月刊短波2022年1月号(第4版)
編集 赤林隆仁  時間 JST

謹賀新年

◎Channel 292より極東・豪州向特別短波放送 4版新規
 
フィンランドのKari Kallio氏によると、ドイツのChannel 292はC.M.Obrecht氏制作の特別番組を来たる1月28日の21:00-22:00に11735kHz(300kW 80°)で実施する。受信報告はIntermedicom GmbH, Eja2, 85276 Pfaffenhofen, Germany、またはメールで〈info @ intermedicom.de〉に。(WORIG 1/26) 
 英国のAllan Penington氏によると、Claudius Obrecht氏はスイスに拠点を置く電子音楽奏者の模様である。また送信所はMoosbrunnである。Claudius Obrecht氏のURLはhttp://cmobrecht.jimdofree.com/ 、氏の連絡先は〈c.obrecht @ swissonline.ch〉 である。(WWDXC TP 1493)

◎Radio Caroline North公海上の船舶から本当の海賊放送!3版新規
 
英国のMike Terry氏によると、Radio Caroline Northは来る2022年1月16-17日に公海上のRoss Revenge号から2022年初の海賊放送を行う。番組は1960年代~1990年代初めのヒット局、web上で買い物ができる抽選も用意されている。周波数は648kHz(南部向)と1368kHz(北部向)、この企画にはManx Radioが協力しており、Manx Radio AM Radio Playerを通じてオンラインでも放送される。放送中は〈remember @ radiocaroline.co.uk 〉宛にメッセージを送ることができる。詳細はhttp://www.radiocaline.co.ukへ。(WORIG 1/10) 同URLより受信報告も送ることができます。

◎ Radio NUGがスケジュール変更   3版新規
 
英国のMike Barraclough氏によると、ビルマ秘密局Radio NUGは2021年12月31日よりスケジュールを変更した。新スケジュールは以下の通り。
 11:00-11:30 17790kHz
    23:00-23:30 11940kHz
(WORIG 1/10) 
    この送信はベルギーのBRB Broadcast Belgiumの仲介で送信は以前と同じ台湾・褒忠送信所(250kW、205°)からである。(ドイツ  Wolfgang Bueschel氏)

スケジュール変更を伝える同局のfacebook



◎Czech Radio予定通りAM放送を終了 2版新規
 
英国のMike Cooper氏が、Deutsche Presse-Agentur(https://www.dpa-international.com/topic/czech-radio-switches-medium-wave-2022-starts-urn%3Anewsml%3Adpa.com%3A20090101%3A220101-99-556702)の報道として伝えたところによると、Czech Radioは2021年12月31日いっぱいで270、639、954kHz(何れも高出力送信)等で残っていたAM放送をすべて終了した。AM放送の廃止はDAB+放送の促進と、送信設備費用の削減のためである。長波・中波の送信施設(例えばプラハ近郊のLiblice B送信所の中波送信塔は355mの高さがありチェコで一番高い)の今後については明らかにされていない。なお民間放送局は中波への愛着が強く中波への残留を希望するところが多い。(WORG 1/1)

◎ALL India Radio短波放送の新春状況
 2版新規
 インドのJose Jacob氏によると、2021年末でAM放送の廃止を宣言したAll India Radioだが、1月3日現在国内向短波はLeh局のみが継続して放送中である。
   4760kHz 2.5kW  平日 10:55-13:30 20:00-01:30 日曜 11:10-13:30 20:30-02:00 ラダック語
      6000kHz 2.5kW 15:30-18:30 ラダック語   
(ドイツ Wolfgang Bueschel氏)
 インドのJose Jacob氏によると、年末に受信できていたAll India Radio国内向短波局の内以下の局は放送を2021年12月31日で停止した。
  Jeypore局 5040kHz 50kW
     New Delhi局 6030 6100kHz 250kW
     Srinagar局 4950 6110kHz 50kW
  (WORIG 1/1)

