007人名図鑑 味方編

 ジェームズ・ボンドを主人公として、英国情報部やCIA、その他事件を解決するにあたり、協力者となる人々を紹介します。敵の女性で寝返った場合は、最終的な「ボンドガール」以外は敵編とします。KGBの人は、その作品での接し方次第。



 英国情報部のQ課部員。「ワールド・イズ・ノット・イナフ」に登場。
 長年Qを演じてきたデズモント・ルウェリンが、まさか死ぬとは思っていなかったが、本作で引退し後任のつもりで顔見せとして出したと思われる役柄。Qの後任だからRだとボンドにからかわれるが、彼も皮肉屋で負傷したボンドを003.5だと言い返す。いつもはエンディングによく顔を出すQの代わりに本作では彼が登場。
 演ずるのは、ジョン・クリース。次回作「ダイ・アナザー・デイ」では彼がQを演ずるが、Rが出世したのか、はたまたQの役者が変わったのかはよくわからない。
 ジョン・クリースは1939/10/27生まれ。モンティ・パイソン出身のいわばコメディ俳優で、「ハリー・ポッター」シリーズのほとんど首なしニックでも知られる。

アキ(写真左。右はジェームズ・ボンド)

 タイガー田中の配下で働く女性。「007は二度死ぬ」に登場。
 当初、謎の女性のように振る舞い、ボンドを振り回すが、正体が明らかになると急にボンドと恋仲に。彼が日本人女性と偽装結婚する事となり、ボンドはアキを相手に選ぶが、田中はそれを却下。その後、スペクターの刺客により、ボンドの身代わりになって毒殺される。天井裏にいる刺客が、寝ているボンドを撃たず、糸でのんきに毒を垂らしていたため失敗したと思われる。
 アキは小説には登場しないが、女優を提供した東宝が、2名出す事を要求したためできた役。当初はキッシー鈴木の浜美枝と逆の予定だったが、浜美枝が強引に役を要求して入れ替わったとか。ただし、劇中の出番はむしろアキの方が多い。
 演ずるのは若林映子。1939/12/13生まれ。東宝女優らしく、「キングコング対ゴジラ」、「地球最大の決戦」等に出演。現在は女優引退。

アニヤ・アマソワ少佐(写真右。左はジェームズ・ボンド)

 ソ連KGBのトップスパイ。「私を愛したスパイ」に登場。
 コードネームはトリプルX。恋人もソ連のスパイ、セルゲイ・ボルゾフで、ボンド殺害の任務に就くが返り討ちにあう。任務ではボンドと共にストロンバーグの陰謀を阻止する事になるが、その一方で、ボンドへの復讐心も持っていた。しかし結局、彼の魅力に惹かれて断念する。
 演ずるのはバーバラ・バック。1947/8/27生まれ。リンゴスターと結婚し、おかしなおかしな石器人で共演。また、「ナバロンの嵐」ではジョーズことリチャード・キールと再共演している。

ポーラ・イワノバ(写真左。右はゴゴール将軍)

 KGBのスパイ。「美しき獲物たち」に登場。
 ボンドらとは別に、独自でゾリンの陰謀を追うが、ボンドに一味の会話を録音したテープを奪われる。過去に面識がある模様で、アニヤ・アマソワ少佐あたりをイメージしているようにも思えるが、仕事ぶりはかなりマヌケ。ボンドと泡風呂に入り、チャイコフスキーの音楽を聴いて喜ぶ。やり手と言うよりは、色仕掛けが得意か。
 演ずるのフィオナ・フラートン。

パム・ブーヴィエ(写真右。左はジェームズ・ボンド)

 CIA局員。「消されたライセンス」に登場。
 麻薬捜査局のライターと協力して、麻薬王サンチェスを追うが、彼が重傷を負ってからはボンドと協力する事に。最初の内は、男勝りと言う事になっていたが、後半になると何となくボンド一筋の、やや頭の弱い女性に落ち着いてる感じ。飛行機の操縦は出来る。
 演ずるのはキャリー・ローウェル。1961年2月11日生まれ。リチャード・ギアの妻。その前に、プラクティカル・マジックの監督や俳優もするグリフィン・ダンとも結婚していた。自身は「めぐり逢えたら」他に出演。

ジャック・ウェイド

 CIA局員。「ゴールデンアイ」「トゥモロー・ネバー・ダイ」に登場。
 フィリックス・ライターに代わるレギュラーになるのかと思ったが、2作で終わりの模様。合い言葉をいつまでも使うボンドを古いタイプのスパイとバカにし、大軍を率いて駆けつけたりするが、基本的にはたいして役に立っていない。
 演ずるのはジョー・ドン・ベイカー。1936年2月12日生まれ。「リビング・デイライツ」で武器商人ウィテッカーを演じた他、「ウォーキングトール」他で知られる。

ヴェンツ

 ゴゴール将軍と行動するKGBエージェント。「美しき獲物たち」に登場。特に役には立たず。
 演ずるのはドルフ・ラングレン。1959年11月3日生まれ。この後、「ロッキー4」「レッド・スコルピオン」とソ連の軍人役が続く。「ユニバーサル・ソルジャー」「J.M.」等に出演するが、どちらかと言うとビデオのみの日本未公開アクションの出演が多い。



 英国情報部MI6の長。つまりボンドの上司。「ユア・アイズ・オンリー」を除く全作に登場。「ユア・アイズ・オンリー」では、撮影寸前に俳優バーナード・リーが死去したため、敬意を表して不在とする。
 小説によれば本名はサー・マイルズ・メッサビー海軍提督で、Mとはその略称であろうと思われていた。ソ連のゴーゴル将軍も彼の事をマイルズと呼んでいる。ただし、「ゴールデンアイ」で女性に変わってしまった上、「私は前任のMとは違う」等と言うセリフもあったので、いつのまにか設定が変わり、役職の名前になったのかも。
 独身で執事のハモンドと共にロンドン郊外に住み、蝶の収集が趣味だが、ボンドも知識では引けを取らないらしい。
 厳しい人物だが、仕事を抜きにすればボンドをジェームズと呼び、その結婚式にも出席。当初は常に本部にいるような存在だったが、「黄金銃を持つ男」の頃から現場へも足を運ぶように。








 「ドクター・ノオ」から「ムーンレイカー」まで演じたのはバーナード・リー。1908年1月10日生まれ、1981年1月16日逝去。「第三の男」に警官役で顔を出す他、「大逆転」でロジャー・ムーアと共演。「キッド・ブラザー作戦」では、ショーン・コネリーの弟ニール・コネリーと共演し、Mもどきの役を演じた。



 「オクトパシー」から「消されたライセンス」まで演じたのはロバート・ブラウン。「私を愛したスパイ」でハーグリーブス提督として出演しており、彼が出世してMになったとする説もある。



 女性になってからのMは、ボンドのような殺人とセックスの権化のような前時代のスパイを毛嫌いしていており、不要になれば切り捨てようともする。ただし、旧友のキング卿の娘が事件に巻き込まれた際には、のこのこ現場に赴いて捕まるヘマもしでかす。
 「ゴールデンアイ」以降演じるのはジョディ・デンチ。1934年12月9日生まれ。アカデミー賞を受賞した「恋におちたシェイクスピア」他、その手の作品の常連。

