月刊短波2020年6月号(第4版)
編集 赤林隆仁  時間 JST

◎Atlantic 2000が創立38周年記念短波放送   4版新規
 Atlantic 2000は創立38周年記念短波放送を、ドイツのChannel 292より、6月20日(土)の17:00-18:00に6070、7440kHz(何れもRohrbach送信所、10kW、無指向性)で実施する。放送は英語・フランス語。受信報告はatlantic2000international @ gmail.comへ、またhttps://www.mixcloud.com/atlantic2000ではpodcastを聴くことができる。詳細はhttp://radioatlantic2000.free.fr へ。(Atlantic 2000)

◎BBCの南極観測隊向冬期特別放送 3版新規・4版修正
 
BBCは今年も例年取り英国南極観測隊向の冬期特別放送(英語)を実施する。期日は6月22日の06:30-07:00で周波数は5790(Woofferton 300kW 180度)、6170(Ascension 250kW 207度)、7360(Woofferton 300kW 182度)、9580(Ascension 250kW 207度)kHzである。(Bulgarian DX blog 6/15)

◎国際郵便送付可能状況更新 2版新規
 
日本郵政は6月4日に各国向け国際郵便の引き受け可能状況を更新した。新型コロナウイルスの影響で、郵便サービスを停止する国が相次ぎ、また航空路が廃止・途絶されているため、まだ多くの国宛の国際郵便の引き受けが停止されている。また引き受け可能な国でも配達遅延が予測される。航空書状を送ることができる国は6月4日現在以下の通りである。
 アジア地域 韓国 シンガポール タイ 台湾 中国 フィリピン ベトナム 香港 マカオ マレーシア ミャンマー
 オセアニア地域 米国領の各地域(グアム、サイパン、ミクロネシア等)
 北米・中米 米国 カナダ メキシコ プエルトリコ 米国領の各地域
 南米 ボリビア
 中近東 レバノン カザフスタン
 欧州 アイスランド 英国 オランダ ドイツ フランス
 アフリカ リビア
(赤林)

◎WWCR第4号送信機をBrother Stairに売却 2版新規
 
米国WWCR局は6月1日にNashville送信所の第4号送信機(WWCR TX#4、100kW、送信方向90度)をBrother Stairに売却した。従来この送信機からはBrother Stairの番組が日・月曜に送信されていたが、今後はほぼ連続で終日送信される。6月1日以降の送信スケジュールは以下の通り。すべて中米向英語。
 毎日 21:00-05:00 9980
    日・月曜 05:00-06:00 9980 (従来通り)
 毎日 06:00-09:00 9980
    毎日 09:00-11:00 7520
    日・月曜 11:00-13:00 5980 (従来通り)
 毎日 13:00-21:00 5890
(Bulgarian DX blog 6/3) 1996年導入Continental社製418F送信機です。Nashville送信所では最も新しい送信機。

◎KiwiリモートSDRサイトSDR.huがサービス停止

 KiwiリモートSDRサイトとして有名であったSDR.hu(http://sdr.hu)が6月1日よりサービスを停止した。運営していたベルギーのAndrás Retzler氏(HA7ILM)は次のようなメッセージを発表した。リモートSDRのプロジェクトに参加された方々に感謝する。リモートSDRで楽しみ、SDR受信機についての知識を深められたものと思う。このサイト目的はアマチュア無線家にSDR受信機の知識を啓蒙することにあったが、それは達成されたように思う。このサイトは自分が趣味で運営している個人的なものである。目的が達成された以上、自分が興味を持っている他のプロジェクトに注力したくなったので、今後このサイトを維持して行くことが困難となった。多分同じような機能のサイトが現れるであろう。アマチュア無線家の受信機は将来的には厳格な管理下でシェアされるべきだと考えている。(赤林)今年初めからはハムのコールサインがないと利用できないようになっていました。代替サイトとしてはスイスのhttp://kiwisdr.com/public/、オーストラリアのhttp://ve3sun.com/KiwiSDR/があります。
 
