月刊短波2022年9月号(第4版)
編集 赤林隆仁  時間 JST

◎Radio Europeが9月19日に短波放送   4版新規
 ドイツのHansjörg Biener氏によると、オランダのRadio Europeが2022年9月19日00:00-01:00に特別短波放送「pacman show」を6130kHzで放送する。放送は主にオランダ語で、一部英語。受信報告は〈radioeuropa @ hotmail.com〉へ。(WORIG 9/17) この放送はオランダのRadio Pacman International(RPI)が同国Radio EuropeのAlphen aan den Rijn送信所(100W)を借用して放送したもので、受信報告は〈radio.pacman @ hotmail.com〉に送った方が良いようです。RPIは色々なQRP局の放送時間を借用して時々放送を行っています。なお当日00:00前にはRadio Europeの放送が行われていました。

◎World Radio TV Handbook発行継続へ 3版新規   4版追加
 
World Radio TV Handbookの2023年版は例年通り2022年12月に印刷版とオンライン版で発行される予定となった。このほど今まで同書を発行していた英国のWRTH Publications Ltd.からドイツFreisingのRadio Data Center GmbH (RDC)に発行権が譲渡されたためである。RDCの創設者でCEOのGünter Lorenz氏は2022年9月8日の談話で「この本はラジオ聴取者、DXer、プロのラジオ関係者にとって必須の参照資料である」と語った。従来通りの印刷版に加えて今回新たにwebから参照できるオンライン版も発行される。RDCは2012年にラジオ関連産業にデータを配信する目的で設立された。創立者のGünter Lorenz氏はFM放送のリストとしては世界的に有名なFMLISTを1986年より作成しており、2005年にはこれをfmlist.org上でオンライン化して提供し、更に中波・短波のリストMWLISTをこれに追加した。また同社のもう一人のCEOであるOliver Schmidt氏はFMLISTの他「Sender-Tabelle」、「European Radio Guide」を発行しているUKW/TV-Arbeitskreis e.V.の社長である。RDCはWRTHの発行で「ラジオ世界地図の製作者」(cartographers of the global radio landscape)になることを目指している。(Radio Data Center Press Release 9/8) 
   インドのAlokesh Gupta氏によると、RDCはWRTH読者に対して新しいWRTH(特に電子版)のあり方についてのアンケート、「WRTH Survey」を実施している。希望者はhttp://s.surveyplanet.com/o4mnp2q9より参加できる。(WORIG 9/19)    同社のURLはhttp://www.wrth.org、http://www.radiodatacenter.net、Press Releaseはhttps://wrth.org/WRTHcontinuationOfficial.pdfを参照。価格等は不明です。

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◎SIBCが放送開始70周年記念eQSLを発行 3版新規
 
ニュージーランドのBryan Clark氏が、Solomon Islands Broadcasting Corporation (SIBC) の旧職員Martin Hadlow氏より受取ったメールによれば、同局は2022年9月23日に放送開始70周年を迎える。1952年の同日首都HoniaraからVQO局が放送を開始した。これを記念してSIBCでは記念eQSLを発行する。eQSLは中波または短波での受信に対して発行される。受信報告の宛先は 〈sibcnews @ solomon.co.sb〉。(WORIG 9/7) ソロモン諸島は元々英連邦の一員でしたが、最近は中国の影響下で東側の一員となり、米国やオーストラリアとの関係を拒否しています。SIBCの短波の周波数は5020(21:00過ぎに終了)、9545kHz。記念eQSLは9月23日の受信のみに発行されるらしいです。

◎Popshop Radioが9月10日に2回目の高出力放送 2版新規
 
カナダPopshop RadioのTony Pavic氏によると、同局は放送開始2周年記念として来たる2022年9月10日の07:00-08:00、周波数9550kHzでMoosbrunn 送信所より100kWの高出力送信を実施する。これは7月1日に次いで2回目である。送信ビームは北アメリカとなっている。同局は1960~70年代の popsや、それ以前1930~50年代の45/78回転のレコード音楽を専門に流す局で、通常は欧州向にChannel 292、北米向にWRMIより放送を行っている。詳細はhttp://popshopradio.ca/を参照のこと。受信報告は 〈radiopopshop @ gmail.com〉へ。(CIDX Messenger September via WORIG )

◎Radio Congoに50kW新短波送信機導入~6115kHzで放送 2版新規   3版追加
 英国のAlan Pennington氏によれば、コンゴBrazzavilleのDjoué送信所に中国人技術者により2ヵ月をかけて50kW新短波送信機が設置され、 8月30日にTélédiffusion du Congoの総裁も参加して落成式が挙行された。中国の援助で導入され中国人技術者と中国人顧問が重要な役割を果たした。中国人顧問によれば同国にはFM波でカバーできない地域が多数あり、全土をくまなくカバーするには短波放送が必要である、過去に設置された短波送信機は稼働不能となっているが、今回設置された中国製送信機は高音質の放送を全土に届ける事ができると語った。原記事はhttps://www.adiac-congo.com/content/medias-la-teledifusion-du-congo-dotee-dun-nouvel-emetteur-140824。(WORIG 9/1)
    英国のAlan Pennington氏によると、写真上では中国の北京北広電子集団(Beijing BBEF Science & Technology Co., Ltd.)らしきロゴが認められ、設置されたのは同社製SW-50D短波送信機と推測される。(WWDXC TP 1516) SW-50D送信機の詳細はhttps://transmitter168.en.ec21.com/50kW_SW_Transmitter--6297060_6342708.htmlを参照。

