月刊短波2025年2月号
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎トランプ大統領USAGMの長官に保守派活動家L. Brent III氏を指名
New York Times紙の報道によると、トランプ大統領は次期USAGM(United States
Agency for Global Media)長官に保守派活動家のLeo Brent Bozell III氏(69)を指名した。氏はMedia Research
Centerの創立者で同社の社長を38年間務めてきた。氏は当初トランプに批判的であったが、第一次トランプ政権時に転向し、反共和党・反トランプのメディアを批判する論調を行うようになった。なおUSAGMに対してトランプ大統領は「反米メディアだ」として激しく攻撃していた。(WORIG
1/22)
米国のDavid Cole氏によると、Brent Bozell III氏の長男Leo Brent
Bozell
IV(44)は2021年1月6日の連邦国会議事堂乱入事件に参加し、暴行、器物損壊等10件の罪で起訴され、2023年9月8日に連邦地裁において禁固45ヶ月罰金4,729ドルの判決を受けた。(WORIG
1/23) 長男はトランプ大統領の恩赦で釈放となります。
Leo Brent Bozell III氏(Wikipediaより)
◎USAGMが2024会計年度の報告を発表 ~聴取者数増加を報告
英国のMike
Cooper氏によると、米国USAGMは2025年1月17日に2024会計年度の「Agency Performance
Report」を発表した。それによると、この10年間で週間視聴者数はほぼ倍増して、過去最高の4億2700万人に達した。これはUSAGMが監督する5メディア(VOA、RFE/RL、Radio
and Television Marti、RFA、MBN<Middle East Broadcasting Networks>)について調査した結果である。
VOAは軍事クーデターの起きたニジェールでは成人の45%以上が聴取しているし、ラテナメリカ地域では1億人以上が聴取している。MBNは高品質のアラビア語放送で人気があり、ヨルダンやアルジェリアで聴取者を増やしている。ウクライナではVOAとRFE/RLを合わせた聴取者は成人全体の34%に達し、アルメニアでは45%、セルビアとは25%に達しロシアの悪質なプロパガンダに対抗している。
北朝鮮、エリアトリアなどの独裁国家では調査ができなかったが、イラン、中国、ロシア、ビルマなどインターネット検閲が厳しい地域には回避技術を提供しており、新たな聴取者を発掘している。人々が何故USAGMのメディアを聴取するかについては、80%以上の聴取者がコンテンツが信頼できるからと回答している。また65%はUSAGMの報道が重要な問題について考えるのに役立ったとしている。(WORIG
1/18)
ウクライナのAlexander
Miatlikov氏によると原資料はhttps://www.usagm.gov/wp-content/uploads/2025/01/USAGM-FY-2024-Agency-Performance-Report_Final_1-17-25_WebVersion.pdfよりダウンロードできる。短波・中波放送についてはKuwait中継局に4基の短波送信機を増設したことが実績として記載されている。(WORIG
1/18) サイパン、テニアン、サントメ中継局の廃止は「戦略的縮小」(strategic downsizing)と記載されています。米国のラジオ批評家Dan
Robinson氏は、USAGMの聴取率について、ロシア語は人口の0.03%、中国語は0.0001%、スペイン語は0.002%以下でありとるに足らなく、SNSやYouTubeではフォロー数などで中露のプロパガンダ攻勢に遅れを取っているとして批判しています。
FY2024 Agency Performance Report 全97ページ
◎Moosbrunn短波送信所の回転アンテナ撤去に ~保存要求は却下・政争の具か?
