月刊短波2023年9月号(第3版)
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎RNEIより日本向特別放送 ~9月30日 3版新規
Radio Northen Europe
International(RNEI)は2023年9月30日(土)の18:25-18:55に9900kHz(台湾褒忠送信所、100kW、45°、仲介はEncompass社)で日本向特別放送を実施する。今回は#45でアイスランド、フィンランド、スウェーデン、日本、英国の歌で、最後のEDMの歌に、MSFKとEasy
DRFのデジタル信号が重ねて発信される。(RNEI)
◎大西洋横断ミニヨットレース「la
Boulangère」向短波放送 3版新規
フランスのChristian
Ghibaudo氏によると、9月24日よりフランスのLes Sables
d'Olonneを出向して、Guadeloupeをゴールとして行われる大西洋横断ミニヨットレース「la
Boulangère」向特別気象短波放送が同日よりTDF Issoudun送信所より以下のスケジュールで実施される。
00:00-01:00
5975 6100 13735 15300 9/25より
(WORIG 9/12)
◎Radio
Deltaが送信設備改善 ~9/22に試験送信 3版新規
フィンランドのKari
Kallio氏によると、オランダのRadio
Deltaはこのほど数週間かけて新しい送信設備を改善し、新しく25mbの波を出すことになった。局では2023年9月22日(金)に12075及び12095kHzで試験送信を行う。北欧方面での受信の際のプラットフォーム周波数になることを期待している。(WORIG
9/18) 8月にも試験送信を行った模様です。時間は不明。
◎スウェーデンHörbyから記念放送 2版新規
かつて「無線の中心」であったスウェーデンのHörbyが、電波上の重要拠点として復活する時が来た。無線愛好家団体Hörby
Radio Associationは当局から「Veteran Sound
Day」の一環として2023年8月27日~9月9日に中波1179kHzで放送を行う認可を得た。コールサイン及び局名は「SBH Hörby
Radioförening」で、かつてHörbyにあったラジオ局が使用してものと同じである。この放送局は5km離れたKarlsfältに送信所があり、1928-1937年に10kWで中波放送を行っていた。Hörbyにはその後の1952-2010年にはRadio
Swedenの短波送信施設が設置され、まさに「無線の中心」であった。今回の記念放送は日中の送信範囲は限られているが、夕方~朝方は遠方まで届くことが期待される。この周波数を使用しているにはルーマニアのGalbeni局(200kW)のみである。受信報告は<lysnarrapport
@ veteranljuddagen.se>へ、Hörby Radio
AssociationのURLはhttp://www.horbyradioforening.seである。
Hörby Radio Associationの旧型中波送信機(同HPより)
◎Tropical Bands
Monitor update Sept 1公開 2版新規
米国Glenn
Hauser氏によると、DSWCIよりTropical Bands Monitor update Sept
1が公開された。http://www.dswci.org/tbmonitor/2023.pdfよりダウンロードできる。(WORIG 9/1)
停止は3915 BBC-Kranji(シンガポール)、4905 Radio Relogio Federal(ブラジル)、4940
海峡之声(中国)、5040 Radio Habana Cuba(キューバ)、5085 WTWW(米国)、新規・復活は2325/4970 Radio
567(オーストラリア)、4820 Radio Senda Cristiana(ペルー)、4824.6 La Voz del
Selva(ペルー)、4940 Estación 4940(コロンビア)、4960 VOA-São Tomé(サントメ)、5035 Rádio
Educação Rural(ブラジル)、5130 Radio Sadaye Zindagi(キルギス)。
◎HCJB日本語放送ハムフェア2023特集第3回目も放送 2版新規
HCJB日本語放送はハムフェア2023特集第3回目の放送を2023年9月10日(日)に行うと発表した。07:30-08:00
15400 再放送 20:00-20:30 15460。(赤林)
◎ラジオマニア2023発行
三才ブックスより、「ラジオマニア2023」が2023年8月29日発行された。主として国内のAM/FMファン向だが、短波ファン向の記事も掲載している。今年のスローガンは「電波もradikoもとことん楽しむ!」。内容は以下の通り、●巻頭カラー:ラジオマニアニュース、WR-304徹底使用レポート、国内マイナーメーカーカタログ、短波ラジオ5機種徹底比較使用レポート、30機種ラジオプレゼント、●第1章 ラジオ番組をもっと楽しもう!:発掘コミュニティFMおもしろ番組8選、コミュニティFM事件簿、radiokoで聴きたい各局イチ押しプログラム!、●第2章 注目の受信機材レポート:都心で8素子FMアンテナ+ローテーター設置レポート、米国のラジオGP7/SSB使用レポート、SKYWAVE