オクトパシー

 謎の女富豪。「オクトパシー」に登場。
 原作に出てきた裏切り者の英国情報部員デクスター・スマイス少佐の娘役と言う設定。スマイス少佐はボンドに捕まるが、彼の温情で逮捕はされず自殺する。女性ばかりのオクトパシー軍団を組み、普段はサーカスで儲けているが、カマル・カーンとロシアの財宝を盗む計画に参加。だが、その真の目的が米軍基地で核爆発を起こす事と知り、ボンド側に寝返る。タコをペットとして買い、象徴のようにしている。
 演ずるのはモード・アダムス。「黄金銃を持つ男」に続く登場で、主役級のボンドガールの再登場は彼女のみ。1945年2月12日生まれ。「ローラーボール」「ダイヤモンドの犬たち」等に出演。

ミス・カルーゾー

 英国情報部員。「死ぬのは奴らだ」に登場。Mによると行方不明になっているらしいが、実はボンドの毒牙にかかっていた。情報部員として役に立つのかかなり怪しい。

カルソープ
 Q課の要員。「黄金銃を持つ男」に登場。
 スカラマンガの銃弾の分析をする。
 演ずるのはジェームズ・コシンズ。

カレン(写真左から3人目)

 Q課の要員。「オクトパシー」に登場。

プッシー・ガロア

 ゴールドフィンガーの配下で働く飛行機部隊の隊長。「ゴールドフィンガー」に登場。
 彼女の隊は女性だけだが、男勝り(男嫌い)でボンドをも柔道の技で倒す。ところが、さすがの彼女もボンドの魅力には勝てず、まくはずの毒ガスをひそかに差し替えて、作戦を失敗させる。
 プッシーという名前に難ありと言う事で、映画化の際には変更しようともされたようだが、結局小説通りになった。
 演ずるのはオナー・ブラックマン。1927年12月12日生まれ。007関係者の多いTVシリーズ「おしゃれ(秘)探偵」にキャシー・ゲイル役で出演。ここでも柔道技を披露。「シャラコ」でショーン・コネリーと再共演。「ブリジット・ジョーンズの日記」にも脇役で出ていた。

キッシー鈴木

 タイガー田中配下で働く女性。「007は二度死ぬ」に登場。
 一応諜報員らしいのだが、ボンドの偽装結婚のための相手で、普段は漁村で生活しており、他の村民とも仲がよい。スペクターの秘密基地発見に協力。ボンドとは知り合っていきなり山中でラブシーン。さもそうするのが当然かのようで、プロセスなどない。日本では初めてボンドと結婚した相手として評判に。
 小説では、この後ボンドが記憶喪失になり、キッシーはひそかにボンドの子供を出産する。ただし、小説では結婚はしていない。
 演ずるのは浜美枝。1943年11月20日生まれ。当初はアキ役だったが、キッシー役を要求して、役をもらえねば死ぬとまで言われて役が逆転したとか。東宝女優で「キングコング対ゴジラ」、「キングコングの逆襲」と二度もコングと共演。日本人離れした役柄が多いようで、芸歴は長い。

キャロライン
 精神分析医。「ゴールデンアイ」に登場。

 ボンドの精神分析をするが、彼の誘惑に負けてしまい、正しい分析をしたかは怪しい。
 演ずるのはセレナ・ゴードン。

ショーン・キャンベル

 英国情報部チューリッヒ支局員。「女王陛下の007」に登場。
 ブロフェルドの研究所へ潜入するボンドをフォローする任務に就くが、ボンド共々正体を見破られて殺される。
 演ずるのはバーナード・ホースフォール。

(写真右。左はM、中央はジェームズ・ボンド)

 英国情報部MI6の兵器部門Q課の課長。「死ぬのは奴らだ」以外全作に登場。
 秘密兵器の天才。小説ではQと言う人物は存在せず、必要に応じて色んな人が出てくるが、その中で「ドクター・ノオ」にブースロイド少佐が登場。実はブースロイド氏は実在の人物で、原作のイアン・フレミングに対し、ボンド愛用のベレッタは女性用だと批判。彼の薦めでボンドは銃をワルサーPPKに変える事となり、それを命ずる役に、実名でブースロイドと名づけた次第。映画版「ドクター・ノオ」でもブースロイドとして登場。(テレビではQと訳される場合も)
 「ドクター・ノオ」で演じたのはピーター・バートン。

 続いて、「ロシアより愛をこめて」でも登場。ここでもブースロイドと呼ばれているが、秘密兵器満載のアタッシュケースを渡す。これは小説にも出てきてほとんど変わらず、ボンドがグラントと対決する際に役立つ。

 そして「ゴールドフィンガー」に。本作よりQと呼ばれるように。ここでも秘密兵器満載のアストン・マーチンを紹介。これも小説にも登場するのだが、銃などが隠せる程度。映画では、前作のアタッシュケースをエスカレートさせたような奇想天外な部分が多く、それがQの魅力となっていく。
 その後、現場へ行くようになり、「サンダーボール作戦」でナッソー、「007は二度死ぬ」で日本、「ダイヤモンドは永遠に」でラスベガス、「黄金銃を持つ男」で香港、「私を愛したスパイ」でエジプト、「ムーンレイカー」でブラジル、「ユア・アイズ・オンリー」でギリシャ、「オクトパシー」でインド、「リビングデイライツ」で東ベルリンへ赴いている。なぜかMに代わって指示を出す事もある。
 当然ながら、ボンドが使用する秘密兵器はすべて彼による物。また、帽子や背広等も彼の部署が管理しているらしい。



 必ずと言っていいほど秘密兵器を壊すボンドとは、仲の良いような悪いような奇妙な関係に。いつも父親風を吹かせてボンドに皮肉を言うが、ボンドには軽く流される。それでも、「女王陛下の007」では結婚式にも参加。引退するつもりだったボンドに対して、引退後も困ったら連絡しろと言う。








 また、「消されたライセンス」で、ボンドがライセンスを捨てて単独行動に走った際は、休暇を取ってかけつけ秘密兵器を与える。



 「ロシアより愛をこめて」以来、5代にわたるボンド俳優と共演したデズモント・ルウェリンも、「ワールド・イズ・ノット・イナフ」で引退の予定だったが、その後、交通事故死し、復帰が不可能となる。


 「ダイ・アナザー・デイ」では、前作でRを演じたジョン・クリースが新しいQとして出演。皮肉屋だがどこか抜けてる、今までとはちょっと違う味を出している。

ロバート・キング卿

 石油王。「ワールド・イズ・ノット・イナフ」に登場。
 テロ組織によるパイプライン破壊の陰謀に気づき、調査する内、一味に紙幣に爆殺される。娘エレクトラを誘拐された際、オクスフォード時代の旧友であるMに相談するが、結局身代金は払わない事となり、エレクトラに見捨てられたと思われる。
 演ずるのはデヴィッド・カルダー。

 クオレル(写真右。左はジェームズ・ボンド)

 ジャマイカの漁師。「ドクター・ノオ」に登場。
 ボンドやCIAのレイターに協力し、クラブ・キーの調査をする。島で生活するハニー・ライダーが知っていると自慢する自然の神秘について、彼も知っていると事も無げに言う。
 龍に扮したドラゴンの火炎放射器で死ぬ。これは小説でも同様なのだが、彼は小説では前作になる「死ぬのは奴らだ」にも登場。仕方がないので、映画では死んでしまったので、後になる「死ぬのは奴らだ」では、クオレル・ジュニアとして再登場。ボンドの助手的存在だが、たいして役には立っていない。

