月刊短波2021年3月号(第7版)
編集 赤林隆仁  時間 JST


◎Radio Northern Europe Internationalがアルメニアから高出力試験放送  7版新規
 
英国のAlan Pennington氏によるとノルウェイのRadio Northern Europe Internationalが来る3月29日(月)の02:30-03:00にアルメニアのYerevan-Gavar送信所より7350kHz(100kW 335度)で欧州向に高出力試験送信を行う。内容はChannel 292で放送されものの再放送で、聞き逃したリスナーも聞いて欲しいとのことである。同局のURLはhttps://rnei.org、オンライン放送はhttps://rnei.org/listen/である。(WWDXC TP 1460)
 
◎HFCCのA21スケジュール正式公開  7版新規
 
ロシアのDmitry Mezin氏によると、HFCCのA21スケジュールが正式公開された。http://hfcc.org/data/a21/a21allx2.zipよりダウンロードできる。なお主要放送機関の周波数別スケジュールhttp://hfcc.org/data/a21/index.phtmlも結構役立つ。(RUS-DX 3/21 via WWDXC TP 1460)

◎「粤港澳大湾区之声」が短波試験送信開始   6版新規
 
中央人民広播電台第7放送「粤港澳大湾区之声」(The Voice of The Greater Bay Area)は3月14日より、短波の試験送信を開始した。スケジュールは次の通り。送信所は喀什(カシュガル)、出力450kW、106度。主として華南向である。
   05:55-10:00 9570
   10:00-03:05 13810 (火曜15:05-17:55は保守のために停波)
(Cahcn的自留地 3/14)「粤港」は香港、「澳」はマカオ。この地域には香港、マカオの他広東省の広州、珠海、仏山、恵州、東莞、中山、江門、肇慶各市が含まれます。この放送は2019年9月に「一流湾区、一流生活」をスローガンに香港・マカオと周辺地域の一体化を目指して発足したもので、中国本土側から1日21時間、FMの 101.2MHz(中山)、中波の1215kHz(珠海)で放送していました。インターネットではhttps://dwqzs.radio.cn/pc.html上で同一番組が流れています。
 
◎AIRが短波の試験送信  6版新規
 All India Radioは3/15-22に以下のスケジュールで短波の試験送信を行う。
 14:30-17:00 5890
   19:30-21:00 5890
   送信所はDelhi、NVISアンテナを使用し、100kWの出力でVividh Bharatを中継する。当面AMモードで行うが、将来はDRMモードとなる可能性がある。
(Ivo Observer 3/17)

◎Free Radio Service Hollandが特別放送   5版新規
 
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、オランダのFree Radio Service Hollandは3月14日と15日に特別短波放送を実施する。スケジュールは以下の通り。
 3/14 17:52-23:04 7700 5790
    3/15 04:15-09:15 7700 5790 3920 (再放送)
    通常の番組に加えて昨年11月に放送した創立40周年記念放送、12月に放送した年末記念放送を再度放送する。受信報告はP.O.Box 2702 in 6049 ZG Herten, the Netherlandsに、印刷されたQSLカードを発行する。eQSL希望の場合はfrs @ frsholland.nlに。詳細はhttp://www.frsholland.nl/20-latest-news/149-frs-on-air-sunday-march-14th.html参照のこと。(WORIG 3/12)

◎Radio Nord Rivivalの送信機が故障   4版新規
 スウェーデンのRadio Nord Rivivalの発表では、同局の5kW短波送信機(6200kHz)が3月7日に故障した。目下の所修理用部品がないため調達・修理ができるまで短波の送信が停止される。聴取者はそれまでは、他局による中継か、http://www.streamer.comかhttp://www.radion.nu。なお3月8日は60年前にRadio Nordが海賊放送を開始した記念日に当たる。(Ivo Observer 3/8)

◎Texas Radio Shortwaveが歌手応援特別短波放送   4版新規
 スペインManuel Méndez氏によると、米国のTexas Radio Shortwaveは新型コロナウイルスの影響でライブコンサートができないドイツの歌手DanaMaria Rühlemann(27)を応援するため、彼女の歌を特別に放送する。
 放送期日と送信スケジュールは以下の通りである。
 3/14 11:00-12:00 WRMI 5950
    3/15 00:00-01:00 Channel 292 6070
    3/15 02:00-03:00 Channel 292 3955
    この放送への受信報告には番号入りの特別eQSLを発行する、また特に優れた受信報告には紙のQSLカードを発行する。  
(WORIG 3/8) 同局のE-mailアドレスは《texasradiosw @ gmail.com》。

◎3月のEDXC ZOOMミーティング   3版追加
 3月のEDXC ZOOMミーティングは3月13日(土)の23:00-00:30に行われることになった。Radio Emma TocのJim Salmo氏による局の紹介、「QSL: How I Traveled the World and Never Left Home」の著者Ronald W Kenyon,氏による本の内容の紹介、EDXCの話題紹介、チャットを行う。参加はDXに興味を持っている人ならば誰でも可能。詳細はhttps://edxcnews.wordpress.comを参照のこと。(EDXC事務局 Chrissy Brand氏)

