月刊短波2020年8月号(第6版)
編集 赤林隆仁  時間 JST


◎Radio Mi Amigoが8月末に特別生放送   2版新規 6版修正
 スペインのRadio Mi Amigoは8月24-30日の16:00-02:00にドイツKall送信所より6085kHz及び3985kHz(何れも出力1kW)でベルギーの海浜リゾートBlankenbergから特別生放送を行う。この放送はhttp://www.radiomiamigo.international上で聞くこともできる。(WWDXC TP 1436)
 スペインのManuel Méndez氏によると、この期間は「Offshore Days」(海賊局デーズ)に当たり、Radio Mi Amigo InternationalはBlankenbergeに設置された記念パビリオン内の特設スタジオから放送を行う。なお3985kHzの送信機は1959年製の骨董品で、修理調整の上この期間のみ運用される予定である。(WORIG 8/2) 同局によれば3985kHzの送信機は特設された1959年製 Rhode & Schwarz社製SK080。詳しくはhttp://www.radiomiamigo.international/newsletter/RMAI-Newsletter-AUGUST-2020.pdfを参照。但しこの資料には3985kHzのことが触れられていないので新型コロナウイルスの影響でこの周波数の送信は中止になった可能性もあります。

   


◎米国2局が試験送信   5版新規
 
米国のBill Tilford氏によると、次の2局が8月24日~29日に試験送信を予定している。
 1)From the Isle of Music    https://www.facebook.com/fromtheisleofmusic/
  8/24 00:00-01:00 9400 Kostinbrod 100kW 東欧・東アジア・大洋州向
  8/25 09:00-10:00 7490 WBCQ-Monticello 米州・欧州の一部向
  8/26 04:00-05:00 8/29 21:00-22:00 6070 Channel 292-Rohrbach 欧州向
  8/29 01:00-02:00 9670 Channel 292-Rohrbach 欧州向
 2)Uncle Bill's Melting Pot  https://www.facebook.com/UncleBillsMeltingPot
        8/24 07:00-08:00 7490 WBCQ-Monticello 米州・欧州の一部向
     8/26 05:00-06:00 6070 Channel 292-Rohrbach 欧州向
  8/29 02:00-03:00 9670 Channel 292-Rohrbach 欧州向
(WORIG 8/18)  実際に試験を行うのはChennel 292の9670kHzで、他は定期送信の一環として行われるようです。

◎Offshore Radio Historyを8月31日~9月1日に放送   5版新規
 
スペインのManuel Méndez氏によると、ドイツのChannel 292は8月31日~9月1日に次のスケジュールで特別番組「Offshore Radio History」を放送する
 3955kHz 9/1 01:00-04:00
 6070kHz 8/31 13:00-16:00 17:00-23:00 9/1 01:30-04:30
    9670kHz 8/31 14:30-24:00 9/1 01:00-04:00
    詳細はhttps://www.channel292.de/を参照のこと。受信報告にはChennel 292より特別QSLカードが発行される。宛先はinfo@channel292.de。
(WORIG 8/17)

◎Radio Classicが8月30日に短波放送    4版新規
 
オランダのJan Staphorst氏によると、同国の新短波局Radio Classicは8月30日の1600-19:00に5940kHzで短波放送を実施する。音楽と共に過去のCaroline、Mi Amigo、Laser 558、Radio Veronica、Voice of Peaceなど多数の海賊局のジングルを放送する。DJはこの局を設立したMart Walther、Rene van Elst、Jan Staphorst氏が担当する。この放送は後日インターネットでも放送される。詳細はhttps://www.radioclassicsunday.nl/を参照のこと。米国のGlenn Hauser氏によると、同国Radio Onmdaの1kW送信所から出るらしいが、他の送信所を借用したり純粋に海賊局のこともあり得る。(WORIG 8/11)

◎Radio 60がNauen送信所から8月15日に特別放送    4版新規
 ドイツのThomas Schweder氏によると、同国Stuido52 Radiogroupが所有するRadio 60が、来る8月15日の20:00-23:00に同国Nauen送信所から6045kHz(100kW)で特別放送を実施する。詳細はhttps://radio60.jimdofree.com/を参照のこと。(WWDXC TP 1435)

◎アルメニアからRadio Menschen und Geschichtenが8月17日に特別放送   4版新規
 
ドイツのChristian Milling氏によると、同国のRadio Menschen und Geschichtenは8月17日(月)の03:00より、アルメニアGavar送信所より7500kHz(300kW)で特別放送を実施する。欧州の小国であるリヒテンシュタインのRadio Liechtensteinが8月15日に創立25周年を迎えるのと、もう一つの小国アンドラのRadio Andorraが40年前に閉局したのを記念した特別番組も放送される予定である。放送内容は後ほどpodcastでも提供される。(WWDXC TP 1435) 放送は1時間行われるらしいです。

◎Atlantic 2000が8月15日に特別放送   3版新規
 
Atlantic 2000 Internationalは来る8月15日の17:00-18:00に、ドイツのChannel 292より6070、9670(新周波数)kHzで特別放送を実施する。詳細はhttp://radioatlantic2000.free.frを参照のこと。なおpodcastはhttps://www.mixcloud.com/atlantic2000で提供される。(WORIG 8/10) 
 
