しゅーくりーむ顛末記 その一

 

6号室で何故かお菓子作りの話題が盛んだった或る日。

いろいろな話題の出てきた中で、わたくしの心を捉えて離さなかったもの、それはカスタードクリームでした。カスタードクリームの話題の出た翌日、早速わたくしはコンビニにて、クリームドーナツ(アンドーナツのカスタードクリームバージョン)を購入したのです。

が、しかーしっ!!その味はわたくしの予想していたものではありませんでした。夢破れたわたくしは思ったのです。

「次回は、クリーム鯛焼き(鯛焼きのカスタードクリームバージョン)を試してみよう!」

けれども、クリーム鯛焼きを売っているお店はちょっと遠く、3連休を前にして、わたくしはとある決意をしました。

「カスタードクリームを使ったお菓子を作ろう!!」

カスタードクリームを使ったお菓子・・・・いろいろなお菓子が思い浮かびますが、わたくしにとっての筆頭は、シュークリームでした。

「そうだ、シュークリームを作ろう!!!」

お菓子作りに馴れた人でさえ、失敗をするという伝説の・・・・その伝説にわたくしは、果敢にも挑戦することを決めたのでした。

ちなみにその当時のわたくしの経験値はというと・・・・。作ったことのあるもの、クッキー各種、デコレーションケーキ、クレープ、マドレーヌ、カスタードプリン(蒸し)。しかし、最後に蒸しプリンを作成してから、8年5ヶ月の月日が経過。・・・・無謀だ・・・・!!どう考えても、無謀すぎる!!のだけれど、とにかく無性に作りたかったのです、シュークリームを!!

早速、本を見て材料を買ってくると、作成に入りました。

分量を量り、玉子も綺麗に卵黄と卵白に取り分けて・・・・。その時、わたくしはあることに気付きました。

「何だか、すっごく多くないかい?」

そう、お菓子作り・・・・という可愛らしい響きとは裏腹に材料がとてつもなく多いのです。おかしい・・・・。わたくしは、本の分量をもう一度見ました。間違いなく分量通りです。大丈夫、ほら、本の通りじゃないの?ちゃんと30個分・・・・あぁん?30個分ですってぇ?そこに書かれていたのは、どう考えたって、一般家庭でちょっと作ってみました、というには多すぎる個数だったのでした。

その時、連休中ということもあって妹が家に戻っていましたが、それでも、我が家にいるのは4人(甥っ子もいましたが、彼は戦力外・・・・まだミルクしか飲めませんもの)、単純に計算しても、一人あたり、7.5個のシュークリーム・・・・(汗)

分量を量る時点ですでに、前途多難を感じるわたくしでした。

 

次回に続く!!