中国製新送信機を視察する関係者(上記HPより)


◎Radio Congoの6115kHz復活
 
スペインのManuel Mendez氏によると、コンゴBrazzavilleのRadio Congoが6115kHzで復活している模様である。8月29日にフランス語放送が出ており、03:43にs/offした。信号は微弱であった。(WORIG 8/28)

◎Radio Free Asiaが新QSLカード発行 2版新規
 
Radio Free Asiaは放送開始26周年記念のQSLカードを発行した。同局は放送開始以来中国、北朝鮮、ベトナム、ラオス、ビルマにおいて重要なメディアソースとして活動してきた。このことでこれらの国やアジア諸国一般で公正な情報が伝えられない多数の人々に対して、正しい情報とのギャップを埋める役割を果たしてきた。第80枚目となる新QSLカードは2022年9月~12月中の受信報告に対して発行される。(RFA twitter 9/1) 受信報告は〈qsl @ rfa.org〉またはhttp://techweb.rfa.orgより。(RFA twitter 9/1)

新QSLカード「声なき人々に声を」のスローガン、Washington D.C.の地図と同局の所在地(2025 M St NW #300、ホワイトハウスの北西)が示されている



◎広州海岸電台よりeQSL 2版新規
 
ロシアのIvan Zeleny氏は中国の広州海岸電台(XSQ、12629.25kHz)の気象ファックス受信に対してeQSLを受け取った。受信報告の宛先は〈gzrdoxsq @ 163.net〉である。(RUS-DX #1200 via WWDXC TP 1515)

◎European Private SW stationsの9月版発行 2版新規
 
米国のGlenn Hauser氏によれば、European Private SW stationsの9月版がスペインのDXクラブAERより発行された。https://aer.org.es/wp-content/uploads/2022/09/2022-09-01_173852.pdf。(WORIG 9/2)

◎Tropical Bands Monitorの9月版発行 2版新規
 
米国のGlenn Hauser氏によれば、デンマークAnker Petersen氏発行のTropical Bands Monitor9月版が発行されている。スペインのDXクラブAERのページよりダウンロードできる。https://aer.org.es/wp-content/uploads/2022/09/2022.pdf。(WORIG 9/2)

◎RNZ Pacificが太平洋向短波24時間放送再開   3版追加
 
英国のMike Terry氏がAsia Pacific Reportの報道として伝えたところによると、RNZ Pacificは9月1日より02:00-06:00の太平洋向短波放送を復活させた。この時間帯の放送は2016年より停止されていた。この措置で、地元局が受信できない離島のリスナーは24時間いつでもRNZ Pacificの放送を受信できるようになった。この時間の周波数は02:00からは7245kHz、03:00からは9700kHz、05:00からは 11725kHzとなっている。原記事はhttps://asiapacificreport.nz/2022/09/01/rnz-pacific-resumes-shortwave-analogue-service-to-pacific-region/。(WORIG 8/31)
   米国のStephen Luce氏によると、これは送信機2基での運用が可能となったためだが、新規送信機が稼働するのは2023年中頃とされている。2006年導入の現用Thales社TSW2100D送信機に加えて、1990年導入のThomson社製TR2315送信機を当面修理して1日数時間の運用を行っているものと推測される。(WWDXC TP 1516)
 この時間帯の詳しいスケジュールは以下の通りです。
 月-土曜 01:51-02:55 6135drm 7425am 
 月-土曜 02:56-04:55 9655drm 9700am  
 日曜 03:59-04:58 9700am
    月-土曜日 04:56-05:58 11690drm 11725am
    日曜 04:59-05:58 15720
 
◎令和版新BCLマニュアル発行
 電波新聞社から令和版新BCLマニュアルが2022年8月30日に電子工作マガジン8月号別冊として刊行された。2019年に刊行された令和版BCLマ ニュアルをほぼ全面的に改訂したもので、ページ数も242ページから306ページと大幅に増加している。構成は●巻頭特集(大橋照子氏、尾崎一夫氏らが新 たに執筆して全面改訂)、●序章  歴代ラ製BCLコーナー担当者登録(新規)、●第1章 BCLの楽しみ方、●第2章 電波の知識、●第3章 日本語放送のすべて、●第4章 中波やFMを受信しよう、●第5章 公益・実務無線局とアマチュア無線局、●第6章 最新・受信設備のすべて、●第7章 BCL実践ガイド、●第8章 BCLに便利な機器を自作しよう、●第9章 便利なBCL資料編からなり、各章の記事もほぼ入替えられており、アイテムも多数追加されている。8月20-21日に東京・お台場で開催されたハムフェア では一部が先行販売された。B5版306ページ、税込価格¥2,860。(赤林)