 演ずるのは「ドクター・ノオ」がジョン・キッツミラー。カンヌ映画祭で主演男優賞経験あり。「死ぬのは奴らだ」のクオレル・ジュニアはロイ・スチュアート。

メアリー・グッドナイト

 英国情報部香港支局員。「黄金銃を持つ男」に登場。
 小説ではボンドの秘書役で、何作かに登場しており、「黄金の銃を持つ男」で現場へ行くようになっていわば初めてボンドガールの役目に。しかし、映画では本作までまったく登場せず。ただし、一応はボンドと過去から関係がありそうな感じ。どこか抜けてるタイプで、スカラマンガを追うが、逆に捕らわれて、ボンドに救出される。
 演ずるのはブリット・エクランド。1942年10月6日生まれ。ピーター・セラーズの元夫人。

グッドヘッド博士

 スペースシャトル、ムーンレイカーの研究員。実はCIAのスパイ。「ムーンレイカー」に登場。
 ドラックスの研究所にNASAの関係者として潜入し、ドラックスの悪事を調査するが、専門知識でボンドの補助をする以外、特にスパイとして優秀とも思えず。早い段階で一味に捕まり、後は基本的に捕まったまま。ボンドと無重力でのラブシーンを見せて評判に。
 演ずるのは、ロイス・チャイルズ。1947年4月15日生まれ。「追憶」「華麗なるギャツビー」「コーマ」「ナイル殺人事件」「スピード2」等に出演。

フレデリック・グレイ国防大臣

 「私を愛したスパイ」から「リビング・デイライツ」に登場。ボンドが関係する事件を大事件だと思わせるための役柄。





 演ずるのはジェフリー・キーン。

クワン(写真右)

 中国の麻薬捜査官。「消されたライセンス」に登場。
 麻薬王サンチェスと取引する暗黒街の人物かに思えたが、実は潜入捜査していた人物。だがそうとは知らないボンドが暴れたため、巻き添えで死んでしまう気の毒な人。ただし、おかげでボンドが英国情報部を裏切ったとサンチェスに信用させる事に成功する。当初、南米でなく中国を舞台にしようとしていたため彼の設定だけが残ったとの事。中国のくせに忍者部隊を率いる。
 演ずるのはケーリー・ヒロユキ・タガワ。1950年9月27日生まれ。「ゴースト・ハンターズ」「ラスト・エンペラー」「リトル・トウキョー殺人課」「ライジング・サン」「アート・オブ・ウォー」「パール・ハーバー」「pLANET OF THE ApES/猿の惑星」等に出演。日本系のやや大物の役者が必要な時に重宝される。

ティファニー・ケース

 ダイヤ密輸団の一員。「ダイヤモンドは永遠に」に登場。
 密輸団のピーター・フランクスと合流するつもりで、彼に扮したボンドと接近。スペクターを追うボンドのために寝返るが、なぜかブロフェルドにも気に入られて、基地である油田へ連れて行かれる。だが、野放しにされたために、騒動を起こす。母親がティファニー宝石店で産気づいたと言うのが名前の由来。
 演ずるのはジル・セント・ジョン。1940年8月19日生まれ。芸歴よりもキッシンジャー元国務長官の愛人として知られ、その後妻ナタリー・ウッドが死んだ後のロバート・ワグナーと接近。

アレクセイ・ゴゴール将軍

 ソ連のKGB長官。「私を愛したスパイ」以降に登場。「リビング・デイライツ」で外交官になる。彼もまたボンドが関係する事件を大事件だと思わせるための役柄。





 対立・デタントの微妙な関係を続ける英ソの仲を取り持つ存在で、ソ連内部では比較的穏健派。ただし、「ユア・アイズ・オンリー」では敵対関係に。「ムーンレイカー」では愛人らしき女性といたので、そう言う意味ではMよりも軽いのかも。
 演ずるのはウォルター・ゴテル。1924年3月15日生まれ。「ロシアより愛をこめて」ではスペクターのモゼニーを演じた他、「ナバロンの要塞」「ブラックサンデー」他の作品で、ナチとかソ連の大物役を演ずる。

コロンボ

 実業家。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。
 かつてはクリスタトスと組んでいたが、今では仲違いし、ミサイル誘導装置のソ連への売却や麻薬密売を阻止するためボンドと組む。クリスタトスに飼われている状態だったスケート選手ビビ・ダールを養う事に。恋人であるリスル伯爵夫人をクリスタトス一味に殺される。当初、クリスタトスの罠で、コロンボが事件の黒幕かとボンドらに疑われる。
 演ずるのはトポル(またはハイアム・トポル)。1935年9月9日生まれ。舞台でも演じた「屋根の上のバイオリン弾き」で知られる。

ステイシー・サットン

 地質学者でサンフランシスコ市役所で働く。「美しき獲物たち」に登場。
 ゾリンに丸め込まれそうになるが、ボンドのおかげで一味の陰謀に気づく。ただし、その役柄の割にあまり頭は良くなさそう。当初ボンドの素性を怪しんでおり、銃を向けるが殺傷力のない岩塩の弾を使うあたりに彼女の心配りがあるのかも。
 演ずるのはタニア・ロバーツ。1954年10月15日生まれ。TV「チャーリーズ・エンジェル」のジュリー・リチャーズ役で人気に。「ミラクルマスター/七つの冒険」「シーナ」にも出演するが、どちらかと言うとH系の役柄が多そう。

サドルディン
 英国情報部インド支局長。「オクトパシー」に登場。
 演ずるのはアルバート・モージス。

シエラ
 英国情報部中南米支局員。「ゴールドフィンガー」に登場。
 演ずるのはレイモンド・ヤング。

カムラン・シャー

 アフガニスタンの戦士。「リビング・デイライツ」に登場。
 ソ連軍に捕らわれていたが、ボンドと共に逃走。コスコフ一味の襲撃に協力するが、ひょっとするとモデルはあの人かも。
 演ずるのはアート・マリック。

シャーキー(写真中央。左はフェリックス・ライター。右はジェームズ・ボンド)

 ボンドとライター共通の友人。「消されたライセンス」に登場。
 「ドクター・ノオ」のクオレルを意識したようなキャラで、3人は長い仲らしく、ボンドの復讐に協力するが、考えてみるとこの人だけがサンチェス一味に殺される。
 演ずるのはフランク・マクレー。1952年生まれ。「48時間」等に出演。

ジャマイカ総督

 ジャマイカ駐在の英国総督。「ドクター・ノオ」に登場。
 ストラングウェイズやデント教授のカード仲間。ストラングウェイズ失踪に関して、ボンドの調査に協力するが、たいして役には立たず。秘書のミス・タローは実はドクター・ノオの部下で情報は筒抜け。

シャロン

 Q課の要員。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。

首相(写真左。右は首相の夫)

 英国首相。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。
 事件解決に感謝するため、自宅から電話でボンドと話すが、実際に話していたのはオウムだった。
 演ずるのはジャネット・ブラウン。サッチャー首相のそっくりさんとして、いろいろ活動しているらしい。

キンバリー・ジョーダン
 英国情報部員。「美しき獲物たち」に登場。
 ソ連に潜入したボンドを救出するため、潜水艇でかけつけるが、後はボンドのお相手までしてしまうので、情報部員としては小間使い的かも。
 演ずるのはメアリー・スタヴィン。

クリスマス・ジョーンズ

 物理学者。「ワールド・イズ・ノット・イナフ」に登場。
 核爆弾の除去を得意とし、男勝りで現場にも赴くと言う役柄。なにぶん、敵側にソフィ・マルソーがいるため、彼女の存在は目立たない上、物理学者にはとても見えないとも言われる。男には関心ないと言われていたが、やはりボンドの魅力にはかなわず。
 演ずるのはデニス・リチャーズ。1972年2月17日生まれ。「スターシップ・トゥルーパーズ」「ワイルド・シングス」の性格の悪そうな女性役が有名。チャーリー・シーンと結婚した。