◎AIR External Serviceが近隣諸国向放送を拡張
 2版新規
  英国のMike Cooper氏がUNIINDIAの報道(http://www.uniindia.com/air-doubles-broadcast-time-in-6-neighbourhood-languages-including-mandarin/india/news/2610043.html)として伝えたところによると、All India Radioは1月3日より近隣諸国向放送を強化した。インド政府は(中国等からの)プロパガンダ攻勢に対抗するための措置としている。放送時間が拡張されるのはダリ語、パシュート語、バルチ語、中国語、ネパール語、チベット語の6言語である。各言語共に朝と夜の2回放送となる。その結果現在毎日1~1.5時間であったものが3時間と倍増する。ダリ語・パシュート語はタリバンが支配するアフガニスタン向、バルチ語は隣接するパキスタンのBalochistan 地方向である。また中国語・チベット語強化の背景は、Ladakh州に対する中国の侵入とArunachal Pradesh州への領有要求(中国は中国風の地名を付け始めている)にある。(WORIG 1/2)
   インドのJose Jacob氏によると、1月3日以降のAIR External Serviceのスケジュールは、時間別https://qsl.net/vu2jos/es/time.htm、言語別https://qsl.net/vu2jos/es/Language.htm、周波数別https://qsl.net/vu2jos/sw/freq.htm、送信所別 https://qsl.net/vu2jos/sw/loc.htmで参照できる。(WORIG 1/2) 国内向中波は廃止されましたが、海外向にはRajkotの1071kHz(1000kW)とKolkataの594kHz(1000kW)が残っています。またFM103.6MHz(Amristar 20kW)も海外向に使用されています。

◎Asia DX Review 2022年1月号発行
 2版新規
  インドのSandipan Basu Mallick氏によると、Indian DX Club International(IDXC)は「Asia DX Review(ADXR)」2022年1月号(No.567)を発行した。IDXCがADXRを発行開始して今年で40周年となる。https://idxci.in/wp-content/uploads/2022/01/ADXR-Volume-40-No-567-January-2022-min_.pdfより無料でダウンロードできる。40周年に対するコメントを〈idxc.international @ gmail.com〉に送付して欲しい。(WORIG 12/31)

◎Abkhaz/Apsua RadioがモスクワのAvtoradioを中継

 アブハジアから短波で放送しているAbkhaz/Apsua Radio(9535kHz、Sukhumi送信所、5kW)がモスクワに本拠地のあるAvtoradioの中継を行っている。時刻は18:30及び19:00。(Bulgarian DX blog 12/2)
 
◎TWR-Bonaireのビデオ公開
 オーストラリアのRob Wagner氏によれば、昔は短波も送信していたTWR-Bonaireは現在も800kHz・450kWの中波送信機でラテンアメリカ諸国に向けて放送している。この局の送信所のビデオがvimeo上で公開されている。2020年初め頃撮影された模様で、現在の様子を知ることができる。https://medxr.blogspot.com/2021/11/trans-world-radio-bonaire-mw-and-fm.html?fbclid=IwAR2gf1bMZRvTnVLkhaQOChlnnFoTzed3i7TSTkYzqgEITsLq5ZcxUU33tYk。 (WWDXC TP 1488)

◎巨大な短波用回転アンテナのビデオ公開
 オーストラリアのRob Wagner氏によれば、ロシアの送信所にあった高さ80mのSwivel短波アンテナがレールの上を回転して向きを変える有様が、Podarskoサイ ト上で公開されている。このアンテナは2012年に撤去されてしまったが、同型のものがMoldovaのMaiac(Grigoriopol)送信所にあるという。https://vk.com/public158109176?z=video-158109176_456239246%2F62069d947922dba0a7%2Fpl_wall_-158109176。(WWDXC TP 1488)


◎1970年代のインターバルシグナル集
 カナダのRobert Newell氏は、1975-77年に自宅のDX150B受信機で受信録音した当時のインターバルシグナル集を公開した。
 第1集 https://shortwavearchive.com/archive/1977-the-year-of-dreams-and-endless-listening
 第2集 https://shortwavearchive.com/archive/1977-the-year-of-dreams-and-endless-listening-part-2
 podcastはhttps://podcasts.apple.com/us/podcast/the-shortwave-radio-audio-archive/id654690909またはhttps://podcasts.apple.com/us/podcast/all-your-ears-can-hear-the-1975-to-1977-sound-bytes/id654690909?i=1000542490305
(WWDXC TP 1488)