◎新局Radio Piepzender登録
 HFCCにオランダのRadio Piepzenderが5月2日登録を行った。スケジュールは24H 3920 Zwolle送信所1kW 無指向性、で欧州西部向オランダ語放送。(Bulgarian DX blog 5/3) 実際に放送しているかどうかは不明です。Radio Piepzenderはオランダの旧海賊局、piepzenderはオランダ語で警報送信機の意味。21世紀初めからはイタリアIRRSの時間枠で放送していたこともありました。URLはhttp://www.piepzender.nl/、連絡先はpiepzender @ planet.nlじゅう。従来1467kHzで放送をしていました。

◎Radio Northern StarのA20スケジュール
 ノルウェイのRadio Northern Star(LKB/LLE)のA20スケジュールは次の通りである。
 22:00-07:05 5895 Bergen送信所 1kW 無指向性 欧州西部向ノルウェイ語・英語
 なおHFCCへの登録はSvejo送信所(1kW)で24Hとなっている。(Bulgarian DX blog 5/3)
 スペインのManuel Mendez氏が局より受取ったメールでは実際のスケジュールは以下の通りである。
 22:00-07:07 5895
    00:59-07:07 1314
   なお1611kHzは送信機が故障しているため出ていない。
(WORIG 5/2) 
  Arctic Radio ClubのSvenn Martinsen氏によれば、Bergen送信所はBergen Kringkastar(16:55-23:59に放送)との共同使用である。一時共同運用していた「The Ferry」は現在放送を中止している。1314kHzについて、Bergen送信所でRadio Northern Starの利用できるタイムスロットは23:59-07:07である。元々Bergen送信所はNRKの所有で、2012年以来送信開始時には LKB/LLEのコールサインをモールス送信している。なおRadio Northern Star終了後の22:10からはBergen KringkastarがMFSK32及びPSK31によるradiogram放送の試験を20分間行う場合がある。中波の送信機はHercules社製 1kW(実際には700Wで運用)で、アンテナはComrod (Tjøstheim) を使用している。故障中の1611kHz(2kW)の送信機もHercules社製で、故障を修理する費用はあるのだが、将来どのように使用するかのビジョンが決まっていないため修理は延期となっている。(ARC MV-EKO extra 5/4 via WORIG 5/5) Sveioは首都Osloの真西に当たる大西洋岸で、Bergenの南方にあります。

  

◎Pacific Asian Log 4月版発行
 オーストラリアのBruce Portzer氏によれば、2001年以来発行されている中波局リスト「Pacific Radio Log」の4月版(PAL April 2020)が完成した。pdf形式のものが、Radio Heritagesのwebサイトhttp://www.radioheritage.net/からダウンロード可能である。今回日本の中波放送の情報を強化し、局のwebページヘのリンクやストリーミング放送へのリンクを充実させた、またオーストラリア、ニュージーランド、バヌアツ、インド、韓国等の情報も更新した。(WORIG 5/5) A4版横299ページ。

◎Radio SM Dessau放送スケジュール
 Radio SM Dessauは6~11月の以下の期日・時間にオーストリアMoosbrunn送信所から短波送信を行う。周波数は6070kHz、100kW、無指向性で、言語はドイツ語である。
 6月7日 23:00-01:00
    7月5日 23:00-01:00
    11月29日 20:00-22:00
(Bulgarian DX blog 5/1) URLはhttps://www.smradio-dessau.de/。
 
◎Radio DARCが3955kHzでも放送
 ドイツアマチュア無線連盟DARCのRainer Englert氏(DF2NU)によると、Radio DARCはRadio 292を介して毎週日曜日の18:00から7440kHzで放送していたが、5月4日より75mbの3955kHz(出力10kW)の放送が新たに追加された。3955kHzの放送開始は毎週月曜日の04:00。受信報告はradio @ darc.deに。(WWDXC TP 1425)
 