◎ラジオマニア2022発行
 三才ブックスより2022年8月30日、ラジオマニア2022が発行された。例年取り国内局DX中心の内容だが、短波関係の記事も増えている。内容は以下の通り。●巻頭カラー、●特集;  レディオキューブFM三重徹底特集、ステレオFMホームラジオの製作、●第1章  ラジオ番組をもっと楽しもう、●第2章  誰でもできる工作&パワーアップ改造、●第3章  受信に役立つテク&情報、●第4章  ラジオハイパーマニアックス、全国のAM/FM局の情報を網羅し た RADIO-MANIA handbook 2022-2023(112ページ)が付録としてつく。A5版178ページ。価格税込み\1,650。(赤林)


 
◎秋葉原BCLクラブが「ABC50's No.11」を公開
   秋葉原BCLクラブでは、2022年9月1日にBCLファンの情報誌「ABC50's No.11」を公開する。表紙ではレガシー受信機とSDRの新旧が並ぶ静岡県浜松市在住の郷原徹氏の迫力あるシャックを紹介している。内容は・「KBS 京都・滋賀局」ベリカードの思い出、・思い出のQSL(Radio Kiev)、・ベリカードの中の風景④アール・エフ・ラジオ日本・思い出のベリカード、・開局訪問・移動受信の旅2021、・BCL日記 2021年10月~2022年3月、・2021年度下期に開設されたコミュニティエフエム放送局、・総務省におけるコミュニティ放送局 開設時の審査、・Rti、・【実録レポート】Radio Nacional da Amazonia の入感調査、・2022/6/5 フィリピンFM局受信リスト、・BCL歴47年等である。秋葉原BCLクラブホームページ「ABC書店」https://www.abc50s.net/books.htmlから無料でダウンロードできる。印刷版を希望する場合はhttps://www.abc50s.net/shop.htmlを参照して申し込む。投稿・問い合わせ・感想は、https://www.abc50s.net/mail/editor/から送ることができる。(秋葉原 BCLクラブ 伊藤晃氏)



◎占領したMariupolにロシアが次々と放送局を設立
 ロシアは占領したウクライナのMariupolに次々とロシア系放送局を設立している。ロシアはまず統括組織「マリウポリ・ラジオ・TV放送センター」を設立し、その配下に以下の放送局を設立・試験放送を開始している。
 TV局: Channel One, Russia 1 Crimea, Match!, Channel 5, Russia Culture, Russia 24 Crimea, NTV, Karusel他
 ラジオ局: Radio of Russia Crimea(90.4MHz), Radio Mayak(88.0MHZ), Vesti FM(106.9MHz)
(RUS-DX 7/31 via WORIG 7/31) ロシアがウクライナの占領地で次々と放送を開始してゆく模様がRFE/RLによるビデオで紹介されています。https://www.rferl.org/a/russia-ukraine-crimea-radio-jamming/29457799.html。

◎Voice of Hope Africaの現状と新スケジュール
 ザンビアのVoice of Hope Africaは2022年8月7日からの新送信スケジュールを発表した。すべてLusaka送信所からContinental社製100kW送信機と TCI社製Log Periodicアンテナを使用して送信されている。これらの施設はVoice of Hopeを運用するStrategic Communications Group(SCG)が2014年に英国Christian Visionから引き継いだものである。なおSCGはこのところ経済的に苦しく、サンビア及び米国の送信所からの送信を減らし、またイスラエルからの中波放送も中止している。アフリカでは依然として短波ラジオがメディアの中心である、インターネットにアクセスできるのは富裕層に限られている。
新スケジュールの内英語放送は以下の通りである。
   13:00-13:30  9680 11680
   14:00-17:00  9680 11680
   23:00-01:00  6065 9680
   01:00-02:00  4965 6065
   送信所は首都Lusakaの南西30kmの地点(南緯15°32'10.0、東経28°00'17.0)にあり60haの敷地を有している。現在運用されているContinental社製100kW送信機は2基で何れもDRM波も出せるようになっている。第1号機はウガンダ・ケニア以南のアフリカ南部地域用、第2号機はそれ以北のアフリカ北部・西部地域用で、それぞれの方向用の2基のビームアンテナで運用されている。受信報告は〈reports @ voiceofhope.com〉へ。
(DX Fanzine 8/1 via WORIG 8/1)



◎Texas Radio Shortwaveがweb SDRによる受信報告にQSLを発行せず

 米国のTexas Radio Shortwave(TRSW)のProgram ManagerであるTerry Colgan氏は2022年7月1日以降リモートKiwi SDR等のweb SDRによる受信に対してはQSLを発行しないと宣言した。但し7月1日より以前に受け取った受信報告に対しては従来通り発行する。特別な事情でweb SDRでしか受信できない状況の時はその旨を明記すれば考慮することもあるとしている。現在web SDRによる受信にQSLを発行しない局は他に、KVOH、World Music Radio、Radio Nord Revivalがある。(NZDXT August via WORIG 8/2)
 