◎新対北放送が開始 2版新規   3版追加
 韓国の脱北者団体が作った北韓民主化委員会(북한민주화위원회)が運営する新対北放送「CDNK」が3月2日に放送を開始した。毎週火曜・木曜・土曜の23:00-23:30に中央アジアの送信所より7580kHzで北朝鮮に向けて放送する。(韓国 Kwon DaeGeun《권대근》氏)
   送信所はTashkent、出力は100kW、76度である。(Ivo Observer 3/4)CDNKとは同団体の英語名「Committee for Democratisation of North Korea」のこと。日本でも大変良好に聞こえます。局名は「CDNK」とアナウンスしています。ジャミングは今のところかかっていないようです。3月6日の放送終了は23:31でした。

CDNKのロゴ


◎BCLファン向情報誌「ABC50's No.8」を公開 ~秋葉原BCLクラブ 2版新規
 
秋葉原BCLクラブは、BCLファン向情報誌「ABC50's No.8」を制作し、HP上で一般公開した。今回から表紙は愛読者の自慢シャックや受信機で飾って行くことになった。内容は以下の通り;プロジェクトのリスニングとコンテストステーションの組み立て、無線局開設の理由~FM補完中継局(ワイド FM)編~、路側ラジオの記録、ベリカードの中の風景1(東京都文京区)、新潟県民エフエム閉局~無線局免許廃止までのドキュメント~、開局訪問・移動受信の旅2020、BCL旅日記2020年4月~9月、ROK技術倶楽部の受信戦略、北海道フレトイ展望台DXペディション、北海道フレトイ展望台DXペディ受信リスト、2020年12月におけるEX-BandでのTPDX受信記録から、アンテナ雑感、林式同調型ループアンテナ(パッシブタイプ)、ラジオキット製作となんちゃってラジオ化、れいわのラジオの殿堂 TECSUN PL-330 のファーストインプレッション、SONY ICF-M780SLインプレッション(前編)、インターネットラジオに思う、おたより、BCLとのお付き合い、Appendix、お知らせ。電子版(pdf)は秋葉原BCLクラブホームページ(https://www.abc50s.net/)内の「ABC書店」から無料でダウンロードできる。A5版137ページ。(秋葉原BCLクラブ「ABC50's 」編集部 伊藤晃氏)

表紙を飾る初回の「愛読者」はプロ級シャックの前でほほえむ「せきやま☆れいわ」氏(秋葉原BCLクラブ創設者)



◎HCJB日本語放送A21で夜の周波数変更 2版新規
 Reach BeyondよりA21スケジュール(3月28日~10月30日)が発表された。HCJB日本語放送(毎週土曜・日曜)について朝07:30-08:00は従来通り15410kHz、夜20:00-20:30の放送(再放送)は11905kHzから15565kHzに変更される。また「いのちのみことば」は平日07:30-08:00に15410kHzで放送される。(京都府 永野正和氏) 

◎中国DRM試験放送を拡充
 ニュージーランドのChris Mackerell氏によると、A21シーズンで中国は以下のようにDRM試験放送を拡充する予定である。
 中央人民広播電台(中国語)
  9420 09:00-1300  斉斉哈爾 30kW 203度
      15180 10:00-13:00  昆明 30kW 32度
   17830 10:00-17:00  烏魯木斉 30kW 98度
     11695 10:00-18:00  東方 30kW 41度
     13825 10:00-18:00  北京 30kW 175度
     17770 10:00-18:00  東方 30kW 16度
    7360 13:00-19:00   斉斉哈爾 30kW 203度
    13810 13:00-20:00  昆明 30kW 32度
      9655 17:00-21:00  烏魯木斉 30kW 98度
      9870 19:00-21:00   斉斉哈爾 30kW 203度
      6030 05:25- 03:05  北京 30kW 0度
      9655 07:00-10:00   烏魯木斉 30kW 98度
 中国国際広播電台(中国語) すべて昆明 150kW 135度
   9730 10:00-12:00、12090 10:00-14:00、13655 12:00-1400、13715 14:00-16:00、15615 14:00-16:00、12030 16:00-18:00、13775 16:00-18:00
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、HFCC登録外の周波数で中央広播電台第一放送のDRM送信が数多く行われている。ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、各送信所に21世紀になってから納入された北広科技(BBEF)社製の新型300/500/150kW送信機にDRMエンコーダをオプションで取り付けて試験を行っているものと思われる。北京以外は昆明や東方など僻地の送信所が使われている点が注目される。
(WWDXC TP 1454)

◎TDFによるDRM送信の背景 ~DRMcastプロジェクト
 ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、最近フランスIssoudun送信所から行われているDRM送信試験について、管理会社のTDFより以下のようなメッセージを受け取った。今年の1月1日よりIssoudun送信所からDRM送信の試験を実施している。これは「DRMcast」と呼ばれるプロジェクトの一環で、遠方からDRMで送られるデジタル信号をローカルにはWiFiに載せて伝達しようとするものである。このことで、遠方の送信所からDRMで送信された信号をスマホやタブレット端末で受信できるようになる。DRMcastの最初の実験は2019年の大西洋横断ボートレースの実況中継に使用された。この実験で海洋通信にDRMcastが有効であることが分かった。1月現在は22:00-22:30 11735、00:00-00:30 9905、02:30-03:00 9905、08:30-09:00 5875kHzでRFIの放送と関連データを同時に送信する試験を行っている。但しこのスケジュールは近日中に改訂される予定である。現在のところ双方向ではなく、伝送路を一方向に使う試験を続行している。(WWDXC TP 1454)

