritime Distress and Safety System)、HFSITOR(High Seas Simplex Teletype Over Radio)等の手段でWMO(World Meteorological Organization)やSOLAS(International Safety of Life at Sea)で決められた情報をいち早く入手できるとしている。(DXLD 1906)

◎米国放送局統計
 米国FCCは2018年12月31日現在の米国内の放送局数を以下の様に発表した。
 (1)一般ラジオ局;  AM放送局 4619、FM商業局 6754、FM教育局  4135、合計 15,508
 (2)一般TV局; UHF商業TV局 1006、VHF商業TV局   367、UHF教育TV局   270、VHF教育TV局   118、合計 1,761
 (3)A級局; A級UHF局 359、A級VHF局 28、合計 387
 (4)中継局; FM中継局  7952、UHF中継局 2744、VHF中継局 910、 合計 11,606
 (5)低電力TV局; UHF低電力TV局 1472、VHF低電力TV局 436、合計 1,908
 (6)FM低電力局 2,172
  総合計 33,342
(DXLD 1906)

◎Seoul AM Radio Listening Guide
 米国のChris Kadlec氏によると、同氏は1999年以来「Seoul AM Radio Listening Guide」を発行しているが、提供しているURLをhttp://chriskadlec.comに変更した。メニューから「Radio」を選択すると 本内容だけでなく、韓国局及び韓国周辺局に関する色々な情報を得ることができる。例えばKBS各局のアドレス、中国語のDX用語集などである。 (DXLD 1906)

◎髙橋伸明氏がQSLアーカイブを公開
 RUS-DX 2月3日号によると、日本のDXerである髙橋伸明氏が自身のQSLアーカイブを公開している。米国、カナダ、メキシコ、他の珍局QSLが満載である。分 野は短波だけでなく、中波、FM、TVに及んでおり、自宅で受信したものの他、現地受信のものも含まれる。 https://nobusqslna.blogspot.com/?fbclid=IwAR04VjF1t8mySGRmvEVDlC- IdkhPviib4UkqNrI6l-R_Y67w6v8tfD6zPosで参照することができる。(DXLD 1906)

◎プラハの春抵抗放送のKarel Lansky氏死去
 RUS-DX 2月3日号によると、Czechoslovak Radioの旧従業員Karel Lansky氏が2018年10月28日に死去した。94歳であった。1968年8月「プラハの春」を制圧すべくソ連軍がチェコに侵攻した時、氏は放送局 の責任者として今何が起きているかを最後まで伝え続けた。ソ連による制圧後は局から追放され、ソ連の崩壊まで重労働の刑に服していた。1990年 のチェコ解放以降は放送局に復帰していた。チェコではソ連の制圧に抵抗してチェコ国民を守った「白いライオン」として評価の高い人物であった。 (WWDXC TP 1372)
 
◎キルギスタンKrasnaya Rechka送信所の詳細
 RUS-DX #1015によると、KyrgyzTelecomが所有するKrasnaya Rechka送信所の送信機構成は以下の通りである。
 RV-20 (ニックネーム"Hoarfrost〔白霜〕") : 612kHz 120kW 09:00-03:00 Birinch Radio国内向放送を送信
 TRAM-S500 : 1467kHz 500kW 10:30-03:00の間の4.5時間Birinch Radioのパキスタン、インド、イラン、アフガニスタン向放送を送信
 PB-716 (ニックネーム"Snow〔雪〕") : 4010kHz 100kW 09:00-03:00 Birinch Radioのロシア、ウズベキスタン、タジキスタン、パキスタン、インド、カザフスタン、モンゴル、中国向海外放送を送信
 RV-1411 (ニックネーム"Ural") : 4820kHz 15kW 09:00-21:30 Kyrgyz Radioのロシア、ウズベキスタン、タジキスタン、パキスタン、インド、カザフスタン、モンゴル、中国向け海外放送を送信 (WWDXC TP 1372) 1467kHzはTWRのPANI放送の送信が行われている筈ですが。

