月刊短波2025年3月号
編集 赤林隆仁 時間 JST
◎イーロン・マスク氏VOA・RFE/RLの廃止を示唆
英国のMike Barraclough氏がウクライナの「Kiev
Independent」(2/9)の報道として伝えたところによると、米国政府効率化省(DOGE:Department of Government
Efficiency)のElon
Musk長官は米国が資金支出して放送しているVOAとRFE/RLを廃止するつもりであることを2025年2月9日にX上で明らかにした。それによると「欧州はすべて自由になっており、このような左翼的な放送に耳を傾ける人はいない、年間10億ドルもの米国の税金を無駄に使っている」としている。これはRichard
Greenell大統領特使(第一次トランプ政権では国家情報長官)の進言に答えたもので、Richard氏は「VOA、RFE/RLは国家の税金で運営されているのに、すべて左翼活動家に埋め尽くされており、すでに過去の遺物で政府からカネをもらうべきメディアではない」と主張した。DOGEではPolitico、AP、New
York
Times等のメディアに対する政府支出も「左翼を利する」非効率な税金の使い方として廃止する意向である。実際の内容はhttps://x.com/RichardGrenell/status/1888382972514250962を参照のこと。(WORIG
2/10)
◎VOAとRFE/RLの廃止をロシアは歓迎
英国のMike Cooper氏がBBC
Monitoring(廃止予定)の報道として伝えたところによると、ロシア国営メディアやそれを支持するコメンテータはVOAとRFE/RLの廃止を歓迎している。それらによるとVOA、RFE/RL両メディアは「意味の無い戯言やフェイクニュースを流し続けて、西側のエージェントとしてロシアの名誉を傷つけてきた」とし、「米国は過去の冷戦期から引きずってきたうわべだけの呼びかけの過ちに気づいた」としている。ただしSNS等では米国がこれらに代わる新たなロシアに対する宣伝手段を駆使してくるのではないかという懸念も囁かれている。(WORIG
2/10)
◎新VOA局長Kari Lake氏はVOAの廃止に消極的
英国のMike
Cooper氏がnewsmaxの報道として伝えたとろによると、トランプ政権下で新たにVOA局長に任命されたKari
Lake氏は、「VOAは情報戦争の中で本当に機能する武器になり得る」として、VOAの廃止には消極的であることを2025年2月21日にメリーランド州National
Harborで開催された共和党保守派の会議で表明した。VOAの反米的な傾向は自分の就任以来是正されてきたとし、今後VOAは正確で(フェークニュースでない)情報を伝えるようになれば少ない予算で効果的に情報戦を戦う「ソフトパワー」になり得るとしている。多分その結果聴取率は今以上に向上するが「親トランプメディア」にも「反トランプメディア」にもならないだろうとしている。原記事はhttps://www.newsmax.com/newsmax-tv/kari-lake-cpac-voice-of-america/2025/02/21/id/1199993/を参照のこと。(WORIG
2/26)
◎VOA内で反トランプ・ジャーナリストの洗い出し始まる
英国のMike Cooper氏がNew York
Timesの報道として伝えたところによると、VOAの上部団体USAGMは、トランプ政権の成立以来VOA内の反トランプジャーナリストの洗い出しのため人事調査(human
resources
investigations)を実施している。トランプ氏への批判を報道したり、トランプ氏に批判的と受け取られる発言をしたジャーナリストが対象となっており、VOAの通信員を長く務めたSteven
Herman氏は、X上でトランプ政権に批判的な意見(国際開発庁USAIDの廃止を批判)を表明したことが「国家反逆」とされ処分が決まるまで出勤停止となっている。またホワイトハウス担当長であったPatsy
Widakuswara氏を別の支局に左遷した。新VOA局長に任命されたKari
Lake氏はVOAの廃止に反対しているが、任命されてもUSAGMを監督する理事会で承認されないと正式に就任できないため(まだ承認されていない)、その意見が通るかどうかは微妙である。原記事はhttps://www.nytimes.com/2025/02/28/business/voice-of-america-trump.html。(WORIG
2/28)
◎USAIDの解体でBBCもやり玉に
米国のDan Robinson氏によると、同国ではトランプ政権下でDOGEによる米国国際開発庁(USAID)の解体(予算削減・人員解雇)が進んでいるが、その過程でBBCによるリビアでの放送活動に年間210万ドル(約3.2億円)を支出したこともやり玉にあがり、米国の国益に反する支出として糾弾された。これに対してBBCは以下のように反論した。世界中の75%の国には報道の自由がない。資金の支出を受けたBBC
Media Actionは、最も困っている人々に信頼できる情報を届けるため、世界中のローカルメディアを支援している組織である。多くの国際開発組織と同様に、BBC
Media