ドイツのTom
Kampf氏によると、オーストリアORFのMoosbrunn短波送信所の廃止に伴い、同送信所のシンボルであった回転アンテナが1月23日ないしは30日に撤去されることになった。無線関係者や元従業員からはこの送信所を歴史的建造物または技術博物館として保存して欲しいという要望が出されていたが、ORFは内部協議の結果そのような再利用は不要と判断し、既に決定していた解体作業を進める決断をした。(WORIG
1/22)
ドイツのLesley
Illingworth氏によると、1月23日の撤去は当面延期された。送信所の設備は最新で充分使用に耐えるにも拘わらず撤去することには反対意見があったが、撤去は出し抜けに発表された。送信所に問い合わせたところ撤去延期の理由は説明されていないそうであった。撤去推進の力が働いている模様である。(WORIG
1/23)
英国のMike
Cooper氏がReuterの報道として伝えたところによると、親露極右の立場をとる自由党(FPO)が、2023年9月の総選挙で29%の得票を得て同国議会第一党となった。FPOはORFを「左翼支配の危険メディア」として敵視しており、ORF自体の解体を要求している。(WORIG
1/24)
Moosbrunn送信所の回転アンテナ 1983年建設、高さ76m、出力500kWでカーテンアンテナごと180°回転する。 (Wikipediaより)
◎WWCRの#1送信機が破損
米国のJohn氏によると、2024年の年末にWWCR局の#1送信機(3215/6115/15825kHz)が破損し、2025年1月1日より使用不能となった。そのため同局では他の3送信機から送出している。詳しいスケジュールはhttps://www.wwcr.com/transmitter-sched.htmlを参照のこと。(WORIG
12/31)
◎2025 Winter SWL Fest開催情報
米国のRichard Cuff氏によると、米国BCLの祭典第38回「Winter SWL
Fest」が2025年4月25・26日にPhiladelphia郊外で開催される。今年も昨年に引き続き冬ではなく春に開始し、ZOOMでの参加も可能である。詳しくはhttp://www.swlfest.com
を参照のこと。(WORIG 1/1)
◎上海広播電視台の4ラジオ局3TV局が新年で放送停止
2025年1月1日、上海広播電視台の故事広播(102.7MHz)、五星体育広播(94.0MHz)、浦江之声広播電台(1422kHz)、愛楽時尚広播(98.1MHz)及びTV3チャンネルが放送を停止した。上海広播電視台は2024年9月25日にいくつかの放送を停止する方針を発表したがどの放送を停止するかは明らかにしておらず、今回の放送停止は予告なく実施された。番組の一部は他の放送やチャンネル、有線TVに振り替えられた。上海広播電視台では2020年10月28日にも東方都市広播と東広新聞資訊(情報)広播を「長三角(長江デルタ)之声」に統合する形で停止している。原記事はhttps://cahcn.github.io/posts/2025-01-01-smg.html。(Cahcn的自留地 1/2)
浦江之声広播電台(浦江は上海を流れる黄浦江のこと)は1988年1月に台湾向放送として誕生し、中波1422kHzの他短波の3280、4950、9705kHzでも放送し、世界中で受信されていました。しかし2013年5月に短波の発射を停止し、以後は1422kHzのみで放送していました。
◎NHK秋田が中波実験試験局免許を取得
NHKは中波実験試験局の免許を取得した。送信所は秋田、周波数は774kHz、出力1kW、電波形式はA3E(普通の振幅変調)、免許期間は2024年12月24日~2027年3月31日、放送認可時間は01:00-05:00。用途は不明だが、教育用、環境データ収集用ではないとしている。
(本林良太氏)これは秋田第二放送(JOUB、大潟送信所、500kW)と同じ周波数です。秋田第二放送は(非常時に)国内どこでも受信できるように500kWで送信されており、2026年3月末に第二放送が廃止される前にその後の活用・代替方法を模索する目的とも思われます。
◎モルドバTransnistrian Radio Centerの中波中継スケジュール
ロシアのViktor
Tsekhanovich氏によると、モルドバでロシアの支配するTransnistria地域にあるTransnistrian Radio
Centerは次のように中波中継を行っている。
月ー金曜 22:00-翌日01:18 621kHz Radio PMR
毎日 00:00-10:00 999kHz Radio Rossii
毎日 02:00-16:00 1413kHz Vesti FM
(RUS-DX #1323 via WORIG 1/5)
◎Radio Maliのスケジュール
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、Radio
Maliの最近のスケジュールは以下の通りである。
15:00-17:00 5995 朝の番組「Au Chant du Coq」
17:00-03:00 9635
03:00-09:00 5955
フランス語の番組は最近あまりなく、ID程度である。また月曜の03:50頃に英語のニュースがある模様。(WWDXC TP 1603)
◎WRNの各局のロシア語放送
Tony
Pavick氏によると、WRNはDhabbaya送信所より各局のロシア語放送を以下のように中継している。周波数は11785kHz。曜日は不明。
00:00-00:30 Radio Prague / Radio Exterior Espana /
BBC
00:30-01:00 WRN Vsemirnaya Radioset / United Nations
Radio
01:00-01:20 NHK Radio Japan
01:20-01:30 WRN Vsemirnaya Radioset
01:30-02:00 Radio Slovakia International
02:00-03:00 BBC
マレーシアのT.L.Breyel氏によると、Radio Slovakia
Internationalはこの放送に対する受信報告にeQSLを発行している。(WWDXC TP 1603)
◎Radio Free Asiaが2025年へび年のQSL発行
コロンビアのYimber Gaviria氏によると、Radio Free
Asiaは第87号目のQSLカードとして、2025年の干支であるヘビの図柄のQSLカートを発行した。2025年1月1日~4月30日に到着した正しい受信報告に対して発行される。受信報告はE-mailないしはS-mailで送付する。宛先はhttp://www.rfa.orgを参照のこと。(WWDXC
TP 1603)
藪から出てくる中国の「蛇」は「蛇一寸吞下人」を連想させ、日本の「巳」と比べると怖そう!