◎TWR-Indiaのウルドー語放送全面変更
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、TWR-Indiaのウルドー語放送は放送時間、送信所、周波数を全面的に変更した。現状のスケジュールは 00:00-00:30 9290kHz Yerevan-Gavar 300kW 100度。従来は01:00-01:30 7590kHz Grigoriopol 300kW 98度であった。放送内容はFEBA Radioウルドー語放送の中継。(WWDXC TP 1454)
  Yerevan-Gavar送信所からの9290kHzは300kW、100度で22:15-00:00にもインド方面の多数の言語で出ている。 22:15 月・火 ムンダリ語 水-金 クルク語 土 クイ語 日 サンタイ語 22:30 月 カリア語 火 サドリ語 水 ボンド語 木・金 マグハイ語 土 ホ語 日 マイティリ語、22:45 毎日 ヒンズー語、23:15-00:00 月-金 ヒンズー語 23:15-00:00 日 ヒンズー語、23:30-00:00 月-金 パンジャブ語。(Ivo Observer 2/1)
 
◎アルメニアNoratus送信所の詳細
 米国のDavid Martin氏によると、アルメニアのNoratus送信所は1965年10月18日に送信を開始、その後増強を続け1990年代にはアナログ・デジタルの送信機能を備えた大送信所となった。現在送信所には12方向のアンテナと100-1000kWが送信可能な多くの中波・短波送信機がある。敷地面積は712ha。ソ連時代は国営であったが現在は民営化されている。送信機はソ連時代に導入されたものが多い。

現在の送信機の陣容
番号 形式 ソ連時代のコール 送信出力 kW 用途
1 BOB 2 RV-571 300/500/1000 短波
2 BOB2 RV-685 300/500/1000 短波
3 CONDOR RV-1081 300/500/1000 短波
4 GROM RV-572 100 短波
5 GROM RV-575 100 短波
6 BOREY RV-605 1000 短波
7 Nautel   500 中波
8     100 短波
9     100 中波

現在使用中の短波用アンテナ
番号 識別 方向 度 ターゲットエリア
1 A104/A102/A89 42 ロシア中部・東部
2 A97 65 韓国 モンゴル 日本 中国
3 A95 78 中国 カザフスタン アゼルバイジャン
4 A84/A85 100 インド パキスタン 東南アジア
5 A83 125 パキスタン インド スリランカ イラン
6 A92/A93 192 アラビア半島南部 アフリカの一部 
7 A99/A100/A103 222 ペルシャ湾岸 アフリカ北部・中部
8 A90 245 アフリカの一部
9 A94/A88 258 トルコ アフリカの一部
10 A86/A87 280 アフリカ北部 欧州南部
11 A80/A81 305 欧州中部 北米の一部
12 A104/A105/A106 330 欧州北部・東部
(WWDXC TP 1454)

◎新型コロナ禍でのREEのQSLポリシー

 ロシアのKonstantin Barsenkov氏がスペインREEから受取った手紙によると、Radio Exterior de Espanaの職員は新型コロナウイルスのため在宅勤務を行っている。そのため受信報告に対するQSLの発送は遅れているが、新型コロナの流行が収束したら発送を再開したいと考えている。連絡先はsecretariatecnica.ree @ rtve.esdearu。(WWDXC TP 1554)

◎VOAが創立79周年
 英国のMike Terry氏によると、Voice of America(VOA)は2021年2月1日で創立79周年を迎えた。1942年のこの日New Yorkにある小さなスタジオからドイツに向けて15分の生放送が短波で送信されたのが始まりである。政府の資金で運営されているが、番組内容は政府から独立した放送機関として40カ国語で世界に2億8千万人の聴取者を持つ。米国や世界の国の人間活動を、TV、ラジオ、デジタルSNS、携帯電話のプラトフォー ムで伝えており、世界中の2,500の放送局で中継されている。
 1942年の放送開始日2月1日は米国が第二次世界大戦に参戦してから7週間目に当たり、米国の愛国歌「The Battle Hymn of the Republic」の後、最初のアナウンサーWilliam Harlan Haleが「We bring you Voices from America. Today, and daily from now on, we shall speak to you about America and the war. The news may be good for us. The news may be bad.(米国の声をお伝えします。今日から毎日米国と戦争の状況についてお話します。お伝えするニュースは我々にとって良い場合もありますが、都合の悪いニュースもお伝えします。)」という文言を放送した。
 この信条はVOA内部で受け継がれ1976年には法的に「VOA憲章」として制定され、VOAは 「安定して信頼できる情報源として世界の人々に貢献する」ことが義務づけられた。VOAの伝えるニュースには、正確で、客観的で、分かりやすいことが求められている。現在VOAは米国政府の対外非軍事放送組織USAGM(United States Agency of Global Media)内の一組織として位置づけられている。しかしVOAのジャーナリストが作成する記事内容に米国政府は口出しをしないことになっている。原記事はhttps://www.voanews.com/usa/voice-america-marks-79th-anniversary。(WORIG 2/1) 「The Battle Hymn of the Republic」は「権兵衞さんの赤ちゃんが風邪引いた」のメロディー(https://www.youtube.com/watch?v=Jy6AOGRsR80)です。VOAがわざわざこの記事を掲載した背景を慮る必要があります。

創立79周年を迎えたVOAの玄関 (VOA News 2/1より)