◎消滅しつつあるカナダの長波NDB
 
カナダのSteve Howe氏によると、カナダでは以下の長波NDB局の廃局が決まっている。
 2022年12月29日廃局--201 YIF Saint-Augustin QC、215 ZAB Edmonton AB、230 QB Quebec QC、248 QL Lethbridge AB、260 ZXS Prince George BC、263 ZQT Thunder Bay ON、266 ZMM Montreal/Mirabel QC、272 ZMR Montreal/Mirabel QC、272 XS Prince George BC、287 ZWG Winnipeg MB、292 ZET Edmonton AB、308 ZZD Edmonton AB、317 ZMX Montreal/Mirabel QC、336 BV Quebec QC、336 LF Winnipeg MB、338 ZEM Eastmain QC、368 ZYZ Toronto O、375 BM Winnipeg MB、376 YAG Fort Frances ON
 2023年4月20日廃局--224 DN Dauphin MB、248 WG Winnipeg MB、335 YLD Chapleau ON、368 VX Dafoe SK
(CIDX Messenger August via WORIG 8/2)

◎サラワクでは依然として短波が必要
 Borneo Post紙によると、Radio Television Malaysia (RTM)-SarawakのChief Assistant DirectorであるMarrill Chunggat氏は「サラワクでは内陸部にデジタルアクセスが困難な地域があり、そのような場所では短波放送及びFM放送が大衆に情報を届ける上で重要な役割を果たしている」と語った。特にMiri地域ではRTMのKajan送信所から短波放送を受信して再送信しており同地域における短波放送は必要不可欠であるとしている。原記事はhttps://www.theborneopost.com/2022/08/01/radio-broadcasting-still-crucial-in-sarawak/。(Southgate Amateur Radio Club via WORIG 8/13)

◎イタリアDX界の大物Roberto Scaglione氏急死
 イタリアのAndrea Lawendel氏が現地ネットメディア等の報道として伝えたところによると、イタリアDX界の大物Roberto Scaglione氏が8月1日にシチリア島の自宅で心臓発作により急死した。55歳であった。氏はシシリア島南部のAgrigento近くの Sciaccaの出身で、イタリアのBCL情報誌「BCLNEWS」を創刊し自ら編集長を務めていた。またAWR-Europeのイタリア語DX番組 「Obiettivo DX」にホストとして毎回出演していた。死亡記事はhttps://palermolive.it/morto-roberto-scaglione- teleone/を参照のこと。(WORIG 8/2)

◎Tonga Broadcasting Commissionの中波用アンテナを更新
 Tonga Broadcasting Commissionは1017kHz用の中波アンテナを日本の援助で更新した。これは自然災害の予報をいち早く国民に伝えて避難を促すシステム構築の一環である。(ADXN August via WORIG 8/3)

webキャストも行われているがかなり音質が悪い状況


◎チェコのTopolná長波送信所解体
 英国のMike Terry氏がIRTS Radio News Bulletinの報道として伝えたところによると、1923年開設以来世界で最も長い年月にわたり長波の放送電波を送信してきたチェコのTopolná 送信所が 2022年7月28日解体され、270m高のアンテナマストが消滅した。チェコ上院の安全保障委員会はこの送信所を非常時のために維持することを求め、またチェコ文化省は文化遺産として保存することを求めていた。解体理由は維持・保存する費用が高額になるためとされている。地元でも保存を求める声が多かっ たが、突然の解体はTopolná市長にも、近隣住民にも知らされていなかった。(WORIG 8/4)

◎スペインでも中波局の削減進む
 https://blog.radioreporter.org/によると、スペインでもAM放送削減の動きは盛んで、高価となるAM・FM併用を避け てFMのみに切り換えてしまうAM局も増えている。特にウクライナ戦争で電力コストが高騰した2022年は送信出力を下げて運用するAM局が出るだけでな く、AM波の廃止も相次いでいる。(WORIG 8/4)

◎スペインは電力削減のためにDAB化?

 英国のMike Terry氏が、blog.radioreporter.orgの情報として伝えたところによると、スペインValencia地域を本拠とする政党 Compromís党はスペイン政府に対して、電力削減を目的として現行のFM放送を廃止してDABに切り換えることを要求した。同党はスイス、ノルウェーの例からDABに切り換えれば電力コストを90%削減できるとしている。その第1段階としてFM放送より更に電力を消費するAM放送から手をつけるべきとしている。Radio Nacional de Españaが送信所の維持ために2021年度に使った費用はAM局が682万ユーロ、FM局が629万ユーロだったからである。
 FM放送の廃止、DABへの切換は長い年月をかけて慎重に行うべきであり、冬の間だけ短期間問題となる電力コストの削減と直結して考えるべきではない。計画を誤るとラジオ聴取者を失ってしまうからである。スイスは小国でラジオ局は公営・民営を合わせても全国で200しかない。何年もデジタルラジオの広告キャンペーンを行って切換準備を行った結果DAB化に成功し、現在FM放送のみを聴く人の割合は14%程度となった。ノルウェーは公共ラジオ放送(アナログネットワークの維持が財政的に困難となったため)のみDAB化を行い、民間放送やコミュニティ放送は現在でもFMで放送している。DAB化から5年経ったがラジオを聴かなくなった人が増え、聴取者数がDAB化以前より減少している。一方スペインには163の中波送信所(内103はRNE)、 6,000以上のFM送信所(民間放送局は約2,500)がある。しかもFM送信所の内1,000は無免許送信である。DAB放送はマドリッド、バルセロナ他数都市に限られている。また無許可で他方式のデジタル放送を行っている局もあるという実情で、簡単にDAB化が進まない状況である。(WORIG 8/4)