◎WRTH冊子板購入者にWebApp板を特別価格で提供
フィンランドのMauno
Ritola氏によると、WRTH2025のWebApp版は€24.90だが、冊子版を既に保有している人には特別価格€10.0で提供することが発表された。https://app.radiodatacenter.netにログインし、冊子版を持っていることを証明するための質問をクリアすれば購入可能である。(WWDXC
TP 1603)
◎X-Band in The Americas 1610 - 1700 kHz –
Winter 2024/25版発行
BDXCは「X-Band in The Americas 1610 - 1700 kHz」のWinter
2024/25版を発行した。南北アメリカ州で使われている中波の1610-1700kHz帯域の局について、公認局の他海賊局も掲載している。Yony
Roger氏編集、4ページ。https://www.bdxc.org.uk/Xband.pdf。 (WWDXC TP 1603)
◎IRCAの各ガイド最新版発行
IRCA(International Radio Club of
America)は以下の出版物を更新して発行した。
IRCA TRAVELERS INFORMATION STATIONS/HIGHWAY ADVISORY
RADIO LIST –
2024: 道路交通情報を流す全米中波局リスト。1610-1700kHz間の局も掲載。60ページ。https://www.ircaonline.org/editor_upload/File/TIS_2024.pdf。
IRCA SLOGAN DATABASE:Kraig
Krist氏編集の全米及びカナダ中波局のスローガンリスト。2024年9月18日現在の4743局のスローガンが掲載されている。https://misc.kg4lac.com/irca/よりダウンロード可能。
IRCA MEXICAN LOG 2024/25:第27版のメキシコ中波局リスト。Tim
Hall氏編集。周波数周波数、コールサイン、所在地、出力(昼/夜)スローガン、スケジュール、番組形式、、ネットワーク等の情報が掲載されている。周波数、コール、送信所の所在地から検索できる。https://www.ircaonline.org/editor_upload/File/2024-25_IRCA_Mexican_Log.pdf。64ページ。
IRCA FREE
REPRINTS:900種に及ぶ過去の技術資料等を公開。https://www.ircaonline.orgより閲覧・保存できる。(Arctic Radio
Club mv-eko 1/7 via WORIG 1/7)
◎Radio Northern Starの現状
フィンランドのKari Kallao氏がノルウェーのRadio Northern
Starから受け取った情報によると、同局は2024年12月23日よりAskøy
Kringkaster送信所に設置された400Wの新短波送信機(LLE-3)より5985kHzで試験送信を行っている。また中波の1611kHzの放送は2023年12月に終了した。2025年中にはErdal送信所より新周波数630kHzで放送を再開することを計画している。また現在KystenからはFM93.8/100.3
MHzで放送しているが、5985kHzでは近日中にこのFM放送を中継する予定である。新短波送信機が順調に稼働し、アフリカ、アメリカ大陸、アジア、太平洋地域から受信報告が寄せられることを期待している。(WORIG
1/9)
◎ロシアRadio Sputnikが米国内での放送を停止
米国国務省はロシアのRadio
Sputnikとその運営団体に対して2024年10月に追加制裁の措置を発動し、米国内で放送していたRadio
Sputnikは2024年12月10日に米国内でそすべての放送を停止した。停止寸前まではミズーリ州Kansas
CityのKCXL、首都WashingtonのWZHFなどであり、各局に月額$3.5~5万ドルの料金を支払って再送信を継続していた。この措置でRadio
SputnikのWashingtonスタジオは閉鎖され、米国内での活動はすべて清算された。元記事はhttps://obob.tv/sobytiya/rossiyskoe-radio-sputnik-bolshe-ne-veshhaet-iz/。(RUS-DX
##1324 via WORIG 1/12) 今まで放送を継続していたのが驚きですが。
◎Radio Prague Internationalが2025年QSLカードを発表
チェコのRadio Prague
Internationalは2025年に発行するQSLカードを発表した。今年のQSLカードの主題は、チェコの大動物園で、デザインはKristýna