◎Marconi Radio International復活
 イタリアのMarconi Radio Internationalが復活しつつある。同局からのメールによると、1月は試験放送の段階である。現在新しいアンテナ、送信機を設置し、古い増幅器を修理しているところである。試験放送は11390kHzや7220kHzで21:00過ぎにs/offしている。(NZ DX Times 2月号 via WORIG 2/4)



◎Radio Continentalの現在
  「Argentina en AM y FM Facebook」によると、アルゼンチンのRadio Continental(LS4、590kHz、在Buenos Aires)はSantamartah S.Aに売却され、現在Gorriti 5995のスタジオから放送中である。同局は1969年9月に放送を開始した。送信所はVirrey del Pino, Partido de La Matanza, Buenos AiresのRío Amazonas通とArroyo Chacón通の交差点付近(南緯34度53分4秒9、西経58度40分14秒6)にあり、Harris社製DX100中波送信機で最大出力100kWで送信している。アンテナは250m高の全方位型である。E-mailはnfo @ continental.com.ar、URLはhttp://www.continental.com.arである。 (NZ DX Times 2月号 via WORIG 2/4) 20年位前には短波中継があり日本でも受信できました!




◎Radio Splendidの現在

  「Argentina en AM y FM Facebook」によると、アルゼンチンのRadio Splendid(LR4)が中波990kHz用の送信機をTransradio社製TRAM-100(100kW)に取り替えた。スタジオはBuenos Aires市内にあり「LA990」とアナウンスされている。TRAM-100送信機は新製ではなく、ドイツのRadio Sender Berlinが使用していたもので、製造メーカーでリニューアル改造を行った。この局は「BⅡ免許」を受けており。昼間は最大出力100kW、夜間は最大出力10kWでの送信が許可されている。カバーエリアは300-500kmと広い。送信所は Villa Domínnico, BA Province(南緯34度41分2秒2、西経58度18分59秒14)にあり、140m高のアンテナから出ている。 (NZ DX Times 2月号 via WORIG 2/4) 20世紀には短波で放送しており、日本でも受信できました!

ニックネームは「AM990 Radio de Verdad」


◎ハンガリーの短波DRM試験放送健在
 ハンガリーのリモートKiwi SDRで1月に確認したところ、Budapest University of Technologyから26060kHz(100W)で行われているDRM試験放送が現在も行われていることが分かった。確認したのは19:00頃でxHE ACC規格11.54kbpsで、「Quartet for Strings and Piano in A Minor」が音声として流れ、テキストとして「This is a DRM demonstrational performance by the Budapest University of Technology (Department: HVT)」が流れていた。 (NZ DX Times 2月号 via WORIG 2/4)

◎BBCが長波放送利用のRadio Teleswitch Service廃止に  ~長波廃止の前兆?
 Daily Telegraph等の報道によると、時間帯によって使用電力を切り換えて総合的な電力料金を安くするスマートメーターが英国の家庭には設置されている。最近発売されたスマートメーターは内蔵の時計で時間帯を判断しているが、昔に発売された製品はBBCの長波放送の電波で時間を合わせている。これを Radio Teleswitch Serviceといい、BBC第4放送の198kHzを電波時計の代わりにしていたのであるが、メーカーはこの形式のものは2023年4月以降使用できなくなるとして買い換えを推奨している。BBCが長波放送198kHzでのRadio Teleswitch Serviceを2023年4月に廃止するためである。198kHzの長波放送がその時点で打ち切られるとは発表されていないがその可能性もある。(BDXC Communication 2月号 via WORIG 2/5) BBC第4放送はBurghead(50kW)、Westerglen(50kW)、Droitwich(500kW)の各送信所から198kHzの長波で放送しています。なお日本でも長波標準電波が不能な地域向にNHK中波放送の時報で時刻を合わせる時計が発売されています。

◎アクティブなペルー局は11局
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、2020-2021年にかけてアクティブな可能性のあるペルー局は以下の通りである。
 4747 Radio Huanta Dos Mil, Huanta (Ayacucho region) - 2020年10月までこの周波数、以降は4764kHzにQSY
 4764 Radio Huanta Dos Mil - 2020年10月以降この周波数を使用中
 4775 Radio Tarma, Tarma (Reg. Junin) - 毎日受信できるが放送時間が短縮されている
 4810 Radio Logos, Chazuta (Reg.S. Martin) - 2020年10月以降NATOのSTANAG信号(4812kHz)の混信下で聞こえている
 4920.8 Radio La Voz del Pueblo, Santiago de Chuco (Reg. La Libertad) - 2020年に2ヶ月間のみ確認、現在は未確認
 4930 Radio Sur Andina, Sicuani (Reg. Cusco) ー WRTH2021に掲載されているが2019年5月以降受信されていない
 4940 Radio San Antonio, Villa Atalaya (Reg.Ucayali) - 最近でも時々受信されている
 4955 Radio Cultural Amauta, Huanta (Reg.Ayacucho) - 2020年に一時受信実績有り
 5025 Radio Quillabamba, Quillabamba (Reg. Cusco) - カトリック局で不定期放送だが同一波にRadio Rebeldeがいるため受信が困難
 5980 Radio Chaski, Urubamba(Reg.Cusco)  -  2020年初頭には受信されたがその後は聞こえない
 6174 Radio Tawantinsuyo, Cd. Cusco (Reg. Cusco) - 2021年1月に確認された
(WWDXC TP 1453)