◎キューバRHCの短波送信機について
 キューバRadio Habana Cuba(RHC)の各短波送信所の送信機は以下の様になっている。
 Bauta送信所: 中国北京の北広科技集団(BBEF)製100kW短波送信機6基 3.2-22MH(オプションで3.9-26.1MHzも可)、 電源・自動制御システム・自動同調システム・終段増幅器・変調器・高調波除去器込みで中国が設置 AMモード及びSSBモードで放送用としても業務用としても運用可能
 Bejucal送信所: 1970年代ウクライナSNIEG社製送信機(空冷式50kW)3基 50kW送信機2基を結合して100kW送信を行っている
 San Felipe送信所: 旧ソ連製PK250(ハイパーバポトロン冷却250kW)5基
(WWDXC TP 1425) 中国製以外は全くの旧式送信機ですね。

◎WRTHの地HvidovreからRadio 208が短波放送
 デンマークRadio 208の社長Stig Hartvig Nielsen氏によると、同局はHvidovre送信所から5805kHzで短波送信を開始した。送信機は英国製の公称250W機だが、出力が出ないため現在は75Wにて運用中で、将来的に150Wに増力する予定である。Hvidovre送信所は首都Copenhagenの郊外にあり、Copehangen近郊から短波が出るのはRadio Denmarkが1990年2月にHerstedvester送信所からの短波放送を止めてしまって以来実に30年振りである。アンテナはダイポールである。なお中波1440kHz(50W)の送信所はここではなくIshojにある。放送は24時間。(WWDXC TP 1425) URLはhttp://www.radio208.dk。Hvidovreは1960年代にWorld Radio Handbookの本社があった短波に由緒のある場所です。



◎EDXC2020は新型コロナウイルスのため延期
 英国のChrissy Brand氏によると、EDXC(European DX Council)は来る9月にルーマニアのBucharestで開催する予定であったEDXC2020会議を1年延期し、EDXC2021会議として2021年9月に同地で開催することを発表した。これはEDXC、Radio Romania International、Ciao Romania旅行局が協議して決定されたものである。ルーマニアでは5月15日以降新型コロナウイルスのロックダウンが徐々に解除される見込みだが、最終的にロックダウンを解除するかどうかは7月の状況で決められる。EUの国境管理が9月の状況でどうなっているのかはまだ決まっておらず、英国など新型コロナウイルスのコントロールを失敗した国との間の入出国はその時点でも拒否される可能性がある。またソーシャルディスタンスの維持は継続されるため、 ルーマニア政府が9月の時点でも会議やイベントを許可する見込みは少ない。また飲食店や観光施設もまだ開いていない可能性も大きい。またメンバーにも健康への配慮や懸念から今年の参加をためらう傾向が多く、それらを勘案して1年延期を決定した。(WWDXC TP 1425)



◎メキシコRadio EducaciónがeQSL発行
 スペインのManuel Méndez氏によれば、メキシコのRadio Educación(6185kHz)がeQSLを発行している。受信報告の宛先はondacorta @ cultura.gob.mxである。(WORIG 5/13)

新型コロナウイルスを啓蒙するRadio  Educaciónのロゴ


◎南極Radio Nacional Arcángel San Gabrielの最新スケジュール
 スペインのManuel Méndez氏によれば、同氏が南極Esperanza基地のLRA 36、 Radio Nacional Arcángel San Gabrielのstation operatorから受け取った情報では同局は現在15476kHzで木曜の23:00-01:00に放送中である。(WORIG 5/12)

◎Radio Six Internationalが6月7日に短波放送 ~放送開始57周年記念
 スコットランドのRadio Six Internationalの社長Tony Currie氏によると、同局は過去5年間停止していた短波放送を来る6月7日の07:00-09:00のChannel 292より6070kHz(10kW)で実施する。これは同局の設立57周年を記念したものである。世界中の音楽の放送を予定している。受信報告には QSLカードを発行する。印刷したQSLカードは€1またはUS$1を同封の上21 Sherbrooke Avenue, GLASGOW G41 4HF, Scotlandに受信報告を送付する。eQSLは無料で発行される、宛先はletters @ radiosix.com。同局は1963年に小学校児童の午後の娯楽番組を提供するケーブルラジオ局として開始されたが、1980年代には欧州最初の商業ケーブルラジオ局となった。2000年からはhttp://www.radiosix.comでインターネット放送を開始して現在に至っている。 2004年にはIRRS及びWBCQより、2005年にはラトビアのUlbrok送信所から短波放送を行った。更にスロバキアでは中波局から中継を行い、 衛星放送にも進出した。2008年にはこれらの放送を整理しインターネット放送と、世界中のの放送局からに中継に集中するようになった。現在ニュージーラ ンドや台湾を含む58局から中継を行っている。今回の特別放送はhttp://radiosix.com:8000/radiosix.mp3で聞くこともできる。(WORIG 5/14)