Marková氏。図柄はゴリラ、フラミンゴ、サイ、トラの4種類、各がジグゾーパズルの様なデザインになっており、更に4枚集めて組み合わせると更に大きな図柄ができるように工夫されている。なお予算の関係から紙のQSLカードを送付することはできなくなっているので、eQSLの形式で送付する。受信報告はE-mailまたはweb上のフォームから送って欲しい。インターネット放送への受信報告にも発行する。詳しくはhttps://english.radio.cz/gorilla-flamingos-rhinos-and-tigers-zoo-theme-2025-series-amateur-radio-qsl-8839524を参照のこと。(BDXC
news via WORIG 1/12)
◎ドイツのRadio Tirana Listeners' Club解散
ウクライナのAlexander Miatlikov氏によると、ドイツのRadio Tirana
Listeners' Club(Radio Tirana
Hörerklub)は2024年12月31日で32年の歴史に幕を下ろした。同クラブは1993年1月1日、非共産主義化で窮地に陥っていたRadio
Tiranaに対してQSLカードや番組リーフレットの作成を支援するために組織・設立された。これまでに100種類のQSLカードをデザイン、提供している。Radio
Tiranaは2017年にアルバニア本国からの空中波による番組送信を停止、2022年にはWRMIから行われていた中継放送も中止され、現在はpodcastのみの放送となったためクラブの存在理由がなくなったためである。(WORIG
1/15)
◎FCCがDPA Mac社の短波データ通信の申請を却下
米国のBen Knobb氏によれば、FCCは2025年1月17日、DPA Mac
LLCから提出されていた、短波国際放送及び補足データ放送の申請に対してDRMモードの短波国際放送のみを許可し、補足データ放送(suplemental
datacasting)を含む他の部分は却下する裁定を下した。また国際放送は外国の一般公衆によって直接受信できることを条件としている。詳しくはhttps://www.fcc.gov/document/order-dpa-mac-llc-international-broadcast-station-applicationを参照のこと。(WORIG
1/17)「補足データ放送」とは株式・債権売買データの送受信サービスを示し、FCCはそのようなサービスは「放送」とはいえないと判断した形です。1月20日のトランプ政権誕生前に先手を打ったという見方もあります。
◎TWRがGavar送信所からの周波数変更
ウクライナのAlexander Miatlikov氏によると、Trans World
RadioはアルメニアGavar送信所から放送していた864kHz(1000kW)の放送を2025年1月1日よりキャンセルし、同じ送信所からの1377kHz(500kW)に変更した。スケジュールは02:10-05:47(02:10
トルクメン語、02:25 カザフ語、02:40 カラカルパク語、03:00 ペルシャ語、04:30 ウクライナ語)。ロシア語はない。864kHzはRadio
Libertyのロシア語放送にも使用されていたが2024年3月30日で中止されている。(WWDXC TP 1604)
◎台湾国際放送のフランス語放送はブルガリア中継でも
台湾国際放送(RTI)は新たにブルガリアKostinbrod送信所より欧州向フランス語放送の中継を開始した。スケジュールは以下の通り。ベルギー、フランス北部での受信状態改善を目的としている。
04:00-04:30 6005
なお同局は既に以下の放送もKostinbrod送信所より中継している。
02:00-02:30 9790 ロシア語 東欧向
04:00-04:30 5900 ドイツ語 欧州向
(WWDXC TP 1604)
◎World Radio Networkからの短波ロシア語送信にREE追加
ウクライナのAlexander Miatlikov氏、フィンランドのMauno
Ritola氏らによると、World Radio Network(WRN)のB24ロシア向ロシア語短波放送「Vsemirnaya
Radioset」(00:00-02:00)に2025年1月よりRadio Exterior de
Espana(REE)の枠が追加された。現在のスケジュールは以下の通りである。周波数は11785kHz(Dhabayya 250kW
345°)。言語はロシア語。
00:00-00:30 水・金・日曜 Radio Exterior de Espana
木曜 Radio Prague International
01:00-01:20 NHK World Radio Japan
01:30-02:00 Radio Slovakia International