Actionも米国政府からの資金提供停止による影響を受けているが、パートナーや私たちが奉仕する人々への影響を最小限に抑えるために、できる限りのことをしている。BBC
Media
ActionはBBCの国際的な慈善団体で、BBCニュースとは別の組織であり、活動遂行のために、寄付者と支援者に全面的に依存している。原情報はhttps://www.bbc.co.uk/mediaaction/press-release/4-feb-25。(WORIG
2/6) トランプ政権からはBBCの報道自体が嫌われています。
◎ロシアがエチオピアにアフリカ向放送拠点
英国のMike Cooper氏がEthiopian News
Agencyの報道として伝えたところによると、アフリカでのメディア影響力強化を目指すロシアは、エチオピアのAddis
Ababaに大規模なメディア拠点を建設、その中にRadio Sputnikの番組制作センター「Sputnik
Africa」を開設した。これは同地でアムハラ語で放送する初のロシアメディアとなった。近日中にアムハラ語と英語による24時間のラジオ放送を実施する。ラジオ番組の他、今後webサイト、SNS制作も行い、アフリカにおけるプロガンダ拠点を目指す。今後Sputnikはアフリカ32か国語の番組をこので制作する予定で、まずハウサ語、スワヒリ語の新サービスを開始する計画である。Addis
Ababaはアフリカ連合(AU)の本部を含むアフリカ大陸の様々な国際機関が集まっており、アフリカ攻略の拠点として最適と判断された。原記事はhttps://www.ena.et/web/eng/w/eng_6022691。(WORIG
2/23) VOA廃止騒動の虚をついてアフリカでの影響力を強化する目的のようです。
Sputnik Africaのロゴ
◎FEBC中継Radio TeosのB24スケジュール
ウクライナのAlexander Miatlikov氏によると、FEBC中継のロシアキリスト教局Radio
TeosのB24スケジュールは以下の通りである。送信所はフィリピンBocaue、周波数は9920kHz。
毎日 00:00-00:30 ロシア語
火-日曜 00:30-00:45 ロシア語
月曜 00:30-00:45 ウクライナ語
金-月曜 00:45-01:00 ロシア語
(WWDXC TP 1606)
◎Radio New Zealandが移転
「NZ Herald Media Insider」によると、Radio New
Zealandは2025年中にAucklandの中心部Victoria StreetにあるTV New
Zeland本社に移転する。人員的にはスタッフ150名が移転するが、ニュース業務などは当面別々に行われる。Radio New ZealandとTV New
Zelandは以前労働党政権時に合併協議を行ったが失敗に終わった経緯がある。今回同じ拠点になったことで業務協力が進むかどうかが注目されている。(NZ DX
Times Feb via WORIG 2/3)
◎コロンビアBogotáに宗教局
コロンビアのRafael
Rodriguez氏によると、同国の首都Bogotáでは今まで850kHzで出ていたCandela AMが放送を停止し、代わりにRadio Red
Aleluyaが放送を開始した。同局はUniversal Church of Colombiaの経営で、その本家はChurch of Brazil
(Bishop Edir
Macedo)というブラジルのペンテコスタ派教会である。放送ではiglesiauniversalcolombia.comで流されているストリーミングの内容をそのまま流している。(NZ
DX Times Feb via WORIG 2/3) QTHはAv. Caracas esquina con Av. 1ro de mayo,
Bogotá,
Colombia、SNSはhttps://www.facebook.com/p/Red-Aleluya-Colombia-61558337602419/。
◎AIノイズ除去ソフト「RM Noise」登場
米国のLes Rayburn氏によると、AM DXer用のノイズ除去ソフト「RM
Noise」が登場した。文字通り信号に含まれるノイズ分をAIを用いて論理的に除去する。ソフトをインストールしたPCのオーディオ入力に受信機出力(SSBモード、2.8kHz帯域位が良い)を接続するとAM放送のノイズが小気味よく除去できる。詳しくはhttps://ournetplace.com/rm-noise/を参照のこと。(NZ
DX Times Feb via WORIG 2/3)
◎Charleston Radio International復活
ニュージーランドのJohn
Durham氏が2025年1月28日の04:20頃欧州のリモートSDRで確認したところによると、2024年2月24日に閉局させられた海賊局Charleston
Radio International(スイスまたはドイツ)が別の局からの中継という形で復活している。海賊局Mystery
Radioからの中継と見られ、周波数は4960kHz(IDでは5140kHzと言っている)である。(NZ DX Times Feb via WORIG 2/3)
◎RFA/VOA/BBCベトナム語のコンテンツがfacebookから突如消える!