◎中国AIR放送の妨害を強化  2版新規
 
ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、中国は中印関係の悪化に伴い、All India Radioの中国向放送に対する妨害を強化した。妨害対象地域は中国中央部だけでなく、周辺部やインドとの係争地域にも及び、150kWジャミング送信機等を全土に配置し、AIRが周波数を変えてもすぐに(最近は事前に)探知して妨害してくるようになった。同氏が世界のリモートkiwiSDRでTDOA技術を使って方向探知したジャミング送信所の位置は以下の通りである。
 東方(海南省)18 54 18.73 N 108 39 37.81 E
 喀什(Kashi-Saibagh、新疆ウイグル自治区)39 21 13.06 N 75 44 57.38 E (送信方向75~110度、中国東部用)
 烏魯木斉呼図(新疆ウイグル自治区)44 09 03.29 N 86 53 57.66 E(送信方向98度、中国東部用)
 新街鎮(陝西省)34 41 25.96 N 106 56 42.82 E
 斉斉哈爾(黒龍江省)47 21 25.99 N 124 14 54.78 E (2003年建設)
 西安(陝西省)34 51 08.16 N 113 25 42.77 E (150kW)
 南昌(江西省)28 36 53.65 N 116 03 07.80 E (第561送信所)
 泉州張板(福建省)24 53 26.13 N 118 48 26.94 E
(WWDXC TP 1431)

◎NHKが次期経営計画発表 ~衛星TV放送とAMラジオ放送は削減 
2版新規
  NHKは8月4日に2021-23年度の次期経営計画を発表した。その全体はhttps://www.nhk.or.jp/info/otherpress/pdf/2020/20200804.pdfを参照のこと。それによると、「スリム化」の対象として衛星TV放送とAMラジオ放送があげられている。具体的には衛星放送は現在のBS1、BS2(BSプレミアム)に一本化(BS2を中止してBS1に統合)し、BS4Kは残す。またBS8Kは2021年度にどうするかを決定する。またAMラジオ放送は現在の第一放送、第二放送を一本化(第二放送を中止して第一放送に統合)し、FMラジオ放送は残す。具体的な期日は未定だが2021年度中には決定する。これらの措置により3年間で630億円の費用を削減し、受信料の値上げを回避するとしている。国際放送について衛星TV放送、短波・中波・FMによるラジオ放送を維持するとしている。(赤林)

◎TDXCからPROPAGATION第8号発行

 戸塚DXersサークル(TDXC)は、毎年8月に発行している会誌「PROPAGATION」の通巻8号目を発行・公開した。今年も活発な投稿が相次ぎ、一昨年、昨年に引き続き200ページを超える厚さとなった。巻頭記事は昨年一部のメンバーが参加した、IRCA(International Radio Club of America)Convention及びそれに続くGrayland DXペディションのレポートである。特集はその興奮と刺激がさめやらぬうちにと、日本でも早速開催した「TDXC Convention」についてのレポートとなっている。第二特集は一昨年に続けて実施した岩手・北山崎DXペディションのレポートで、前年以上の成果に繋がった様々な工夫について記述している。この他業界関係者を迎えてのインタビュー記事(今号はApex Radio大嶋社長)、ハード・ソフトウェアの研究記事、電子工作、TV、無線、CB、書籍レビュー、BCLとグルメを絡めた紀行文などの定番記事も例年通り充実している。今号では更に「コロナ感染症拡大下におけるこの趣味の楽しみ方色々」、「本格的研究記事(TP-DX、日食と電離層)」、「BCLロールコール」、「FM局開局レポート」、「コンテスト参加」・・・等々の新記事が掲載されている。各人各様の興味関心事が記事として綴られており、読者各位は自身の新たなBCLの楽しみ方に気付いて頂けるかもしれない。楽しみ方のバリエーションは幅広く奥行き深く、まだまだ発展の余地があることを感じさせられる。閲覧をご希望の方は毎年と同じく、下記URLよりダウンロードしてpdfでご覧頂きたい(無料)。
http://my-bcl-life.sakura.ne.jp/PROPAGATION.htm。(TDXC 中川弘夫氏)

PROPAGATION第8号の表紙


◎USAGM各局の後任人事決まる

 USAGMの配下各局の局長の辞任・更迭後の新人事が6月30日に発表された。新局長の顔ぶれは以下の通り。
 VOA: Elez Biberaj 2006年よりVOAのEurasian Divisionを管理
 Office of Cuban Broadcasting(Radio TV Marti): Jeffrey Scott Shapiro 前OCB Senior Advisor
    RFA:  Parameswaran Ponnudurai  2014年よりRFA副局長を務める
 Middle East Network:  Kelley Sullivan  2006年より同副局長
 RFE/RL:   Daisy Sindelar  過去40年以上同局に勤務
(赤林)
 米国のDan Robinson氏によれば、特にVOAの局長人事はトランプによる宣伝放送化の一環なので、11月の大統領選挙でバイデン氏が勝利すれば新局長が更迭される可能性がある。(WORIG 7/1)
 
