こんにちは、木村ボニータです。えっと、まだ子どもだから、上手に「なり」って言えません。だから、ボニ、なりじゃなくって、これでいいかなぁ?

ボニータはパパと一緒に住んでいます。パパのお仕事は、SMAPです。んで「日本一の男」をやっています。最初、ボニはパパと二人で暮らしていました。最初、というのは最近は違うからです。

最近は、大抵毎日のように、パパが「中居」と呼んでいる人がうちにいます。ボニは初めは中居くんが嫌いでした。何故かというと、ボニの顔を見るだけでびくっとしたからです。失礼な人だと思いました。でも、それはボニに馴れていないだけで、だんだんにボニと一緒にいても平気になってきたら、ボニは中居くんが大好きになりました。中居くんは色々ボニにも気を遣ってくれて優しいです。パパも中居くんが好きだと思います。何故なら、パパが中居くんを見るとき、ボニを見るときみたいに優しい目をするからです。パパと中居くんはメンバーなんだそうです。メンバーっていうのは、大切な人のことなのかな?よくわかりません。でも、ボニは中居くんとはメンバーじゃないような気がします。だからボニは、中居くんはボニのママなのかなぁ?と思います。ボニが口をきけたら、パパか中居くんに聞くのに、きけないからわかりません。

この前パパが、お仕事でしばらく帰ってきませんでした。代わりに中居くんが毎日来てくれました。

「おまえも寂しいよな?」

って中居くんは言ったけど、中居くんがいてくれたから、そんなでもなかったです。もしかしたら、そう言った中居くんの方が寂しかったのかなぁ?

パパがいない間は、中居くんがお散歩に連れていってくれました。ボニは中居くんとのお散歩も好きです。二人で一緒にのんびり歩いていると、とってもいい気持ちです。

けど、この前ちょっと嫌な気持ちになりました。

いつもみたいに中居くんとお散歩をしていたら、ボニの家の前で、変な人(シャシンシューカンシというらしいです。パパはこの人達が大嫌いです。ボニも嫌い。礼儀知らずだから)がいて、中居くんを見てびっくりしたみたいに話しかけてきました。

「え?何でこんなとこにいるの?避難中?」

パパだったら、怒って何もいわずに行っちゃうところです。でも中居くんはにっこりと笑いました。・・・・笑ったんだと思います。でも、ボニは見なければよかったなぁ、と思いました。だって、パパやボニに見せる笑顔とは、全然違っていたからです。中居くんのこんな笑顔は、ボニはなんだか嫌い。

「避難って、何のことですか?俺は今バイト中ですよ。メンバーのうちの可愛い女の子がひとりぼっちで寂しがっているからって、頼まれたんです」

そう言って、中居くんはちょっとボニのリードを見せました。

「またまた〜!」

でも、この人はパパの写真を取りに来ていて、中居くんの写真はいらなかったのかな?そんな風に言ったけど、いつもみたいに写真を撮ったりはしませんでした。

「いつか彼女とのツーショット撮らせてよ?」

「いつかね」

「頼むよ」

そんな風に言いながら、にっこりとはしたけれど後も見ずに、中居くんはマンションの玄関に入りました。そして、ボニがいつもと様子が違うのに気づいたのか、いつもの笑顔でボニに「ごめんな」って言ってくれました。

ボニはこんな中居くんは大好きです。

お部屋に戻ったら、ちょうど電話がかかってきました。

「何?ん?いま成田?」

ちょっと言葉は乱暴だけど、中居くんの顔がボニが一番大好きな顔になっていて、ボニは嬉しくなりました。受話器を置いてから中居くんは大好きな顔のまま、ボニを撫でてくれました。

「木村、もうすぐ帰って来るぞ」

ボニはとっても幸せになりました。