英国のMike Cooper氏が、Radio Free
Asia(RFA)の報道として伝えたところによると、2025年1月28日RFA、VOA、BBCのベトナム語版facebookのページから、2025年及び2024年の投稿が突然消去された。数分後にまた現れたが原因は明らかではない。RFAのリスナーがこれに気づき関連する写真・ビデオを別の手段で共有する措置を取った。この件についてRFAはfacebookを運営するメタ社に説明を求めたが回答はなかった。このようなことはこれが初めてではなく過去には内容が一時的に改竄されたこともあった。RFA、VOA、BBCの三メディアはベトナム政府からは好ましくないメディアとして敵視されており、ベトナム政府はfacebookに対して政府を批判する内容を削除ないしは閲覧禁止にするように度々要請してきた。メタ社が発表した最新のレポートによるとfacebookは要請に応えて2024年上半期中には3,200アイテムに対して閲覧制限を行ったことが明らかになった。(WORIG
2/2)
RFAベトナム語放送のfacebookページ
◎Radio Six International情報
米国のGlenn Hauser氏によると、Radio Six
Internationalは現在毎週日曜日の04:00-05:00にChannel
292より9670kHzで放送している。北イタリアの中波送信所から1323kHzでも放送する予定であったが当面延期された。原記事はhttps://kurzwellenradio.wordpress.com/2025/02/02/radio-six-international-weekly-on-shortwave-swedish-dx-federation/、同局のURLはhttps://www.radiosix.com/である。(WORIG
2/4)
◎スペインの個人がEUに対して短波放送維持の嘆願書提出
米国のGlenn Hauser氏によると、スペインのJusto
Novo氏がEUに対して欧州に残存する短波放送局を保存・維持する行動を起こすことを求める嘆願書を提出した。要旨は以下の通りである; 短波は他のメディアに比べ華やかでないが弾力性(レジエリエンス)を有している。現在欧州では戦争、災害の脅威が切迫したものとなっており、また情報統制や検閲も問題となっている。短波放送は戦争・災害による通信システムが破壊された地域にも、情報が統制されている地域にも情報を届けることができる。現在欧州に残る大規模な短波送信所は11ヵ所に過ぎない。今までに45の短波放送局が閉鎖ないしは活動休止中である。短波放送の必要性やその放送量に対しては議論が必要だが、公開討論なしに一方的に廃止が行われるべきではない。オーストリアのごとく急ぎ足で廃止を進めることは好ましくなく、透明性のある公的評価が必要である。原情報はhttps://kurzwellenradio.wordpress.com/2025/02/05/petition-to-european-union-preserve-shortwave-broadcasting-infrastructure/。(WORIG
2/5)
◎Polskie Radioが放送開始100周年
英国のMike
Terry氏がREDTECHの報道として伝えたところによると、2025年2月1日でポーランドの公共放送Polskie
Radioは放送開始100周年を迎える。1925年2月1日に当時のPolish Radio Technical Society
(PTR)がワルシャワから初めてラジオ放送を行った。最初の一声はPTRの会長Roman Rudniewski氏による「こちらはPolish Radio
Technical Societyの試験放送です、波長385mで放送しています。」だった。そして同年8月18日にPolskie
Radioが正式に設立され、1926年4月18日に定時放送を開始し、ポーランドの放送メディアの礎を築いた。Polskie
Radioではこれを記念して2025年を通して歴史回顧展、ポーランドにおけるラジオの変遷を紹介する公開展示などの一連のイベントを開催し同局のメディア遺産と、過去1世紀にわたるポーランドのメディア形成におけるその役割を称える予定である。原記事はhttps://www.redtech.pro/polskie-radio-celebrates-100-years-of-broadcasting/を参照のこと。(WORIG
2/5)
100年前ラジオ放送第一声を送るRoman Rudniewski氏(Polskie
RadioのHPより)
◎アフガニスタンの「女性放送局」に禁止命令
英国のMike Cooper氏がKhaama
Pressの報道として伝えたところによると、アフガニスタンで女性向に放送していたBegum
Radioに対して、同国のタリバン政権は2025年2月4日に免許停止、放送禁止の命令を出した。外国で制作されたコンテンツを扱ったという理由である。これに対して同国のジャーナリスト支援組織は、不公正・不透明であり、自由なメディアを抑圧する制作を止めるように求める声明を出した。Begum
Radioは2021年3月8日の世界女性デーにHamida
Amanによって設立され、女性により管理・運営され、アフガニスタンでは禁止されている女性向の中等教育講座などを放送していた。(WORIG 2/7)
首都Kabulにて90.1MHz(5kW)で放送しており、60万人が聴取する放送局でした。昨年3月にフランスのParisにBegum
TVを設立し、アフガニスタンの女性向中等教育のカリキュラムを衛星TVで配信し始めたのが禁止理由のようです。アフガニスタンでは女性の中等教育は禁止されています。
◎Marconi Radio International 2025年3月の放送
スペインのManuel Mendez氏によると、イタリアのMarconi Radio
Internationalは2025年3月9日の22:30-02:30に7400kHz(50W)及び11390kHz(25W)でイタリアの送信所から短波放送を行う。受信報告は<marconiradiointernational
@ gmail.com>へ。(WORIG 2/8)
◎ソ連時代の受信機ファン向け記事