◎英国でのAM/FMアナログ放送終結は2032年に延期
 英国のPaul Revoir氏によると、同国の電気通信規制機関Ofcomは2022年にAM/FMアナログ放送の免許を停止する予定であったが、これを2032年まで延期する決定を行った。そのため現在英国で使用中のAM/FMアナログ放送用ラジオは同年までは使用できる。現在ラジオ聴取の60%はデジタルとなっているが、それでもアナログのAM/FM放送を聴いている人々が数百万人いるからである。Ofcomは当初2015年にアナログ放送を早期に終了する予定を立てていたが、デジタルラジオ放送局の立ち上がりが思うように進まなかったため、普及率50%になった時点で終了目標年を設定することにした。そして2018年に50%を越えたため、2022年以降はAM/FMアナログ放送の免許を更新しないことにした。ところが英国での聴取者が多いClassic FM、TalkSportの免許更新が2022年に迫ったため、緊急措置として今後デジタル放送に切り替えることを条件に2032年までのアナログ放送実施を容認することにした。但し適用は民間放送のみで、BBCは2022年以降すべてのAM/FMアナログ放送を停止することになる。デイリーメール紙の原記事はhttps://www.dailymail.co.uk/news/article-8485629/Radio-fans-listen-FM-decade-digital-switchover-off.html。(WORIG 7/3)

◎WRTHが国内放送アップデート発表
 米国のGlenn Hauser氏によると、WRTHは6月18日に国内放送アップデートを発表した。その内容は次の通りである。
 ・中国湖北省の襄陽送信所から出ている国内向第二放送の中継は、周波数が11835→11600kHz、11845→11970kHzに変更された。
 ・イスラエルではShe’ar Yashuvの1458kHz以外のすべての中波放送が廃止された。
 ・モンゴルの国内向短波放送の内7260kHzでは不定期に第三放送が08:00-14:00、16:00-24:00に行われている。4895kHzは現地時間の昼に放送しているのが数回確認されたことがある。4830kHzは全く放送していない。
 ・ネパールRadio Nepalの短波放送5005kHzは中止された。
 ・ロシアのKomsomolsk-na-Amure送信所からDRMモード・20kWで行われる予定のRadio Purgaは05:00-08:00に9850kHz、08:00-13:00に12025kHz、13:00-19:00に15735kHzとHFCCに登録されているが、不定期に音楽が出ているだけである。
(WORIG 7/4)

◎米国イリノイ州に新短波宗教局を申請 ~ 実態はDRMによるデータ送信請負か?
 米国のGlenn Hauser氏が「Spectrum Monitor」誌7月号の記事として報告したところによると、米国FCCは5月27日イリノイ州Bataviaに欧州向の短波放送局WPBCを設立する申請を受理した。申請者はバージニア州NorfolkにあるParable Broadcasting LLCという団体である。提出された放送内容は宗教、教育、他局の中継で、DRMモードで放送を行う予定である。送信機はAmplifier Systems社製15kW、アンテナは地上高184フィートのログペリアンテナ(利得18dB)2基を予定しており、送信はDRMモードのみで行うとしている。申請書の内容はhttps://ecfsapi.fcc.gov/file/104261750512086/Parable%20HF%20Application%20(Final).pdfで参照することができる。(WORIG 6/30)
  英国のMike Terry氏が「Radio World」誌7月8日号掲載の記事として報告したところによると、この申請に対してBennett Z. Kobb、Kim Andrew Elliott、Christopher D. Rumbaughの短波専門家3氏は異議をとなえる意見文書を提出した。本来短波放送局の目的は一般聴取者による番組受信であるべきだが、この局はDRMを使用してデータ配信を行おうとしている、そのデータ配信は第三者から請け負って特定の団体等に対して行う「point to point」(PtoP)サービスのようなもので、海外の一般聴衆向放送とは言えないというものである。3氏らはFCCに対して同局の請け負う送信データ送信内容が、暗号化されておらず、誰でも受信復調できて、その内容が一般聴取者にとって適切なものであることを証明させない限り認可の条件にそぐわないとしている。Parable社によれば15kWのDRM送信機を使用して5.9-15.8MHz内の国際放送バンドで送信を行うことになっている。原記事はhttp://www.radioworld.com/news-and-business/headlines/proposed-shortwave-station-in-illinois-prompts-an-objectionで閲覧可能である。(WORIG 7/8)

◎Iran International TVの新スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、イラン向秘密局Iran International TVは6月30日より、以下の新スケジュールで放送している。送信所はErevan-Gavar、出力は100kW、方向は100度、言語はペルシャ語である。
 11:00-21:00 11550 (11570より変更)
 21:00-23:00 11550
    23:00-11:00 6270
(WORIG 6/30)