◎ドイツ長波時報局DCF77の10年延長決まる
 ドイツの長波標準時報局DCF77(77.5kHz)はMedia Broadcast社が運用しているが、このほど2031年まで運用を延長することが合意された。現在正確な報時にはインターネットやDAB放送が使用されつつあるが、家庭用時計や駅の時計などはDCF77の電波を使用しているためである。Frankfurt近くのMainflingen送信所からの信号は欧州一円に届き、安価な機器の周波数・時刻の調整にも重宝されている。またMedia Broadcast社は2023年には遠隔操作が可能な新規送信機を導入することを計画している。(WWDXC TP 1488)

◎西アジア・対北秘密局のB21スケジュール
 ブルガリアのIvo Ivanov氏によれば、主要な西アジア向及び北朝鮮向秘密放送のB21スケジュールは以下の通り。送信所;TAC:Tashkent ERV:Yerevan KCH:Griogolpol 。
 ●西アジア向
 Afghanistan International (Volant Media UK)   アフガニスタン向パシュート語
  12:00-22:00 7600v TAC 100 kW/236 deg
  22:00-12:00 7600 ERV 100 kW/100 deg
 BRB Denge Welat 西アジア向クルド語
  15:00-22:00 11530 KCH 300kW/130deg
  22:00-00:00 11530 KCH 300 kW/116deg
    Iran International (Volant Media UK)  イラン向ペルシャ語
  13:30-22:30 15630v TAC 100 kW/236deg
        22:30-13:30 5830v TAC 100kW/236deg
 Radio Ranginkaman / Radio Rainbow イラン向ペルシャ語
        02:30-03:00 7610v TAC 100kW/236deg
  ●北朝鮮向(対北放送) 朝鮮語
 Voice of Martyrs(殉教者之声)
  21:00-21:30 9930 TAC 100kW/76deg
  00:30-01:00 7530v TAC 100kW/76deg
        06:00-06:30 7550 TAC 100kW/76deg
   Radio Free North Korea(自由朝鮮放送)
  22:00-23:00  9910 TAC 100kW/76deg
        05:00-06:00  7540 TAC 100kW/76deg
   CDNK North Korean Democratization Committee (北韓民主化委員会)
  火・木・土 23:00-23:30 6085 TAC 100kW/76deg
 North Korea Reform Radio(北韓改革放送)
  23:00-24:00 7590 TAC 100kW/76deg
        05:00-06:00 7590 TAC 100kW/76deg
   Voice of Wilderness(曠野之声)
       23:00-24:00 9380v TAC 100kW/76deg
       00:00-00:30 9380v TAC 100kW/76deg
   New Country Broadcast Sae Nala(新国放送)
    水・金・月 02:30-03:00 5925 TAC 100kW/76deg
(WWDXC TP 1488)

◎Radio Europe Ukraineが3940kHzで出現
 英国のPaul Watson氏によると、海賊局Radio Europe Ukraineが11月下旬3940kHzに出現したことがポーランドのBCLによって確認された。3940kHzはロシアの海賊局Free Waves Bayが使用している周波数でもある。英国でも02:30頃東欧音楽と1960年代の米国音楽を流しているのが確認できた。Free Waves Bayより明らかに信号は弱かった。 (BDXC Communications Dec 2021 via WORIG 12/5)

◎WWCRの送信機が故障
 英国のMike Terry氏によれば、米国WWCR局はwebサイト上で、6115kHz及び3215kHzの放送を当面中止したことを発表した。この周波数で放送予定の番組はインターネット上で放送される。これらの周波数を送信している第一送信機が故障し補修部品の入手が困難なためで、3215kHzでは11月中旬以降信号が出ていない。(BDXC Communications Dec 2021 via WORIG 12/5)