ソ連時代の受信機収集ファン向の記事・情報が公開されている。内容は、受信機の歴史、ラジオ収集の目的、価格の決め方、売買の仕方、収集で富を築く方法、等である。ソ連時代の受信機の中には現在50万ルーブル(約80万円)以上の価格がつくものもある。https://dzen.ru/a/Z4FrhwYSLyYMhdzW(ロシア語)。(RUS-DX
#1328 via WORIG 2/9)
◎Radio Cityのスケジュール
Radio City - the Station of the
Carsは現在以下のスケジュールで放送している。
毎月第三土曜日の次の日曜日 06:30-07:30 AM Italia中継 1332kHz
毎月第四土曜日 18:00-19:00 Chennel 292中継
6070 9670kHz
受信報告は<citymorecars @ yahoo.ca>へ。
(RUS-DX #1328 via WORIG 2/9) Rafael
Martinez氏によると、Radio Cityは2025年1月でIRRS中継の短波放送(毎月第三土曜日18:00-19:00
9510kHz)を中止した。(BDXC "Communication" Feb 2025 via WORIG
2/9) 1992年創業の古手海賊局です。3月末以降は1時間早くなります。
◎台湾Sangean社の創立50周年記念ビデオ公開
台湾のSangean社(山進電子)は2024年で創立50周年となった。これを記念したビデオがYouTubeで公開されている。https://www.youtube.com/@Sangean1974。(BDXC
"Communication" Feb 2025 via WORIG 2/9)
◎ベネズエラEstación 4940の詳細が判明
英国のBill McDavitt氏によると、「謎の放送局」として有名なベネズエラのEstación
4940の詳細が分かってきた。局の所在地は、ベネズエラ南西部のコロンビアとの国境近くで、北緯7.20度、西経69.0度の地点、地名ではRincon Hondo
Parish G.C.,Munoz Municipality,Apure
State,Venezuelaである。この地域でキリスト教の布教に当たっている宣教師Russell
Stendal氏の2020年の手紙内に、この地域の焼失して無人となった集落内に、ベネズエラ国内のキリスト教放送局の協力で4基の短波送信機を設置したという報告がある。この時、短波を廃止したベネズエラやコロンビアの放送局から中古の短波送信機を安価に入手したものと思われる。この時期ベネズエラでは政府の気に入らない民間放送局や海賊局はすべて閉鎖させられたが、この局は遠隔地のキリスト教局という理由で見逃された模様である。2023年のWRTHのwebサイトには局の所在地がRincon
Hondo Parish、出力1kWと正確に記載されていたが、これはRussell Stendal氏の経営するRussell Stendal &
Co.からもたらされた情報に基づいていることが分かった、しかし同社とはその後連絡がとれていないとのことである。WRTHにはその後この局はコロンビアのRadio
La Montañaで、同国のRafael
Rodriguez氏がQSLマネージャーとなっていると記載されたが、同氏は最近のメールでこれは全くのフェイクニュースで、その後出回ったRadio La
MontañaのQSLもフェイクカード(!)であるとしている。2025年1月現在、同局は現地のPiaroa語で録音された番組を放送しており、IDは時々"estacón
4940"と出る。放送で使用されている時刻はベネズエラ時間であり、以前にはベネズエラ国歌も出ていた。(BDXC "Communication" Feb 2025
via WORIG 2/9) 小生も持っていますがあの「フェイクカード」は誰がどこから何の目的で発行したのでしょうか?
◎ペルーにおける放送の歴史
フィンランドのMauno
Ritola氏によると、ペルーにおける放送の歴史について記述した「Historia de la radio en el
Perú」が出版された。副題は「Memorias de la Onda
Corta」(短波時代の想い出)で興味ある内容である。詳細はhttps://www.amazon.com/-/es/Dione-Blas/dp/B0DWVB7TJ7を参照のこと。(WORIG
2/13) スペイン語、136ページ、価格はUS$8.00+送料。米国Amazonから購入可能。
◎Radio Verdadの短波復活絶望的~新送信機はやはり詐欺!
スペインのManuel Méndez氏がグアテマラRadio
Verdadより受け取ったメールによると、同局は新送信機の購入に関して、ドイツにあるとされる架空の送信機メーカーの詐欺にあったことが明らかになった。莫大な資金をだまし取られたため、短波放送の復活は絶望的である。(WORIG
2/13)
◎フィンランドArctic Radioの進捗状況
英国のMike Barraclough氏によると、フィンランドから長波放送を計画しているArttic
Radio(LW252)の現状は次の通りである。当初計画していた旧300kW長波送信機の転用は不可能と判断し、通信会社に解体の見積を依頼したが、現在完成品として売られているTRAM社製長波送信機の2倍という解体価格を「ふっかけて」きた。どうも当社がこの送信機を取得するのを阻止したいという力がどこから働いた模様だ。代わりに支持者から1kW長波送信機を導入し、現在マッチングユニットの製作にかかっている。長波用アンテナは気候の関係で未着手で、多分夏までに立ち上げるのは困難である。既に支持者から1kW中波送信機の提供を受けており、数ヶ月後からは使用可能な見通しである。短波放送も同時に予定しており、短波送信機やリニアアンプが入手できれば早期に放送を開始することも可能である。詳細はhttps://arcticradio.net/newsを参照のこと。(WORIG
2/14)
◎インドネシアRRIがラジオ放送のリストラ~海外向放送にも影響
ドイツのHansjoerg Biener博士によると、インドネシアRadio Republik
Indonesia