◎キューバのQuivicán短波送信所修復着手
 Mayabeque FacebookにRadio Cubaの技術者Roxana Zaldivar氏が1月21日掲載した情報によると、キューバのQuivicán短波送信所ではこの週に16基のアンテナに対する修理作業を開始した。トランスの銘板を張り替え、アンテナフィーダーの70mm経の碍子を交換し対高圧性能を高めた。この送信所はキューバ南西部に位置し、CRIの中継及び RHCのスペイン語・ポルトガル語の送信に使用されている。(BDXC Communication 2月号 via WORIG 2/5)  「Titan」というニックネームの送信所で250kW送信機5基を有しています。

◎Signal Identifications Guide
 CIDX Messengerによると、Signal Identfifications Guideに、短波帯等で良く出会う信号の音声が実物付で説明されている。https://www.sigidwiki.com/。
 CODAR音声; https://www.sigidwiki.com/images/8/89/CODARAUDIOz.mp3
 GHADIR Over The Horizon Radar; https://www.sigidwiki.com/images/5/54/28593900am%28armavir%29.mp3
 29B6 Kontayner Over The Horizon Radar; https://www.sigidwiki.com/images/e/e0/Slow_scan_sounder_29B6.mp3
    OTH-SW Over The Horizon Radar; https://www.sigidwiki.com/images/b/bc/PRC_OTH_SW.mp3
    IONOSONDES; https://www.sigidwiki.com/images/8/88/Ionosondee.mp3
    PLUTO II Over the Horizon Radar; https://www.sigidwiki.com/images/5/51/PLUTO_50_Swps_sec.mp3
    SuperDARN; https://www.sigidwiki.com/images/1/14/SuperDARN.mp3
    ROTHR; https://www.sigidwiki.com/images/a/a2/SDRSharp_20170713_012801Z_14517079Hz_AF_%28mp3cut.net%29.mp3
  等である。(WORIG 2/7)

◎RFIフランス語DRM放送の新スケジュール
 B20のRFIフランス語臨時DRM放送は2月以降以下の新スケジュールで実施される。送信所はIssoudun、出力は150kW、105度南アジア向。
  新設
   2/21より17:30-18:00 21620
   2/16より20:30-21:00 21620
   2/17より06:00-06:30 9580
 周波数変更(東南アジア向から変更)
   2/16より22:00-22:30 21620
   2/22より00:00-00:30 15310
      2/22より02:30-03:00 11630
      2/22より08:30-09:00 9885
(Ivo Observer 2/10)
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、Radio France InternationaleのB20スケジュールでの定期DRM短波送信は一波のみである。
 24H 3965 Issoudun 10kW 無指向性 欧州西部向フランス語
(WORIG 2/23)

◎ラジオは完全にDAB化するのか?

 Radio World誌の1/25号で、Arctic Radio Clubの創始者Christer Hederström氏は、欧州諸国で導入が行われているDAB放送について次のように批判した。このところラジオ放送のDAB化についての記事がマスコミで無批判に取りあげられている。WorldDABは、英国・ノルウェイ・スウェーデンでDAB方式を推進するために25年前に設立された私的団体で、EU議会へのロビーイングが成功し欧州ではDAB受信可能なカーラジオが好ましいとされた。しかしこれは義務づけではない。デジタルラジオ放送の規格はDABの他にインド等で盛んなDRM、米国で推奨されているHD Radio、中国が広めようとしているCDR、最近話題の5G放送などがあり、EUが単一の私的規格を推奨したり義務づけすることはあり得ない。DAB規格を国が採用しても一般聴取者がFM放送やインターネット放送を聞かなくなる訳ではない。
 WorldDABは英国以外のDAB放送聴取者数を公表していない。全世界レベルでは1%以下であろう。欧州の一部の国以外で、デジタルラジオといえばDABのことではなくインターネット放送を意味する。FM放送を廃止してDAB放送のみにしてしまったノルウェイでも純粋にDAB放送を聞いている人は少数で、多くはインターネット(携帯を含む)で聴取している。ノルウェイのラジオ聴取者がDABになって喜んでいるとは言えないのである。1995年以来DAB/DAB+用受信機は820万台出荷された。一方FM受信機は世界に60億台、携帯電話は25億台ある。今後の自動車は「connected car」と呼ばれるインターネットに直接接続された形態になると言われており、携帯電話はその手段として重要だがカーラジオは必ずしも必要ない。BBCは1990年代にDAB放送を開始したが、現在はインターネットでTV・ラジオを伝送することに主眼を移しておりScotlandでは5Gの放送実験も開始している。
 携帯電話にDAB受信機能をつける試みは成功していない。DAB受信機はFM受信機に比べて電力消費が大きいためである。また中国・インド・米国・ブラジル・ロシア・メキシコ・日本では今後も採用の動きはない。現在欧州で販売されているカーラジオはFM放送とDAB放送が両方受信できるようになっておりDAB専用ではない。スウェーデンでは「connected car」の一環としてインターネットを通じて車内で高音質を提供することを計画している。多くの国でFM放送は非常通報用システム用としても使用されており簡単には廃止できない。フィンランドでは逆にFM受信設備の車装を義務付けたほどだ。DRMやHD RadioはDABより低いVHF帯(現在のFMバンド)や短波・中波を利用できるためカバーできる範囲が広く、オーストラリア・インド・ブラジル・ロシアなどが採用に動いている。
 過密都市域の外でDAB電波をくまなく届けるためには送信機の数が膨大となりコスト的に見合わないためである。FM放送を完全に廃止するのはノルウェイとスイスくらいで他はFM放送と併存する。FM放送は今後も命脈を保って行くと思われる。1990年代にいち早くDABに着目したカナダ、香港、ニュージーランド、フィンランド等の各国ではDABに対する関心はなくなりつつある。新技術はあっという間に陳腐化して更に新しい技術に取って代わられるものである。CDやDATがそうだ。DABはFMを駆逐しようとしているうちに、後から追いかけてきた新技術であるインターネットに食われてしまう恐れもある。(ARC mv-eko 2/8 via WORIG 2/8)
  