World Christian Broadcasting(KNLS)が放送時間一部縮小 ~朝鮮語放送は準備中
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、KNLSを運営するWorld Christian Broadcastingは2月1日より、アラスカ局、マダガスカル局ともに1日4時間ずつ放送時間を縮小した。理由は軽油高騰による電力コストの増加 (両送信所ともに電力は自家ディーゼル発電に頼っている)で、A19シーズンもこの体制で放送する予定である。
(WWDXC TP 1372)
  ドイツのHansjoerg Biener氏によると、World Christian Broadcastingは北朝鮮の独裁体制を打破できるのは短波放送だけとの確信から、新たに朝鮮語放送を開始する計画で、現在そのための資金を集めて いる。(DXLD 1907)

◎AIR-Kurseongの現状
 インドのJose Jacob氏がDX Indiaにレポートしたところによると、4865kHzで復活したAIR-Kurseoungは09:55-13:00(土・日は13:30)及び 20:30-02:00(日・月は02:41)に放送している。Jacob氏がDarjeelingにある同局にコンタクトしたところ、50kW 送信機の出力をここ数ヶ月30kWに落として運用中とのことである。また現在停止中の7230kHz(現地の昼間用周波数)も近いうちに復活する 予定 であるとしている。(WWDXC TP 1373)

◎Unique Radio今後の放送予定
 米国のGlenn Hauser氏によると、オーストラリアのUnique Radioは2月6日webサイト(https://www.uniqueradio.biz/)上で次のような新スケジュールを発表した。周波数は 5045kHz、New South Wales州Gennedah送信所。
 月・水・金・土曜 17:30-20:30 (時々は一晩中放送) 18:30 World of Radio 19:00 Hobart Radio International
 火・木曜 17:00-21:30 (時々は一晩中放送)  19:00 Hobart Radio International
 2/16・3/2(土)のみ 19:00-21:00  20:00 Hobart Radio International 21:00  World of Radio
(DXLD 1907)

◎Ian MacFarland氏の妻Maryさん亡くなる
 カナダのColin Newell氏によると、かってRadio Canada Internationalで活躍し一時Radio Japanにも在籍したIan MacFarland氏の妻Mary MacFarlandさんがガンと認知症のため2月2日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州Duncanの自宅で死去した。Maryさんは英国で生ま れ、看護婦 の教育を受けた後1959年にカナダに移住、Montrealで劇団の仕事をしていた時にIan氏と出会い、1962年に結婚し5人の子供をもうけた。 Ian氏はRadio Canadaを退職した後の1991年から2年間東京に滞在した。Maryさんはこの間日本の美術意匠に感銘を受けその後ジャパニーズキルトを趣味とする ようになった。帰国後は寒いMontrealを避けて西海岸に移住し、ここ11年間はDuncan(Vancouver、Seattleの対岸) で暮らしていた。(DXLD 1907)