◎ノルウェーイRadio Northern Star再免許
 英国のMike Terry氏が、ノルウェーイRadio Northern StarのSvenn Martinsen氏による情報として伝えたところによると、同局は放送免許が切れたため2021年12月15日以来放送を行っていない。最近になって 630、1314、1611、5895kHzでの放送が認可され送信を再開できる目処が立った。1611kHzについてはITUによる周波数整理の結果、 欧州では当局とバチカンのみにアサインされており、それ以外で1611kHzを使用することは違法となった。Radio Northern Starではデジタル放送の免許も申請する予定である。欧州では自由に放送する海賊局・違法局が増えているがRadio Northern Starはこれらの傾向に反対である。(WORIG 8/4)

◎Radio Pakistan全国で24時間放送へ
  英国のMike Terry氏がアジア放送連合の発表として伝えたところによると、Radio Pakistanを統括するPakistan Broadcasting CorporationのSohail Ali Khan会長は、2022年7月29日Lahoreで行われた会議で、Radio Pakistanは良好に全土で受信できるように送信機の入替を進めており24時間放送を実施すると語った。(WORIG 8/5) Radio Pakistan国内向放送は高出力中波放送を中心に行われており、放送時間は現地時間07:00-23:10ないしは24:00でした。 



◎7月現在聞こえるウクライナの中波放送
 Ukrainian Radioの中波放送は2022年7月現在次の5波が受信されている。但し873kHzの送信所はロシア軍が占領しつつあるドンバス地区の近くにあるため不安定である。
 657kHz Chemivtsi (Chemivtsi oblast) 25 kW
 873kHz Chasiv Yar (Donetsk oblast) 25 kW
 1278kHz Kurisvoa (Odessa oblast) 100 kW
 1386kHz Lithuania中継 07:00頃
 1404kHz Izmail (Odessa oblast) 10 KW
(BDXC Communication August via WORIG 8/6)

◎オーストラリアのQRP短波局
 2022年7月現在のオーストラリアQRP局で実際に受信された局は以下の通りである。
 2310kHz  Shortwave Australia, Bendigo, VIC  音楽 // 4835kHz
    2325kHz  Wee Waa, NSW  ID未確認、Peter Tate氏に免許されている、ダンス音楽
 2368.5kHz  Radio Symban, Sydney, NSW  ギリシア音楽//1692kHz
 3210kHz  Unique Radio, Manila, NSW  (5035kHzの場合あり)
 4835kHz  Shortwave Australia, Bendigo, VIC 音楽// 2310
 5035kHz  Unique Radio, Manilla, NSW  (3210kHzの場合あり)
 5045KHz  Bay Island Radio, Macleay Island, QLD  音楽
 5055kHz  4KZ Innisfail, QLD  //中波531kHz (1kW)
(BDXC Communication August via WORIG 8/6)

◎Radio For Peace Internationalスケジュール変更
 フランスのRadio For Peace InternationalはAuros送信所(ボルドーの南西40km)からのスケジュールを一部変更した。新スケジュールは以下の通り。出力は1kW、送信方向45°、中東向、フランス語。
     18:00-20:00 21565 (変更なし)
  18:00-08:00 17520 (変更なし)
     00:00-08:00 11830 (01:00-07:00 11770より変更)
     03:00-05:00 12005 (変更なし)
     03:00-09:00 7290 (変更なし)
(Bulgarian DX blog 8/7)

◎Voice of Nigeriaが2ヵ月以上送信停止
 英国のDave Kenny氏によると、Voice of Nigeriaは5月中旬以来15:00-20:00、01:00-06:00の放送で7255、9690、11770、15120kHzのどの周波数でも確認されていない。多分使用していた送信機が故障したものを思われる。この局では過去にも同様な長期間の送信停止が発生しているので、その内に回復してくるものと期待される。ドイツのWolfgang Bueschel氏によれば、スイスのArete & Cocchi 'Ampegon Power Electronics'がAbuja送信所の3基の送信機とアンテナの保守を行っている筈なので部品が届けばまた出てくるであろう。(WWDXC TP 1513)