SSB2の全貌、外部アンテナ導入のすすめ、FM用アンテナAF-1-SPの実力をチェックした!、●第3章 受信に役立つ情報&テクニック:最強の「岬受信地」で遠距離受信にチャレンジ!、ダイバーシティー受信の実用性を調査してみた!、2023年版短波BCLの最新動向、目指せ100局限界受信チャレンジ、●第4章 ラジオハイパーマニアックス:ラジオファンのための総務省ホームページ活用マニュアル、書籍「教養としてのラジオ用語辞典」先行公開!、ラジオ局超ローカルニュース、ラジオ番組アーカイブ。例年通り、受信報告フォーマット、コミュニティー局を含む国内全局放送局データ、全国AM周波数リスト、全国FM周波数リスト、全国ラジオ局送信所リストを掲載した●「RADIO-MANIA
handbook
2023-2024」が特別付録としてついてくる。A5版178ページ、価格は税込\1,760。アマゾン、ヨドバシより送料無料で注文可能。(赤林)
◎BCLファンの情報誌「ABC50's No.13」発行
秋葉原BCLクラブよりBCLファンの情報誌「ABC50's
No.13」発行され、オンライン版が無料公開された。今号の表紙「ご自慢のシャックや受信機」は神奈川県在住のJL1MWI/水内正浩氏のシャックである。内容は以下の通り。
●ヨーロッパ私営短波放送局のベリカード、●ベリカードの中の風景⑥、●朝鮮の声、●BCL旅日記2022年7月~2023年3月、●アンテナ用電線比較、●同調型シールドループの実験、●近況報告(と称するお詫び)、●会員からのお便り、●国会図書館に納本しました!
体裁はA4版46ページ。オンライン版はhttps://www.abc50s.net/books.htmlの「ABC書店」より、印刷版は有料でhttps://abc50s.net/shop.htmlの「ABC売店」より購入できる。(秋葉原BCLクラブ 伊藤晃氏)読み応え十分でマニアックな情報誌です。
No.13の表紙は水内正浩氏
◎Fair Radio
Salesが閉店に ~閉店セール開催
米国のPeter Laws氏によると、同国の伝統ある軍用中古無線機器販売店Fair Radio
Salesが2023年8月3日に閉店を発表した。同店はオハイオ州Limaに1947年開店した軍用中古無線機器の老舗である。同店のHP(https://www.fairradio.com/)には以下の文章が掲載された。
軍用中古無線ビジネスに50年以上携わってきたが、ついに引退し、ビジネスを閉じる時が来た。現在3万平方フィートの売場にある電子部品、機器、マニュアル、真空管を今後数ヶ月で安価処分するので、是非ご来店を願いたい。1つでも良いし、トラック1台分をお買い求めになっても自由です。(WORIG
8/8)
Ohio州Limaの店舗とその内部(Fair Radio Sales HPより)
◎南極局LRA36の政治的意義
英国のMike Cooper氏がBBC
Monitoringの報道として伝えたところによると、南極のアルゼンチンEsperanza基地からの放送「LRA36 Archangel San
Gabriel」は1979年以来短波で放送していたが、このほど設備を追加してFM放送用の強力な送信機を設置した。このFM放送は40km離れたPetrel基地でも良好に受信できる。この改修の更なる目的は、Esperanza基地近くの海峡を通過する外国の大型観光船の乗客に対してアルゼンチンによるFalkland諸島(アルゼンチン名Malvinas諸島、英国との間で戦争となり現在英国領)、南極大陸の領有権をアピールすることにもあり、今後領有権主張を盛り込んだ番組が制作・放送されることになる。なおこれはアルゼンチンのTelam
Newsの報道を引用して伝えたものである。元記事はhttps://www.telam.com.ar/notas/202307/635369-radio-antartida-soberania-identidad-inclusion.html。(WORIG
8/3) 「夢の南極局」もきな臭くなってきましたね。
◎ニジェールでRFIとFrance24の放送が途絶
ニジュールでは新ロシア派のクーデターにより同国内で中継されていたRFIとFrance24の放送が途絶された。フランスのメディア団体France
Media
Mondeはこの措置に対して「違法で言論の自由を奪う」として反発している。同国内でRFIは7つのFM中継局からフランス語・ハウサ語・フルフルデ語で放送を行っていた。2022年の調査によれば同国でのラジオ聴取率は18%(190万人)で、RFIはオピニオンリーダの間で最も良く聞かれていた。現在ニジェールの人々は衛星放送、短波放送(RFIのみ)、YouTube、インターネット、携帯アプリでRFI、France24の放送にアクセスすることができる。(WORIG
8/3) アフリカではこういう国が増えてきており、短波放送がこのような場合に重要な役割を果たします。
◎SLBC国際中波放送改変 ~インドのリスナーの要望で
Sri Lanka Broadcasting