◎「Broadcasting in Russian Handbook」第31版発行
 ロシアSt.Petersburg DX ClubのAlexander Berezkin氏によると、同クラブは第31版の「Broadcasting in Russian Handbook」を発行した。ロシア語で放送している長波、中波、短波(B21スケジュール)の放送を網羅したもので、ロシア以外では世界28カントリーの43局が収録されている。ロシア語放送を行っている各局の周波数、スケジュール、送信所の位置と出力、ターゲット地域、宛先、電話 /FAX番号、URL、SNSページ、メルアド、QSLポリシーが記載されている。今回は初めて「海賊局」の項が設けられている。またインターネット放送の項も設けられ15カントリーの20局が掲載されている。他に局の歴史の記事等も掲載している。体裁はA5版64ページ。価格は書留送料共€6またはUS$7である。入手希望者はメール〈dxspb @ nrec.spb.ru〉でSt.Petersburg DX Clubに問い合わせること。(RUS-DX 12/5 via WORIG 12/5)

◎Ekho Moskvyに罰金 ~「外国の手先」
 Moscowで西側諸国の放送を中継しているEkho Moskvyに対してロシアの裁判所は罰金16万ルーブル(約2万ドル)の支払いを命じる判決を出した。理由は「外国の手先」であることの明示なしに西側の放送を中継したことがロシア連邦法「外国の手先」条項に違反するというものである。(RUS-DX 12/5 via WORIG 12/5)

◎アルゼンチンの時報局LOLの情報
 ウルグアイのHoracio A. Nigro氏が、時報局LOLの送信所にアンテナや送信機のメンテナンスに通っているアルゼンチンのアマチュア無線家Marcelo Duca氏から得た情報では、同局は月曜日の23:00-24:00のみに10000kHzで送信している。従来使用されてきた女声によるIDは現在出ていない。出力は1kW、マルチバンド垂直アンテナから出ている。なお去る12月3-5日には電離層の状態確認のため24時間連続送信を行った。 (WORIG 12/3)
 
◎KNX局のスローガンから中波周波数が消える
 Los Angelesの伝統ある放送局KNX局(1070kHz)は従来「KNX 10-70 News Radio」というスローガンを使用してきたが、2021年12月6日(月)より「KNX News 97-One」というスローガンに代わり、中波の周波数からFMの周波数が強調されるようになった。(WORIG 12/7) 1070kHzで日本でも受信されたKNXは12月6日の現地時間15:00より補完周波数(simulcast)として97.1MHzを使用開始し、 ロゴも「97.1FM」が入ったものに変わりました、今後FMに軸足を移して行くものと思われます。

(左)現在のロゴ (右)以前のロゴ
  

◎イタリアRAIが中波放送全廃に
  12/5付のBCLNEWS.ITによれば、イタリアのRAIは2022年に中波放送を全廃することが明らかになった。この決定は9月末に行われた模様で、契約の関係でそれより1年以内、2022年8月いっぱいで廃止されることになる。中波は遅れた技術というのが表向きの理由だが、放送設備の運用コストに耐えられず、運用会社との契約が切れるのを機に廃止に踏み切ることにしたものであろう。(WORIG 12/6)

◎World Last ChanceのB21スケジュール
 英国のAlan Holder氏によれば、WBCQの500kW送信機から9330kHzで行われているWorld Last ChanceのB21スケジュールは以下の通りである。
 08:00-10:00 ブラジル向ポルトガル語 170° 10:00-12:00 米国西部向英語 270°  12:00-15:00 米国中部向英語 250°  15:00-18:00 米国東部向英語 225° 18:00-19:00 カリブ海向フランス語 190° 19:00-21:00 カリブ海向スペイン語 190° 21:00-23:00 米国中部向スペイン語 190° 23:00-03:00 カナダ・米国中西部向英語 256° 03:00-04:00 フランス向フランス語 57° 04:00-05:00 英国向英語 57° 05:00-06:00 ドイツ向ドイツ語 57° 06:00-07:00 アフリカ西部向フランス語 110° 07:00-08:00 南米北部向スペイン語 190° 。
   なお従来行われていたWoofferton、Kostinbrodからの中継は継続されているのか不明。またアラビア語の放送がなくなっている。(WORIG 12/6)