(RRI)はAMとFMで放送されている国内向第4放送(PRO-4)を2025年2月10日より一時的に中止した。理由はラジオ放送の費用を削減せざるを得なくなったからである。当面第1~3放送は維持されるが、送信出力を落として放送される。予算削減措置は海外向短波放送にも適用され、人員削減が実施されている。同局ドイツ語部のスタッフはわずか2名となり、土日の放送は木金の放送の再放送となった。番組内容にも影響が及んでおり、いくつかの番組は廃止され、音楽に置き換わっている。(WORIG
2/15)
◎閉局相次ぐ中国の放送局
河南省信陽市の信陽音楽広播(FM105.4MHz)は、発表なしで既に放送を停止したことが判明した。(小林放送局 2025.2.9-2.15)
安徽省淮南(わいなん、Huainan)の淮南音楽故事広播(FM
104.9MHz)は2025年1月25日以降放送を停止した。同時に同地で行われているTV放送「淮南民生」チャンネルも廃止された。1月22日にTV放送で「国家広播電視総局上層部の指示で廃止する」旨の通告があった模様だが、ラジオでは確認されていない。淮南音楽故事広播は2009年12月に試験放送、2010年5月に正式に放送を開始していた。(Cahcn的自留地
1/25)
江西省南昌の江西都市広播電台(FM
106.5MHz)及び江西農村広播電台(FM98.5MHz)は2025年1月25日以降放送を停止した。1月22日に親組織の江西広播電視台は公式サイトで「国家広播電視総局の指導と認可の下両放送を廃止する」との公告を出した。2024年上半期に江西都市広播電台は都市部の放送局の一部閉局を行っており、今回の措置はリスナーにとっては予測されたものとして冷静に受け止められている模様である。(Cahcn的自留地
1/30)
雲南省楚雄彝族(そゆういぞく)自治州の楚雄州融媒体中心は2025年月16日に、楚雄音楽広播(FM
96.3MHz)を2025年2月5日以降廃止すると発表した。また同時にTVの「文化旅游」チャンネルの廃止するとした。楚雄音楽広播は20世紀末に当時の楚雄州人民广播電台第二放送「滇中FM広播」として発足し、約30年の歴史がある。(Cahcn的自留地
1/30)
広東省佛山市の佛山人民広播電台(佛山電台Radio
Foshan)配下の佛山音楽広播(FM98.5MHz)、山水広播(FM90.6MHz)、高明広播(FM88.3MHz)は番組内で2025年2月25日01:00で放送を終了すると発表した。終了アナウナスはどの局も広東語で行われ一部の番組は綜合広播、南海広播に引き継がれるとしている。国家広播電視総局の方針によるものとされている。なお佛山ではTVの「映視(映画)」、「山水電視」、「公明電視」3チャンネルも廃止されることが決定しているが廃止時期は公表されていない。歴史的経緯を見ると佛山人民広播電台は1991年8月19日に中国初の24時間放送を実施して注目を浴びた。2005年9月7日に国家広播電視総局の指導で市内の南海、順徳、三水、高明区内で行われていた区内ラジオ放送を統合管理することないなった。2024年8月26日には24時間放送を中止し、放送時間を07:00-01:00に短縮していた。廃止で佛山人民広播電台のラジオ局は綜合広播(FM94.6MHz)、南海広播(FM92.4MHz)、順徳広播(FM90.1MHz)の3局となる。(Cahcn的自留地
2/16)
安徽省蚌埠(ほうふ、Bengbu)の蚌埠経済広播(FM
104.2MHz)が2025年2月5日以降放送を停止した。放送廃止のアナウンスは出なかった模様である。リスナーが上部団体の安徽広播電視台に問い合わせたところ、廃止後104.2MHzは安徽綜合広播の中継に使用されるとの回答があったが、実際には行われていない。2月5日以降しばらくはオンライン上での放送は継続されており、その中では一部の番組を蚌埠交通文芸廣播で引き続き放送すると言っていたが、どの番組が何時に放送されるかは不明のまま2月17日オンライン放送も停止された。蚌埠経済広播は1993年4月10に蚌埠市営ラジオ局として開始され、「蚌埠経済生活広播」、「経典(クラシック)1042」という名称で放送していこともあった。毎日07:00-23:30に放送しており先進的な放送内容で知られていた。(Cahacn自留地
2/17)
閉局した佛山の3放送のロゴ 左:高明広播 中:山水広播 右:音楽広播
◎「Lowe Electronics and the Receiver
Projects」公開
米国のGuy Atkins氏は、英国Lowe
Electronics社の旧技術者で数々の短波受信機の設計に携わったJohn Wilson氏(現在86歳となった)が当時の"Shortwave
Magazine"掲載した短波受信機に関する82の記事と同氏はLowe社で短波受信機を設計していた時の秘話を記述した「Lowe Electronics and
the Receiver
Projects」を同氏の許可を得て公開した。https://www.mediafire.com/folder/yydxg4lwyh7ml/John_Wilson_(Lowe_Electronics)。
(Shortwave Bulletin 2/16 via WORIG 2/16) Trio
QR-666から始まるTrio(Kenwood)の受信機シリーズ、有名なLowe HF-150,AOR AR-7030に至るまで言及されています。
◎「HAMMARLUND COMPANY HISTORY」公開
米国の旧受信機メーカーHammarlund
Manufacturing社の簡便な歴史が公開されている。同社の創始者Oscar
Hammarlundは1861年にStockholmで生まれたスウェーデン人で、技術大学を卒業後、1882年に電話の技術者として米国Elgin
Watchにスカウトされ、米国に渡った。氏の興味は無線電話に移って行き、ついに1910年にHammarlund
Manufacturing社を創立し、無線機器の製造を開始したが、当初は不調であった。しかし1919年に商業ラジオ放送の実験が始まって以降は受信機メーカーとして輝かしい発展を遂げた。https://www.hammarlund.info/info/company_history/co_history.pdf。(Shortwave
Bulletin 2/16 via WORIG 2/16)
◎Voice of Turkeyの英語放送復活