Corporation(SLBC)の国際放送はPuttalam送信所(旧AWR)から873kHzで行われているタミル語放送の放送時間を2倍に伸ばして10:30-12:30にした。これはインドBengaluruに多数いるリスナーからの要望に応えたものである。更にTrincomalee送信所(旧DW)から行われている1548kHzの放送のDRM化も発表した。詳細はhttps://radioinfo.asia/news/sri-lanka-broadcasting-corporation-goes-drm-following-indian-listeners-request/
参照のこと。(NZ DX Times August via WORIG 8/3)
◎オーストラリアのStation
Xが復活
2023年7月3日、5045kHzでオーストラリアのStationX(在NSW州Wee Waa)が復活しているのが確認された。同一周波数のRadio
Bay Islandの混信している。社長のPeter Tate氏は4970kHzのRadio 567の放送免許も最近獲得した。(NZ DX Times
August via WORIG 8/3)
◎マダガスカルMGLOBはリモートSDRでの受信を確認せず
ニュージーランドのBryan
Clark氏がマダガスカルの送信所を管理するMGLOBから受け取ったメールによると、同局はリモートSDR受信機による受信報告の確認を行っていない。理由は送信所近隣のリモートSDRでは誰もが簡単に受信でき、受信品質をチェックする必要ないからである。現在自分の住所に存在する自分の固定受信機で受信した報告に対してのみ確認を行っている。(NZ
DX Times August via WORIG 8/3)
◎アイルランドRTEの252kHz長波鉄塔除去
英国のConor
Burns氏によると、アイルランドRTEの長波放送252kHzに使用されていた(その以前はAtlantic
252が使用していた)アンテナ鉄塔が2023年7月25日、27日に破壊除去された。その様子はhttps://www.meathchronicle.ie/2023/07/27/video-going-going-gone-old-atlantic-252-mast-in-moynalvey-comes-down/で報道されている。(WWDXC
TP 1550)
◎USAGMクウェート中継局からのRadio Sawaが終了?
ブルガリアのRumen Pankov氏によると、2023年8月1日以降USAGM Kuwait中継局から1548kHzで行われているRadio Sawaの放送が受信されていない。(WORIG 8/5)
ウクライナのAlex
Miatlikov氏によると、Radio Sawaがずっと使用していた1548kHz現在01:30-08:30にRadio
Fardaが使用している。(HCDX 8/5-6 via WWDXC TP 1551) 残っているRadio
SawaのAM放送はこれだけで出力600kWで24時間放送されていました。オンライン放送(https://www.radiosawa.com/listen/radio-sawa)https://www.radiosawa.com/listen/radio-sawa)のみになった模様です。
現在のRadio
SawaのHP、左よりスーダン向、イラク向、それ以外のRadio Sawaのオンライン聴取画面が冒頭に現れる、電波放送はFM中継のみになった模様
◎ナイジェリアのYoruba
Nation Radio/TVが17735kHzで出現
ドイツのWolfgang Bueschel氏によると、ナイジェリアのYoruba Nation
Radio/TVが8月6日の04:00の開始より17735kHz(Woofferton送信所)で受信できた。ブラジルのLucio
Bobrowiec氏によると、同局はfacebook上で、同日より毎週土・日曜の04:00-05:00に17735kHzで短波放送を開始すると発表している。オンラインでは24時間放送しているという。米国のGlenn
Hauser氏によると、出力250kW、方向は170°である。(WORIG 8/5)
◎短波をめぐるアマチュアとトレーダーの争い
短波をめぐるアマチュアとトレーダーの争いはついに「Wall Street
Journal」の報道するところとなった。2023年8月5日付の同紙は「Ham Radio Enthusiasts vs. High-Frequency
Traders: A Battle for the Airwaves」という題名で概ね次のように伝えた。
Jump Trading Group、DRW Holdings、Virtu
Financialなどの米国大手トレーダーは最近「短波近代化連合」を組織し、FCCに対して短波周波数帯の大幅な分配を要求している。相場商品の売買の際に海底ケーブルや衛星通信経由と比べて短波通信では超高速かつ低コストで取引が可能だからである。アマチュア無線家の最大許容出力は1.5kWで、多くの人は100Wで送信しているが、業界の主張している出力は20kWであるため、混信を生じるだけでなく、やがてはアマチュアバンドも乗っ取られてしまうのではないかという懸念と、短波を占有することで更に大金を手にしようという業界への反発である。「隣人が急にドラムセットとギターを持って引っ越してくる」、「テントの下にラクダの鼻が入るようなもので、気がつくとテント全体にラクダが入ってきてしまう」と比喩している。これに対してトレーダー業界側は「アマチュアバンドを浸食する要求は出していない」、「既に免許を得ている実験局では問題は起きていない」と反論している。