◎中央人民廣播電台第一放送の番組編成を変更  ~ニュース比率を増加
 中国の中央人民廣播電台第一放送「中国之声」は7月1日より番組編成を一部変更した。新番組として「新聞有視点」(ニュースの視点、20:00-21:00 04:00-05:00)、「新聞超連接」(ニュースハイーパーリンク、22:00-23:00 )、「朝花夕拾」(00:00-01:00 05:00-06:00)を新設する。今までの「全球華語廣播網」(世界中国語放送ネットワーク)は「正午60分」(13:00-14:00)と改称す る。「養生大講堂」、「央廣夜新聞」は中止される。「悦動清晨」は「雲聴清晨」(06:00-07:00)に改名する。2004年から16年間行われてきた夜の番組「千里共良宵」はインターネット放送のみになる。この番組の改編はニュース番組の比率を高めて総合番組を縮小する目的で行われており、一部からは不満の声も出ている。(Cahcn的自留地 7/2)

◎雲南省廣播電視局がラジオ・テレビ放送の名称を変更に
 中国の雲南省廣播電視局は雲南人民広播電視台のラジオ・テレビ放送の名称を変更することを7月1日に発表した。変更は国家廣播電視総局によって6月11日に承認されている。ラジオ放送の「雲南香格里之声」(Voice of Shangri-La)は「雲南国際廣播」(Yunnan Radio International)に、「雲南小児廣播」は「雲南旅遊廣播」に、テレビ放送の「実際為購物頻道」(ショッピングチャンネル)は「雲南生活資訊頻道」(雲南生活情報チャンネル)、海外向衛星放送「雲南国際頻道」は「雲南瀾湄国際衛視」(Yunnan Lanmei International Satellite TV)に変更されている。 「雲南香格里之声」の名称変更は既に2019年初めから言われていたが、99MHzと短波の6035kHzで行われている「雲南香格里之声」では新しい局名は使用されていない。 (Cahcn的自留地 7/2) 「雲南国際頻道」の局名変更は実際には2019年7月から行われたらしいです。なお瀾湄(らんめい)とは瀾滄江(らんそうこう、中国領内のメコ ン川上流部のこと)と湄公河(メコン川)を示し、流域のラオス・カンボジア・ミャンマー・タイの開発を中国が支援する「瀾湄合作」(Lancang-Mekong Cooperation)の意味です。

◎AIR-Thiruvananthapuramの短波復活
 インドのJose Jacob氏によると、ケラーラ州のAIR-Thiruvananthapuramが過去数ヶ月間停止していた短波放送を7月5日より復活した。過去に使用していた5010、7290kHzの双方が復活しているが、信号が弱くハム音が混じっている状況である。公式スケジュールは次の通り。
 20:30-02:40 09:20-11:05  5010
    11:30-18:30(土日は19:30)7290
  同局のURLはhttp://www.airtvm.com、受信報告はse_airtvm @ rediffmail.comへ。
(WORIG 7/6)

◎RTLの長波放送も廃止か
 英国のMike Terry氏によると、ルクセンブルグRTLの長波放送234kHzは、2020年の10~12月期に廃止される可能性が強くなってきた。(mediumwave.info via BDXC via WORIG 7/8)
  フランスのRémy Friess氏によると、RTLの長波廃止はEurope1が廃止されて以降話題に上がっているが正式には確認されていない。但し電力費用節減のためかこのところ 03:20(冬は04:20)に2分間送信を停止し、その間に電力を低電力に切り替えている。(WORIG 7/9)

◎Radio Belarus Internationalが短波英語放送も復活
 英国のAlan Roe氏によると、ベラルシのRadio Belarus Internationalが短波での英語放送を復活した。ドイツShortwaveserviceのKall送信所より毎日03:00-04:00 6005kHz、04:30-05:30 3985kHzで行われている。(WOROG 7/7)

◎ABS-CBNは免許更新されず
 ドイツのHansjörg Biener氏によると、フィリピンのABS-CBN Networkは5月に放送免許が切れ、すべての放送を停止したが、フィリピン政府は免許更新を拒否したままである。同ネットワークは1953年以来放送している同国最大のネットワークでラジオ・TVの聴取者数は1,500万人、従業員は1.1万人にのぼる。7月10日フィリピン議会放送委員会はABS- CBNからの今後25年間の営業免許の申請をドゥテルテ政権の要望通りに拒絶した。同ネットワークはドゥテルテ政権に批判的で、2016年の大統領選挙の際にドゥテルテ陣営のキャンペーン放送を拒否したことが免許拒否の理由とされている。関連記事はhttps://www.bbc.com/news /world-asia-53360925を参照のこと。(WORIG 7/10)

◎USAGM VOA外国人職員のVISA延長を認めず
 米国のGlenn Hauser氏がNPRの報道として伝えたところによると、USAGMはVOAで働く外国人職員に対してVISAの延長を認めないことにした。 Michael Pack新CEOの指示によるものである。元旧BBGのメンバーであったMatt Armstrong氏によると、これは怖ろしい決定であり、悪影響は計り知れないと批判している。VOAの外国人職員は外国語のスキルを生かして外国語放送の実施のために採用されているもので、外国語放送を正確に行うためには欠かせない存在である。事実上約100名の外国人職員が米国から帰国せざるを得なくなる。この措置がVOA以外の放送機関にも適用されるかどうかは明らかにされていない。(WORIG 7/9)