◎IRCA Conventionの講演録音公開
 International Radio Club of America(IRCA)のBruce Portzer氏によると、過去のIRCA Conventionにおける講演の録音やスライドが同クラブのwebページ上で公開された。http://ircaonline.orgにアクセスし「IRCA Convention」のタブをクリックし、必要な年次のものをダウンロードできる。講演の主題はアンテナ、電波伝搬、DXペディション、その他と多岐に渡っている。(WORIG 5/15) 日本から出席したTDXCの講演も含まれています。

◎中国之声DRM送信周波数変更
 中央人民広播電台「中国之声」のDRM短波放送は5月14日、斉斉哈爾送信所からの9420、7360kHzを廃止し、代わりに11995kHzを追加した。また送信所間は従来の09:00-19:00が10:00-19:00と1時間削減された。
 斉斉哈爾送信所からの中国之声DRM送信は以下の通りとなる。
 10:00-19:00 11995
    19:00-21:00 9870
    「中国之声」全体のDRM短波放送のスケジュールは以下の通り。
  6030kHz 05:25-03:05 北京 30kW 0度 (火曜15:00-18:00を除く) 華北向
  9655kHz 07:00-10:00 烏魯木斉 30kW 98度 華北・華東向
  9655kHz 17:00-21:00 烏魯木斉 30kW 98度 華北・華東向
  9870kHz 19:00-21:00 斉斉哈爾 30kW 203度 華南向
    11695kHz 10:00-18:00 東方 30kW 41度 華東・華南向  
    11995kHz 10:00-19:00 斉斉哈爾 30kW 225度 華北向
 13810kHz 13:00-20:00 昆明 30kW 32度 華北向
 13825kHz 10:00-18:00 北京 30kW 175度 華南向
 15180kHz 10:00-13:00 昆明 30kW 320度 華北向
 17770kHz 10:00-18:00 東方 30kW 16度 華北向
    17830kHz 10:00-17:00 烏魯木斉 30kW 98度 華北・華東向
(Cahcn的自留地 5/13)

◎フィリピンABS-CBN Networkのすべての局が閉局
 英国に本拠地があるAssociation for International Broadcasting (AIB)によると、フィリピンの大手放送ネットワークABS-CBN Networkは5月5日以降、フィリピン政府より放送免許の延長を一切拒否され配下のすべてのラジオ・TV局を閉局させられた。同ネットワークはフィリ ピン最大で1億600万人の聴取者を擁しており、新型コロナウイルス感染防止の啓発にも大きな役割を果たしていた。報道の自由を大切にする同局はドテルテ大統領に批判的であり、これが同政権の逆鱗に触れたものと見られている。(WORIG 5/20)

◎Iran International TVが25mb使用開始
 イラン向秘密局Iran International TVは21:00-23:00に新周波数11550kHz(Yerevan送信所、100kW、100度)を使用開始した。言語はペルシャ語。なお22:00-22:29に11550kHzを使用していたBible Voice(送信所はDushanbe)は周波数を11540kHzに変更した。(Bulgarian DX blog 5/20)

◎無線電力伝送技術をIECが拒絶  ~短波帯を汚染
 国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission:IEC)の国際無線障害特別委員会(Comité international spécial des perturbations radioélectriques: CISPR)は無線電力伝送(Wireless Power Transfer:WPT)技術に関する提案を、短波帯を汚染するという理由で拒絶した。WPT技術では主として150kHz以下の帯域を使用するとしているが、実際には30MHz以下の帯域全体にノイズをまき散らし、放送や重要な通信に著しい悪影響を与えることになるとしている。(WORIG 5/18)