ジンクス

 CIAの情報員。「ダイ・アナザー・デイ」に登場。
 ボンドと平行してダイヤ王グレーブスの悪事を調査していたが、ボンドとあまりにも偶然に合流。いろいろ勝手に動くが、ボンドほど効果的な成果は出ておらず、いちいち助けられているような感じ。
 演ずるのはハル・ベリー。1968年8月14日生まれ。「X−メン」「ソードフィッシュ」「エクゼクティブデシジョン」等のアクション系の出演も多いが、「チョコレート」で黒人女優初のアカデミー主演女優賞を受賞し、一躍女優のランクをアップ。

ヴァレンティン・ズコフスキー

 ロシアの犯罪王。「ゴールデンアイ」「ワールド・イズ・ノット・イナフ」に登場。
 元KGBで、ボンドに片足を撃たれて以来不自由しているが、深くうらんではいないようで、ボンドに協力したりも。キャビアで儲けようとするが、敵との戦いで台無しに。レナード一味に殺されるが、死の寸前にボンドを助ける。
 演ずるのはロビー・コルトレーン。1950年3月30日生まれ。ハリー・ポッターシリーズにハグリット役で出演。

ジョン・ストラングウェイズ

 英国情報部ジャマイカ支局員。「ドクター・ノオ」に登場。
 ドクター・ノオのクラブキーに疑問を感じ、調査するが、一味である三人組の盲目黒人に殺される。TVではストラングウェーと訳されていた。
 演ずるのはティム・モクソン。

スミザーズ
 Q課の要員。「ユア・アイズ・オンリー」「オクトパシー」に登場。
 演ずるのはジェレミー・バロック。

ペネロープ・スモールボーン

 ミス・マネペニーの助手。「オクトパシー」に登場。
 ミス・マネペニーの降板を思わせる登場で、ボンドも若い彼女に関心があった様子だが、再登場はせず。
 演ずるのはミカエラ・クラヴェル。

00課要員

 おそらく008とかそう言う連中が勢揃いしたのは、「サンダーボール作戦」のみ。

002
 英国諜報部員。本名ビル・フェアバンクス。69年スカラマンガに殺された。


 英国諜報部員。「リビング・デイライツ」に登場。
 ジブラルタルの訓練に参加するが、開始早々に撃たれてゲームオーバー。でも殺されなかったからついている方。
 演ずるのはグリン・ベイカー。

003

 英国諜報部員。「美しき獲物たち」に登場。ボンドに先行してシベリアへ潜入。ソ連が盗んだICを調査していたが殺される。

004

 英国諜報部員。「リビング・デイライツ」に登場。
 ジブラルタルの訓練に参加するが、コスコフ将軍の「スパイ殺し」計画をもっともらしく見せるために殺される。
 演ずるのはフレデリック・ウォーダー。ネバーエンディング・ストーリー3の声もやっているらしい。

009

 英国諜報部員。「オクトパシー」に登場。
 ボンドに先んじてカマル・カーンの事件を調査するが、西ベルリンにてピエロの姿で殺される。後にボンドも同じ扮装をするハメになるが、同じ敵を調査していたとは言え、2人そろってまったく同じ行動を取ると言うのはおかしくないか。
 演ずるのはアンディ・ブラッドフォード。

ソリテール

 カナンガの配下でタロット占いをする女性。「死ぬのは奴らだ」に登場。
 処女でないと魔力がなくなるにも関わらず、ボンドの魔の手にかかり、力を失う。そのため、カナンガの怒りを買い、殺されそうに。小説ではソリティアと呼ばれていた。
 演ずるのはジェーン・シーモア。1951年2月15日生まれ。TV「「ドクター・クイン」の女医マイクを演ずる。「ある日どこかで」等にも出演。

ソンダース(写真右。左はジェームズ・ボンド)

 英国情報部員ウィーン局員。「リビング・デイライツ」に登場。
 ボンドが担当するコスコフ将軍の亡命事件を後方支援するが、ボンドが例の調子で単独行動を津告げたために振り回されたあげく、一味の殺し屋ネクロスに殺される。
 演ずるのはトマス・ウィートリー。

ビビ・ダール

 クリスタトスの援助でトレーニングしているスケート選手。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。
 オリンピック候補として鍛えられるが、クリスタトスが崖の上の修道院に隠れた際も連れて行かれた事が不満で、彼から離れる事を決意。クリスタトスの死後は、コロンボの援助を受けたらしい。男好きで、ボンドにも強引に迫るが、クリーグラーにも気があった。
 演ずるのはリン・ホリー・ジョンソン。1958年12月13日生まれ。「アイス・キャッスル」でもスケートを披露。

タイガー田中(写真左。右はジェームズ・ボンド)

 日本のスパイ組織(小説では内閣調査室)の長。「007は二度死ぬ」に登場。
 地下鉄の中野新橋駅の地下に秘密の部屋や専用の地下鉄列車を持つ。接待用に女性をはべらせ、姫路城で忍者部隊を訓練する。最後には自らもスペクターの基地へ乗り込む。Qなみの秘密兵器も開発しており、邪魔な敵の車は磁石で吸い付けて東京湾へ捨てるのが「日本流のやり方」らしい。
 演ずるのは丹波哲郎。1922年7月17日生まれ。TV「Gメン75」他、「日本沈没」「新幹線大爆破」等、日本のその手の映画には欠かせない俳優だったが、近年は霊界話で知られる。

ビル・タナー

 Mの幕僚長。「黄金銃を持つ男」「ユア・アイズ・オンリー」「ゴールデンアイ」「トゥモロー・ネバーダイ」「ワールド・イズ・ノット・イナフ」に登場。
 「ユア・アイズ・オンリー」では「本部長」と訳され不在のMの代わりに作戦の指示を出す。
 演ずるのはジェームズ・ヴィリアーズ。

 小説では常連でボンドの親友でもある彼だが、映画ではほとんど出番がなく、ポツポツと出てきても印象に残らず。「ゴールデンアイ」に出てくるが、その後の「トゥモロー・ネバー・ダイ」からは似たような役柄のチャールズ・ロビンソンが出てきて、さらに目立たなくなる。
 演ずるのはマイケル・キッチン。1948年10月31日生まれ。 (写真左。右はジェームズ・ボンド)

ゴドフリー・チベット卿(写真左。右はジェームズ・ボンド)

 英国情報部員と言うよりは、協力者。
 「美しき獲物たち」に登場。ステロイドに詳しい知識を買われ、ボンドがゾリンに接近するため、運転手に扮するハメに。基本的には彼の方が地位が高いはずなのにボンドに振り回される。最後には正体がばれてメイ・デイに殺される。
 演ずるのはパトリック・マクニー。TV「おしゃれ(秘)探偵」の主役ジョン・スティードで知られ、映画版「アベンジャーズ」にも透明という姿で出演。「0011ナポレオン・ソロ2」では、死んだレオ・G・キャロルに代わってソロたちのボスに扮する。

デラ(写真中央。左はシャーキー)

 ライターの新妻。「消されたライセンス」に登場。
 ボンドやシャーキーとはかなり親密の関係にあったようだが、ボンドの素性等まで走らない様子。結婚直後に麻薬王サンチェスに殺される。

