しゅーくりーむ顛末記 その四

 さて、翌日わたくしはリベンジに燃えて、秤の前に立ちました。さすがに30個の失敗作は恐ろしいので、今回は、別の本(レンジについていた本です)で、9個分の分量を量りました。

すでにクリームはありますので、今回はシュー皮の作成のみになります。

まずは、器にバターと水と小さじ一杯の薄力粉を入れてレンジで、温めます。そしてその中によくふるった分量通りの薄力粉を一気にくわえて、木杓子(って言ってもわたくしはしゃもじを使っていますが)でよく練ります。ねりねりねり・・・・何というかまたしてもですね・・・・(笑)そしてもう一度レンジで温めます。そこへ、分量の1/3の溶き卵を入れます。その時、ちょっと多めに流れ込んだような気(2/5くらい?)もしたのでしたが、そのままわたくしは作業を続けました。

実は、9個分の分量を量った時点で、本日の本は昨日の本とは違う本になっています。なので、今回溶き卵を混ぜるのに泡立て器は使いません。まぁ、9個分なんて、昨日の量に比べたら、本当にほんのちょっぴりですから。本によればここでよーくねって、餅状にするそうです。そして、その後少しずつ卵をくわえて、木杓子から2,3秒後に落ちるくらいの固さにするのだそうです。

けれど、その餅状というのが、また・・・・。とりあえず練ります。けれど、餅というのはどんな状態の餅なんだろう?練っていれば、いつかわかるときが来るのか?様々な疑問が頭をよぎります。かなり長時間練ったあと、「きっと、こんな風だろう」とわたくしは自分を納得させることにしました。

次に溶き卵を少量くわえて・・・・。木杓子からたらすと、たらーり。簡単にたれてくるではありませんか。つまり、もうこれ以上は卵は必要ないってこと?まだ1/2くらい残っているのに!!本に載っている卵って、実はS玉(今そんな小さい卵を実際に売っているものか、謎ですけれど)だったの?とにかく、そこで卵はストップ。どう見ても昨日よりゆるい生地の出来上がりです。昨日の経験を生かして、絞り出し袋に勢いで詰め、オーブン皿に絞り出します。

こりゃ、失敗したなぁ・・・・。どんなにお菓子作りに疎い人でも、そう思わずにいられない、シュー生地がオーブン皿に並び、それでもわたくしは、コンマ幾つかの可能性に賭けて、レンジの中に入れたのでした。

何度ものぞくまでもありません。脹らみません。

そして出来上がったものは・・・・。とりあえず、シュー生地っぽくはあります。なんて言ったらいいのでしょうか?シュー生地で出来たちょっとぺったんこのパン?まぁ、確かにクリームがなければ、材料は小麦粉と水とバターと卵、近いものがあるのかもしれません。この時、明日の朝御飯、わたくしの食べるものは決定したのでした。

そして、この時、わたくしは確かに一つのことに気付いたのです。

 

次回最終回(?)に続く