FCCは現状では業界の要求に前向きではなく、商業だけに利用することが明らかになれば実験局免許が取りあげられることを業界では懸念している。原記事はhttps://www.wsj.com/articles/ham-radio-enthusiasts-vs-high-frequency-traders-a-battle-for-the-airwaves-6d6c5c1fを参照のこと。(WORIG
8/5) DRM放送局で免許を申請し、DRMのデータ通信機能をトレーディングに利用することを計画している模様です。
◎ARRL短波帯デジタル商用通信に断固反対
米国のARRL(American Radio Relay
League、米国アマチュア無線連盟)は、金融業界が高出力短波デジタル通信の認可を申請していることについて、アマチュアバンドに隣接しており大きな影響が出るとして断固反対の意思を表明した。詳しくはhttp://www.arrl.org/news/view/arrl-files-comments-against-seriously-flawed-hf-rules-petitionを参照のこと。(WORIG
8/2)
◎米国の短波トレーディング実験局の全貌
米国のAry
Boender氏によると、同氏は米国のトレーダー業者がイリノイ州等に建設した短波トレーディング実験局について、その受信波形、局の設備写真、信号音などをUtility
DX Federationのサイトに資料として掲載した。以下より参照可能である。提供は米国のDavid Wilson氏。
受信波形・写真等: http://www.udxf.nl/HF-Trading-Stations_03AUGL2023.pdf
録音: http://www.udxf.nl/HF-Trading(recordings).zip
(WORIG 8/8)
◎AFN沖縄の中波放送は9月に復活
2023年7月27日付の米軍新聞Stars and Stripes紙によると、沖縄のCamp
Kinser(浦添市の牧港補給地区)より送信されているAFNの中波放送648kHz(Surf 648
AM)は、送信鉄塔の不具合で2023年3月21日以来停波しており、現在は本来音楽チャンネルとしていたFM89.1MHzで放送している。当初自力で鉄塔の支持ワイヤーを修理して6月1日までに復旧すると発表していたが、修理の過程で鉄塔に電力を送るトランスにも不具合が発見され復旧は9月に延期された。同局は娯楽提供だけでなく、台風シーズンには気象情報を提供するなどの役割を果たしている。元記事はhttps://www.stripes.com/theaters/asia_pacific/2023-07-26/afn-am-radio-tower-okinawa-10868456.html。(BDXC
"Communication" August via WORIG 8/6)
◎Kaliningradには4基の中波用アンテナ登録
ITUの2023年7月25日発表の資料によると、ロシアはKaliningrad地区に4基の中波アンテナを登録している。何れも周波数は549kHzで、KaliningradにARRT型アンテナ2基、DesantnoeにØÀ-77型アンテナ2基が登録されている。出力は1000kWだが、実際には540kWで運用している。現在ウォーミングアップ運用中である。(Mediumwave.info
via WORIG 8/6)
◎「Mayak」放送開始から59周年
旧ソ連で全国向第二放送として音楽番組を中心とした「Mayak」(灯台)の放送が開始されたのは1964年8月1日で、2023年で59周年となる。原則24時間の音楽放送で、1時間ないし30分おきに5分間のニュースが流されていた。(RUS-DX
#1249 8/6 via WORIG 8/6)
◎WRMIがTIAMSの送信を停止
WRMIはMFSKとアナログイメージ(radiogram方式)で定期送信されてきたTIAMS(This Is A Music
Show)の送信を2023年8月3日で停止した。同番組は2019年2月21日より同局からradiogram方式で送信されていた。詳しくはhttps://swradiogram.net/post/724668366964621312/shortwave-radiogram-3-7-august-2023-programを参照のこと。(WORIG
8/8)
◎オランダの低出力中波局
オランダでは1-100W程度の低出力民間中波局の設立も盛んで、同国のデジタル通信省の2023年8月1日付け各地の免許状況は以下のリストに掲載されている。https://www.rdi.nl/documenten/vergunningen/2022/03/16/overzicht-vergunningen-laagvermogen-middengolf。