メアリー・トゥルーブラッド

 ストラングウェイズの助手。「ドクター・ノオ」に登場。ストラングウェイズと同様に、三人組に殺される。
 演ずるのはドロレス・キーター。

ドーズ
 英国諜報部員。「死ぬのは奴らだ」に登場。国連本部でカナンガ一味に始末される。

マルク・アンジュ・ドラコ

 ドラコ建設社長、実はヨーロッパでスペクターを除く最大の犯罪組織ユニオン・コルスのボス。「女王陛下の007」に登場。
 娘はトレーシーで、彼女とボンドを結婚させようと画策。そのためにボンドが追っているブロフェルドの情報を与える。トレーシーが捕らわれた際は、ボンドと共に救出作戦を展開する。
 演ずるのはガブリエル・フェルゼッティ。「情事」等の作品で知られる。

トレーシー(テレサ・ディ・ビィセンゾ伯爵夫人)

 犯罪組織ユニオン・コルスのボスドラコの娘。「女王陛下の007」に登場。
 伯爵の未亡人でテレサ・ディ・ビィセンゾ伯爵夫人と呼ばれるが、本人はトレーシーと呼ぶ事を好む。自殺を図ったところをボンドに助けられ、ボンドに惹かれるように。ボンドがスペクターに追われた際に救出のために奮戦。カーチェースやスキーチェースで追っ手を切り抜けるが、ブロフェルドに捕らわれるが、ボンドが救出する。

 ボンドが初めて真剣に恋した女性として、ついに彼も結婚する事になるが、結婚式の直後にブロフェルド一味の襲撃を受け、殺されてしまう。
 「ダイヤモンドは永遠に」冒頭のボンドによるブロフェルドの執念の追跡シーンは妻への復讐心から来るものと思われる。ただし俳優か違うためか説明はない。


 また、「ユア・アイズ・オンリー」の冒頭にはトレーシーの墓が登場。墓碑銘によると、43年生まれ69年没とのこと。81年の時点で、設定を引き継いでいる事がわかる。
 その他にも、「私を愛したスパイ」「消されたライセンス」他でトレーシーの死に関する会話は何回か登場。親友ライターによれば、ボンドが結婚しないのはトレーシーの死が原因だと思われる。
 原作者のイアン・フレミングは、ボンドが特定の女性に振り回されないために、妻を殺すシーンを挿入したとの事。
 演ずるのはダイアナ・リグ。1938年7月20日生まれ。TV「おしゃれ(秘)探偵」のエマ・ピール役で知られ、「地中海殺人事件」等にも出演。

シルビア・トレンチ

 ボンドのプライベートでの恋人。「ドクター・ノオ」でカジノで知り合い、「ロシアより愛をこめて」にも再登場。前作の話もからめて、連続出演をアピール。
 テレンス・ヤング監督は次第に進展させ、最後にはボンドと結婚させる腹づもりだったらしいが、監督の替わった「ゴールドフィンガー」からは登場せず。

 演ずるのはユーニス・ゲイスン。彼女の娘が「ゴールデンアイ」にちょい役で出ているとの事。

内務大臣

 「サンダーボール作戦」に登場。
 NATOの演習で使用された原爆がスペクターに奪われた事件の指揮のため現れる。
 演ずるのはローランド・カルヴァー。

ナターリア・シミョノバ

 ロシアのコンピュータ技師。「ゴールデンアイ」に登場。
 ロシアの秘密兵器ゴールデンアイを扱う基地で働く下級プログラマだったが、たまたまウルモフ将軍一味の襲撃の際に隠れていて難を逃れる。その後捕らわれるが、ボンドと共に逃走。そのコンピュータの技術を駆使して、敵の陰謀阻止に協力する。
 演ずるのはイザベラ・スコプルコ。「ゴールデンアイ」で知り合ったマーチン・キャンベル監督の「バーティカル・リミット」に登場。「ゴールデンアイ」より奮戦してるかも。

ナッシュ大尉
 英国情報部チューリッヒ支局員。「ロシアより愛をこめて」に登場。
 オリエント急行でボンドと合流するはずだったが、グラントに殺される。
 演ずるのはヒル・ヒル

ハーグリーブズ中将(写真右端。左端はジェームズ・ボンド)

 英国潜水艦隊総司令官。「私を愛したスパイ」に登場。
 演ずるのはロバート・ブラウン。「オクトパシー」以降M役となっており、このハーグリーブズ中将がMになったとする説もある。

ハブロック教授

 海洋学者。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。
 深海の調査を隠れ蓑に、ミサイル誘導装置ATACの回収を行おうとするが、ゴンザレスに殺される。

メリナ・ハブロック

 ハブロック教授の娘。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。父の協力で深海調査をしようとするが、両親を殺され、犯人のゴンザレスに復讐。さらに黒幕であるクリスタトスをボンドと共に追う。ボウガンが得意。クリスタトスに復讐しようとするが、ボンドに止められ、結局コロンボに殺される。
 演ずるのはキャロル・ブーケ。1957年8月18日生まれ。実は彼女は体質的に水に潜る事ができず、水中撮影は、すべて特撮だとか。「欲望のあいまいな対象」等に出演。

ハミルトン(写真右)

 英国情報部員。「死ぬのは奴らだ」に登場。
 ニューオリンズでカナンガ一味に殺される。

ハロルド(写真右)

 CIA情報部員。「死ぬのは奴らだ」に登場。この映画では唯一黒人なのにボンドの味方と言う存在だが、カナンガ一味に捕らわれて、どうやら殺されたらしい。

ビジェイ

 英国情報部のインド駐在員。「オクトパシー」に登場。
 ボンドのカマル・カーンの陰謀阻止に協力するが、一味に殺される。
 演ずるのはヴィジャイ・アムリトラジ。デビスカップにも出たと言うテニスプレイヤーで、そのせいかテニスラケットを使って暴れるシーンがある。

リチャード・ルー・ヒップ中尉(写真左。右はジェームズ・ボンド)

 英国情報員香港支部員。「黄金銃を持つ男」に登場。ボンドと共にスカラマンガを追う。
 演ずるのはスーン・テック・オー。「ファイナル・カウントダウン」等に出演。日本人を含めたアジア系の悪役が多いようだが。

ヒップ中尉の姪(写真左右。中央はジェームズ・ボンド)

 ヒップ中尉の姪。「黄金銃を持つ男」に登場。父親が空手道場をやっているとかで強く、ハイファットの道場の連中を次々倒し、ボンドが手を出す余裕なし。そもそも眉毛がなくて怖そう。

ピンダー
 英国情報部バハマ支局員。「サンダーボール作戦」に登場。
 演ずるのはアール・キャメロン。

ジム・ファニング(写真左。右はジェームズ・ボンド)

 美術鑑定部という部署の要員。「オクトパシー」に登場。
 ファベルジュ・エッグの密輸を追うため、ボンドと共にオークションに参加する。
 演ずるのはダグラス・ウィルマー。BBCのシャーロック・ホームズシリーズで主役を演じた他、「シンドバッド黄金の航海」に出演。現在は引退しているとの事。

ファルコ(写真右。左はロビンソン)

 CIAの情報員。「ダイ・アナザー・デイ」に登場。
 工作員と言うよりは、作戦を指示する立場にあるらしく、Mと同じような位置か。ただし、Mよりは北朝鮮に対する攻撃に弱腰。
 演ずるのはマイケル・マドセン。1958年9月25日生まれ。「スピーシーズ」「ワイアット・アープ」等に出演。大作の脇のいい味出してる役か、B級アクションの主役が多いというタイプか。