米国のJohn氏によると、2月中旬になってVoice of Turkeyの英語放送はTRT World
TVの音声中継から元の英語放送のフォーマットに戻り、番組製作が復活した模様である。放送でも「We'are back」と言っている。(WORIG 2/17)
英国のAlan Roe氏によれば、復活したVoice of
Turkeyの英語放送(B24)は2025年2月17日以降以下のように行われている。
13:00-13:55 6125(310°) 7285(300°)
22:30-23:25 13635(310°)
02:30-03:25 9660(105°)
04:30-05:25 6050(310°)
06:30-07:25 9610(105°)
08:00-08:55 5960(310°)
(WORIG 2/28)
◎WRTHは今後郵送料を別徴収
このところ郵送料の値上がりが激しく、特に北米向はUS$48.37とWRTH本体価格に近い値段に上昇した。WRTHの価格は今まで郵送料込みであったが、今後は現在の本体価格に地域別郵送料を付加した価格に改定する。アジア向は現在価格+US$19となる。郵送料が高くて買えない人は郵送料のかからないE-BOOKまたはWRTHアプリを利用して欲しい。(Radio
Data Center)
3,000円近くの郵送料となりますので、WRTH2026年版は1万円越えが確実となります。E-BOOKへの転換を考える時期に来ていると思われます。
◎NHK World-JapanがQSLカード発行を停止
米国のEdward Kusalik氏によると、NHK World-Japan(Radio
Japan)は2025年2月14日にQSLカードの発行を2025年3月20日分で停止すると発表した。(ODXA via WORIG 2/18)
NHK-World
Japanの発表は英文でhttps://www.nhk.or.jp/nhkworld/upld/thumbnails/en/information/trmination_of_nhk_world_japan_verification_cards_20250217.pdfに掲載されています。内容は以下の通り;NHK
World-Japanでは、放送をお聞きになったことをお知らせいただいた方に、QSLカードを発行してまいりました。この度、QSLカードの発行を中止させていただくことになりました。2025年3月20日までの放送につきましては、QSLカードをお送りいたします。ご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございました。なお、英語放送へのご意見・ご要望は引き続き当社ホームページの「お問い合わせ」(https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/contact/)からお寄せください。お寄せいただいたご意見は、放送やサービスの改善に役立たせていただきます。
◎ハワイの日本語番組「琉球メロディー」が終了
ハワイHonoluluのKNDI Radio(1270kHz
5kW)で金曜日の夜に90分間放送されていた沖縄語・日本語による音楽番組「琉球メロディー」(木田信子さん担当)が1月31日の放送を以て終了となった。同番組は1952年にKGMBで開始され、一時期KIKIに移り、1972年にKNDIに落ち着いた。多分KNDIで最も歴史のある番組であったと思われる。(東京 平原哲也氏)同局は1960年創立の多言語局で、14カ国語で放送しているとのことです。地元のHonoluluーStar紙によると、当初KNDI局で「琉球メロディー」のアナウンサーを務めていたオヤカワ
キエイ氏(ハワイEwa生まれ)が1992年2月15日に81歳で他界したという記事があります。
◎カナダの日本語番組「おはよーJapanese Show」が終了
カナダ・オンタリオ州Markhamの 105.9 FM The
Region で2018年6月から行われていた日本語番組「おはよーJapanese
Show」が2025年2月15日の放送を以て終了した。担当者の高畑依実さんからの連絡によると、終了の理由は放送局の閉鎖に伴うもの。閉鎖を告げられた時にはすでに番組が収録済みであったため、最終番組らしくない終わり方になってしまったとのこと。同番組は
https://share.transistor.fm/s/e4e1b6ba
にアップされている。ちなみに、当日は同局のストリーミング音声が流されておらず、オンラインで最終番組を聴くことはできなかった。(東京 平原哲也氏)2月末現在同局のURLは残っており、日本語番組のpodcastはhttps://1059theregion.com/podcast/ohayo-japanese-show-podcast/で聴取できます。カナダではAM局を含めてラジオ放送局の閉鎖が相次いでいます。CBCも今後ラジオ放送、TV放送を廃止してデジタル情報提供メディアになることを宣言しています。
◎Canadian Force Base TrentonのVOLMET
米国のGlenn Hauser氏によると、カナダ・オンタリオ州のCanadian Force Base
Trentonが15034kHzUSBで航空気象情報(VOLMET)を流している。07:43頃情報を流しているるが、情報が一切なく「Shearwater、Greenwood、Gander、Halifax各局からも通報なし」とアナウンスされることも多くなっている。どうもこの分野の短波通信も衰退傾向のようである。(WWDXC
TP 1608) 3周波数出ていましたが、この周波数だけになった模様です。コールサインはCHR。
◎WRMIの電力供給問題解消に
米国WRMIがfacebookで公表したところによると、WRMIのOkeechobee送信所に電力を供給しているFlorida Power and
Light社は2025年2月20日、同送信所の変圧器を新品と交換する作業を数ヶ月かけて終了した。同送信所への電力供給は1970年代後半に設置された変圧器で行われており、しばしば停電を起こして送信が停止していた。これで電力の安定供給が可能となり停電は少なくなることが期待されている。など同日以降旧変圧器の撤去作業が発生し、そのために22:00-07:00頃停電が発生し、7730kHz及び9955kHz以外の周波数が休波することがある。その時はhttp://www.wrmi.netでストリーミング放送を受信して欲しい。(BDXC