◎USAGM VOAに対しバイデン候補関連の報道を禁止
 USAGMの新CEO Michael Pack氏は、VOAに対し民主党のバイデン大統領候補に有利になるような報道を禁止した。民主党の動きやバイデン氏の演説、バイデン氏を支持する団体に関する報道は大統領選挙の公平性を損なうため法律に違反するとしている。(WORIG 7/30)

◎ボリビアのRadio Yura短波放送再開
 デンマークのStig Hartvig Nielsen氏によればボリビアのRadio Yura (La Voz de los Ayllus)が5935kHzで復活した。7月7日の07:40頃ブラジルのリモートSDRで確認した。YuraはUyniとPotosiの中間に位置する村である。復活の情報は約1年前に同局を訪問した時に知り合ったアナウンサーによって7月6日にもたらされたため周辺のリモートSDRをサーチして受信した。07:00頃にs/onしているらしい。(HCDX via WWDXC TP 1432)

◎AWR-ItalyからeQSL
 RUS-DX #1089にロシアのDmitry Kutuzov氏が報告したところによると、AWR-ItalyはAWRのイタリア語放送に対してeQSLを発行している。受信報告の宛先はfirenze @ radiovocedellasperanza.itである。(WWDXC TP 1432) 同局はフィレンツェでFM放送も行っています。AWRのイタリア語放送は毎週日曜日の18:00-19:00に9610kHz(Nauen送信所 100kW)で行われています。

◎Voice of MartyrsよりeQSL
 RUS-DX #1089にロシアのKonstantin Barsenkov氏が報告したところによると、韓国からの宗教放送Voice of Martyrs(殉教者の声)はTashkent送信所からの7530kHzで行われている韓国語放送に対してeQSLを発行している。eQSLは radio departmentのJoo氏(sjoo @ vomkorea.com)から送られてきた。(WWDXC TP 1432) 同局の放送は00:30-01:00 06:00-06:30に7530kHz(Tashkent送信所 100kW)から韓国語で行われています。

◎IARU Monitoring ServiceのNewsletter
 IARU Monitoring System R1(https://www.iaru-r1.org/spectrum/monitoring-system)のPeter氏(HB9CET)によると、世界アマチュア無線連盟(IARU: International Amateur Radio Union)はアマチュアバンド内に出没する違法な放送局等についてモニターを行っており、その結果を毎月IARUMS Newsletterとして公開している。2020年6月号はhttps://www.iaru-r1.org/wp-content/uploads /2020/07/IARUMS-Newsletter-20-06.pdfよりダウンロードできる。また2017年以降に発行された号はhttps: //www.iaru-r1.org/spectrum/monitoring-system/iarums-r1-newsletters/より検索してダウンロードすることができる。(WWDXC TP 1432)  Region 2、Region 3のNewsletterもダウンロードできますがモニター結果はRegion 1で統括しているようです。

◎「日本時間 北米諸国(戦前)編」の予約受付開
 北米大陸で行われていた現地向日系ラジオ番組の歴史をまとめた「日本時間 北米諸国(戦前)編」が今秋発行される。主に米国とカナダの日本語放送、日系英語放送、日本特集番組が取り上げられている。併せてKGOやKSL他の「日本向け」中波試験放送を始めとする、日米間のTrans Pacific DXingに関する各種エピソードも掲載している。B5版、約300ページ。予価は送料共2,000円である。目次、内容見本、予約方法等の詳細はhttp://radiophj.web.fc2.comを参照のこと。発行部数は予約数をベースにして決定されるため、確実に入手したい場合は予約(取り消しは可能)を行っておくことをお勧めする。(東京都 平原哲也 氏)



◎Radio Six Internationalが8月1日に特別放送
 スコットランドのRadio Six InternationaのTony Currie社長によると、同局は6月7日、7月3日に続いて来たる8月2日の07:00-09:00にChannel 292のドイツRohrbach送信所より6070kHz(10kW)で特別放送を行う。過去の送信と同様に受信報告には特別QSLカードを発行する。 eQSLは無料発行するが、印刷したQSLカードには返信料としてUS$1または€1を必要とする。宛先はE-mailではletters @ radiosix.com、郵便では21 Sherbrooke Avenue, Glasgow G41 4HF, Scotlandである。なお次回は9月6日に予定している。(WORIG 7/17)

◎11月で米国商業中波放送開始100年
 英国のMike Terry氏がWEBWIRE(https://www.webwire.com/)の報道として伝えたところによると、米国のNational Association of Broadcastersは今年の11月2日に、商業中波放送開始100周年を迎えるに当り、「#Radio 100 campaign」を開始した。その一環として会員放送局向けに100周年記念用「#Radio 100 toolkit」の提供を開始した、内容は記念ビデオ等の促進グッズで記念日前に各局がキャンペーンに使用できるようになっている。11月2日まであと100日となる7月26日からはTwitter、Facebook、及び特設web (https://www.wearebroadcasters.com/americasStories/radio100/)を使用したカウントダウンキャンペーンを開始する。世界最初の商業放送は1920年11月2日にペンシルバニア州 PittsburghのKDKA局により開始された。最初の番組は選挙結果の報告であった。(WORIG 7/17)