(WWDXC TP 1604) 上記以外の時間帯はWRN独自番組のようです。
◎ロシアのRadio Mariaまた停波
ロシアSt.Petersburgの当局はカトリック局Radio
Maria(1053kHz/92.6MHz)の放送を2025年3月17日まで停波するように命じた。(RUS-DX #1325)
◎「Mexican AM station activity」公表
Tim Hall氏作成の「Mexican AM Log」の補完資料として「Mexican AM
station activity」が、メキシコの Mike
Jeziorski氏によってExcelの表として公開されている。周波数順に現在本当にアクティブなメキシコAM局の詳細を網羅したものである。 (NRC
International DX Digest via WORIG 1/19)
◎鶏西文藝生活広播が停波
2025年1月22日、中国黒竜江省にある鶏西広播電視台の鶏西文藝生活広播(FM94.4MHz、中波1143kHz)が停波する。これに先立ち1月13日に放送停止の布告が出された。この停波で同広播電視台配下のラジオ放送は、綜合広播(FM95.9MHz、中波1368kHz)、交通広播(98.6MHz、1485kHz)のみとなる。(Cahcn的自留地
1/14)
◎吉林教育広播が停波
2025年1月21日01:00も中国吉林省の吉林教育広播(FM96.3MHz)が停波した。1月20日の10:00、16:00、19:00の3回停波のお知らせが放送されていた。2024年10月11日に北京で開催された「中国広播電視精品創作大会」において、吉林広播電視台長はラジオ、公共TV、有料TVをそれぞれ削減することを宣言しており、公共TVの「吉林新聞チャンネル」と有料TVの「東北歌劇チャンネル」も同時に停止された。吉林教育広播は2010年2月に試験放送を開始し、2011年5月に正式開局していた。なお同広播電視台配下には独自番組の数が少ない吉林健康娯楽広播(101.9MHz)もあるが、医療関連番組の放送枠で黒字を保っていることから今回は停波対象にならなかったものと思われる。(Cahcn的自留地
1/22)
◎フィンランドからの対露中波放送開始は遅延
フィンランドのJorma Mäntylä氏によると、同国のAlfa Media
GroupがPori-Preiviki送信所から963kHz-600kWで計画中のロシア向高出力中波放送にに対しては2024年8月11日に正式な放送免許が下りている。この計画では同送信所にある古い中波送信機を復活させる予定にしているが、2013年以降12年に渡り放置されていたため傷みがひどく、修繕・保守に予定上の費用と期間を要することが判明し、開局は相当遅れる予定である。(WORIG
1/20) 送信機は1987年Brawn Boveri社製とのことです。事前に調べておかなかったのでしょうか?
◎Bulgarian National Radioが2025年用QSLカードを発行
コロンビアのYimber Gaviria氏によると、Bulgarian National Radio
(BNR、Radio Bulgaria)は、2025年用QSLカードとしてブルガリアの風景を扱った12枚のQSLカード「THE BEAUTY OF
BULGARIA」を発表した。これらのカードは各月毎に3通の受信報告を送ると順次送付される。受信報告の宛先はE-mailでは<reception.report
@ bnr.bg> 、S-mailではoDesislava Semkovska, Bulgarian National Radio, 4 Dragan
Tsankov Blvd. Sofia, Bulgariaへ。(WORIG 1/22)
同局は現在短波送信を行っていないため、国内向放送(中波576kHz-200kW、FM)及びpodcastなどのオンライン放送に対する受信報告に対しても発行されると見られる。(WWDXC
TP 1605)
◎World Radio DayにSDXFが特別放送
スウェーデンのChristfer Brunstrom氏によると、2025年2月13日の「World
Radio Day」を記念してSwedish DX Federation (SDXF)は同日の18:00-24:00に9670kHz(Channel
292)で特別放送を行う。番組はスウェーデン語であるが、一部英語の部分(ナンバー局の話題、Jonathan Marks氏へのインタビュー)もある。(WORIG
1/25) 受信報告は<qsl @ sdxf.se>へ。
◎北朝鮮も聞けるラジオサイト
オランダ発祥のインターネットラジオサイトRadio
Gardenは、地球上の都市をクリックするとそこで放送している放送局をストリーミング受信することができる。特徴的なのは北朝鮮のPyongyangをクリックすると平壌FM放送105.2MHzのストリーミングを24時間受信できる点である。(RUS-DX