(Ydun’s Medium Wave Info 8/3 via WORIG 8/8 )
◎フィリピン新中波局DWPM ~DWMMの後継局
Svenn Martinsen氏によると、フィリピンのMetro
Manila(Quezon)に新中波局DWPMが誕生し630kHzで放送を開始した。これはDZMM局630kHzから引き継いだ周波数で、経営がBaycomms
Broadcasting Corporationになったための措置である。DWPM局の新スローガンは「Para sa Mamamayan」(市民のために)。 (Ydun’s Medium Wave Info 8/3 via WORIG 8/8 )
◎コロンビア局からDX番組放送
コロンビアのRafael Rodoriguez氏によると、同国BogotaのAlcavan
Radioは1530kHz及び5910kHzで放送しているが、このほど短波ファン向DX番組「ONDA
CONTINUA」を試験的に放送開始した。この番組は氏の友人で「Colombia Organization for Christ and his
Peace Force Campaign」でも重要な役割をしているFernando
Alarcón氏である。内容はコロンビア音楽、リスナーからの受信報告紹介が中心で、コロンビアを含むラテンアメリカ局のSSTVによるイメージ映像等も今後取り扱って行く。放送は毎週土・日曜の10:00からで、再放送は同日の13:00及び18:00に行われる。(WORIG
8/10) Onda ContinuaとはCW、則ち電信のこと。
◎ドイツ「Shortwave
Radio」より新たな放送
ドイツのHansjörg Biener博士によると、同国「Shortwave
Radio」(3975、6160kHz)よりShortwaveGold」として次の4局が中継を行っている。
Weekend Music Radio(WMR), Scotland: 土曜05:00
日曜06:00 受信報告は<info @ wmrscotland.com>へ
Skyline Radio Germany: 日曜17:00(6160kHzのみ) 月曜02:00
受信報告は返信料同封で SRG, P.O.Box 2702, NL-6049 ZG, Herten, The
Netherlandへ、E-mail不可、リモートSDR受信不可
Imaginary Stations, USA: 月曜05:00
受信報告は<imaginarystations @ gmail.com>へ
The Long In The Tooth Radio Show with Peter
Quinn, UK: 木曜07:00 金曜02:00 土曜07:00 日曜03:00 受信報告等は<callingpeter @ mail.com>へ
最新情報はhttps://shortwaveradio.de/en/を参照のこと。
(WORIG 8/10)
◎SM Radio
Dessauの9月スケジュール
SM Radio DessauのMax
Berger氏によると、同局の2023年9月の放送スケジュールは以下の通りである。送信はすべてChannel292のRohrbach送信所、6070Hz、10kW。
9/3 00:00-01:00 2周年記念番組
9/16 9/23 00:00-01:00 3周年記念番組
9/30 00:00-01:00 4周年記念番組
またオーストリアMoosbrunn送信所よりは6070kHz、100kWで高出力送信を以下の様に行う。
9/10 20:00-21:00 Briefe zwischen Marx 及び
Engels/DDR Rockmusik
受信報告の宛先はMax Berger, Saalestrasse 44, 06846
Dessau, Germany、E-mailは<maxberger @ smradio-dessau.de>へ。
ドイツのHansjoerg
Biener博士によると、同局2023年年末の高出力送信スケジュールは以下の様に決まっている。
11/9 21:00-23:00 Nauen 6095kHz 100kW 7周年記念番組
12/26 18:00-23:00 Moosbrunn 6070kHz 100kW
他の5局と共同の「Shortwave Marathon」の中で18:00-19:00に放送
(WWDXC TP 1551)
◎Akashvani改名後のQSLカード
ロシアのVasily
Kuznetsov氏によると、インドAll India RadioのAkashvani改名後のQSLカードは基本的には旧All India
Radio時代のもので、名称の上に「Akashvani」のシールが貼ってあるだけである。但し文章内はまだ随所に「All India
Radio」の名称が残っている。(RUS-DX #1249 via WWDXC TP 1551)
◎Kranji中継局の設備の一部はWoofferton送信所へ
英国のDave
Kenny氏によると、廃止されたBBCシンガポールKranji中継局で使用されていたRIZ社製送信機が