◎LRA36が12月4日に突如放送
 スペインのManuel Mendez氏によれば、南極のアルゼンチン局LRA36(15476kHzUSB)は、2021年9月20日以降放送を行っておらず、それ以前の受信報告に対してもQSLを発行すると宣言しながら一切返信がなかった。要員の交代で2021年の放送はもうないと思われていたが、12月5日の 00:45-00:55に突如10分間だけ電波が出た。交代する要員がアルゼンチンに戻る前に最後に電波を出して見たのであろうか?2022年には女性のスタッフに入れ替わるようだが是非電波を出してもらいたいものである。(WWDXC TP 1489)

◎スロバキア中波からの撤退最終段階に
 ドイツのKai Ludwig氏らによると、Slovak Radioは2021年11月10日1521kHz(Rimavska Sobota送信所10kW)の中波送信を委託していたTowncom社との契約を終了した。これに伴い2022年1月には1521kHzの放送は終了することになる。その場合スロバキア国内に残存する中波局は702kHz(Kosice-Cizatice送信所5kW)及び1098kHz(Nitra-Jarok送信所25kW)の2局のみとなる。この2局への送信委託は現在のところ2022年12月31日までとなっている。(BDXC "Communications" Dec 2021 via WWDXC TP 1489)

◎ビルマ向新秘密局出現
 ブルガリアのIvo Ivanov氏らによれば、ビルマ向の新秘密局が12月8日より試験放送を行っている。スケジュールは水・木・金曜の21:00-22:00 17730kHz(Dhabayya 250kW 90°)、言語はビルマ語である。(WWDXC TP 1489)

◎Global Radio Guide 2021-2022冬号発刊
 「Global Radio Guide」の2021-2022冬号(第17号)が発刊された。今号の巻頭特集は世界覇権を目指してメディア戦術を拡大している中国に焦点を当てた 「China- A Global Radio Powerhouse」で、最近の中国メディアの動き、中国の放送の歴史、ジャミング、放送局の詳細等を多面的に分析している。受信機では最新のSDR受信機の他、特にSengeanのATS-909X2が取上げられている。一般記事としては世界音楽巡り、VOAフィリピン中継局の昔話、世界各地の放送局の最新ニュース、短波受信の初歩、ユーティリティー受信の基礎など。定例の周波数別、時間別リスト。曜日別DX番組リスト、QSLガイド等盛り沢山である。米国Teak Publishing社発行、Gale Van Horn氏編集、電子版1005ページ、AmazonよりKindle版で提供される。価格¥1,017(US$8.99)。(赤林)




◎RFIに関する資料の入手先

 ドイツのAlexander Busneag氏によると、Radio France Internationaleに関する資料は以下のサイトで入手できる。
 B21公式周波数リスト(短波及びFM中継) https://www.rfi.fr/fr/fr%C3%A9quences
 B21スケジュールグラフ http://ab27.bplaced.net/rfi.pdf
(WORIG 12/14) 相次ぐ縮小で1ページに収まってしまいます。

◎ミャンマーでは中波送信機使い回し
 シンガポールのAlan Davies氏によると、7月よりミャンマーMRTV第二放送「Thapyay Radio」が新たに711kHzで出てきた。YangonのFM放送99.6MHzと同一内容である。この送信機は中国製400kWらしく、 2008年頃MRTV-Naypyidawで693kHzの放送用に導入された後、2012年頃にPyin U LwinのThazin Radio用に転用され693kHzで出ていた。今回それが更にYangonに移されて711kHzに周波数が変更された模様である。(WORIG 12/13)