◎Reach Beyond AustraliaのeQSL
 ロシアのDmitry Elagin氏によると、同氏はオーストラリアのReach Beyond AustraliaからeQSLを受け取った。受信報告の宛先はa20 @ reachbeyond.org.auである。(RUS DX #1081 via WWDXC TP 1426)

◎5800kHz台でデンマーク3局
 スペインのManuel Mendez氏によると、5800kHz台では現在デンマークの3局が揃って受信できる。
 5805kHz: HvidovreのRadio 208が04:30過ぎ。
 5825kHz:  Radio OZ-Violaが04:05 s/on より。
    5840kHz: RandersのWorld Music Radioが04:30過ぎ。
(WWDXC TP 1426)

◎TWR-E'SwatiniよりeQSL
 ロシアのDmitry Elagin氏によると、同氏はTWR-E'Swatini(旧Swaziland)よりeQSLを受け取った。受信報告の送付先はlstavrop @ twr.orgである。(RUS DX #1081 via WWDXC TP 1426)

◎プロテスタント局におけるFEBA系とIBRA系
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、現在プロテスタント系の放送サービスがFEBA Radio(英国、純粋プロテスタント)とIBRA Radio(スウェーデン、プロテスタントペンテコステ派)のどちらに帰属するかを識別するのは難しくなっている。これは1985年にプロテスタント系各派の放送局、TWR、FEBC/FEBA、HCJB等が「World by the year 2000」という協約の中で、2000年迄に両派間の垣根を放送の上では緩和することが同意されたからである。2003年に英国FEBA RadioがSeychellsからの短波放送を止めてしまうと、FEBAから番組を流していた放送団体は短波放送の送信をIBRA Radioから行うようになり、結局FEBAの短波放送マネジメントをIBRAが引きついだ形となった。但しこれを潔しとしないGaweylon Tibetan Radioなどの団体は独立して独自の道を歩くようになった。現在Tashkent送信所からベンガル語で放送中のMuslimi BengaliはIBRA系だがスウェーデンでは一切番組を制作していない。また現在イエメン向に計画されているキリスト教ラジオ放送はFEBA系である。米国のDXerの中には各局の番組制作クライアントからQSLを獲得する動きが盛んだが、こんな事実を頭に入れておくのも一興である。(WWDXC TP 1426)

 

◎Missionswerk Friedensstimme放送停止
 ドイツのHansjörg Biener博士によると、ドイツからロシアに向けたキリスト教放送Missionswerk Friedensstimmeが去る4月25日で放送を停止したことが、同局からのE-mailで判明した。短波放送は過去16.5年に渡り続けられていた。(WORIG 5/25)Nauen送信所から週1回1日2回各30分のロシア向放送を行っていました。運営団体のURLはhttps://www.friedensstimme.com/ですが、特に言及はないようです。



◎WRTH2020 International Upadates第2版発行
 英国のAlan Pennington氏によると、WRTH2020のInternational Updates第2版が発行された。A20の改正スケジュールを掲載している。http://www.wrth.com/_shop/wp- content/uploads/WRTH2020IntRadioSuppl2_A20Schedules_Revised.pdfよりpdf版としてダウンロードできる。(WORIG 5/25) 66ページあります。

◎Radio Fly復活計画あり
 米国のRon Howard氏によると、かってパプアニューギニアのWestern Provinceから私設短波局Radio Fly(3915、5960kHz)を放送していたOk Tedi採鉱会社の新社長にMisue Werror氏が就任した。氏とE-mailで連絡をとり、Radio Flyの復活について質問したところ、回答があり、今年末までにRadio Flyの放送を復活する計画があるとの回答が来た。但し短波放送で復活させるのかどうかは不明。(WORIG 5/28)

◎WRTH Bargraph Frequency Guide A20発行
 国際放送のA20スケジュールを周波数・時間別のバーグラフとして図表示した「WRTH Bargraph Frequency Guide A20」が5月28日発行された。長波・中波・短波全般にわたり記載されている。価格は£9.99で、CD版またはダウンロード版として http://www.wrth.comより購入可能である。(WRTH)