Encompass社の英国Woofferton送信所に移設された。同送信所にあるMarconi社1963年製の老朽化したBD272
250kW送信機(#93)を置き換える。実はこのRIZ社製送信機は2008-2013年に英国の旧Skelton送信所で#107送信機として使用されたものである。Kranji中継局の他の設備はすべて廃棄される。(BDXC
"Communication" August via WWDXC TP 1551) RIZ社製の250kW・OR 250
K-02/A送信機で21世紀製、最も新しいものです。Kranji中継局の他の送信機はすべて1970-80年代製Marconi社製のもので老朽化していました。
1985年の同中継局副調整室(紺野敦氏提供)
◎Region1でのアマチュアバンド侵入短波局
ドイツのWolfgan Bueschel氏によると、IARU Region 1
Newsletter 2023年7月号には同地域内でアマチュアバンドに侵入している以下の短波局がリストされている。
エチオピア: Radio Ethiopia, Gedja 7110kHz 01:00-03:25
A3E 9kHz幅
台湾: 対北放送「National Unity Radio」 7200kHz 21:00-24:00 A3E 9kHz幅
グアム: KTWR 9900kHzのスプリアス 10120/10125kHz 00:00-01:00
Living Water Ministry朝鮮語
中国: Kashgar送信所13710(CRI英語)/13855(CRI中国語)kHzの相互変調波14000kHz 22:57-24:00
原本はhttps://www.iaru-r1.org/wp-content/uploads/2023/08/IARUMS-R1-Newsletter-2023-07.pdfを参照のこと。(WORIG
8/13)
◎Kiwi SDR2の構想固まる
Kiwi SDR開発チームによると、Kiwi SDRの新規機種Kiwi
SDR2の構想が固まった。但し構想段階であり製品化が決まった訳ではない。すでに試作基板は完成しているが、製造メーカーが決まっておらず、発売時期や価格も未定である。中国では製造しない方針である。主な改善点は以下の通り。
①フロントエンド
・入力にバランを組み込み平衡入力が可能。
・デジタル減衰器により0~31.5dBまで0.5dB刻みで減衰を指定できる。
・過入力による破壊防止用にガス入り放電管と100kΩ抵抗の挿入。
②クロック出力端子入力の増設
・A/D変換器のクロックを外部に取り出してチェックできる出力端子を増設。
③EOL社製新GPSユニットの搭載
④DC電源保護
・5VのDC電源の極性を間違えても内部を保護するダイオードの搭載
(Kiwi SDR Forum via WORIG 8/13 via WORIG 8/14)
Kiwi SDR2の試作基板(同フォーラムHPより)
◎KBS国際放送が放送開始70周年
韓国のKBS国際放送(KBS World
Radio)は2023年8月で放送開始70周年を迎えた。韓国唯一の多言語放送として韓国を世界に紹介する役割を果たしている。1953年8月に「自由韓国の声」(Voice
of Free
Korea)としてラジオ放送を開始したが、現在では多くのプラットフォームを持つ多言語メディアとなっている。70周年を記念して「境界線を越えて」というK-Popコンサートや「ありがとう」というリスナーに感謝する番組も制作された。(WORIG
8/16)
◎リトアニアがベラルーシからの電波攻勢に降参
リトアニアは隣の敵国ベラルーシからの電波攻勢に晒されているが、これに対抗する手立ては見当たらないとしている。同国の当局はベラルーシからの電波攻勢は異常なレベルにあるとしながら、国際的に合意された周波数と出力で放送している限り、放送番組の内容がいくら悪質でも防止する手立てがなく、せいぜい伝搬状態が変化して電波が弱くなるのを期待する他はないとしている。ロシアのメディア「Sputnik」は、ベラルーシからのRadio
Mirの放送について言っているのであり、このメディアの立場が気に入らないからだろうと批判している。(RUS-DX #1251 via WORIG 8/19)
Radio
Mirはベラルーシ各地にてFMで放送されています。「国営民間局」であり、同国政府の立場で放送していますので、リトアニアには当然気に入らないでしょう。
◎メキシコから米国向海賊局が日本語放送
米国のRon Howard氏によると、メキシコから米国向に「Radio Vostochnaya
Zvezda」と言う名称で6200kHzにてロシア語で放送を行っていた海賊局「6200AM」が、今度は同じ送信機・周波数で「Hikari
FM」という名称で英語・日本語放送を始めた。放送内容は日本のアニメソング等である。英語のIDは「You are listening to Hikari
FM, the shortwave radio pirate station . . . broadcasting from
Mexico...broadcasting worldwide in English and Japanese.」と出ている。(WORIG 8/19)
時間は18:00過ぎとのことです。何故日本語放送?
