赤組さんと離れて、リビングのソファに丸くなっていた青組さんは、目覚ましの不快な音に

「う゛ーっ」

とますます丸くなったなり。手だけを伸ばしてアラーム音を止めたなり。そんな青組さんの手をボニータがそっと舐めるなり。

「ボニ・・・・?」

ぼんやりと顔を上げ、何度か頭を振って漸く青組さんは意識がはっきりしてくるなり。

「・・・・そうだったっけ」

はっきりと目を覚ますためにシャワーを浴びて、赤組さんが目を覚まさないように足音を忍ばせてボニの散歩に出かける青組さんだったなり。

ボニの散歩から帰ってきて

「さてと」

と、一人つぶやいて、青組さんは冷蔵庫と戸棚から、いろいろと材料を取り出したなり。二日間留守にしていたために何でも用意できている、とはいかなかったけれど、それでもバラエティに富んだ中身だったなり。ちょっと元気のなくなったレタス、シーチキンの缶詰、ウィンナー、黄桃の缶詰にヨーグルト、保証期限ぎりぎりのパック牛乳、そしてホットケーキミックスとクノール北海道スープ。

まず、ポットに湯を沸かす用意をしてから、青組さんは、黄桃を刻んでヨーグルトにまぜ、ウィンナーをゆで、レタスとシーチキンを炒めたなり。ホットケーキミックスを牛乳でといて、温めておいたホットプレートにそっと流すと、やがて甘い匂いが漂いはじめたなり。少し色が付きすぎたホットケーキにヨーグルトを添えて、スープにお湯を注いで、青組さんは赤組さんを呼びにいこうとするなり。

「・・・・いつからいたんだよ?」

リビングのソファに座ってこちらを見ている赤組さんに青組さんは言ったなり。

「何黙って見てるんだよ、このむっつりスケベ!」

「・・・・むっつりって?!違うだろっ?それ!」

「違わねぇよ、人のこと黙って、にやにやしながら見てやがって」

「だって、嬉しいじゃん」

ほわん、と笑って赤組さんは言ったなり。

「中居がさぁ、俺のために一生懸命してくれてるんだから」

「・・・・おまえ、言ってて恥ずかしくねぇ?」

真っ赤になって、それでも足に負担がかからないように必死に気を配りながら、青組さんは赤組さんを立たせて、テーブルにつかせたなり。

「味、どうかわかんねぇぞ?」

そんな青組さんに赤組さんは嬉しそうに箸を手に取り、朝食が始まったなり。