◎1557kHzでオランダ局Radio Pravdaが放送開始 ~Radio Lentaと同一局

 英国のAlan Pennington氏によると、リトアニアのSitkunai送信所から1557kHzでオランダのRadio Pravdaが8月5日より放送を開始したことが分かった。この放送は別名を「Nasha Lenta」(私たちの絆)といい、私的な基金によりロシア・ベラルシ向に正しい情報をロシア語で届けることを目的としている。番組はオランダ国内で同国で認められた基準で制作・編集されたものが送信所に送られている。リトアニア当局は送信の権利を与えているのみである。番組内容にはどの国の政府も関与しておらず、検閲も受けていない。
 Sitkunai送信所に新たに設置された1557kHzの送信機はオランダTrintelhaven送信所より1395kHzで英国向に放送していた Big Lが使用していたNautel社製RX50(50kW)である。この送信機はその後1008kHzでGroot Nieuws Radioの放送に転用されていたが同局の放送も終了した後はオランダでそのままになっていた。これを放送技術者のPeter Chicago氏が1557kHzで50kWのフル出力が出るように復活させ、更に適切なアンテナも設計してSitkunai送信所に設置した。 1557kHzの信号は、夜間には欧州全土で受信でき、ロシアのサンクトペテルブルク、モスクワ、ミンスクなどの都市では夜間に強い信号強度となる。またウクライナの全領土もカバーしている。信号は北極圏にあるロシアとノルウェーの国境付近や約1,500km離れたロシア・ノボシビルスクでも受信されている。原資料(https://radiovisie.eu/nederlandse-radio-pravda-gestart-op-am-vanuit-litouwen/。(WORIG 8/10) Radio Pravdaの放送時間はロシアの夕刻時間に合わせた02:00-06:00とのことです。

◎コンゴのRadio Kahuziが停波中 ~送信再開か? 2版追加
 米国のDan Robinson氏によると、コンゴBukavuから短波6210kHzで放送していたキリスト教布教局Radio Kahuziが停波している。理由は運用資金難の模様で、経営陣の一人Kathy McDonald氏によると、新たな資金源を見つけて放送を復活させるにはかなりの時間を必要とするとのことである。(WORIG 8/9)
 米国のRay Robinson氏によると、コンゴ民主共和国のキリスト教布教局Radio Kahuziは、諸般の事情から短波送信を停止していたが、03:00前後に時々聞こえるようになった。局長のRichard ・Kathy McDonald夫妻によると、数々の困難があるが、神がおそばにいるお陰で信号が出ることがあるそうだ。(WWDXC TP 1515)

◎FEBC Radio Teosのスケジュール
 FEBC Radio Teosのスケジュールは以下の通り。周波数は9920kHz、フィリピンBocaue送信所、100kW、323°。
 月曜 00:00-00:30 00:45-01:00 ロシア語
    月曜 00:30-00:45 ウクライナ語
 放送中では01:00-02:00 11650kHzと誤った周波数・時間がアナウンスされている。
(Bulgarian DX blog 8/15)

◎IRCA Reprintリスト第2版発行
 米国のInternational Radio Club(IRCA)のNick Hall-Patch氏によれば、同クラブは過去の会誌に掲載した1000以上のアンテナ、電波伝搬、受信機、アクセサリ-、中波DX一般の記事 (Reprint)を希望者に無料提供している。このほど2022年6月22日にアップデートした第2版のReprinのリストを公開した。2021年末までの受信成果も反映されている。https://www.ircaonline.org/editor_upload/File/reprints/irca-reprint-index.pdfよりダウンロードでき、希望記事をクリックすることで、自動的にIRCAのサイトからpdf形式のものを入手できる。2版で新たに付け加えられたアイテムには「NEW」のマークが付けられている。(WORIG 8/17)

◎HAARPを8月27日に公開
 英国のMike Terry氏によると、アラスカのHAARP(High-frequency Active Auroral Research Program)はGorokaにある施設を2022年8月27日に公開する。科学者がどのようにして地球の電離層を研究しているかを知ってもうらうことが目的で、公開は90分のツアー形式で同日の現地時間9~15時に実施される。現在のHAARPは2015年8月に米国空軍よりアラスカ大学 Fairbanks校が設備を買い取り電波観測施設として運用している。見学では制御室、科学の歴史展示、発電機室、アンテナアレーと高出力送信機、対空 レーダー、イオンゾンデ、Riometer(宇宙雑音の測定用)、オプティカルドーム等を見ることができる。詳細は https://haarp.gi.alaska.edu/2022openhouseを参照のこと。見学は無料だが予約が必要である。(WORIG 8/19)



◎Eton Elite Satelliteに初期不良発生  3版追加
 米国のDan Robinson氏によると、Eton社のハイエンドBCLラジオの新製品Eton Elite Satelliteが8月より米国で発売された。オンライン販売店Universal Radio社が8月18日に公表したところによると、同社でのテストでは品質上の問題が発生したためEton社と協議の上で解決するまで出荷を見合わせているとのことである。同機は米国のBCLからはハイエンド機種E1の後継機として期待されていた。最初の購入者からはHD受信モード(米国で行われているデジタルラジオ放送の方式)にするとロックアップしてしまう、ロッドアンテナが外れてしまう等の指摘がされていた。(WORIG 8/18) 
   Dan Robinson氏によると、かなりの数の問題点や、マニュアルの記載間違いがあり、現状では$600~700を支払うには値しない。9月までに気づいた問題点をhttps://youtu.be/5tNZSFrNIbwにまとめた。(WORIG 9/8) US$599.99で販売されています。