ファロン
 英国情報部員。「消されたライセンス」に登場。
 ボンドを連れ戻すために、イスマス共和国に潜入。
 演ずるのはクリストファー・ニーム。

レオニート・プーシキン将軍

 KGB局長。「リビング・デイライツ」に登場。
 ゴゴール将軍の後任としてKGB局長に。比較的穏健派という路線を維持するが、コスコフ将軍の陰謀で、英国にはスパイ抹殺計画の推進者と思わさせられる。ボンドはその罠に気づき、プーシキン暗殺を偽装し、コスコフらの目を欺く。
 演ずるのはジョン・リス・デイヴィス。インディ・ジョーンズシリーズのインディの友人役とか「ロード・オブ・ザ・リング」のギムリ役でも知られる。

ルイジ・フェララ(写真右。左はジェームズ・ボンド)

 英国情報部員。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。
 ボンドに協力するが、クリスタトス一味に殺され、しかもコロンボの仕業に偽装される。
 演ずるのはジョン・モレノ。

フォーサイス大佐
 潜水艦司令部大佐。「私を愛したスパイ」に登場。

ブリンク

 スケートコーチ。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。
 クリスタトスの下で、有望なビビのコーチをする。厳格だが、ビビがクリスタトスから逃れようとした時には、彼女に協力する。

ヒラリー・ブレイ卿

 爵位の鑑定家。「女王陛下の007」に登場。
 ボンドがブロフェルドを追うため、彼に扮して研究所へ行く事に。人に会うとすぐに鑑定したくなるクセがあるが、女癖は悪くない事で知られており、ボンドがニセ者と見破られる。
 演ずるのはジョージ・ベイカー。

アリ・ケリム・ベイ

 英国情報部トルコ(イスタンブール)在住員。「ロシアより愛をこめて」に登場。
 サーカス出身。スペクターによる陰謀を最後までソ連によるものと思いこみ、ソ連のクリレンコを始末したりもするが、オリエント急行内でドナルド・グラントに殺される。多くの息子を身の回りに配置している。
 演ずるのはペドロ・アルメンダリス。1912年5月9日生まれ。1963年6月18日逝去。癌を知って、撮影後、映画完成前に自殺。「三人の名付親」「アパッチ砦」等で知られる。息子ペドロ・アルメンダリスJrも俳優で、「消されたライセンス」に出演。

ベインズ
 英国情報部員。「死ぬのは奴らだ」に登場。
 カナンガを追ってサン・モニク島に潜入するが、一味に始末される。

ドミノ・ペタッチ(写真左。右はエミリオ・ラルゴ)

 「サンダーボール作戦」に登場。ラルゴの情婦。
 彼女の兄はNATOのダーバル少佐で、フィオナの色気に負けてまんまと殺され、替え玉と差し替わり原爆を盗まれる。恩人であるラルゴを慕いつつ、ボンドに惹かれるが、ラルゴが兄の敵と知ってからは寝返る。その後、ラルゴに監禁されるが、逃げ出してラルゴを水中銃で殺し復讐を果たす。
 番外編「ネバーセイ・ネバーアゲイン」ではキム・べーシンガーが演じた。

 演ずるのはクロディーヌ・オージェ。日本映画にも時々出ている。

ペッパー保安官


 アメリカルイジアナの保安官。「死ぬのは奴らだ」に登場。
 ボートで暴走するボンドとカナンガ一味を追うが、ただ振り回されるだけの役柄。さらに「黄金銃を持つ男」にも再登場。たまたまタイを旅行中にボンドと奇跡的に再会。スカラマンガを追うボンドに協力すると言うよりは、ただ車に同乗する。
 演ずるのはクリフトン・ジェームズ。1921年5月29日生まれ。「大陸横断超特急」「スーパーマン2」でも似たような役柄を演じている。

ベンソン大佐
 潜水艦司令部大佐。「私を愛したスパイ」に登場。
 演ずるのはジョージ・ベイカー。

ヘンダーソン

 英国情報部の日本駐在員。「007は二度死ぬ」に登場。
 片足は義足。小説と同様、日本に来たボンドにいろいろアドバイスするはずだったが、映画ではたちまち殺されて役立たず。
 演ずるのはチャールズ・グレイ。1928年8月29日。2000年3月9日逝去。「ロッキー・ホラー・ショー」等で知られるが、「ダイヤモンドは永遠に」のブロフェルド役で再登場。

ウイラード・ホワイト

 大富豪。「ダイヤモンドは永遠に」に登場。
 ラスベガスのペントハウスに住み、人目に出ない事を利用され、ブロフェルドに監禁されてその人脈や施設を利用される。ボンドが見張っていたバンビとサンパを倒して救出。彼がバハには油田を持っていない事から、ブロフェルドの秘密基地を見つけ出す。
 演ずるのはジミー・ディーン。

ポーラ・キャプラン(写真左。右はジェームズ・ボンド)

 英国情報部バハマ支局員員。「サンダーボール作戦」に登場。
 ボンドと共に行動しラルゴの陰謀を追うが、一味に捕らわれて拷問を受けた末、自ら毒薬を飲んで死ぬ。
 演ずるのはマルチーヌ・ベズウィック。「ドクター・ノオ」のタイトルバックで踊っていた他、「ロシアより愛をこめて」ではジプシー娘として出演。

ル・ポール

 英国情報部のフランス支局員。「サンダーボール作戦」に登場。
 ボンドがブバール大佐を始末するのに協力する。
 演ずるミツコとショーン・コネリーが噂になり、当時奥さんのダイアン・シレントがあわてて、「007は二度死ぬ」の際には来日して撮影に協力したとか。

ジェームズ・ボンド

 英国情報部員。ジェイムズ・ボンドと表記する場合も。当然のように全作に登場。
 必要に応じて独自の判断で殺人も許可されると言う00課のメンバー。ただし、「消されたライセンス」では命令違反で一時ライセンスをはずされる。同様に、「ダイ・アナザー・デイ」では、北朝鮮で拘束中に寝返った疑いでライセンスをはずされる。
 小説での生年月日は1920年11月11日とされる。ただし、ボンドの死亡記事での19歳で軍に所属したと言うMの記述から算出した1922年説と、タイガー田中がねずみ年だと言った事による1924年説もあり。映画でも似たような年齢設定でロジャー・ムーアの時代までは来ているが、ティモシー・ダルトンの身分証は1948年11月10日生まれとなっている。
 小説によると、スコットランド人の父アンドリュー・ボンド、スイス人の母モニク・デラクロアの間に生まれ、両親は登山事故でボンドが11歳の時に死亡。12歳でイートン校に入学。友人のメイドと間違いを犯してフェッテス校へ転校。17歳で中退し、政府の出先機関で働く事に。第二次大戦の上司だったMに引き抜かれて、英国情報部に入る。
 小説「ロシアから愛をこめて」でのソ連調べによると、身長183センチ。体重76キロ。黒髪で目は青。右頬と左肩に傷跡があり、右手の甲に整形手術の跡が。
 女性遍歴は様々だが、トレーシーの死以来、独身を貫いている。
 博学でおよそ知らないジャンルはないかも。黄金銃を持つ男のスカラマンガの経歴まで暗記していたが、ダイヤモンドの知識は弱いと言われる。
 映画では、必ず1回「マイネーム・イズ・ボンド。ジェームズ・ボンド」と自己紹介し、マティーニはステアでなくシェイクする習慣を持つ。通常は、マティーニはステアするのが一般的らしい。
 ざっと得意な物をあげると、銃、車の運転、ダイビング、乗馬、スキー、ボートの操縦、ハングライダー、スカイダイビング、ヘリの操縦、ロッククライミング、戦闘機の操縦、スノーボード、爆弾の解除、バンジージャンプ、サーフィン等。BMWの遠隔操作も1回でマスターした所を見ると、ゲームも得意なのかも。
 「ロシアより愛をこめて」で東京へ行った話をしているが、「007は二度死ぬ」では初めての日本だと言ってる。日本語はペラペラのはずだったが、たどたどしい上、ほとんど話さない。
 ベントレーやアストン・マーチンDB5を個人用として乗っているらしい。
 銃はベレッタを愛用していたが、「ドクター・ノオ」からCIAの標準装備と言われるワルサーPPKを使うように。なぜか「007は二度死ぬ」では、PPKを使うのはボンドだけと言われる。その後はいろいろ使っているらしい。