◎Popular Communications全巻をpdfで提供
Franck Fzeroduw氏によれば、Popular
Comminicationsの全巻がpdf化され、以下のサイトで無料提供されている。同誌は1982-2013年に米国で発行されていた月刊ラジオ雑誌で、スキャナー、短波、CB、アマチュア無線、AM/FM受信を主な対象分野としていた。https://worldradiohistory.com/Popular_Communications.htm。また全巻の記事索引はhttps://worldradiohistory.com/Archive-Popular-Communications/Index-Popular-Communications-1982-2013.pdf。(Shortwave Bulletin
8/20 via WORIG 8/20)
1982年9月創刊号
◎黒竜江省・双鴨山広播電台のFM・TV放送停止
中国黒龍江省の双鴨山広播電台の「評書音楽広播」(FM88.6MHz)とTVの「公共チャンネル」は2023年8月9日に放送を停止した。「公共チャンネル」は「新聞総合チャンネル」に吸収される形となった。この措置は中国国家広電総局の2023年第396号命令によるものである。この内FM88.6MHzで行われていた「評書音楽広播」は、2004年5月に「音楽生活広播」としてAM603kHz、FM88.6MHzで開始された。2008年1月に局名を「長書広播」と改名して放送していたが、2016年「評書広播」と再改名しようとしたところ国家広電総局に認められず一旦停波した。2017年5月に現在の「評書音楽広播」の名称で放送を再開した。2019年10月より、双鴨山広播電台のラジオ放送は「評書音楽広播」の他、新聞総合広播(AM1179kHz)、交通文芸広播(FM103.2MHz)の3波で並行放送を行っていた。(Cahcn自留地
8/9) 双鴨山市は黒龍江省の最北西部、ロシアとの国境(隣はハバロフスク)に面した都市です。
◎第26版IRCA Mexican
Log発行 ~オンラインでは無料提供
IRCA(International Radio Club of America)のPhil
Bytheway氏によると、「IRCA Mexican
Log」の第26版(2023年秋版)が発行された。メキシコで放送中のすべての中波局のコールサイン、所在地、昼間・夜間別の出力、スローガン、放送スケジュール、放送フォーマット、所属ネットワーク等の情報をリスト化しており、周波数、コールサイン、所在地からも検索できる。送信所一覧も附属しており正確な緯度経度も判明する。またこの版よりwebサイト、facebookの情報もできる限り収録してある。オンライン版はhttps://www.ircaonline.org/editor_upload/File/2023-24_IRCA_Mexican_Log.pdfよりダウンロード可能。(WORIG
8/22)
◎FRS-Hollandがリスナーにメールの再送を要請
FRS-Hollandは7/23、7/30、8/6、8/13に行われた「Summer
Splash」特別放送に寄せられたリスナーからのメールの内の相当数を技術上の問題で喪失してしまった。郵送によるものはこの限りではない。受信報告データに対するeQSLは正常に用意することができて今後送付される予定である。この期間にメールでリクエストや質問等を送ったリスナーで回答がこない場合は再送を行って欲しい。なお再送されたメールに対する返信作業は9/11以降となる。次の特別放送は10月末・11月初を予定している。(FRS-Holland
8/22)
◎NRCのJerry Starr氏死去
米国National Radio Club(NRC)の「AM Radio
Log」の編集者Wayne Heinen氏によれば、同クラブの1960年代からのメンバーで会誌の「AM Switch」、「DDXD
columns」などを長年担当していたJerry Starr氏(
W8JVSK)が死去した。81歳であった。氏はラジオ局員としても活躍し、オハイオ州Campbell-YoungstownにあるWHOT-1330にも長年勤務していた。(WORIG
8/24)
◎マウイ島の復旧にAMラジオ
英国のMike Terry氏がRadio
World誌の報道として伝えたところによると、米国ハワイ州の緊急管理局は、マウイ島で進行中の山火事復旧作業にあたり、市民とのコミュニケーション手段としてAM放送を使用することを決定した。ミシガン州のInformation