iogr 2/20 via WWDXC TP 1608)
◎Gayle Van Horn氏の行っているBCL向サービス
米国「Global Radio Guide」の編集発行者Gayle Van
Horn氏(W4GVH)は以下のようなBCL向のサービスをオンライン上で行っている。
Shortwave Central Blog
<http://mt-shortwave.blogspot.com/>
Shortwave Central YouTube Channel
<https:\\www.youtube.com/c/ShortwaveCentral>
X/(Twitter) @QSLRptMT
Teak Publishing <http://www.teakpublishing.com/>
Shortwave Central Kiwi SDR
<http://21118.proxy.kiwisdr.com:8073/>
「Global Radio
Guide」の購入はhttps://www.amazon.com/dp/B0BNSYN8PK/へ。
(HCDX 2/13 via WWDXC TP 1608) 「Global Radio
Guide」は2023年夏版以降は出ていないようです。
◎ソマリアのWarsan Radioが短波放送再開
ロシアのVladimir氏によると、唯一の短波局Warsan Radio(在Baydhabo,Baidoa
district)が2025年1月より7750kHzで復活している。エチオピアのAddis
AbabaにあるリモーチSDRで確認した。FM88.2MHzにて現地で放送している内容と同じであった。別の筋からの情報では出力は100W、放送時間は12:00-15:00及び18:00-04:45で、ソマリ語とアラビア語で放送している。URLはhttp://warsanradio.com/だが、ストリーミング放送は行われていない。(RUS-DX
#1330 via WORIG 2/23)
ソマリアからかつて短波で放送していた2局についてはSNS、ストリーミング放送は残存しています。
Radio Muqdisho; https://x.com/radiomuqdisho
Radio
Hargeysa; https://www.facebook.com/Radiohargaysa/、ストリーミング放送はhttps://stream.zeno.fm/cb1gs35i1tetvで放送はソマリ語・アラビア語。
左:Warsan Radio 中:Radio Muqdisho 右:Radio Hargeisaのロゴ
◎BBCのアゼルバイジャン支局に閉鎖命令
BBCのアゼルバイジャン語サービスのHPによれば、アゼルバイジャン外務省はBakuにあるBBCアゼルバイジャン支局に対して口頭で閉鎖命令を出した。BBCによれば文書による命令は出されていない。これに伴いBakuを拠点とするBBCのジャーナリストチームは活動を停止した。ただしBBCはアゼルバイジャン語のニュースは引き続き提供する。(RUS-DX
#1330 via WORIG
2/23) アゼルバイジャン語の短波放送は現在行われておらずhttps://www.bbc.com/azeriで提供されるニュースのみです。なお旅客機撃墜で関係が悪化しているロシア「Russia
Today」の支局にも閉鎖命令が出たということです。
◎スペインNoblejas送信所の短波送信機全基更新の予定
ロシアのIgor
Kolke氏が、https://kolkeradio.blogspot.com/2025/02/radio-exterior-de-espana.htmlの報道として伝えたところによると、スペインRadio
Exterior de EspanaのLuis Manuel Fernandez
Iglesias局長は、同局のロシア語部門とのインタビューで、短波放送存続の条件としてNoblejas送信所の短波送信機5基全部を更新することが条件となると語った。既に上部団体のRTVEの理事会では数カ月前に更新の決定が行われているが、実際に予算がついて工事に着手するまでにはいくつかのステップがあり、まだ短波放送の存続が保障された訳ではないとしている。(RUS-DX
#1330 via WORIG 2/23)
◎「Utility DXer's Handbook」がアーカイブに
1971年に米国でPaul Mayo/Steave Handler氏により発行された「Utility
DXer's
Handbook」がアーカイブ化されて、pdf形式等でダウンロードできるようになった。https://archive.org/details/udxh-page-66-and-67_202408。(RUS-DX
#1330 via WORIG
2/23) 全世界のユーティリティー局の詳細や住所が掲載されており、当時大変役に立ちました。半世紀以上前のもので現物はなくなってしまいましたが、あの黄色い表紙とSteave
Handler氏の名前は憶えています。クレジットカードなどありませんでしたので、銀行で3ドルの送金小切手を作成してもらい、氏から直接購入しました。1ドル360円の時代、3ドルの冊子を買うのに手数料も含めて2,000円以上かかったのを覚えています。
◎キューバの放送本「Ondas Cubanas」pdf版で無料発行
コロンビアのYimber Gaviria氏によると、「Ondas Cubanas-Las
singularidades de una Radio
inigualable」(キューバの放送~比類なき特異性)という本(スペイン語)がpdf版で無料発行された。キューバの放送の特異性を他のラテンアメリカ諸国やカリブ海諸国の放送と比較して、キューバの放送が1959年の革命以降国家の重要なツールとして機能してきたと論じている。Tito
Ballesteros Lopez(コロンビアのジャーナリスト)、Juan Carlos Roque Garcia(キューバーの国際ジャーナリストで旧Radio
Netherlandsにも勤務)氏の共著で、132ページ。http://blogs.eltiempo.com/radio-en-america/2025/02/14/nuevo-libro-la-radio-en-cuba/よりダウンロードできる。(RUS-DX