◎カナダ沿岸局短波気象放送の全容
 CIDX Messenger 2月号にカナダのGilles Letourneau氏が掲載したところによると、受信しやすいカナダ沿岸警備隊局の海上気象放送は以下の通りである。
 Prince Rupert MCTS Centre VAJ : 2054kHz 09:50 10:15 15:50 16:15 21:50 22:15 03:50 04:15 英語 (50分開始は20分間、15分開始は45分間)
 Les Escoumins MCTS Centre VCF : 2749kHz 13:37 17:47 18:37 23:07 02:37 08:17 英語・フランス語 (23分間、08:17のみ13分間)
 Placentia MCTS Centre VCP: 2598kHz 09:07 09:48 16:37 20:37 22:07 01:07 01:37 03:07 05:07 06:37 07:07 英語・フランス語 (23分間、09:48は19分間、16:37は28分間)
 Port aux Basques MCTS Centre VOJ : 2598kHz 11:07 17:07 21:07 00:07 03:37 06:07  英語・フランス語 (26分間)
 Labrador MCTS Centre VOK : 2598kHz 10:07 10:37 18:07 19:07 20:07 21:37 22:37 23:37 04:07 04:37 05:37 08:07 英語 (23分間、08:07は28分間)
 Sydney MCTS Centre VCO : 2749kHz 09:40 16:40 23:40 05:10  フランス語・英語 (20分間)、 4416kHz 07:00-07:40 08:31-00:00 Meteo FAX、6915kHz 20:21-21:00 02:41-03:00 Meteo FAX  (Meteo FAXはFLDIGI、Multipsk等のソフトで復調可能)
 Halifax MCTS Centre VCS: 2749kHz 10:40 11:40 17:10 19:40 00:40 01:40 05:40 06:20  英語・フランス語(20分間、11:40は30分間)
 Iqaluit MCTS Centre/NORDRE VFF (5~12月のみ運用) : 10:00-10:40 11:00-11:40 19:00-19:30 20:00-20:30 3253r 7710i 8456in Meteo FAX、15:00-15:30 16:00-16:30 07:00-07:30 3253i 7710r Meteo FAX、15:00-15:30 16:00-16:30 06:00-06:30 07:00-07:30 4292in Meteo FAX、12:30-12:40 00:30-00:40 8416i 英語、21:40-22:00 2582r 4363r 英語、23:10-23:40 07:35-08:15 2582i, 4363i, 6507i 英語、23:35-00:00 6218in 英語 (送信地点i=Iqaluit,r=Resolute,in=Inuvik)
  QSLを得るためのアドレス等の情報はhttp://www.ccg-gcc.gc.ca/folios/00026/docs/RAMN- Atlantic-2011-eng.pdfに掲載されている。(DXLD 1907) 最新の情報はhttp://www.ccg-gcc.gc.ca/Marine-Communications/RAMN-2018/Part2に記載さ れています。個別のQTHは以下の通りです。MCTSはMarine Communications and Traffic Servicesの略。
 VCS: Halifax MCTS Centre, 10 Hudson Way, Dartmouth. NS B2Y 3Z8
 VFF:   Iqaluit MCTS Centre/NORDREG CANADA, P.O. Box 189, Iqaluit, NU X0A 0H0
 VOK:  Labrador MCTS Centre, P.O. Box 720 Station C, Goose Bay, NL A0P 1C0
 VCF:  Les Escoumins MCTS Centre, 35 Otis Street, Les Escoumins, QC G0T 1K0
 VCP:  Placentia MCTS Centre, P.O. Box 389, Placentia, NL A0B 2Y0
 VOJ:  Port aux Basques MCTS Centre, P.O. Box 99, Port aux Basques, NL A0M 1C0
 VAJ:  Prince Rupert MCTS Centre, Bag 4444, Prince Rupert, BC V8J 4K2
 VCO: Sydney MCTS Centre, 1190 Westmount Road, Sydney, NS B1R 2J6
 VOJ:  Port aux Basques MCTS Centre, P.O. Box 99, Port aux Basques, NL A0M 1C0

◎米国で中国国営TV放送を「外国プロパガンダ放送」として登録
 英国のMike Cooper氏がSouth China Morning Postの報道として伝えたところによると、米国で活動する中国国営TV放送「China Global Television Network(略称CGTN)」(2017年1月まではCCTVの名称で放送)を「反プロパガンダ法」(1938年にナチ宣伝機関の米国での活動を制限 するために制定された)に基づく「外国プロパガンダ放送」であると米国政府に登録した。これは米国司法省の強い指導に基づくもので、「外国プロパ ガンダ放送」としてCGTNは6ヶ月毎の活動許可の更新、放送内容の事前報告(48時間前)が義務づけられる。2017年にはロシアによる英語 ニュース放送にも同様の措置が行われている。(DXLD 1907)