◎イタリアのDXクラブ会誌
 Zach Liang氏によると、イタリアのDXクラブ「Associazione Italiana Radioascolto」の会誌Radiorama No.114が公開されている。同クラブは今年で創立40周年である。A4版114ページ。イタリア語が主だが英語の部分もある。https://www.air-radio.it/wp-content/uploads/2021/12/Radiorama_114.pdfよりダウンロードできる。(WORIG 12/13)

◎イスラエルの音楽局が短波で!
 スペインのAdolfo Arto氏によると、イスラエルIBCの音楽局KAN GIMMELが4000kHzUSBで受信されている。同局のURLはhttp://www.kan.org.ilである。どうして4000kHzで現れたのかは不明。(スペイン「AER El Dial」 via WORIG 12/19)  時間が記述されていない。中継?

◎オランダSunlite放送開始
  オランダのSunliteが2021年12月5日開局し5955kHzで24時間放送を開始している。送信出力は75Wだが2021年12月25日までには新送信機に取り換えて400-500Wに増力する予定である。局のHerbert Visser氏によると、送信所はベルギーとの国境近くにあり、ベルギーからもアンテナが見えるが、オランダ当局から免許を得た純然たるオランダ局である。受信報告にはeQSLを発行している。宛先は〈qsl @ sunlite.nl〉、URLはhttp://www.sunlite.nl。(RUS-DX Dec19 via WORIG 12/19)



◎Klingenfuss Publicationsから2022年のBCL出版物
 Klingenfuss Publicationsは12月15日2022年の新たなBCL出版物を発行した。
 2022 Super Frequency List on CD : 0-30MHz間のユーティリティー局及び短波局を収録したCD。短波局4,177波、ユーティリティー局8,944波、過去にアクティブであったユーティリティー局24,067波、略語集、985枚のスクリーンショットを掲載。Windows用検索ソフト付。€30.0。
   2022 Shortwave Frequency Guide:短波局4,177波の詳細(局名・所在地・放送時間・言語等)、ユーティリティー局8,944波の周波数表、短波局別スケジュール、略語集をA4版350ページの冊子に掲載。€40.0。
 2022 Frequency Database for the PERSEUS Software-Defined Receiver:Perseus受信機用周波数データーベース。短波局4,177波、ユーティリティー局8,944波を収録。CDで提供。€50.0。
 1997-2022 Digital Data Decoder Screenshots on USB Stick:過去25年間に撮られたスクリーンショット22.000をUSBメモリーで提供。€210.0。
 Supplement January 2022 to the 2021/2022 Guide to Utility Radio Stations:昨年発行された「Guide to Utility Stations 2021-22」の増補版。2020年12月~2021年11月での追加分300波を収録。pdf版として無料提供。
 詳細・注文方法・ダウンロード・問合せはhttps://www.klingenfuss.org/を参照のこと。価格は送料別。2つを同時注文すると割引となる。
(Klingenfuss Publications)

(左)2022 Super Frequency List on CD (右)2022 Shortwave Frequency Guide 

      

◎Radio Classic Sundayが新年に放送
 オランダのRadio Classic Sundayは2022年1月2・33日に特別放送をRadio PiepzenderのZwolle送信所(出力1kW)より実施する。スケジュールは以下の通り。欧州西部向オランダ語。
 1/2 17:00-02:00 7405 7445
    1/3 02:00-17:00 7425
(Bulgarian DX blog 12/23) URLは https://www.radioclassicsunday.com/。

◎Radio OZ Violaの今後の放送予定
 デンマークRadio OZ Violaのfacebookによれば、同局は3月までのB21シーズンは毎週木曜日の07:00より5980kHzで、毎週土曜日の21:00より6055kHzで放送する予定である。(WWDXC TP 1490)