 「ドクター・ノオ」から「007は二度死ぬ」「ダイヤモンドは永遠に」で演じたのはショーン・コネリー。1930年8月25日生まれ。
 初代ボンド役には、リチャード・ジョンソン、ケーリー・グラント、ロジャー・ムーア等の声が出たが、スケジュールやシリーズとして出演できるため、当時無名のショーン・コネリーに決まる。テレンス・ヤング監督が自身のスタイルをショーン・コネリーに教え、それがボンドのスタイルとして確立したと言われる。
 007で人気が出たが、タイプキャスト化する事を避け、早々と降板。2代目ジョージ・レイゼンビーが失敗だったため、「ダイヤモンドは永遠に」で1作だけとの条件で復帰するがそこまで。シリーズ初期の印象が強いせいか、いまだにボンドと言えばコネリー、コネリーと言えばボンドと言われ続けている。007後は伸び悩んだが、初老の役で味を出すようになってからは大活躍。「風とライオン」「王になろうとした男」「ロビンとマリアン」「アウトランド」「薔薇の名前」「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」「ファミリー・ビジネス」「レッド・オクトーバーを追え!」「ロシア・ハウス」「ロビン・フッド」「ザ・ロック」等に出演。「アンタッチャブル」でアカデミー賞受賞。番外編「ネバーセイ・ネバーアゲイン」でボンド役に再挑戦するが。。デビュー当時は大女優ダイアン・シレントと結婚していたが、その後人気が逆転して離婚。息子ジェーソン・コネリーも俳優になり、「スパイメーカー」でイアン・フレミングに扮したり、マイケル・ケインと「ハリー・パーマー」シリーズに出演。

 「女王陛下の007」で演じたのはジョージ・レイゼンビー。1939年9月5日生まれ。ショーン・コネリー降板で抜擢されたモデル出身で、役者が変わった事をごまかすために、ボンドが整形した事にしようとする案もあったとか。だが、当人曰く、周囲のアドバイスに振り回されて、1作で降板してしまう。その後はセルフパロディ的な役柄が多く、「0011ナポレオン・ソロ2」でボンドと思われるJBと言うスパイを演ずる。また、「死亡遊戯」でブルース・リーと対決する予定だったが、リーの死去で流れる。「ケンタッキー・フライド・ムービー」等にも出演。






 「死ぬのは奴らだ」から「美しき獲物たち」まではロジャー・ムーア。1927年10月14日生まれ。コネリーの再度の降板で満を持して登場。顔立ちから若返ったと言われたが、実はコネリーよりも3歳年上で、TVで活躍していた。「雨の朝巴里に死す」でエリザベス・テーラーの恋人役を演じた他、TV「アイバンホー」「マーベリック」「セイント」で主演。「ワイルド・ギース」「オフサイド7」「北海ハイジャック」「シーウルフ」と言ったB級アクションも乱発したが、さすがに歳には勝てずに円満降板。007降板後は俳優業は減らしてユニセフ大使として活躍中。


 「リビングデイライツ」と「消されたライセンス」はティモシー・ダルトン。1946年3月21日生まれ。ロジャー・ムーア降板で、4代目ボンドに起用される。シェークスピア俳優で、シリアスなボンドを目指すが、「消されたライセンス」が興行的に失敗した上、映画会社のゴタゴタでシリーズの空白期間に自然降板。「アガサ・愛の失踪事件」「フラッシュ・ゴードン」「ロケッティア」の他、TV「スカーレット」ではレッド・バトラー役を演ずる。

 「ゴールデンアイ」からがピアース・ブロスナン。1953年5月16日生まれ。「リビング・デイライツ」の際に、一度ボンド役に決まるが、TV「レミントン・スチール」の契約を伸ばされて降板。その後はB級アクションとかイヤなハンサムガイが続いたが、ボンド役抜擢で出演作もややランクアップした感じ。「第四の核」「バーチャル・ウォーズ」「テロリスト・ゲーム」「ミセス・ダウト」「めぐり逢い」「マーズ・アタック!」「ダンテズ・ピーク」「トーマス・クラウン・アフェアー」に出演。前夫人はボンドガールもしたカサンドラ・ハリスだが、彼女が癌で亡くなり、双方の子供を引き取った上で、2001年に再婚した。

マニュエラ

 英国情報部リオ・デ・ジャネイロ局員。「ムーンレイカー」に登場。
 ボンドがホテルに到着するまでの間に監視しているあたりは、「ドクター・ノオ」の女カメラマンを連想させるが、敵ではなく、ボンドと共にドラックス社の倉庫を調査。ジョーズに襲われるがボンドに助けられる。
 演ずるのはエミリー・ボルトン。

ティリー・マスターソン

 ジル・マスターソンの妹。「ゴールドフィンガー」に登場。
 ゴールドフィンガーに殺された姉への復讐を誓うが、銃の腕はいまいちで、ボンドに止められる。その中途半端なボンドの介入ゆえ、目的も果てせない上、一味に追われてオッドジョブのシルクハットで死ぬ。ただし、首は落ちない。小説ではもう少し長生きし、プシー・ガロアにレズ的魅力を感ずるようになる。
 演ずるのはタニア・マレット。

ミス・マネペニー

 Mの秘書。全作に登場。
 ボンドに惹かれているのだが、なぜか親密にはならないとと言う微妙な関係を維持。「女王陛下の007」でボンドが結婚した時、悲しそうな顔をした時には、やはりボンドが好きだったのかと思わせる。全作に登場しているキャラは、ボンド以外ではマネペニーだけ。












「ドクター・ノオ」から「美しき獲物たち」まで演じたのはロイス・マクスウェル。1927年2月14日生まれ。当初はシルビア・トレンチ役の予定だったが、ラブシーンは無理と自分で断ったとの事。将来有望な女優として、マリリン・モンローと共に名前を挙げられた事もあり。「美しき獲物たち」の段階で、シリーズ全作に出演した唯一の俳優だったが、さすがに歳を取ったので、ここで降板。「キッドブラザー作戦」では、ショーン・コネリーの弟ニール・コネリーと共演し、マネペニーもどきの役を演じる。ただし、彼女は現場へ赴いたりして、やや活動的だった。

「リビング・デイライツ」と「消されたライセンス」で演じたのはキャロライン・ブリス。1961年生まれ。
 彼女はバリー・マニローのファンらしい。



「ゴールデンアイ」以降で演じるのはサマンサ・ボンド。1962年11月27日生まれ。TVでロミオとジュリエットのジュリエット役を演じて、ジュディ・デンチと共演したらしい。
 当初、ボンドの誘いも突き放していた彼女は、新時代のマネペニーかと思わせたが、「ダイ・アナザー・デイ」ではホロ映像でマネペニー史上初のボンドとのラブシーンを演じると言う妄想にふける。