◎キューバAM/FM局リスト

 スペインのMauricio Molano氏によると、キューバのAM/FM局のリストをhttps://moladx.blogspot.com/2011/04/cuba- plan-de-reordenamiento-de-onda.html上より入手することができる。すべてキューバで送信管理に当たって いるRadiocubaによる資料である。
 https://moladx.blogspot.com/2011/04/cuba-plan-de-reordenamiento-de- onda.html (2009年版AM局リスト)
 https://moladx.blogspot.com/2015/09/radiocuba-2015-transmitters- list-here.html (2015年版AM局リスト)
 https://moladx.blogspot.com/2016/09/radiocuba-2016-listas-de-om-y- fm-mw-and.html (2016年版AM/FM局リスト)
(DXLD 1907)

◎デンマークの長波は2022年迄存続
 デンマークのStig Hartyvig Nielsen氏によると、Danmarks Radioの長波243kHz(Kalundborg送信所)は2022年迄存続することになった。送信時間は13:45-14:05、 16:00-17:05、19:45-20:05、01:45-02:10に限られ、出力は50kWに減力されている。(DXLD 1907)

◎タイ政府中国向秘密短波放送実行者に厳罰
 米国のDan Robinson氏がWRTH Facebookに投稿したところによると、「国境なき記者団」はタイ政府に対して台湾人のChiang Yung-hsin氏の拘留を停止して釈放するように要求した。Chiang氏は2015年よりタイ北部チェンマイから中国向に法輪功の秘密放送「希望之 声」を短波で送信した放送法違反の罪で2018年11月23日にタイ当局に逮捕され懲役5年の判決が予定されていた。中国政府からの圧力でタイ政 府は 2018年8月に放送を停止させ、30mの送信鉄塔の他多数の送信機器を押収したとしている。San Franciscoにある「希望之声」本部はそのような事実はないと否定し、チェンマイに30mの送信鉄塔など立っていなかったとしている。「国境なき記 者団」によると、タイは報道の自由度で180カ国中140位と元々低順位だが、最近中国の圧力に屈した言論弾圧が増えているという。 (DXLD 1907) 日本は72位、中国は176位。

◎Turkmen Radioの英語放送
 ロシアのMagazine Radio2月号によると、トルクメニスタンの国営放送Turkmen Radioには第4放送「Owaz」があり、その中で英語ニュースが行われている。インターネット上で聴くことができる。URLは http://radio360.eu/index.php/english-podcasts/82-turkmenistanで、 「Listen now」をクリックして聴取する。(DXLD 1907)

◎レジェンドDXer Don Schimmel氏死去
 CIDX(Canadian International DX Club) Messenger 2月号によると、米国のレジェンドDXer Don Schimmel氏が1月5日、ウェストバージニア州Hedgesvilleの自宅で死去した。91歳であった。氏は米海軍の通信士を経て通信専門家とし て CIAに勤務した。勤務中は中南米を転々としたが、退職後は通信・ラジオ関連の趣味に没頭した。NASWA内では「スキャナー退屈男」の異名を持 ち、Popular Communicationsに多数の記事を執筆、またDXing.com上で1999-2017年に「Radio Intrigue(謀略放送)」を発表していた。著書には「Underground Frequency Guide: A Directory of Unusual, Illegal, and Covert Radio Communications」がある。最近はキューバの乱数局に興味を持ち、昨年秋まで受信していた。(DXLD 1907)

◎Oxford Shortwave Log
 英国のClint Gouveia氏は、2,500のBCL関連ビデオを集積した「Oxford Shortwave Log」をYouTube上に公開している。https://www.youtube.com/channel /UChtXnzopFIr6wTIA6QwIeLw。
(DXLD 1907)