Station
Specialists社から4基の「緊急対応用移動ラジオ局セット」を購入し、検問所や警察署、消防署など4カ所で使用する予定で、既にFCCの認可も受けた。出力10kWの送信機、音声機器とGPアンテナがセットとなっており、1620、1650、1670、1700kHzで放送を行う予定である。既に1基が出荷されている。このラジオ局は約10分で設置でき、AC電源がない場合は発電機や充電器でも駆動できる。局の周囲25~75平方マイルの自動車ラジオに情報を届けることができる。通常の自動車ラジオの場合3-5マイルの範囲でしか受信できないが、マウイ島の実態に合わせて高度と効率の良い送信アンテナが選定されている。原記事はhttps://www.radioworld.com/news-and-business/headlines/hawaii-puts-am-radio-to-work-in-maui。(WORIG
8/24)
◎Grigoriopol送信所の短波用アンテナの修理完了
モルドバGrigoriopolにあるPridnestrovian Radio and
Television
Centerの送信所では、短波用回転アンテナの修理が行われていたが、このほどほぼ完成し現在正常送信に向けて調整中である。ロシアから中波で中継されているRadio
Russii等に影響はない。(RUS-DX #1252 via WORIG 8/26)
◎VOA英語放送の人気番組3つが消滅
米国のCharles Harlich氏によると、VOA英語放送の人気番組であった「Issues
in the News」、「Encounter」、「Press Conference
USA」が何れも8月中旬より放送されなくなり、podcast等も提供されなくなった。この件についてVOAに問い合わせたところ、この3番組を制作していたsenior
reporterのCarol Castiel氏が番組担当から外れたためであることが本人からの回答で判明した。(WORIG 8/27)
後任者はアサインされず、番組はそのまま消滅のようです。
Carol Castiel氏(VOAのHP)
◎Kalundborg 243
kHzが最後の誕生日を迎える
デンマークのYdun Ritz氏によると、2023年8月29日はDanmarks
Radioの長波放送243kHz(Kalundborg送信所)にとって放送開始96周年になるが、同局は2023年末に廃止されることが決まっているため、最後の「誕生日」となる。現在放送は、12:45-12:55、15:05-16:00、18:45-19:15、00:45-01:20の1日4回(夏時間のため、冬期は1時間遅くなる)のみ放送を行っている。長波放送を受信してQSLを獲得する最後のチャンスである。Kalundborg送信所で技術者をしていたJens
Christian Seeberg氏がボランティアとしてこの長波放送の受信報告受領とQSL発行業務に当っている。受信報告の宛先は<jseeberg @
post3.tele.dk>である。(mediumwave.info via WORIG 8/28)
◎現在のWorld Music Radio
デンマークWorld Music RadioのStig Hartvig
Nielsen社長によると、2023年8月23日現在同局は次のように放送している。
World Music Radio
927kHz 200W 24H 但し10:57-11:10休止
5930kHz 150W 24H
15700kHz 300W 土曜15:00-月曜15:00 但し2023年9月は24H
25800kHz 60W 24H
Radio 208
1440kHz 500W 24H 但し10:58-11:02休止
5970kHz 200W 24H 但し10:58-11:15休止
QSLカードは現在印刷中である。
(HCDX
8/23 via WWDXC TP 1553) 休止時間の微妙な違いはどうしてでしょうか?
出典の略称
WORIG : World of Radio io group
WWDXC
TP:World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan
Shortwave Club
NDXC: Nagoya DXers' Circle
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