ロジーカ・ミクロス

 英国諜報員。「リビング・デイライツ」に登場。
 パイプラインの管制室で働くが、ボンドに協力してコスコフ将軍の亡命を手助けする。
 演ずるのはジュリー・T・ウォレス。フィフス・エレメントにも出ているらしい。

カーラ・ミロビィ

 ソ連のチェリストで、コスコフ将軍の愛人。「リビング・デイライツ」に登場。
 コスコフ将軍の指示で、彼の亡命を偽装するため狙撃手として演出するが、ボンドに見抜かれる。その後、コスコフのウソとボンドへの愛に気づいて寝返り、大使館員となったゴゴールの温情で出国が自由となる。彼女のチェロには、ソ連兵に撃たれた銃弾の跡が。
 演ずるのはマリアム・ダボ。1960年12月27日生まれ。その後もいろいろ出ているようだが、大作はない。

ハニー・ライダー

 クラブキーでひそかに漁をしていた娘。「ドクター・ノオ」に登場。
 彼女の父は海洋学者で、ドクター・ノオの研究に疑問を持つが殺され、以来密漁をしていた。ボンドと共に捕らわれ、映画でも小説通りにカニのエサにされかかるところだったのだが、撮影でカニが死んでしまい、ただの水攻めに。ボンドに救出され、短時間のつきあいなのにボンドに夢中になると言う初代ボンドガール。だが、登場シーンが印象的で、ボンドガールと言えば、彼女と言われるほど。「ダイ・アナザー・デイ」のジンクス登場シーンは、ハニーを意識している。
 小説では、「黄金銃を持つ男」で結婚したとして再登場する。映画でも「死ぬのは奴らだ」で再登場案があったが、ボンド役がロジャー・ムーアに変わったので流れたらしい。「女王陛下の007」にて、ボンドが彼女のナイフを記念品として持っていた事がわかる。小説ではハニーチャイルド・ライダー。
 演ずるのはウルスラ・アンドレス(アーシュラ・アンドレス)。1936年3月1日生まれ。「何かいいことないか小猫チャン」「レッド・サン」「タイタンの戦い」等に出演。番外編「007/カジノ・ロワイヤル」でヴェスパー・リンド役で出演。

ウェイ・リン

 中国の情報員。「トゥモロー・ネバー・ダイ」に登場。
 当初は、新華社通信の記者に扮して、メディア王カーバーを追っており、ボンドに対しては様子をうかがっていたが、目的が同じとわかって協力する事に。
 演ずるのはミシェル・ヨー。1962年8月6日生まれ。ミス・マレーシアでカンフー等のアクションも得意。「ポリス・ストーリー3」「グリーン・ディスティニー」等に出演。

タチアナ・ロマノバ

 ソ連の暗号局の局員。「ロシアより愛をこめて」に登場。
 実はスペクターの一員であるローザ・クレブが、まだスメルシュにいると信じ、彼女の指示で暗号解読器レクターを手みやげにボンドと亡命すると言う作戦を演ずる。彼女は忠実に守っていたのだが、いつの間にかボンドに心変わりし、最後にはクレブを射殺する。
 演ずるのはダニエラ・ビアンキ。1942年1月31日生まれ。ボンドガールの中で最も美人という声もあるが、おかげでその後の出演作はB級のスパイ物ばかりだった模様。「キッドブラザー作戦」では、ショーン・コネリーの弟ニール・コネリーと共演し、敵から寝返るヒロインを演じる。

チャック・リー

 CIA諜報員。「美しき獲物たち」に登場。ボンドと共にゾリンの陰謀を調査するが、どうやらメイ・ディに殺されたらしい。
 演ずるのはデビッド・イップ。1951年6月4日生まれ。「エントラップメント」等に出演。「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」でインディの相棒役を演じた。

リスル伯爵夫人

 コロンボの愛人。「ユア・アイズ・オンリー」に登場。
 クリスタトスと親密そうなボンドの様子を探るため、コロンボがボンドに接近させるが、クリスタトス一味に殺される。
 演ずるのはカサンドラ・ハリス。1941年12月15日生まれ。1991年癌で逝去。元ピアース・ブロスナン夫人。

フェリックス・ライター

 CIAのスパイでボンドの親友。
 レイターと表記される場合も。ドクター・ノオで知り合い、以後、何度も協力して仕事をするのだが、どちらかと言うと後方支援であまり役には立たず。ドクター・ノオを除くとその後の作品はあまり印象には残らず、毎回役者が変わり、その役者もタイプがまちまちなのが難。「ゴールドフィンガー」では、相棒と区別がつかなかったりもする。「死ぬのは奴らだ」以降しばらく登場しなかったが、「リビング・デイライツ」で再登場し、続く「消されたライセンス」では、麻薬取締局(DEA)に転職してデラと言う女性と結婚するが、麻薬王サンチェス一味に新妻を殺され片足をワニに食われる。それに怒ったボンドが個人的な復讐をする事に。
 小説では2作目の「死ぬのは奴らだ」で早々とワニに片足を食われ、以後は義足でピンカートン探偵社に転職して働くが、「サンダーボール作戦」の非常事態で招集されてCIAに復帰すると言う展開。ジョン・ガードナーが書いた小説「消されたライセンス」は映画のノベライズ版だが、原作路線も維持しているという特異な存在ゆえに、ワニにもう片方の足も食われると言う悲しい目にあっている。
「ドクター・ノオ」で演じたのはジャック・ロード。1998年1月23日逝去。TV「ハワイ5−0」の主役も演じた。

「ゴールドフィンガー」で演ずるのはセック・リンダー。「復活の日」の博士役セシル・リンダーと同一人物。

 「サンダーボール作戦」で演ずるのはリック・ヴァン・ナッター。

 「ダイヤモンドは永遠に」で演ずるのはノーマン・バートン。「激走!5000キロ」に出演。

 「死ぬのは奴らだ」で演ずるのはデビッド・ヘディスン。TV「原子力潜水艦シービュー号」のクレイン艦長役。「消されたライセンス」で再登場する。

 「リビング・デイライツ」で演ずるのはジョン・テリー。

 「消されたライセンス」で再登場したのが「死ぬのは奴らだ」のデビッド・ヘディスン。

ローバック提督
 艦隊司令本部の提督。「トゥモロー・ネバー・ダイ」に登場。
 Mの忠告を無視し、武器商人の売買現場をミサイル攻撃の指示を出すが、核爆発を誘発しかねない事態に。ボンドが核を運び出して危機を逃れる。
 演ずるのはジェフリー・パーマー。

チャールズ・ロビンソン(写真左。中央はミス・マネペニー、右はジェームズ・ボンド)


 幕僚長。「トゥモロー・ネバー・ダイ」以降に登場。
 ビル・タナーのお株を奪うような存在だが、2人同時に出演している事もあり、どちらかと言うとタナーがM寄りだがどこか抜けてる。ロビンソンがボンド寄りだがやり手と言う感じか。
 演ずるのはコリン・サルモン。「バイオ・ハザード」で護衛チームの隊長を演ずる。「エイリアンVSプレデター」にも似たような役で出ていたが、どちらもすぐやられる。

モリー・ワームフラッシュ博士

 英国情報部の女医。「ワールド・イズ・ノット・イナフ」に登場。
 肩を痛めたボンドが現場復帰可能か診断する役目に就くが、ボンドの魅力には勝てず、許可してしまう。
 演ずるのはセレナ・スコット・トーマス。

 

 英国情報部員。「オクトパシー」に登場。ボンドの破壊工作を支援する。