◎All India Radioが12月31日で全AM放送を廃止!
 ドイツのHansjoerg Biener博士によると、All India Radio(AIR)は2021年12月31日を以てすべてのAM放送を廃止する。聴取者はFM放送または携帯電話で聞くことになる。AM放送は1送信機で200kmの範囲をカバーできるが、FM放送は40-50km程度となるため、サービス範囲は今後限られることになる。また地方のリスナーは必ずしも携帯電話を持っていないので、過去73年続いた放送を聴けなくなる人が少なからず出てくる事が予想される。AIRは世界最大のラジオ放送網を持ちインド全土で420局から23言語・179方言で放送しており、現在の地域カバー率は92%、人口カバー率は99.19%である。(WWDXC TP 1490) 
   英国のMike Cooper氏がNew Sonairの報道として伝えたところによると、インド政府は中波局廃止に伴い116局のFM局を新設すると発表した。内訳は固定局111、移動局5である。移動局はパキスタンとの国境近くのラダック地方に配置される。またインド国内36都市でFM周波数のオークションを実施する。原記事は https://newsonair.com/2021/12/22/govt-to-set-up-116-new-fm-transmitters-in-various-states-across-country-says-ib-minister-anurag-thakur/。(WORIG 12/23) 最近増備した中波用の高出力送信機やDRM送信機はどうするのでしょうか?

◎ロシアに残るAM局Radio Vostok Russii
 ロシアのAnatoly Klepov氏によると、ロシアに残る数少ないAM放送局として有名なRadio Vostok Russiiはハバロフスク地方で765kHzで放送しており、放送時間は06:00-21:00である。出力はKhabarovsk局は20kW、他に同一周波数で9つの5kW送信所がある。URLはhttp://www.vostoknews.ru、http://radiovostok.orgである。(RUSーDX Dec 19 via WWDXC TP 1490) 「Vostok Russii(Восток России)」は「ロシアの東方」という意味。FMの103.7MHzとインターネットでも放送している音楽局です。

◎北朝鮮専門家Arnulf Piontek氏が7月に死去
 ドイツの北朝鮮専門DXerであったArnulf Piontek氏(Berlin在住)が2021年7月に死去していたことがわかった。61歳であった。氏は1978年以来BCLの世界に入り、以降北朝鮮の放送に興味を持ち専門家として周波数や番組内容を調査して発表してきた。(ドイツ Wolfgang Bueschel氏)

Arnulf Piontek氏



◎CRIの「China Plus Radio」が「CGTN Radio」と改名
 China Radio International(CRI)の国際英語放送(英語環球広播)は「China Plus Radio」の名称で放送されてきたが、2021年12月14日、名称を「CGTN Radio」と改めた。同時にスローガンも「Connecting with China and the World」から「Hear the difference」に改められた。これはCGTN TV放送のスローガン「See the difference」に対応したものである。北京送信所から846kHz(10kW、24H)で行われていたCRI英語放送の内容もCGTN Radioの部分が増加した。原記事はhttps://cahcn.github.io/posts/2021-12-17-CGTN-Radio.html。(Cahcn的自留地 12/17)  CGTNはChina Global TV Network(中国国際電視台)の略で、2016年12月31日設立の国際宣伝用TVメディア。



◎広西広播電視台のFM放送・TV放送3波を廃止
 2021年12月25日中国の広西広播電視台は、同局から放送中のFM放送・TV放送3波を2022年1月1日の01:00で廃止すると発表した。廃止されるのはFM放送「旅游広播」(104.0MHz、2013年当時の「民族広播」を改名)、TV放送「公共頻道」及び「科教頻道」(2004年開設)の3波。放送合理化措置の一環で、「旅游広播」の番組の一部は「交通広播」(103.5/104.8MHz)に受継がれる。原記事はhttps: //cahcn.github.io/posts/2021-12-25-Guangxi-Radio-and-Television.html。 (Cahcn的自留地 12/25)

◎オーストラリアAMSAの海上気象放送
 オーストラリアのNick Shape氏によると、AMSA(Australian Maritime Safety Authority)は海上の船舶向に短波等による無線サービスを実施している。その詳細は、https://www.amsa.gov.au/safety-navigation/search-and-rescue/responding-search-and-rescue、周波数等は https://www.amsa.gov.au/safety-navigation/navigation-systems/maritime-safety-information上で公開されている。(WORIG 12/27) AMSAの海上気象放送は西オーストラリア州Wiluna Radio(コールVMW)及びクイーンズランド州Charleville Radio(コールVMC)より以下の周波数及びスケジュールで行われています。モードはSSB。
   Wiluna 現地時間の昼 4419 8113 12362 16528   現地時間の夜  2056 6230 8113 12362
   Charleville   現地時間の昼   4426 8176 12365 16546   現地時間の夜  2201 6507 8176 12365
   昼の放送時間 04:25 05:25 06:25 07:25 08:25
   夜の放送時間   15:25 16:25 17:25 18:25 19:25