#1330 via WORIG 2/23)
◎AWR WavescanはReach Beyond Australiaから放送に
インドのAlokesh Gupta氏によると、AWR WavescanはA25シーズンよりReach Beyond
Australiaから毎週日曜日の23:00-23:30に11870kHzで放送されることになった。(WORIG 2/25)
◎「2023年皆既日食の中波伝播に及ぼす研究分析」を発表
オーストラリアのNick Hall-Patch氏が「2023年皆既日食の中波伝播に及ぼす研究分析」(Analyzing Medium Wave
Propagation During the 2023 Annular
Eclipse)を発表した。DXerが初めて中波バンド全体を電子的に記録して後で分析するようになったのは2017年の皆既日食の時だが、その知見に基づいて、2023年の皆既日食の中波伝播に及ぼす影響を総合的に分析したものである。13人のDXerがこのプロジェクトに参加し、SDRで収集した記録データ量は10TBとなった。これにCarrier
Sleuthというソフトを使用して地域別、時間別の信号強度の変化を分析した。その結果、日食が伝播に及ぼす影響は通常の日の出、日没に見られるものとは異なった特徴を有することが明らかになった。論文本体はhttps://swling.com/blog/2025/02/beyond-dxing-analyzing-medium-wave-propagation-during-the-2023-annular-eclipse/を参照のこと。(WORIG
2/25)
◎BBCの国内向ラジオ放送は海外では聴取不可に
英国のMike Cooper氏が「Radio
Today」の報道として伝えたところによると、現在海外の聴取者にも提供されているBBC国内向放送のオーディオwebサイトと携帯用アプリは2025年春に廃止され「BBC
Sounds」に統合される。以降は海外聴取者はBBC.comを通じて海外向のBBC World Serviceと国内向のBBC
Radio4のみを聴取できるようになり、他の国内向放送はpodcastも含めて聴視できなくなる。海外では「BBC
Sounds」は英国人の海外短期滞在者のみが利用できるようになる。BBCは収益団体化を図っておりその一環の措置である。原記事はhttps://radiotoday.co.uk/2025/02/most-bbc-radio-stations-to-become-unavailable-for-international-users/を参照のこと。(WORIG
2/26)
英国民からの受信料で制作している番組を外国人が無料で聴くのはいかがなものか?という議論からきていると思われます。同じ論理は海外放送にも当てはまりそうですが?
2025年2月現在の「BBC
Sounds」(https://www.bbc.co.uk/sounds)では一応国内向各放送を聞くことができる(BBC1の受信画面)
◎BBC World Serviceの固定電話サービスが終了
米国のJoe Hanlon氏によると、BBC World
Serviceは24時間英語放送を電話で聴取することができる固定電話サービスを米国で実施してきた。番号は+1 712 432
5335である。現在この電話番号は残ってはいるが、ダイヤルしても放送を聞くことはできなくなっている。従ってこのサービスは終了下模様である。(WORIG
2/26) もう時代にそぐわなくなったからでしょう。
◎BBCのアフガニスタン国内での中継に納税者から批判
英国のMike Cooper氏がDaily
Telegraphの報道として伝えたところによると、BBCはアフガニスタンのタリバン政権のプロガンダ部門にカネを支払って同国内でのBBCの中継を行っている。具体的にはRadio
TV Afghanistan(RTA)に賃貸料を支払って同国内のFM中継を維持継続している。またBBCの慈善部門であるBBC Media
Actionはこれとは別にタリバン政権に所得税を支払っている。これら支出に対して同国納税者連盟は、英国民の税金がタリバン政権のために不当に支出されているとして同国から撤退することを要求している。BBCはこれらは正当な賃貸料や機器のレンタル料であり、アフガニスタン国民に独立した公平なニュースを届けるために必要としている。原記事はhttps://www.telegraph.co.uk/news/2025/02/26/bbc-pays-taliban-propaganda-wing-broadcast-in-afghanistan/参照のこと。(WORIG
2/27) BBC World Serviceはアフガニスタン各都市でFM中継を行っています。例えば首都Kabulでは89.0MHzで出ています。
◎DSWCIのwebサイト消滅後も一部資料は保持
ウクライナのAlexander
Miatlikov氏によると、旧DSWCIのwebサイトは3月初めに閉鎖されるが、サイト内の資料類の大半(全部ではない)はアーカイブとして以下のサイトに保存されている。
https://web.archive.org/web/20250106123536/http://dswci.org/
米国のGlenn Hauser氏によると、2024年に発行されたDomestic
Broadcasting
Surveyはhttps://www.radioheritage.com/dswci/dbs/dbs/dbs26.pdfに、Tropical Bands
Monitorはhttps://www.radioheritage.com/dswci/tbmonitor/2024.pdfに保存されている。
(WORIG 2/27)
出展略称
WORIG : World of Radio io group
WWDXC TP:World Wide DX Club Topnews
HCDX: Hard-Core-DX
JSWC: Japan Shortwave Club
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