#1326 via WORIG 1/26)
URLはhttps://radio.garden/、平壌FM放送はhttps://radio.garden/visit/pyongyang/2uWowTBdでステレオ音声を聞くことができます。日本についてはコミュニティーFM局がいくつか登録されています。
◎Radio Deltaが新周波数の試験
フィンランドのKari Kallio氏によると、オランダのRadio
Delta(通常6170kHz)が2024年1月26日に9800kHzで試験電波を発射した。通常放送で行われる番組が23:00より放送されていた。北欧向の新周波数になるらしい。(WORIG
1/26)
◎台湾国際放送による書籍「短波時代」発行
台湾国際放送(RTI)は、中央広播電台が2023年に創立96周年を迎えたのを記念して、一世紀近くに渡る中央広播電台の歴史をまとめた「短波時代」を2023年11月に鏡文學社より刊行した。副題は「從冷戰到民主,從情報播送到和平之聲,讓世界聽見臺灣之音」(冷戦から民主主義へ、プロパガンダから平和へ、台湾の声を世界に届けよう)である。著者は林欣誼、周馥儀氏。漢文版で、全170ページ。Amazon書店からKindle形式で購入できる。価格は\1,484。(赤林)
◎カナダ西海岸CKNWが周波数変更
カナダのJon Pearkins氏によれば、西海岸VanvouverのNew Westmeinsterから放送しているCKNW局(「News Talk
980」)は2025年2月24日に周波数を980kHzから730kHzに変更しブランド名も「730
CKNW」にする。そして現行の980kHz送信機(50kW)は3月で廃止する。既に同地では2024年6月より(他局を買収した)CKGOが730kHz(50kW)でCKNW
980kHzの放送をそのまま中継しており、周波数、送信機ともにそちらに移行することになる。(Canadian Radio News via WORIG
1/28) CKNWのNWは所在地のNew Westminsterのことだそうです。北米ではこのような「統合」の形でAM商業放送局の数が減少しつつあります。
CKNWのロゴ 980はやがて730になる
◎ブラジルのラジオ日系が放送局変更 日本語広告も
日系人向け番組である Radio Nikkey は1月時点でサンパウロ州Sorocaba市(São Paulo市の西約100km)にある Radio Nova
Sertaneja FM
(97.9kHz)で放送されている。同局での放送は2024年8月頃に開始された。時間は月~金曜日18:00-20:00JSTである。オンラインでは
https://radiossertanejafm.wixsite.com/nova-sertaneja-fm-97 で聞くことができる。 同市を拠点とする
Centro de
Luz(光のセンター)が大口のスポンサーとなっている。その主宰者である「ブラジル最大の霊感師」ソウザ師とゲレイロ師に各種相談を促す日本語コマーシャルがある。いくつものバージョンがあり、聴いていて面白い。この他、相談者の「証言」(これはポルトガル語のみ)も頻繁に流れてくる。なお、これまで放送されていた
GRU FM ではそれまでの放送時間には聴くことができず、なくなったものと思われる。(東京都 平原哲也氏)「Nova
Sertaneja」とは「新しいセルタネージャ音楽」という意味。セルタネージャ音楽とはサンパウロ周辺の田舎で発展した独特のブラジリアンカントリー音楽。
◎RNZ Pacificがスケジュールを一部変更
Radio New Zealand
Pacificは一部改訂したスケジュールを2025年1月27日に発表した。https://www.rnz.co.nz/international/listen。それによると、日本での受信と関連深い放送は、05:59-14:58
17675kHz、14:59-21:58 13755kHzとなる。またDRM放送は月-土曜01:51-03:58 9780kHz、月-土曜03:58-05:58 13540kHzとなっている。(赤林)
◎AWRアジア向以外の追加スケジュール ~アフリカ向短波放送が復活
Adventist World Radio(AWR)から届いた同局のB24追加スケジュールによると、Guam
KSDA(アジア向)以外の送信は以下の通りである。
12:00-13:00 23:00-24:00 6065 100kW Madagascar マダガスカル向マラガシー語
02:30-04:00 15460 250kW Nauen アフリカ北東部向 02:30 オロモ語 03:00
ティグリナ語 03:30 アムハリ語
04:00-06:00 11700 250kW Nauen アフリカ中西部向 04:00 ハウサ語 04:30 イボ語