◎英国のAM局リスト最新版
 英国の最新版AM局リストが公開されている。http://www.frequencyfinder.org.uk/AM_Stations.pdf。 (Frequency Finder 19.12.2021 via Ydun’s Medium Wave Info via WORIG 12/27WORIG 12/27) 英国+欧州・北アフリカ主要局の長波・中波周波数と番組内容等が記載されています。

◎Delta Radio International周波数変更
 オランダDelta Radio InternationalのKari Kallio氏によると、同局は2022年新年より新周波数7430kHzでの試験送信を開始する。また6020kHzの放送は新送信機より増力して放送する。(WORIG 12/27)

◎HCJB日本語放送で「BCL新年対談」 ~JSWCから新QSLも発行
 HCJB日本語放送では2022年1月1日及び8日(いずれも土曜日)
の2回に わたり、恒例の「BCL新春対談」を放送する。JSWC(日本短波クラブ)の大武逞伯、赤林隆仁両氏の出演で、2021年のBCL界を振り返り2022年 への期待を語る。この番組の受信報告にはJSWCからも特別QSLカードを発行する。特別QSLカードは2022年の新カードで、今までの干支の図柄ではなく秋葉原の風景を扱ったものとなっている。eQSL希望の場合は〈jswcqsl @ live.jp〉へ、紙のQSLカード郵送希望の場合には〒248-8691 鎌倉郵便局私書箱44号 JSWC QSL係に、SASE(84円切手を貼って住所氏名記入の封筒)と手数料として84円切手を1枚同封して受信報告(氏名にはローマ字を併記のこと)を送付する。(JSWC 大武逞伯理事)HCJB日本語放送は毎週土・日の07:30-08:00 15410KHz、再放送20:00-20:30 11905kHzで行われています。

◎DXers Diary Programコンテスト
   KTWRからのDRMモードDX番組「DXersDiary]を制作しているインドのN. Arun Kumar氏によると、同番組では2022年2月6日〆切でコンテストを実施する。コンテストに参加するには毎週日曜日の19:28-19:58に 15200kHzDRMで行われている同番組を聴いて〈dxersdiary @ gmail.com〉宛に受信報告を定例的に送れば良い。コンテストの当選者5名にはスマホ用のDRM受信ソフト”Starwaves#DRM Radio"が当る。(WORIG 12/30)

◎スイスのDAB+化ほぼ完了
 英国のMike Terry氏によると、スイス国内ではイタリア語及びフランス語圏向公共放送もDAB+化され、DAB+の普及率が人口の99%に達した。2020年と 2021年の2年間で、10送信所がDAB+用に新設され、12送信所がDAB+用に改造された。また300m以上の長さの道路トンネル内193カ所で DAB+放送が受信可能となる工事も行った。原記事はhttps://blog.radioreporter.org/switzerland-dab-coverage-further-improved。(WORIG 12/30)

◎2022 Winter SWL Fest もZOOMで開催
 米国のJohn A. Figliozz氏によると、2022年の"第35回 Winter SWL Fest"は来る3月4-5日にZOOM形式で開催される。昨年のZOOM開催が好評だったため更に改善して実施する予定である。参加の要領は1月10日頃にhttp://www.swlfest.com/で発表される。なおフォーラムで発表を希望する場合にはFigliozz氏にメール〈jfiglio1 @ nycap.rr.com〉にて問い合わせて欲しい。(WORIG 12/29)

出典の略称
 
   WORIG : World of Radio io group
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  
   NDXC: Nagoya DXers' Circle  

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