◎Radio 208/WMRの現状
 デンマークの「Radio 208/WMR Newsletter 2/4」によると、World Music Radio(WMR)はBramming送信所の周波数を2020年12月31日に5930kHzに変更した。当初トラブルがあったが解消し、現在は16:00-02:45に送信している。1月22日より出力は100W未満から180Wに増力され、音質も改善された。4-5月頃には更に500Wに増力する予定である。19mの周波数は12月12日より予定通り15805kHzから15790kHz(AM)に変更された。これにより15800kHzからの混信が解消した。出力は200Wで、土曜・日曜(開始時間)の16:00-05:00に出ている。欧州時間の午前中は中東、ロシア、欧州南東部、午後は 北米東部、ブラジルで受信状態が良いようである。ただし欧州中部では19mbの受信状態が悪いようである。Hvidovre送信所の927kHz用アンテナの建設作業は悪天候が続いているために遅延している。地面が凍結する前にコンクリートの土台を固めておいたのがせめてもの救いである。3月28日よりのA21シーズンではAarhus南部に新設される送信所より25770kHzで送信を開始する。太陽活動が低調な時期だがスポラディックE層及びF2層による伝搬に期待したい。
 Radio 208の方はIshoj送信所から1440kHz、500Wで24時間放送を継続中である。Hvidovre送信所からの5805kHzは2020年11月22日に送信機が故障して出なくなり、12月9日には別の送信機で周波数を5970kHzに変えて250Wで復旧したが、数時間後にそれも故障してしまった。12月11日に更に別の送信機で再送信を開始したが出力は50Wにすぎない状態である。故障した2基の送信機の内1基は2月初旬に修理が完了し、もう1基はPSU基板の到着待ちである。5970kHzは2月9日以降に復旧した送信機で出力100W、16:00-01:00で送信を行う予定である。 またアンテナももっと効率の良いものに交換する予定である。
 両局の運営には著作権料月々450ユーロに他電力料金が必要で、927kHzや25770kHz用のアンテナ建設には更にコストがかかる。http://paypal.me/worldmusicradioから献金を希望する。Hartvig Media, Hovedvejen 17, 8920 Randers, Denmark, Europe宛に銀行小切手を送ってもらっても良い。
 eQSL等の発行は遅れているが必ず発行する。またWRM用には2021年新作QSLを2月に制作する。(WWDXC TP 1455)

◎Rundfunkmuseum Cham
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、同国BavariaにあるRundfunkmuseum Chamは閉館した他の博物館の施設を利用した比較的新しいラジオ博物館である。ここには低電力中波局が使用していた送信機や、博物館がオンデマンドで送信する中波(810kHz)送信施設、歴代のラジオ受信機等が展示されている。URLはhttps://www.chamer-rundfunkmuseum.de。現在新型コロナウイルスの影響で閉鎖中である。(WWDXC TP 1455)

Rundfunkmuseum Cham (同博物館のHPより)



◎ナイジェリアFRCN各局のストリーミング放送

 ドイツのRoger Thauer氏が、2/5にA-DX group.ioに投稿した情報では、ナイジェリアのFRCN(Fereral Radio Corporation of Nigeria)各局は以下の様にストリーミング放送を実施している。稼働していないサイトもあるし、出ていない時間もある。
  FRCN Nigeria http://213.32.16.94:9984
  FRCN HQ http://protostar.shoutca.st:8710/
  FRCN Ibadan http://boxradio.link:5302/;stream/
  FRCN Amuludun FM 99.1 MHz http://boxradio.link:5312/
  FRCN Lagos http://162.241.33.182:7666/;stream
  FRCN VON (Voice of Nigeria) http://50.116.99.96:8000/stream
(WWDXC TP 1455)

◎WRNがNoginskからの放送免許取得
 モスクワで中波放送(738kHz 5kW)ができなくなっていたWorld Radio Networkは、モスクワの東30kmのNoginskから738kHzで放送する免許を取得した模様である。免許の内容はhttps://translate.google.com/translate?hl=&sl=ru&tl=en& u=https%3A%2F%2Frkn.gov.ru%2Fmass-communications%2Freestr%2Fteleradio%2F%3Fid%3D24767を参照のこと。この送信所には旧ソ連で広く使用されていたARRT型中波アンテナが2006年以来設置されている。 (WWDXC TP 1455)