◎イラク謀略放送「Voice of Peace from Baghdad」の録音公表
 米国のRichard Langley氏によると1990年の第一次湾岸戦争で「砂漠の剣」作戦が行われた際に、派遣された米軍兵士向にイラク側から短波で行われた謀略放送 「Voice of Peace from Baghdad」の録音が以下のサイトで公開されている。この放送はサウジアラビア駐屯の米軍兵士からは「Baghdad Betty」というニックネー ムで呼ばれていた。
 https://shortwavearchive.com/archive/voice-of-peace-from-baghdad-december-29-1990
 https://archive.org/details/VoiceOfPeace11.860MHz29December19902140UTC
(DXLD 1907) イラク版「東京ローズ」ですね!周波数は25mbや13mbが使用されていました。

◎中国世界最大のDRM短波放送実施国に ~DRM受信機やアダプタも製品化
 英国のMike Terry氏がAsia Radio Today 2月21日号の報道として伝えたところによると、中国はまたたく間に世界最大のDRM短波放送実施国にのし上がった。中国最初のDRM試験放送は2018 年初めに北京送信所から行われたが、1年間で主要短波送信所すべてからDRM放送を行うようになり世界最大の「短波DRM国」になってしまった。 北京送信所からは華北向に24時間、中国東部向に1日8時間が放送されている。烏魯木斉送信所からは華中、中国東部向に1日14時間、斉斉哈爾送 信所からは華南、中国南西部向に1日11時間、東方送信所からは華北、中国南西部向に1日8時間、更に昆明送信所からも華南向に1日8時間の DRM短波放送が行われるに至っている。番組は中央人民広播電台第一放送が流されている。DRM受信機が存在しない点が問題だが、湖南省郴州市にある高斯 貝爾数碼科技股份有限公司が「GOSPELL」のブランドでGR-216受信機を発表している、但しまだ市場に出ていない模様である。同社は DRM短波カーラジオアダプタGR-227も発表している。(WWDXC TP 1373)

(左)GOSPELL GR-216 DRM受信機 (右)同 GR-227 カーラジオ用DRMアダプタ (同社のHPより)
  

◎Dandal Kura Radio新スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、ナイジェリア向秘密放送Dandal Kura Radio Internationalは2月14日より放送時間を拡張し1日2回計2.5時間の放送となった。新スケジュールは以下の通り。アフリカ中部向カヌリ 語。
 16:00-17:30 13590 Issoudun 250kW 167度
 03:00-04:00 9770 Issoudun 100kW 167度
(WWDXC TP 1373)

◎Radio Ndarason Internationalの新スケジュール
 ナイジェリア向秘密放送Radio Ndarason Internationalの2月15日以降のスケジュールは以下の通り。アフリカ西部向カヌリ語。
 14:00-16:00  5960 Ascension 250 kW 65度
 16:00-17:00 13810 Woofferton 250 kW 165度
(SWL Bulgaria News 2/11-12)

◎Radio Nigeria Kaduna中継廃止 ~13840kHzはManara Radioに 2版追加 3版追加
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、TDF Issoudun送信所から中継されているRadio Nigeria Kadunaは2月4日現在1日2回計3時間に放送時間を縮小し14:00-16:00 7335 Issoudun 250kW 170度、16:00-17:00 13840 Issoudun 150kW 170度で放送していた。(WWDXC TP 1373)
  ブルガリアのIvo Ivanoc氏によると、2月23日現在14:00-16:00 7335kHzのみとなり、16:00-17:00 13840kHzはManara Radioの中継となった。Manara Radioが出てきたのは2016年12月以来である。(DXLD 1909)
 米国のHans Johnson氏によると、2月末で中継は終了し16:00-17:00にはManara Radioが中継されていた。大統領選挙が終了したことによるものであろう。(WWDXC TP 1374)

◎Radio NigeriaがAbuja送信所から新サービス
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Radio Nigeriaは2月11日よりAbuja送信所から新しい短波サービスを開始した。新たに開始されたのは01:00-03:00の放送で、 9690kHz(Abuja送信所、250kW、250度)で、01:00-01:30がアラビア語・イボ語、01:30-03:00が英語である。ドイ ツのWolfgang Bueschel氏、英国のDave Kenny氏、Ian Brooks氏らも確認している。(WWDXC TP 1373)