Happy 100th Anniversary TO RADIOのプロモーションビデオ(78秒)


◎Radio Algérie Internationaleが多言語放送
 英国のRichard Langley氏によると、Radio Algérie Internationaleが03:00-04:00に13820kHz(Issoudun送信所)で多言語放送を行っている。英語で行われる日も多いが毎日ではない。通常はフランス語、アラビア語で、時々スペイン語も出る。(WORIG 7/16)

◎米国Guyanaにベネズエラ向け中継局を要請も拒否される
 英国のMike Terry氏によると、米国政府は南米Guyanaにベネズエラ向VOAスペイン語放送の中波中継局設置を要請していたが、同国のDavid Granger大統領は7月17日、この要請を拒絶すると発表した。理由は周辺諸国との関係悪化リスクと中波の混信リスクがあるためとされている。なお同国の中波局は首都Georgetownに560kHz(10kW)が1局存在するのみである。米国のGlenn Hauser氏によると、VOAのスペイン語放送は現在短波・中波では行われておらず、オンライン放送があるのみである。現在ベネズエラ向にはオンライン放送https://www.voanoticias.com/venezuelaがあるが、この中の番組を載せる予定だったらしい。ベネズエラ向中波放送を行うのであればTWR-Bonaireを使う方が実際的であるが。(WORIG 7/19)

◎トルクメニスタンの長波放送ピンチ
 トルクメニスタンには唯一のAM放送として279kHzの長波放送が残っているが、現在送信は不定期にしかおこなわれておらず、出ていても音声が載っていない場合さえある状態である。(WRTH June 2020 updates)

◎アイルランド海賊局アーカイブ公開
 アイルランドのJohn Walsh氏らによると、同国で過去に活動していた海賊局の歴史や録音を集めたアーカイブが公開された。これらの局の多くは隣国英国のDXerにも受信されていた。URLはhttps://pirate.ie/archive/。(WORIG 7/20)

◎受信機設計専門家Ulrich Rhode博士著の著作
 受信機設計の専門家で、起業家としても有名であるドイツのUlrich L. Rhode博士(1940~)著の以下の著作がhttp://www.qrz.comにpdf形式で掲載されている。
 ・Test and Measurement for Radio Communication Equipment (2020年5月)
 ・The Rebirth of HF
 ・Using small antenna for portable operations
 直接ダウンロードしたい場合はhttps://forums.qrz.com/index.php?threads/great-technical- references-from-n1ul-dr-ulrich-rohde.714580/へ。(WORIG 7/21)

◎Texas Radio Shortwaveが8月15日に北米向特別放送
 米国のフリー放送局(局はテキサス沖の国際水域に浮かんでいる)であるTexas Radio Shortwaveは来る8月15日の11:00からドイツChannel 292より9670kHz(10kW)にて北米向に特別放送を実施する。この放送に対する受信報告にはこの送信限定の特別QSLカードを発行する。宛先は texasradiosw @ gmail.comである。リモートSDR受信機での受信もその旨を記載すれば発行対象とする。なお8月15日を含む毎月第3土曜日の18:00からは欧州向に6070kHzで定期放送も行っている。(WORIG 7/21)

◎Channel 292が31mbを使用開始
 ドイツのChannel 292は8月1日~9月4日の間7440kHzに代わって9670kHzを使用する。送信所はRohrbach、10kW。(ブルガリア Ivo Ivanov氏)毎日の詳細スケジュールはChannel 292のHPを参照して下さい。

◎SM Radio Dessauが8月1日に放送
 ドイツのSM Radio Dessauは8月1日の23:00-24:00に6070kHz(Moosbrunn送信所、100kW)で放送する。欧州西部向ドイツ語。(ブルガリア Ivo Ivanov氏)