◎RFAがビルマ語放送増強
 ビルマ情勢の緊迫化を受けて、Radio Free Asiaはビルマ語放送を強化した。強化された点は以下の通りである。
 09:30-10:30の放送(7510 7540 9510kHz)に7435kHz(Dhabayya 250kW 90度)を追加、21:30-22:30の放送(9350 11795 15110kHz)に15135kHz(Dhabayya 250kW 90度)を追加、15110kHzを15120kHz(Kuwait 250kW 94度)に変更。(Ivo Observer 2/10)

◎RFAのQSL発行が遅延
 Radio Free Asia(RFA)のQSL発行は通常より遅延している状況だが、RFAがQSL発行を止めた訳ではなく、受信報告に対しては必ず返信する方針なのでしばしお待ちいただきたい。 (RFA AJ Janitschek氏)

◎誰も聞いていないインドのデジタルDRMラジオ放送
 英国のMike Terry氏によると、インド政府がラジオの音質をCD並にするとして、DRM方式のデジタルラジオ放送の採用を決めたのは約11年前のことであった。放送実施期機関Prasar Bharatiはこの方針のもとでインド全土に38基のデジタル放送専用放送タワーを建設した。内3つは海外向短波放送用であり、残り35は中波放送用である。中波放送は300-350km程度のカバー範囲があるので、2-3局で各州内をカバーできる。このようにインドは進歩したデジタルラジオ放送のネットワークを既に構築しているにも拘わらず、受信機が普及していないためにこれを聞いている人は殆どいない状況である。デジタルラジオ向投資が送信側に偏り、受信側には行われていない実情がある。そもそも既存の中波やFMをそのまま使え普及がし易いとしてDRMを選択した筈なのにである。原記事は https://ultra.news/s-e/52154/after-drm-fiasco-govt-rethinks-radio-digitization-strategyを参照のこと。(WORIG 2/13)

◎Radio Damascusがオンラインで
 ロシアのRoman Novikov氏によると、シリアのRadio Damascusがオンラインで受信できる。https://soundcloud.com/syrianforeignradios上にてロシア語の他、ヘブライ語、ドイツ語、英語等の放送を1時間程度聞くことができる。(RUS DX 2/14 via WORIG 2/14)

◎米国DRMデータ専門短波局免許取り下げ
 米国のBen Kobb氏によると、Illinois州に本拠地を置くとするデータ伝送専門DRM国際短波局はFCCに対する免許請求を取り下げた。この局についてはhttp://drmnainfo.blogspot.com/2020/11/a-new-hf-station-thats-similar-but.htmlで取りあげられている。他にデータ伝送専門局としてWIPE、WPBCの2局がFCCに放送免許を申請中である。(WORIG 2/19) DRM局ですが、データ通信を専門に、電波を時間貸しする新しいビジネスモデルであり、「放送」の範囲を逸脱するとして批判もされていました。

◎World Radio Day記念ITU New Magazine
  英国のMike Terry氏によると、第10回World Radio Dayを記念したITU News Magazineの特集号が無料公開されている。World Radio Dayの意義、アマチュアの緊急時通信等に関する記事が掲載されている。 https://www.itu.int/en/myitu/Publications/2021/02/02/15/24/ITU-News-Magazine-No-1-2021よりpdf版をダウンロード可能である。(WORIG 2/17)  A4版77ページ。



◎お勧めユーティリティサイト
 「Radio HF Internet Newsletter」が推奨するユーティリティ局の情報サイトは次の通りである。
 HF TIME AND FREQUENCY STANDARD STATIONS https://www.smeter.net/stations/hf-time-frequency.php
  世界で現在受信できるすべての短波の標準電波・時報局の周波数、コール、出力、局の詳細等を掲載
 THE NDB LIST WEBSITE https://www.ndblist.info/
  世界のNDB(Non Direction Beacon)局の情報リスト等がダウンロードできる総合サイト
 RICHARD LACROIX'S MILITARY COMMUNICATIONS HOME PAGE http://www.milspec.ca/
  カナダ陸軍の通信についての情報サイト
 C.F.A.R.S. – CANADIAN FORCES AFFILIATE RADIO SERVICE http://cfarsoperations.ca/
  カナダ防衛省が管理する軍事通信に関する情報サイト
 M.A.R.S. - THE MILITARY AUXILIARY RADIO SERVICE https://www.mars.af.mil/
  米国国防省が管理する米空軍の通信に関する情報サイト
(WORIG 2/16)

◎TWR-Europeの連絡先 ~短波送信を再開!
 ブラジルのRudolf Grimm氏によると、TWR-Europeは1月より再開した短波送信によるアラビア語聖書朗読放送(17745kHz)に対してeQSLをオーストリアから発行している。発行者はBroadcast Monitoring DivisionのKalman Dobos氏で、氏の連絡先はkdobos @ twr.orgである。(WWDXC TP 1456) 同局はオーストリアの私書箱を廃止して以降連絡不能となっており、米国本部が代行していました。上述のアラビア語放送はB20スケジュールでは火-土曜の02:30-03:00 17745 Ascension 250kW 70度で行われています。

◎TDF Issoudun送信所から新たなエチオピア向秘密局
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によると、TDFのフランスIssoudun送信所から新たに3つのエチオピア向秘密放送が実施されている。出力はすべて250kW、送信方向は127度、言語はティグリナ語である。
 Tigray Media House Dimtse; 00:00-01:00 15160
 Dimtse Woyane (DW) International; 13:00-14:00 9760  01:00-02:00 15160
    Voice of the Dawn of Tigray (Dimtse Wegahta); 02:00-03:00 15340
(WWDXC TP 1456)