05:00 ヨルバ語 05:30 ピジン語
(ドイツ Wolfgang Bueschel氏)アフリカ向は短波が必要な模様で、Nauen送信所から、エチオピア、ナイジェリア方面向が復活しています。
◎BBC-WS更に人員を削減に ~130人を解雇
英国のRichard Langley氏によると、BBC World
Serviceは4月以降の2025年度に600万ポンドを節減する計画で、130人の人員を削減すると発表した。主な削減先はBBC
Monitoringで、組織を消滅させる。政府からの資金援助(前年度は年間1億4400万ポンド)があるものの2024/2025両年度で4億9200万ポンドの赤字が予想されるからである。削減の反面、フェークニュースに対抗し、危機の際には緊急サービスを提供し、世界のあらゆる場所から報道するという基本姿勢は断固維持するとしている。なお既に2024年10月には100人以上の報道職を解雇し、インタビュー番組「HARDtalk」を打ち切るなどの削減措置をとっている。原情報はhttps://www.bbc.com/news/articles/cpql1vvdn58oを参照のこと。(WORIG
1/29)
◎Radio Andorra Revival 2月の放送予定
フランスのChristian Ghibaudo氏によると、Radio Andorra
Revivalは2月3日の02:00から6005kHz、05:00から3985kHzで放送する。送信所はドイツKall
Krekel。今回の内容は1976年8月1日放送の「Disco Show」(Lionel Cassan担当)。(WORIG 1/31)
◎フィンランド2局が週末特別放送
フィンランドのKari Kallio氏によると、同国のQRP2局が2月初めに週末特別放送を行う。
RealMix Radio: 2/1 09:00 - 2/3 06:00 6185
Scandinavian Weekend Radio: 2/1 08:00 - 2/2 05:00 1602 6170
11690
2/2 05:00-08:00 1602 6170 11720
(WORIG 1/30)
◎VOA Museumが再オープン
米国Gavin氏によると、展示リニューアルのために閉館していた同国オハイオ州West ChesterのVOA
Museumが2025年1月25日より再開した。観覧は週末(土・日)の現地時間12:00-16:00、観覧料は$10.0で、12:30、14:00、15:00より行われる館内ツアーに参加できる。オハイオ州から50万ドルの拠出を受けて全面リニューアルが行われており、更に「博物館らしく」なり、電子的な展示も充実している。紹介記事はhttps://www.wvxu.org/media/2025-01-22/photos-renovated-voa-broadcasting-museum-ruth-lyons-wlw-powel-crosley-tvkiese、同博物館のHPはhttps://voamuseum.org/。(WORIG
1/30) VOAの最盛期も「偉大なアメリカ」の時代と重なります。
◎WRTH2025 E-BOOK発行
World Radio TV Handbookの電子版に当たる「WRTH2025 E-BOOK」がドイツRadio Data
Centerから発行された。内容は既に発行された冊子板とほぼ同じであるが、以下の利点が付加されている。
①冊子板発行から2025年1月25日までの約2ヶ月間における変更事項が反映されている。
②アプリ版とは異なりオフラインでも参照・購読可能。
③局名、周波数、記事内容を即時に電子検索できる。
④簡単に全体をブラウズできる。
➄フォントサイズを見やすい大きさに調整できる。
⑥お気に入りの部分をコピーしたり、独自の注釈を挿入できる。
⑦WindowsのKindle Reader、Mac/iOSのBOOK等、対応したe-bookリーダー機能を持つ大半のPCで利用可能。
YouTube上での紹介はhttps://www.youtube.com/watch?v=Z5nt1WLoFBEを参照のこと。
価格は€29.90、購入・ダウンロードはhttps://shop.radiodatacenter.net/product/wrth-2025-e-book/より。(Radio
Data Center)
WRTH2025 E-BOOKの操作イメージ(上記ビデオより)
出展略称
WORIG : World of Radio io group
WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan Shortwave Club
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