◎アンチーク・カーラジオマニア情報
 世界・日本のアンチーク・カーラジオのサイトは以下のようなものがある。
 ANTIQUE CAR RADIO MADNESS http://antique-autoradio-madness.org/index.htm : 世界の自動車用ラジオを紹介したサイトで、日本ラジオ博物館の海外版のようなサイト、日米欧のカーラジオメーカーの製品が紹介されている。
 Car radios for oldtimers & youngtimers http://antique-autoradio-madness.org/page-liens/autoradios-eur.htm : 各メーカーの製品が紹介されている。
 またカーラジオのメーカー別には次のサイトがある。
 EKCO(英国) http://antique-autoradio-madness.org/Ecko/Ekco-choix-annees_1.htm : 元々は第2次世界大戦中に英国の大型軍用機に搭載されたR1155受信機と、T1154送信機を製造していた。
 ITT Schaub Lotenz http://antique-autoradio-madness.org/Schaub_Lorenz/Schaub-Lorenz_01.htm : 米国の国際電信電話会社ITT Corpが1930年にドイツのラジオ、レーダー、通信機などの名門だったC. Lorenz AGを買収し、長らく活動していた。現在はフランスのCompagnie Générale d'Electricité(C.G.E.)に売却されている。ITT Schaub-Lorenzは、Touring Internationalシリーズと呼ばれるラジオを出したが、自動車の助手席側のアンダーダッシュに取り付けるタイプで、いつもは取り外して家庭で使用できる。日本では販売されていない。1983年には世界初のデジタル回路テレビジョン(ブラウン管)を開発したが、C.G.E.はその技術を引き継がなかった。 
 TELEFUNKEN http://antique-autoradio-madness.org/Telefunken/telefunken_1936.htm : ドイツの名門無線機会社で、ウルツブルグレーダーで有名。日本では日本無線が同社から技術を導入してい た。
 GRUNDIG http://antique-autoradio-madness.org/Grundig/Grundig_01-intro.htm : 旧西ドイツの各自動車メーカーに広く採用された。長波-中波-短波49メーターバンド-FMが聴けるのが高級機を製造した。
 RADIOMATIC http://antique-autoradio-madness.org/Radiomatic /Radiomatic_01.htm : フランスのS.F.R.T.によるカーラジオで、フランス車に広範に採用された。中波の周波数表示が波長で示されている。1960年代中頃まで、西欧ではこの表示が普通だった。長波は放送局名が表示されている。
 PHILIPS http://antique-autoradio-madness.org/Philips/philips-page-liens_01.htm : オランダの世界的な電機メーカー。欧州の各自動車メーカーがこぞって採用した。
 REALISTIC http://antique-autoradio-madness.org/realistic/realistic-1.htm :  米国のラジオシャックもカーラジオに進出し北米、西欧で販売していた時期があった。モトローラ社のOEMから始めた。自動車に8トラックテープやコンパク トカセットテープも持ち込んだ。
 NATIONAL PANASONIC http://antique-autoradio-madness.org/panasonic/panasonic_01.htm : 1958年、大阪・門真に松下通信工業が設立され、1960年に横浜に移転。8トラックテープ、カセットテープ に力を入れ、米国の嗜好に合わせていた。米国向にCBトランシーバーとラジオが一体化した製品もあった。
 SONY http://antique-autoradio-madness.org/sony/sony-intro_1.htm : 1963年 には自動車TVを発売、また同年発売されたカーラジオTFM951は外して家庭用にも使えた。1967年発売の7F-74L/Wは長波・中波・FMの他に短波(5.8-12MHz)が受信でき、デザインも秀逸であった。(滋賀県 居松重和氏)  1980年代には「KYOI専用カーラジオ用コンバータ」まであったような記憶があります。

◎WRTH A20スケジュール7月更新版 ~短波新局2局
 米国のGlenn Hauser氏によると、WRTH社からA20 updateの7月21日更新版が発行された。http://www.wrth.comよりpdf形式で入手できる。なおこの中で以下の2つの短波新局が取りあげられている。
 Radio SE-TA 2 (ドイツ)
     10/3 19:00-20:00  6095 欧州向ドイツ語(10/3のみNauen送信所100kW)
  9月以降の10/3以外の土曜日 19:00-20:00 6115 欧州向ドイツ語(Saxony州Hartensteinの自前送信所より最大1kW)
  連絡先: SE-TA @ web.de
 Radio Piepzender (オランダ)
  毎日 01:00-09:00 3920 (Zwolle送信所 200W) 欧州向オランダ語
  当面は非定期放送、欧州の午前中に31/49mbで放送する計画あり。   URL:http://piepzender.nl。
(WORIG 7/22) Radio SE-TA2は既報のようにChannel292から6070kHzで放送したことがあります。Radio Piepzendeは中波の1467kHzで既に放送しています。QTHはP.O Box 2702, Herten, 6049 ZG,The Netherlandsです。両局共に受信報告にはQSLカードを発行しています

◎Eye Radioが新型コロナウイルス特別放送
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Eye Radioは8月1日より、新型コロナウイルス特別放送を毎日放送する。全体スケジュールは次の通り。#が特別放送。言語はアラビア語Juba方言の他、英語・Dinka語・Nuer語・Shilluk語・Bari語・Zande語・Lutoho語。南スーダン向。
 月ー金 13:00-14:00 7340 (St.Maria di Galeria 250kW 151度)
 #毎日 14:00-15:00 7340(Madagascar 250kW 335度)
 #毎日 00:00-01:00 15410 (Madagascar 250kW 340度)
    火ー土 01:00-02:00 15410(Issoudun 250kW 138度)
(WORIG 7/24)



◎AIR Bengaluru送信所からDRM試験送信
 インドのAll India RadioはBengaluru送信所から7月23日よりDRM試験送信を開始したが8月1日より以下のスケジュールで放送されることになった。出力は500kW。
 19:00-19:10 15410 120度 豪州向
    20:45-20:55 15030 60度 北東アジア向
    受信報告はdrmofallindiaradio @ gmail.comへ、同時にコピーをspectrum-manager @ prasarbharati.gov.inまたはsptairynk @ rediffmail.comに送付しておくと良い。
(ブルガリア Ivo Ivanov氏)