◎スイスAmpegon社送信機調整用DRM放送   2 版追加
 オーストリアのPatrik Robic氏によると、「DRM Service A」という局名でDRMモードのデータ送信を行っている局が6930.5kHzで23:40頃受信できる。これはスイスの送信機メーカーAmpegon 社(旧Thomson Broadcast、在Thurgi)がDRM機器の調整のために行っている放送らしい。(WWDXC TP 1373)
  米国のHans Johnson氏が、Ampegon社に問合わせたところ、同社が行っているのではなく、これは同社のカスタマーが行っているものである。以前に「DRM Service A」として3260、4770kHzで行っていた試験放送はスイス政府によるもので、出力は約1kWであった。(WWDXC TP 1374)

◎Voice of Free Iraqの録音公開
 カナダのRichard Langley氏によると、第一次湾岸戦争時の米国側によるイラク向放送Voice of Free Iraqの録音が公開されている。それぞれ1991年1月及び2月の録音である。
 https://archive.org/details/1VoiceOfFreeIraq17.940MHz6January19911427UTC
 https://shortwavearchive.com/archive/voice-of-free-iraq-january-6-8-and-february-3-1991
  ドイツのWolfgang Buseschel氏によると、送信地は明らかにされていないがRadio CairoまたはTDF Issoudun送信所であろう。(WWDXC TP 1373)

◎「Jordan's Corner of Radio」がWRMI/WBCQから
 英国のJordan Heyburn氏によると、2018年12月末で短波放送を停止したイタリアのIBCで放送されていたDX番組「Jordan's Corner of Radio」(Jordan Heyburn氏制作)はWRMI/WBCQが中継するオーストラリアHobart Radio Internationalの中で放送されることになった。スケジュールは以下の通りである。
 WRMI  日曜 13:30-14:00 9955  木曜 12:30-13:00 5985 日曜 08:30-09:00 7780
 WBCQ  月曜 12:30-13:00 5130
(WWDXC TP 1373)

◎中国DRM放送1波追加
 中国の中央人民広播電台は1月30日より、DRM定期試験放送に13825kHzを新たに追加した。その結果2月20日以降のDRM放送は以下 のスケ ジュールで実施されることになった。放送内容は国内向第一放送「中国之声」。
 6030 05:25-03:05(火曜 15:00-18:00は停波) 北京 30kW 0度 華北向 2018/7/24より
 9655 07:00-10:00 17:00-21:00 烏魯木斉 30kW 98度 華北・華東向 2018/11/19より
 9870 18:00-21:00 斉斉哈爾 30kW 203度 華南向 2018/12/15より
 11695 10:00-18:00 東方 30kW 41度 華東・華南向 2018/10/23より
 13825 10:00-18:00 北京 30kW 175度 華南向 2019/1/30より
 13850 10:00-17:00 烏魯木斉 30kW 98度 華北・華東向 2018/11/19より
 15250 10:00-18:00 昆明 30kW 32度 華北向 2019/1/15より
 15580 10:00-18:00 東方 30kW 16度 華北向 2018/10/23より
 15735 15:30-18:00 斉斉哈爾 30kW 225度 中国西南部向 2018/12/15より
 17800 09:30-15:30 斉斉哈爾 30kW 225度 中国西南部向 2018/12/15より
(Cahch的自留地 2/20)

6030kHzでの中国之声受信画面



◎雲南国際広播電台公式スケジュール

 雲南国際広播電台(6035kHz)はこのところ独自制作の海外向番組を減らしているが、2月15日付のスケジュールが明らかになった。海外向 番組はベトナム語放送1日2回30分ずつのみとなった。*が海外向制作番組。 
 06:40-07:00 試験音楽*
 07:00-07:30 ベトナム語*
 07:30-08:00 音楽*
 08:00-01:30 観光客向けFM99「香格里拉之声広播電台」の中継
 01:30-02:00 ベトナム語*
(Cahch的自留地 2/15) 6035kHzはこの通りには出ておらず、実際には20:40にs/onし、USBモードで受信できます。