◎インドのDRMマップ公表
 英国のRuxandra Obreja氏によると、Prasar Bharati監修のインドDRM情報が公表されている。ドイツのHansjoerg Biener博士によると、DRMの基礎知識から受信機に至る情報が網羅されている。中に国内33カ所のAIR中波DRM放送の詳細がカバーエリアとともに示されている。URLはhttps://prasarbharati.gov.in/drm-digital-radio-of-air。但し Chennai 783 kHz、Delhi 1368 kHz、Guwahati 1026 kHz、 Rajkot 1071kHzのカバーエリアは表示されない。(WWDXC TP 1456)

◎Radio World Magazineより「All-Digital AM Radio」のeBook配布
 米国のLes Rayburn氏によると、Radio World MagzineはeBook「All-Digital AM Radio」を発行し無料配布している。米国におけるAM放送のデジタル化方向として予測される4方式(HD-Radio、MA3など)について展望や機器についてまとめている。https://issuu.com/futurepublishing/docs/rwe25.digital_ns/14より無料で閲覧、ダウンロード可能である。(WORIG 2/24)  A4版31ページ。DRMやDABは記述されていません。



◎Radio Canada Internationalは人員一桁に
 英国のMike Terry氏がfacebook上の情報として伝えたところによると、Radio Canada Internationalの人員が2021年4月1日以降は、web維持要員3名、プロデューサー3名のみとなる見込みである。昨年12月に20名から9名に削減するとしていたが、更に厳しい人員削減となった。1990年には220名の人員がいた。4月1日以降英語、フランス語の番組は制作されなくな り、CBCの国内向番組に振り替えられる。(WORIG 2/24) 短波を廃止するだけでなく、国際放送そのものが死んでしまうのです。

◎スウェーデンのRadio Nord Revivalが3月にRadio Nord誕生60周年記念放送
 スウェーデンのRonny B Goode氏によると、氏はスウェーデン政府よりRadio Nord Revivalの臨時放送免許を取得した。これは海賊局Radio Nordが誕生してから2021年3月8日で60周年となるのを記念した特別放送である。放送は3月7日と8日に行われる。周波数は6035/6060/6130/6200kHzの何れか一波を予定している。送信所はスウェーデンSalaのRingvallaに設置され、出力10kWでA3Hの電波を発射する。正式な周波数、放送時間は決まり次第HFCCに登録する。(WORIG 2/23) 過去にも数回記念放送を行っています。

◎Portishead Radio ~ A Friendly Voice on Many a Dark Night~発行
 英国New Generations社より「Portishead Radio ~A Friendly Voice  on Many a Dark Night」が発行された。 海岸無線局Portishead Radio(コールGKA)について、設立直後、第二次大戦中、終戦直後~1960年代、1970年代、1980年代、最終期に分けて業務内容、設備を解説、更に航空無線局としての役割や従業員の生活についても多数の写真と共に詳細に記述している。また付録として英国にあった他の海岸局の写真とデータも掲載している。著者は無線技士でBBC Monitoring Serviceを経て1980年からPortished Radioに勤務したLarry Bennett氏である。ユーティリティーDXや無線史に興味を持つ人には貴重な内容である。A5版、322ページ。価格は日本Amazonで\1,733(送料込)。(赤林)




◎Euro Radioが「WRMI Europe」に改称して放送再開

 デンマークのStig Hartvig Nielsen氏によると、同国のEuro Radioは名称を「WRMI Europe」に変更し、新たに3月8日より,毎週月曜日にドイツのChannel 292より放送9670kHzで放送する。放送時間は以下の通り。05:00-09:00 米国・ベネルクス諸国向、09:00-13:00 北米向、13:00-17:00 北アフリカ・中東向。(WWDXC TP 1457) WRMIに買収されたのでしょうか?

◎KTWR「DXers Diary」受信報告歓迎 ~DRM受信機も当たる!
 インドChennaiののArun Kumar氏によれば、同氏が制作するDX番組「DXers Diary」への受信報告を歓迎する。「DXers Diary」は毎週日曜日の19:26より約6分間13800kHzDRMにてKTWRより送信されている。宛先はdxersdiary @ gmail.comである。受信報告者にはQSLカードが発行される他、抽選でDRM専用受信機が1台贈呈される。(WWDXC TP 1457) 
 
◎ミャンマーのMRTV従業員がストライキ
 UADXのSarath Weerakoon氏によると、Nay Pyi TawにあるMyanmar Radio & Television(MRTV)の従業員100名が軍のクーデターに反対して2月11日よりストライキに入っているとのことである。これは公務員による抗議行動の一環である。そのせいか9730kHzのRadio Myanmarでは16:00-16:30の英語番組がなくなり、ビルマ語・方言の番組となっている。但し5985kHzの00:30開始の英語ニュースは行われている。ミャンマーでは伝統的に国内のラジオ放送の内容は、軍の支持者からも信用されていない。(WWDXC TP 1457) 以前Myawaddyにあった軍放送局の流れをくむThazin Radio(7345kHz)は軍系列の放送です。



出典の略称
 
   WORIG : World of Radio io group
   SRSB: Shortwave Reception from Sofia Bulgaria
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  
   NDXC: Nagoya DXers' Circle  
   WRTH FB: World Radio TV Handbook facebook


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