15410kHzの受信画像、GOS-IとVIVIDH BARATHIのマルチチャンネルとなっている


◎VOA-Botswanaのメルアド変更
 ロシアのVictor Tsekhanovich氏がRUSDX#1091に報告したところによると、VOA-Botswanaはメールアドレスの変更を行った。新しいアドレスはmanager_botswana @ bbg.govである。(WWDXC TP 1433)

◎RFE/RLが冷戦時代のブルガリアのジャミング局についてのビデオ発表   2版追加
 英国のAlan Pennington氏によると、RFE/RLは、ブルガリアで冷戦時代に西側の放送に対してジャミングを発射していた技術者が、旧ジャミング送信所を巡って当時の活動を回想するという内容のビデオを制作し、twitter上に発表した。アクセスはhttps://twitter.com/RFERL/status/1287266397991690240。(WWDXC TP 1433)
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、Blagoevgradのジャミング送信所はRFE、DWL、BBC、Vatican Radio、秘密放送Bizimを妨害する目的のもので、メインターゲットはRFEのドイツBiblis送信所、Holzkirchen送信所(ドイツ)などであり、高い打ち上げ角度で的確に妨害対象地域に届くように設計されていた。2006年に確認した時の位置は北緯42度2分48秒73、東経23度2分44秒62であった。なおVarnaにもジャミング送信所が設置されており、こちらはRadio LibertyのLampertheim、Holzkirchen、Playa de Pals送信所からの電波をロシア、クリミア半島、ウクライナ、グルジア、アルメニア、アゼルバイジャン等で受信するのを阻止する目的であった。こちらの方は2003年に北緯43度4分3秒70、東経27度47分6秒46に位置していたことが確認されている。
  ブルガリアは共産主義時代には放送を聞こえなくするジャミング局の方に放送局よりも多くの投資をさせられていた。このようにコストを無視しても西側の放送を遮断するというのが当時の共産主義の基本原則であった。英国に本拠を置くAssociation of International Broadcasting(AIB)もブルガリアのジャミング局に関して興味ある資料を提供している。https://aib.org.uk/aib-history-short-jamming/を参照のこと。(WWDXC TP 1431)

約5分のビデオは英語の字幕付


◎中国のDRM放送 ~ステレオも開始
 ロシアのYuri Loburets氏がRUSDX#1091に報告したところによると、中国ではDRM短波放送が進展中である。中国が初めてDRM実験放送を行ったのは2012年であり、国内向第第一放送の定時DRM送信を開始したのは2018年であった。当初はモノラル放送の品質向上が行われたが、2019年には北京送信所の30kW送信機からステレオDRM放送を毎日15:00-03:05に開始した。更に2020年春には東方送信所(海南省)からもステレオDRM放送を09:53-18:00に17770kHzで開始した。(WWDXC TP 1433)

◎DRM放送の新方式 ~中国・インド・米国が採用
 ロシアのYuri Loburets氏がRUSDX#1091に報告したところによると、ドイツのFraunhofer InstituteがDRM放送の音質を更に向上するために開発したxHE-AAC形式の採用が広まっている。インドのAIRは2018年より中波放送に採用した。米国Radio Martiは今年5月よりキューバ向けスペイン語短波放送に採用した。そして中国は今年6月東方送信所より30kWで4つの周波数を使ってこの方式の短波放送を開始した。受信機の内Gospell Digital radio GR-216とKiwi SDRはこの方式に対応している。DREAMはV2.2.1で対応するようになった。これに関してはhttps://www.reddit.com/r/RTLSDR/comments/grp6m2/dream_v221_for_windows_with_xheaac_support/を参照のこと。(WWDXC TP 1433) 低いビットレートでも高音質を実現する技術で、Digital Radio Mondialeでは2013年以降は標準とするように勧告しています。

◎オランダMike Radio正式開始は9月から   2版修正
 
ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、オランダのMike Radioは最新A20スケジュールをHFCCに登録した。それによると、放送開始は9月7日(月)で、スケジュールは毎週月曜日01:00-07:00 3940kHz(Heerde送信所、 1kW)である。放送はオランダ語。(WORIG 8/3)  URLはhttps://mike-radio.nl/、独自の送信所を持っているようです。受信報告もこのURLから送付可能で、 eQSLを発行するそうです。オランダ・フェルウェにあるDAB放送局で、旧海賊局系らしいです。

2020年5月13日に行われた試験放送を英国スコットランドで受信した写真、受信機はD-808だ!(同局のHPより) 


◎Voice of Hope Africaが8月1日より晩の放送を復活 ~朝の放送は一時中止   2版修正
 ザンビアのVoice of Hope Africaは8月1日より、朝の放送を一時停止し、晩の放送を復活した。スケジュールは以下の通り。言語は英語、送信所はLusaka、出力100kW。
 23:00-01:00 6065 315度 アフリカ西部向 9680 0度 アフリカ南部向
 01:00-06:30 4965 0度 アフリカ南部向 6065 315度 アフリカ西部向
(ブルガリア Ivo Ivanov氏)


 


出典の略称
   WORIG : World of Radio io group
   SRSB: Shortwave Reception from Sofia Bulgaria
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  
   NDXC: Nagoya DXers' Circle  
   WRTH FB: World Radio TV Handbook facebook

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