◎Radio Menschen & GeschichtenがTashkentからDRMモードで送信

 ドイツのRadio Menschen & GeschichtenはTashkent送信所より5830kHz(100kW、301度)で、去る2月25日の03:00-04:00にAM放送、 04:30-05:30にDRM放送を行った。内容は欧州西部向ドイツ語。毎月最終日曜日の次の月曜日に行われる可能性がある。(DX REMIX NEWS #1114)

◎World Music Radio 3月月初めの連続送信
 デンマークのWorld Music Radioは3月1日(金)の16:00~3月4日(月)の02:00まで15805kHz(Randers送信所、200W、無指向性)で連続放送を行 う。欧州西部向で放送は英語。(SWL Bulgaria News 2/24)

◎Hamburger Lokalradio一部周波数変更
 ドイツのHamburger Lokalradioは以下の番組の周波数を9485kHzから6190kHzに変更した。New Letters/Making Contact(土曜 21:00-22:00)、United Nation Radio(第1~第3土曜 22:00-23:00 英語)、Radio City(第4土曜 22:00-23:00 ドイツ語)。なおRadio Tropicana(土曜 23:00-24:00 スペイン語)、PCJ Media Network Plus(日曜 00:00-00:30 英語)、World of Radio(日曜  00:30-01:00 英語)は9485kHzで変わらない。6190、9485kHzともにCUSB(A3H)モードで、Gohren送信所 (1kW、230度)から欧州中部向送信である。(Bulgarian DX blog 2/16)

◎Marine Weather & Communications WCY局の気象放送
 米国のGlenn Hauser氏によると、フロリダ州LalelandにあるMarine Weather & Communicationsの気象局Marine Weather Center WCYが4045kHzUSBで21:04に受信された。カリブ海を航行中の特定船舶に向けての気象予報放送であった。12350kHzUSBとパラの筈 であるが聞こえていない。(DXLD 1908) WCYの使用周波数は4045、8137、12350kHz。QTHはMarine Weather & Communications, 5130 Medulla Rd,Lakeland, FL 33811。出力150W。スケジュールは4045/8137kHzが20:00、20:30、4045/12350kHzが21:30、22:30で す。




◎VOAで英語 ~まだ聞こえる

 今では珍しくなったVOAの英語放送をまだ聞くことができる。東南アジア向に行われている「Learning English」がそれで、20:30-21:00に11620(Tinang 250kW 283度)、12125(Udon Thani 250kW 304度)、15715kHz(Udon Thani 250kW 300度)で行われている。(Bulgarian DX blog 2/11-12)




◎サウジアラビア秘密局のスケジュール変更 ~放送時間入替え!

 サウジアラビアのJeddah送信所等から行われているとされる2つの秘密放送のスケジュールが変更された。新スケジュールは次の通り。何れも アラビア語放送。
 Republic of Yemen Radio 24H (従来は17:55-15:55) 11860
 Al-Azm Radio 17:55-15:55 (従来は24H) 11745
(Bulgarian DX blog 2/13) 放送時間が入替わったようです!登録の間違いか?

◎WRTHが読者アンケート 3版追加
 World Radio TV Handbook発行者のNicholas Hardyman氏によれば、現在WRTH社は「2019年読者アンケート」を実施中である。2019年版を所有している読者は http://app.surveymethods.com/EndUser.aspx?86A2CED68FC3D5D68Dにアクセスしてア ンケートに回答して欲しい。1人1回のみ回答可能。(DXLD 1909)


 
出典の略称

 DXLD: DX Listening Digest
 DXLDyg: DX Listening Digest Yahoo Group
 WWDXC TP: World Wide DX Club Topnews
 HCDX: Hard-Core-DX
 JSWC: Japan Shortwave Club
 NDXC: Nagoya DXers' Circle
 WRTH: World Radio TV Handbook



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