◎ロシアの海賊局周波数変更に
 ロシアで海賊局が使用していた3940kHzは、西側の放送局が正式登録して使うことになったため、この周波数で放送していた「Bukhty svobodnykh voln」(Бухта свободных волн:「自由電波湾」の意味)は、中継している「Radio pyati uglov](Радио Пять углов:St.Petersuburgにある通りの名前)とともに短波の周波数を近々に変更せざるを得なくなった。中波の1575kHzは変更しない。多分同時にFMの周波数も変更することになる。その準備として3MHz付近に電波を出す実験を8月28日に実施する。実際に周波数が変わるのは実際に3940kHzに放送が出てくると見られる10-11月頃である。詳細は決まり次第http://id043199.myrh.ru/上で発表される。 (RUS-DX 8/21 via WORIG 8/21)  3940kHzにはオランダのMike Radioが1kWで24時間放送を行うと登録しています。

◎ロシアがRadio Swedenのwebページをブロック
 ロシア政府は8月16日よりRadio Swedenのwebサイト閲覧をブロックした。同局のCEOによればロシアのブロックは以前にも行われたことがあり、予測もされていたことであったという。(RUS-DX 8/21 via WORIG 8/21) 

◎WRMIの8月15日以降の送信計画
 イタリアのNino Marabello氏によると、米国WRMIは8月15日以降の送信計画を発表した。 https://docs.google.com/spreadsheets/d/13Hra1coQGQAKDzn8QGeAqPuXbvFsn7umGzESGJQUx5k/edit#gid=0より参照することができる。

◎KTWR「フレンドシップラジオ」9月はタシケントから送信
 KTWRの日本語放送「フレンドシップラジオ」は送信機TX7の故障により7月10日より短波送信(100kW、345º)が途絶えていたが、修理復旧の目処が立たないため8月いっぱいは休止し、9月4日からはTashkent送信所より同一時刻・同一周波数(日曜21:15-21:45 9380kHz 100kW 66°)で放送することになった。但しこの放送は9月中の4回のみの予定である。(KTWR フレンドシップラジオ 8/21)  
 インドのAlokesh Gupta氏によると、現在KTWRで稼働中なのはTX5~7の3基で、その内訳は以下の通りである。TX5  HCJB製 HC100 100kW、TX6  Thomson社製 TSW2250D 250kW、TX7  Thomson社製 TSW2250D 250kW。(WORIG 8/21)
   ドイツのKai Ludwig氏によると、同局のTX1、TX2は既に撤去されている。TX3、TX4はHarris社製SW100(100kW)であり、これはKVOH に譲渡されている。またTX6、TX7はオーストラリアの旧Darwin送信所から移設されたものである。(WORIG 8/22)

◎RMCが長波で試験送信?
 mediumwave.infoのRaphael Cockx氏によると、RMCが廃止した筈の長波216kHz(フランスRoumoules送信所)から放送を流しているのを2022年8月13日に確認した。試験送信か?(WWDXC TP 1514)
 フランスのChristian Ghibaudo氏によると、数ヶ月前の地元TV局ではRoumoules送信所の長波用アンテナが撤去されるとの報道があった。(WORIG 8/23) アンテナ撤去前の「最後のお別れ放送」?216kHzの送信機・アンテナはフランスの標準電波局がデジタル信号による時報用に使用中の筈ですが。

◎All India RadioのB22スケジュール発表 ~実スケジュールも追加 2版追加
 インドのJose Jacob氏によると、All India RadioのExternal ServiceはB22スケジュールを発行した。https://prasarbharati.gov.in/wp-content/uploads /2022/08/External-Services-.pdf。なお国内局(中波・FM)の周波数表はhttps://prasarbharati.gov.in/radio-network/で参照できる。(WWDXC TP 1514)
 インドのJose Jacob氏によると、All India Radio External Serviceのモニター済実スケジュールをhttps://qsl.net/vu2jos/es/time.htmに掲載している。同局が公式に発表している上記スケジュールとは異なる点がある。(WORIG 9/1)

◎Radio Romania InternationalのTiganesti送信所のトラブル収束

 ドイツのAlexander Busneag氏によると、ルーマニアのTiganesti送信所の第1号送信機は8月17日に修理が完了し、8月18日には7375、9850kHzで Radio Romania Internationalの放送が復活した。同送信所には予備機として第3号送信機もあるが、これは他の送信機が故障した時の「部品取り」用のため、代替送信には使われなかったものと思われる。(WWDXC TP 1514) 同送信所には2008年導入のContinental社製250kW短波送信機419Gが3基稼働しています。