◎RTIの客家語放送は2系統
 客家(ハッカ)語は中国南部(広東省、福建省)、東南アジア、台湾、インド洋の諸島等の約3,400万人に話されている中国語方言で、漢唐時代の中国語の発音を残しているため、日本の漢字の音とも共通するところが多い。台湾国際放送(RTI)はA20スケジュールで1日5回の客家語放送を行っている。
 13:30-14:00 15320p 東南アジア向
 18:00-19:00 6105k 台湾・中国・東南アジア向
 19:30-20:00 9735p 15270p 東南アジア向
 21:30-22:00 6105k 9735p 中国南部・東南アジア向
 00:30-01:00 9545p 東南アジア・南アフリカ・レユニオン向
(送信所、p:褒忠、k:口湖)
 この内18:00-19:00に6105kHzで放送されているものは「講客節目」と称され、桃園に本拠地のある講客廣播電台(英名Hakka Radio)の制作である。講客廣播電台は台湾における客家文化の保持継承を目的に2017年6月に設立された客家語放送局で、台湾全土でFM放送(桃園 105.7MHz、台北 105.9MHz、台南 104.3MHz、台中 101.5MHz、台東 106.9MHz、宣蘭 102.9MHzなど)を実施している。URLはhttps://www.hakkaradio.org.tw/、E-mailはhakkaradio105.9 @ gmail.com、QTHは台湾320 桃園市中壢區青峰路一段49號10樓である。他の4回(各30分、3回は1回目の再放送)は「台湾之音華語網客家語節目」と称し、RTI独自制作の番組である。但し毎週月曜日は「尋味時刻 Hakka 369」という講客廣播電台の番組を放送している。両短波放送の番組表はhttps://www.rti.org.tw/radio/programList/program_category_id/4の「節目表下載」からpdf形式のものをダウンロード可能である。なお短波客家語放送の受信報告はすべてRTIで受付を行っている。(赤林)



◎The Cross Radioの短波復活はない
 米国のRon Howard氏がミクロネシア連邦Phonpei島にあるThe Cross Radioを経営するPacific Mission AviationのSylvia Kalauさんから受け取ったメールによると、現在ミクロネシア連邦は世界で新型コロナウイルスの感染者がいない数少ない国である。それはさておき同局では短波放送を復活させることは全く考えていない、理由は単純にコストが高いからである。想像通りではあるが。(WORIG 5/27)同局は4755kHz(1kW)で短波放送を行っていましたが、2015年に台風Dolphinの直撃を受けて放送を中断、その後は 88.5MHz(300W)FMで放送を復活させています。

同局のロゴには現在も短波の周波数が記載されているが


◎Texas Radio Shortwaveが6月から正式放送も実施
 ギリシアのZacharias Liangas氏によると、米国の海賊局Texas Radio Shortwaveは6月~12月に欧州の音楽リスナー向けに正式放送を実施すると発表した。具体的には毎月第3日曜日(6/20、 7/18、8/15、9/19、10/17、11/21、12/19)の18:00-19:00にドイツのChannel 292より6070kHz(10kW)で放送を行う。なお年末の12月21日04:00からは同一周波数で年末特番も放送する予定である。なおこれとは別の日にも欧州・北米のリスナー向に放送することもあり得る。100%正しい受信報告に対してはeQSLを発行する。ある番組の特別eQSLが発行される場合もある。受信報告にはオーディオクリップをファイルで添付することが望ましい。リモートSDRでの受信も認めるが、報告にその旨を明記して欲しい。宛先はtexasradiosw @ gmail.comである。Texas Radio Shortwaveはテキサス州南部のメキシコ湾沖合に停泊している船舶から放送している本格的海賊局である。(WORIG 5/30)




出典の略称
   WORIG : World of Radio io group 
   SRSB: Shortwave Reception from Sofia Bulgaria
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  
   NDXC: Nagoya DXers' Circle  
   WRTH FB: World Radio TV Handbook facebook

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