◎ルーマニアGalbeni送信所の2号機が停止
 英国のAlan Holder氏によると、8月30日にルーマニアGalbeni送信所の第2号機が停止した模様で02:00-05:00の11975kHzに行われるRadio Romania Internationalの英語放送は当日以降受信されていない。定期メンテナンスの可能性もあるが故障の可能性もある。第1号機からの9500kHzは従来通り受信できている。(WORIG 8/30) Galbeni送信所では2007年に導入したContinental社製419G・250kW送信機が2基稼働中です。

◎Voice of Greece短波最終日の放送録音
 英国のRichard Langley氏によると、2022年6月16日00:00(9420kHz、Alvis送信所)に録音されたVoice of Greece最後の短波放送の録音(2時間)が公開された。
 https://archive.org/details/voice-of-greece-9.420-mhz-15-june- 2022-1500-utc、https://shortwavearchive.com/archive/voice-of-greece-final-transmission-june-15-2022。(WORIG 8/23)

◎USAGMのSao Tome中継局中波ビーム送信に戻る
 米国のBenj. F. Dawson III氏によると、USAGMのSao Tome中継局の中波1530kHz(600kW)は試行の結果、元通りのビーム送信(北西-南東向)に戻った。同送信所は中波鉄塔の取替のため一時無指向性送信にしていた。(WORIG 8/24)  投稿者は多分工事を施工したHatfield & Dawson Consulting Engineersの代表者。南東方向にあるアフリカ大陸に効率よく電波を届けるためでしょう。

◎KNLS周波数変更
 KNLSは8月24日より、中国語放送の送信方向や周波数を一部変更した。新スケジュールは以下の通り。
 22:00-23:00 7395 100kW/315° TX#2  300° より変更
 23:00-24:00 7395 100kW/315° TX#1  7355kHzより変更
(Bulgarian DX blog 8/25)

◎Pacific Asian Logの最新版発行
 オーストラリアのBruce Portzer氏によると、同氏編集によるPacific Asian Log(PAL)の2022年8月最新版が発行された。アジア・太平洋地域の中波・短波局を網羅したものである。 https://www.radioheritage.com/のページ内に表示されるダウンロードボタンをクリックすることでダウンロードできる。 2001年の創刊以来発行が続けられており、最新版では50ヵ国約5000波の周波数・コールサイン・所在地・出力・ネットワーク系列・番組内容・その他の情報が掲載されている。(WORIG 8/27)  74ページ、webサイト・インターネットオーディオへのリンクも掲載されています。

◎Radio Pravda dlja RossiiのMoosbrunn中継停止か
 8月16日以降Radio Pravda dlja RossiiのMoosbrunn中継ロシア語放送(水・金・日 00:00-01:00 13600kHz)が出ていない。送信がキャンセルされたものと思われる。(Bulgarian DX blog 8/28)

◎韓国の「希望の声」時報が「霧笛」に
 
米国のRon Howard氏によると、韓国の対北放送「希望の声」が正時の信号音に船の「霧笛」の音を使い始めた。18:00、22:00、23:00、00:00などに確認できている。(WORIG 8/29)
 
◎Radio PowerRumpelのスケジュール
 ロシアのAnatoly Klepov氏によると、ドイツのRadio PowerRumpelの9月スケジュールは以下の通りである。送信はドイツChannel 292より行われる。
 9/12  9/17 03:00-04:00 6070
    9/12 9/17 04:00-05:00 3955
 なおhttps://radiodxfreunde.de/remoteradio-de/?scs=2上で同時放送される。受信報告は〈adiopr @ partyheld.de〉に。
(RUS-DX 8/29 via WORIG 8/29)

◎米国で増加するLPFM局
   Radio Magazineの報道によると、欧州ではFMも削減対象とされているが、米国ではFM局が小電力のLPFM(Low Power FM)に移行する動きがある。LPFMはFCCにより2000年に新設されたカテゴリーで、非商業、教育、公共安全、交通を目的とする局に割り当てられる。電力は100W以下とされており、ラジオ局は自前の送信機を持つことができ、インターネットや大きなメディアグループから独立した放送を行うことがで きる。近年このLPFMの免許取得が増加している。100Wの出力でカバーできるのは10-25kmだが、費用も2000~5000ドル程度で済む。電力はディーゼル発電等により自前で調達可能なため、サイクロンなどの自然災害時等に電力やインターネットが遮断されても重要な情報を伝え続けられるという利点もある。大ネットワークにとっては、各地のリスナーが地元の情報を細かく伝えるLPFM局にダイアルを合わせてしまうリスクが生じることになる。 (RUS-DX 8/29 via WORIG 8/29) 日本のコミュニティFMと似ていますが、日本では最大20Wが原則となっています。


出典の略称
 
   WORIG : World of Radio io group
   WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews  
   HCDX: Hard-Core-DX  
   JSWC: Japan Shortwave Club  
   NDXC: Nagoya DXers' Circle    

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2013年6月7日にBBC第一放送ニューススタジオを訪問されたエリザベス女王
2022年7月初旬サービス開始直後に発行されたBBC World ServiceのeQSL
JSWC「SW DX Guide」2022年8月号の表紙も飾った